白きネコブに導かれて

2021年03月19日(金) [日帰り]

• GPS: 16:05
• 距離: 26.3km
• 登り: 1,876m
• 下り: 1,861m

コースタイム

日帰り

• 山行: 15:30
• 休憩: 0:36
• 合計: 16:06

2:55 スタート地点
5:55 5:57 十字峡登山口
6:02 6:12 林道入口駐車場
11:34 11:34 桑ノ木山
13:22 13:39 ネコブ山
14:34 14:39 桑ノ木山
16:43 16:43 十字峡登山口
16:50 16:52 林道入口駐車場
16:58 16:58 十字峡登山口
19:01 ゴール地点

天候

曇りのち晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

清水瀬三叉路を左に少し進むと最終除雪地点。
同三叉路の右の道は関係者以外通行禁止(管理所まで除雪されているようだ)

コース状況／危険箇所等

＜最終除雪地点〜十字峡登山センター〜下津川橋＞
最終除雪地点から北側の道を利用した。南側の道は片斜面だらけの道のため通行不可と断言できる（帰りに北側の道から観察した）。先週の大雨による影響なのか、山側からダムに向かって多くのデブリが流れていた。特に、片斜面のトラバースを強いられる場所での滑落に注意。
十字峡トンネルには容易に進入可能だがGPSの電波が通らず、おかしなログとなっていた。

＜下津川橋〜小岩沢左岸尾根〜桑ノ木山＞
尾根取りつきまでは危険箇所なし。小岩沢左岸尾根は基本的に急登、かつ北西面のため雪が硬い。さらに、先週の大雨による影響なのか、c930辺りまで雪切れが多く左右に巻きながら登り上げ、左右の雪切れも著しい進退窮まる場所は藪漕ぎで直登した。この時点で安全を優先し、小岩沢左岸尾根と小岩沢を下りの選択肢から外した。
c930〜c1150の区間は傾斜は緩いが、c1150〜c1400の区間は再度急登。c1400以降は、桑ノ木山まで緩やかな稜線。

下りはc930まで疎林帯を楽しく滑れた。そこから下のルートは、雪付きのある斜面を探し、結局登った尾根の隣の尾根の南側の谷を滑り降りた。下部の林道まで雪はつながっており、幸いこの谷のデブリも完全に流れ落ちていた。

＜桑ノ木山〜ネコブ山＞
c1500のコルから登りが始まる。稜線の雪庇寄りにクラックが入っている場所が随所に見られ、登下降時は雪庇側に寄り過ぎないように注意。基本的にカチカチ斜面のためクトーかアイゼン必須。この日はクトーがよく効く雪質だった。
1774ピーク〜ネコブ山の区間は緩やかだが、スキー板で踏み込んだ時に乾いた音がする区間が数ヶ所あった。この区間の植生が笹であり、その上に薄く硬い雪が不安定に乗っていて隙間があることが原因だと思う。よって、ツボ足で歩行する際は踏み抜きに注意した方がいい。


所要時間については、実際は相方が追いついてくるのを待っている時間が多かったため、休憩(停滞)時間の割合はもっと大きかったと思う。

その他周辺情報

温泉：
金城の里（内湯）
目立たない場所にあるが遅くまで営業している。水風呂はないが、浴槽は広くコスパは高い。
魚沼エリアの登山の帰りにぜひ！
＜日帰り温泉の受付時間＞
10:00〜20:30（利用は21:00まで）
＜休館日＞
月曜日
＜入浴料金＞
350円
＜泉質＞
アルカリ性単純温泉（アルカリ性低張性温泉）

写真

3/19 2:41

起点。
初めて来た

3/19 3:01

三国川ダムさんの視線が気になる

3/19 3:33

管理所

3/19 3:42

ここから外灯なし

3/19 4:00

デブリの上や

3/19 4:34

つんつるてんの片斜面を歩けば

3/19 5:03

十字峡に着いた

3/19 5:28

導水管尾根と右端に桑ノ木山

3/19 5:39

最後のカチカチ片斜面を越えるために、あれやこれやと巻き道を考えたが、結局まっすぐ進むしかなかった

3/19 5:49

右の橋に行くためには迂回しなくてはいけない

3/19 5:52

中ノ岳登山口

3/19 5:52

冬期休業中

3/19 5:59

十字峡トンネル

3/19 5:59

丹後山登山口への道も片斜面規制

3/19 5:59

トンネルへ

3/19 6:04

きれい

3/19 6:04

トンネル内は、ツバメ達の楽園になっていた

3/19 6:13

反対側もデブリで埋まっていなかった

3/19 6:20

下津川

3/19 6:34

奥に見えるキレットは有名なオカメノゾキ

3/19 6:37

小岩沢左岸尾根。下の方は雪切れが顕著

3/19 6:39

小岩沢左岸壁も雪切れが随所に見られ、トラバースすれば進退窮まりそう

3/19 6:39

序盤の片斜面の道をやり過ごし、この尾根を見てすでに泣きが入っている相方

3/19 7:21

かなり急峻で狭い小岩沢は上の方から雪がつながっているようだが、現地の状況から様々なリスクが頭を過った

3/19 7:22

阿寺と入道

3/19 7:23

下の相方が見えん

3/19 7:37

これはまだマシな方

3/19 8:41

しかし、背後の八海山が先に進めと囁いてくる

3/19 9:03

この辺で

3/19 9:05

休憩。癒される景色

3/19 9:32

やっと傾斜が緩やかになり雪がつながった

3/19 10:35

最後の急登

3/19 10:38

中ノ岳にも背中を押される

3/19 11:04

やっと稜線。魚沼盆地が遠い

3/19 11:16

駒、御月、中ノ、兎、大水上、丹後

3/19 11:16

阿寺、八海、五竜

3/19 11:23

桑ノ木の後ろにネコブが見えてきた

3/19 11:23

越後三山

3/19 11:29

ネコブ。
稜線に出ればあとは歩くだけ

3/19 11:30

桑ノ木周辺は存在感の強い山々に囲まれているため、稜線歩きが本当に楽しい

3/19 11:31

本谷、下津川

3/19 11:31

下津川、ネコブ

3/19 11:31

越後三山の稜線は何度見ても迫力がある

3/19 11:33

越後沢、本谷

3/19 11:33

ネコブのコブもよく見える

3/19 11:33

牛ヶ岳の北面のオープンバーンは垂涎もの

3/19 11:43

ネコブ全景

3/19 11:44

牛、巻機、大兜、小兜、金城

3/19 12:05

クラックあり

3/19 12:11

気持ちのいい登り

3/19 12:11

足元のクラックにお気をつけて

3/19 12:20

慎重に歩を進める相方。
私が先頭を代わり先導する

3/19 12:57

斜面の雪は硬い

3/19 12:57

低山だが登り応えのある山々

3/19 12:57

素晴らしい稜線

3/19 13:01

ネ"コブ"が近い

3/19 13:07

昨年10月に歩いた越後四山が見えた。
右端の鋭鋒が荒沢岳

3/19 13:09

燧、日光白根、至仏、下津川、小沢

3/19 13:09

越後沢、平、本谷、燧

3/19 13:10

あれがコブ

3/19 13:14

下津川、小沢

3/19 13:14

三山縦走、またしたい

3/19 13:15

三角点はもう少し先

3/19 13:20

三角点と思われる場所から巻機。おいしそうな斜面だこと

3/19 13:20

巻機も大兜も存在感が強い

3/19 13:21

魚沼丘陵も見える

3/19 13:21

白と青を撮りたかっただけ

3/19 13:23

迫力ある稜線が続く

3/19 13:24

この景色を見れただけで満足

3/19 13:24

来てよかった

3/19 14:20

山頂から滑走して、途中からザラメ斜面で気持ちよくなり標高を下げ過ぎてしまった。
気を取り直して、白き稜線を眺めながら桑の木山へ登り返し

3/19 14:20

ネコブともお別れ

3/19 14:25

テント泊してみたい稜線だ

3/19 14:29

三山ともお別れ

3/19 14:29

さらば

3/19 15:21

ザラメの気持ちいい疎林帯を下った後の小岩沢左岸尾根の隣の尾根の南側の谷

3/19 15:33

急な谷で少し荒れていたが、全然滑れた

3/19 15:33

谷底はデブリーランド。
ここで一旦休憩。

3/19 16:00

林道を戻り始めた途端、片斜面の連続だった。
帰りの斜面を一本でも見誤っていれば、難儀していただろう

3/19 16:09

距離を置きながら慎重に通過

3/19 16:13

尾根取りつきポイントに戻ってきた

3/19 16:34

トンネルの横の導水管ルートは登山者向け

3/19 16:34

上の方の雪も比較的融けてる？

3/19 16:55

桑ノ木山よ、またいつの日か

3/19 17:14

導水管ルートの現状。ご参考までに

3/19 17:24

南側の道は北面なので、雪はしばらく融けないだろう

3/19 17:34

このトンネルの雪の付き方を見て、開いた口が塞がらなかった

3/19 18:18

さぐり川ダム

3/19 18:58

おつかれさまでした

感想

nicopoji

先週の春の嵐により、低山の雪から大きな悲鳴が聞こえた。さらに、今週日曜の雨で追い討ちがかかる。残雪期の山を楽しむ期限も短くなるだろうから、行きたい山に早く行くことにした。
まずは越後三山エリアのネコブ山。
今シーズンの入山者はまだいないだろうから、道中の状況を現地判断で突破していくことになった。

仕事が終わってその足で三国川ダムの最終除雪地点に移動し、1時間仮眠をとって出発した。初っ端からデブリが出迎えてくれ不安が高まる。十字峡まではダム湖までつながったデブリ斜面が所々に現れ、特に最後の斜面は急過ぎて回り込むルートもなく、なかなか骨が折れた。
十字峡から目的の尾根まで進むと、かなりの急登の上、c940辺りまで雪切れが多く巻けない所は藪漕ぎを強いられ、精神的にかなり疲弊した。
それ以降は雪は稜線までつながっており助かった。下の方はかなり雪解けが進んでおり、今冬ガッツリ積もった大量の雪はどこに行ってしまったのか。

稜線から山頂まで、越後三山、奥利根の山々、巻機山が見え、心の底から来てよかったと感じた。帰りはc940辺りまではザラメの楽しい滑りを味わい、それ以降は林道まで雪がつながった谷を滑り事なきを得た。
後は黙々と歩くだけとなり、無事下山した。
明日も晴れが約束されているため、急いで次の目的地へ移動した。