籾糠山
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- GPS
- 07:13
- 距離
- 13.1km
- 登り
- 1,367m
- 下り
- 1,353m
コースタイム
- 山行
- 5:59
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 7:14
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・駐車地からすぐ斜面に取り付くが650mで雪切れ。板を外してよじ登り、右に回り込んで再びシール登行。 ・850mまではツリーホールを避けつつ少ない雪を何とか繋いだ。風の通る北面に回り込むとカチカチでクトー装着。 ・1000mからは緩やかになり雪の量も増えて歩きやすくなる。先行者トレースと合流する。 ・1270mのポコは右巻き、その上の地図で表現されないポコは左巻き、1350mは右から巻いて左側に乗越して1400mは左巻きで下行点に到着する。この辺りはカチカチ斜面に10cmほどの新雪が乗っている状態。 ・シールoffし左岸トラバース気味に滑走し登る谷へ合流する。 ・再びシールonし谷を登行。1350mの小さな峠を超えて左折。右が開けたら右折してひたすら谷を進む。この谷部分は深いところで20cmほどの新雪があった。 ・主稜線に合流後は登り返しが少なくなるように歩いてまっすぐピークへ。 ・滑走は1400までは何とか生きた新雪で楽しめた。 ・1000m以下は雪が切れているところも多く藪も見えてきて難しい。来週は無理だろう。 |
その他周辺情報 | 白川郷の湯。700円。入場時アルコール消毒、非接触での体温チェック。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
バラクラバ
日よけ帽子
毛帽子
着替え
ブーツ
ザック
ビーコン
スコップ
ゾンデ
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
ガムテープ
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ビンディング
スキー板
シール
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感想
当初この日には富山の鉢伏山(1782m)に登ろうとシンモンさんと相談していた。しかし土曜日に本州を通過した強い低気圧の影響が尾を引き、日曜日も富山では昼までぐずつき、一方飛騨では朝から回復の予報で鞍替えすることにした。鉢伏山とは標高も近く、緩く起伏を連ねる山容も似てるかなと籾糠山を選んだ。山での風が強い予報もあって、樹林帯の谷を詰めるここのルートが良いとの判断もあった。
白川郷の荻町手前からR360を宮谷に上がり、標高600mで道が左にヘアピンする所が除雪終点。先行者の車1台が止まっている。以前は国道を400m進んで右カーブの所から緩い斜面へと取り付いたが、今回は駐車場所から直に取り付いた。こちらは急坂続きで、雪切れで板を外すこと1回、外さなくても際どい渡が数多くあってここは滑降向きでないと思いつつ登った。標高1000mを越えて先行者のトレースに合流し、次第にうっすら新雪の斜面になって歩き易くなった。1270pからの緩い尾根筋はすっかり樹氷原で、青空も見え出していい気分。1400p東のコルまでに巻きが時々あるが、先行する元気なシンモンさんに任せた。
コルからシールオフして滑降、標高1300でシールオン、標高1600まで谷を詰めるルートとなる。先行トレースに時々は乗るが、シンモンさんはラッセルを楽しみたいらしく、基本的に外して進む。谷を抜けたら緩い尾根、双子ピークの間を通っていよいよ籾糠ピークへの最後の急斜面。ガリガリ斜面も現れるが、クトーを出すまでもなく真っ白な山頂についた。迫力の猿ヶ馬場を始め、360度の大展望が待っていた。
滑降は山頂急斜面から緩斜面帯、谷に入って標高1300まで滞りなく、期待以上のパウダーを楽しんだ。1300でシールオンのついでにティータイム休憩。1400pの肩へ登り返し、再びシールオフ。1270pまでは新雪時々凍結だったが、その後は予想通り湿雪化する。1100mから下は、登って来た急坂尾根より北側、先行者トレースのある斜面を選択。こちらがましだったとは思うが、グズグズで雪が減った斜面では、僕は足が持たず一気には下りられない。シンモンさんは遥か下に消えたが、僕はマイペースで破綻しないように下り、最後は国道に抜けてフィナーレ。
目論見は外れず、最後の修行滑降はともかく、新雪パウダー、樹氷と青空、大展望を楽しめた良い山行だった。
別のロングコースを予定していたがそこは取り付きの雪が厳しそう。天候が読めなかったので、少し取り付きの標高を上げて内陸に寄せて籾糠山へ行くことになった。
籾糠山は三回目。一度目は飛騨河合の養魚場側から。二度目は同じく養魚場から入って御前岳−猿ヶ馬場と周回して。今回はYSHR先生開拓のもはやクラシックルートとなったコースで向かう。
このコースは厳冬期の新雪たっぷりのときがオススメなのだろうし、厳冬期限定のラッセル多めのロングコースという印象でいた。これまでは雪が多すぎて入れないとか少なすぎて取り付けないなどとチャンスを掴めないでいた。
これだけ暖かくなってしまったらタイミング的にはとっくの昔に賞味期限切れのコース。しかし昨夜にある程度まとまった降雪があって、朝まで低温が維持され、そして9時ころに晴れる。晴れるタイミングも遅すぎず早すぎずで上部は帰る時まで雪は生きていた。結果的に嬉しい誤算の素敵な山行になった。
このコースの素晴らしさは歩いてみて納得。最初の急登さえ過ぎればあとは天国のような風情の林間ハイキング。
谷の登下行も両サイドの険しさも強くはなく危なさを感じなかった。おそらく雪が消えるまでデブリが流れることや割れて水流が見えるような谷ではないのだろう。上部の湿原が緩やかで雪庇崩壊などが起こらない(デブリが流れない)ことが肝か。
1100mくらいから新しい雪が乗っており、木々は粉雪をまぶしたように白い。そして空は青。
このあと数時間しかもたない儚い最後の冬を眺めながら、そして今季最後になるだろう、多すぎず少なすぎずの新雪をキュッキュッと踏みしめながらトレースを作り進んだ。
緩やかな谷間を登りあげるのも楽しい。風は遮られ、日差しも適度に木々に遮られて強くない。
単独の先行者がいることは分かっていたが、ピークが見えるようになると先着したのが見えた。途中でスライドしお話。乗鞍あたりで何度かお見かけした車だったのできっと何度かすれ違っていることだろう。またどこかでお会いしたらよろしくお願いします。
ピークは思ったよりも微風で快適。猿ヶ馬場には誰も居ないようだ。こんなにいい日になるのなら周回でも良かったか…
ピーク直下から谷筋に入るまでは、まだ雪は生きていて最後のパウダーもどき!?を味わった。
以後はさすがに緩んできて重い。いったん登り返した1400mの北側斜面は風にさらされるのか少し生きてはいるものの底がカッチカチなのでエッジを外さないように注意した。
取り付き付近は雪切れで滑れないと判断し先行者のトレースのように右に迂回し林道に降りることとした。
完全にザラメになりきっていない重い雪とヤブ・ツリーホール・雪割れと条件が悪く修行です。飛んで飛んで飛んでターン。
駐車地で先行者にまたご挨拶。トレースありがとうございました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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同日、籾糠山でお会いしたものです。単独で、寂しく一人ブツブツと独り言を言いながらの山行きでしたが、山頂付近で声をかけていただき嬉しかったです、ありがとうございました。終盤の急斜面でヘロヘロになり、最後の杉林(花粉)でグズグズになり苦行でしたが、上部では癒されまくりで良い山行きでした。
また、何処かでお会いする事もあろうかと思います、よろしくお願いします。
liliioさん、こんばんは!
ヤマレコにも来ていただいて光栄です、と思ったら何度かレコを読ませていただいたことがありました。
安房峠の岐阜側には時折出没してますので、車をお見かけしたらまたお声掛けさせてもらいます。
同じく下山と同時に花粉にやられて閉口ならぬ閉鼻しました…
杉の無い高いところだけにずっと居たいものです…
またよろしくお願いします。
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