トムラウシ山–オプタテシケ山
- GPS
- 12:27
- 距離
- 32.9km
- 登り
- 2,538m
- 下り
- 2,640m
コースタイム
- 山行
- 11:20
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 12:30
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・4年前比べてこの山域の積雪量は半分以下 ・双子池からオプタテシケのスキー登攀は羊蹄をも凌ぐ超級クライム。 ・オプタテシケ稜線上はシートラ必須 ・オプ南東尾根は半分くらい雪が溶けておりハイマツと岩の露出あり。恐らくGWまては持たない見込み。 |
写真
感想
素晴らしい天気の土曜日に、念願のトムーオプ縦走で燃え尽きた…
金曜の仕事を終え、家で荷物を車に積み込み不眠で出発するが長距離移動が辛い。
目的地で若いコンさんと合流して、満天の星を見ながら冒険がスタート!
トムへはトレースがあり、若いコンさんが景色を見る余裕を与えてくれないないペースで先を進んでいく…カムイサンケでクトーを装着して稜線に登ると明るくなり、美しい日の出を迎えると朝日に照らされたトムラウシが見えて気合が入る!
大きな波の様なシュカブラを乗り越え、凍り付いた大岩にクトーを引っ掛けながら急登を耐えると山頂に着き、強風ながら360度の景色を楽しんだ!
しかし、ここからオプタテまでの移動が果てしなく遠く感じた…細かいアップダウンや雪が少ないくせにシュカブラだけは立派に育ち、ハイマツだらけで下りでも自動運転には程遠く、履いたスキーを岩やハイマツの上にそっと置く様に歩いてどんどんエネルギーが減っていった…お陰でシールとクトーを付けたままのスキー滑走でターン出来るまで上達した 笑
やっとの思いでオプタテの麓まで辿り着くとラスボスの威圧感が半端なく、疲れた脚で600m登るのが本当に辛かった…
デカイシュカブラとガリガリの斜面にクトーを刺し、平な場所にそっとシールを乗せ、ストックで全力で耐える!同じ作業を延々と続け、疲労困憊で登りきると今度は山頂までのガリガリの細尾根が待っていた…スキーからアイゼンに変え、落ちたら何処までも転がるんだろ〜とか考えながら慎重に歩き、オプタテ山頂へ到着すると快晴無風絶景で達成感を味わう事が出来た!
どーせガリガリだと思っていた斜面は、固めながらもスキーで切り裂く事が出来て渾身の一本になり、下から振り返ったオプタテの東面も荒く美しくて最高のご褒美を貰った ♪
後は長い林道をひらすら漕ぎ続け、満身創痍で冒険が終わった!
シロさん若いコンさん、最後の山をありがとう!
金曜の朝5時から土曜の夜10時まで不眠で活動し続けて、目覚まし無しで寝たのに日曜6時に目覚める自分に嫌気がする 笑
Big dayが約束された土曜日がやってくる。コンさんにいくつかのルートを提案するとトムラウシ−オプタテシケ縦走のリクエストがあったので決行する事にした。
このルートは4年前やっているが、山スキーでは最後に完全燃焼した記憶として残っているので久しぶりに本気の山になるだろう。緊急招集にも関わらずサンちゃんが来てくれる事になったので心強い。
2時に元気に出発すると1級国道のトレースが続いていた。もう冬のトムは特別な存在ではなく万人が訪れるメジャールートになったようだ。
地獄列車はサンちゃんがトップで暗闇を切り裂きながら疾走していく。これはクロカンのレースペースに近いのでは…真っ暗なカムイサンケナイをトラバースし、公園についてもまだ暗くてまさかのブラックトム。トムに取り付いた所でやっとご来光。周囲が紫からピンク色に染まり言葉にならない美しさであった。板のままピークまで乗り上げて360°快晴の景色が広がる。そしてこれから行くオプタテシケが目に入るが目眩がするほど遠い。
トムから三川台までは快適なメローなスキーの予定だったが想像以上に雪が少なくてハイマツがボコボコ出ており、デカイ波波シュカブラが延々と続き試練の滑走でツリガネ岩のコルに到着しシールを貼り直す。
このあと2回の滑走とシール脱着予定であったが、あまりに酷い状態だったのでオプのコルまでシールのままペタペタ歩いた。これにより大幅にタイムロス。
最後の登りに備えて燃料を全部を腹に入れて大休憩。それにしても双子池から見上げるオプへの600mはデカイ壁でラスボス感がパねぇ。しかし羊蹄で鍛えている僕達ならやれるはずだ。
山体に取り付いて登るが、ここまですでに21km+2000mを歩いてきた脚にくる。しんどい登りに耐え続けGPSを見るがまだ300とまだ半分。
斜度は更に増してデカイシュカブラが行く手を塞ぎ思う様なルートも取れず、脚が鉛の様に重たい。息も激しく上がるが諦めずに奥義の直登を繰り出し続けて、稜線が見えた時はコンさんと叫んだ。
気温も上がり雪も緩んでいたのでアップダウンの稜線をスキーのまま行くが、途中の下りで急にカチカチになりあと2歩が出ない。左右は切れ落ちておりミスれば人生終了。途端に先生のあのフレーズが頭をよぎる。”100回やって100回成功できなければ、いつか最悪の1回が訪れる”
不自然な体制ながら板を脱いでウィペットにぶら下がりながら平坦部まで降りるが、ブーツではキックが入らないほど氷化してたので上にいるコンさんにシートラアイゼンにする様に伝える。そして遠かったオプに到着、もう1ミリも登りたくない。
振り返り見るトムはマジで遠くて、あそこから来た自分達を褒めてあげたいと思った。
期待してなかったオプからの滑走は思いのほかシャバランチで最後にご褒美をくれた。そして長い長い林道をこなし全員で無事下山。
天候以外は悪条件で疲労困憊になったが、絶景の大雪山を仲間達と思う存分楽しみ今回もプライスレスな思い出作りができて大満足の春の遠足となりました。
Special thanks コンさん、サンちゃん
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