浅草岳
- GPS
- 05:39
- 距離
- 15.3km
- 登り
- 1,123m
- 下り
- 1,107m
コースタイム
天候 | 晴れ後曇り 無風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
積雪はスキーをするには十分。昨日積雪があったようで、概ね標高1000メートル以上の吹き溜まりなどでは最大で30cmほどの新雪があった。デコボコの雪面を均すには十分で、歩き易く滑り易かった。それ以下は雨だったようで、早朝はカチカチでスキー+シールでは滑り易くクトーが必要だった。 |
写真
感想
除雪最終点付近には5:22に到着。まだ薄暗いが既に先客が数台。日の出前から出発した人もいるようで、気合いが入っている。雪壁は2メートル以上あって、これを見た瞬間安堵した。今日の山行中雪不足に悩まされることはないだろう。去年もほぼ同時期に訪問しているが、昨年は5cmとかその程度しかなかったと覚えている。昨年は壁ですらなかった。準備の後に5:37に行動開始。1分歩いて雪の上に乗りシール歩行開始。雪はかなり硬い。昨日浅草岳周辺は降水があったはずで、標高の高い所は積雪があるかもしれない、と期待を持ちつつ進む。とは言え硬い斜面に足を何度も取られつつのシール登高となった。最初は林道歩きでウォームアップにちょうど良い。ちょうど良すぎてすぐに暑くなり、中に着ていた薄手のフリースは早々に脱いでザックにしまう。林道が終わり山歩きになるが、硬い雪面は相変わらず。時折スリップしながらも登る。尾根に上がるところで、あと5メートル程度で上がれたが、そこが最後急傾斜でしかも雪が硬くて登る自信がなかった。平地を探してたまらずクトーを付ける。付けた後は万全。滑る気配すらない。初めからこうしていれば良かった。無事尾根に上がる。真っ白な守門岳が見える。まだまだスキーも問題なさそうに見えた。尾根まで上がっても相変わらずのカチカチ雪面。クトーを効かせながら登るしかない。昨日は結局標高が上がっても雨だったか?と諦めかけたところ、先に樹氷のような白い箇所を視認。俄然やる気が出る。しかし尾根に上がるまでに2時間近くかけていて、足もすでにもつれ気味。安全第一で進む。しばらく尾根沿いに進むと、やはり先に見えていたのは樹氷だった。3月も最終盤で、標高が1000メートル程度のところで見えるとは想定外だった。夜も寝ないでクルマを飛ばして来た甲斐があった。しかし樹氷は日射と気温上昇のため、見る間に溶けていて、音を立てて落ちていた。その下を通るとまるで樹氷のシャワーのようで、なかなかきれいだった。樹氷のエリアに差し掛かるまでは空は晴れていて太陽も出ていたが、その後は曇り始めて青空は見えなくなった。展望を得るにはやはり青空がベストだと思うが、スキーの場合は、高曇り程度がちょうど良い。展望もあるし雪も腐らない。今日はまさにそのような天気だった。樹氷エリアのあたりからは、当初の予想どおりに新雪が見られ始めた。ひょっとしてパウダーが滑れるかも、と期待が膨らむ。先行者はつぼ足で登っているようで、結構潜っていた。深いところで30cmくらいあったので、昨日は結構降ったようだ。クトーは尾根を上がる前からずっと付けたままにしていたが、新雪のせいで着いているのを忘れそうなくらいだった。今シーズン最後になるだろう、新雪の感触を味わいつつ進む。浅草岳までは2つのピークがあり、毎度騙されそうになるのだが、ここ何年かはほぼ毎年来ていて、さすがにもう覚えてしまった。以前の訪問の際は、ピークを巻いてトラバースする際、雪が硬くて怖い思いをしたこともあったが、今日は適度に新雪が着いていて、クトーを付けていれば特に緊張することはなかった。前岳を過ぎるとようやく目指す浅草岳の山頂が見える。少し下って登れば山頂到着。9:20着なので、出発から3:45ほどかかったことになる。歩き出しの硬い雪面に手こずらなければ、もう少し早く到着できたかも知れない。山頂からは360度の大展望。青空は見えないが高曇りなので展望は良い。ここまでアンダーシャツとジャケットの2枚で登ってきたが、山頂だとさすがに寒いので、中にフリースを着て休憩する。
今日はこのまま来た道を戻るか、それとも例年のように早坂尾根を下るか、山頂に来るまで決めかねていた。早坂尾根は、緩斜面でスキー向けの斜面ではあるのだが、過去の訪問では山頂付近がカチカチの雪か、場合によっては本格的な氷になっていることが多く、滑っていてあまり楽しくないことが多かった。ある程度標高を下げるとザラメだったり滑り易いところはあるものの、その先、林道に至ってからのクロスカントリースキーのように歩くのも億劫だった。なので今日は来た道を戻る気でいたのだが、山頂付近をウロウロ歩いてみて、少なくとも氷はないことが分かった。また昨日の新雪が雪面をきれいに均していて、これなら滑ってもそこそこ快適そうに見えた。よって今年も早坂尾根を下ることに決定。準備の後9:47に出発。果たして雪質は、山頂付近はかなり硬くパックされた雪と、時折カチカチの雪。それでも滑った跡が付くのでまだよいほうだ。以前の訪問の際は、滑っても何の跡も付かないこともあった。滑りつつ標高を下げると徐々に良い雪が出てきた。昨日の新雪がまだ死んでいなくて、パウダーのまま残っているところがあったのだ。誰もいない、無人の早坂尾根を滑る。3月末でパウダーを滑れるとは思わなかった。来て良かった。とは言えパウダーのエリアも多くはなくて、徐々に傾斜がなくなり漕いだり歩いたりが必要になってきた。手元のGPSや登りの登山者のトレースを気にしつつ、適当なところで台地から林道に向けて下る。今回はトレースがあったので楽だったが、ここは毎回どこを滑ったものか悩むところだ。10:33頃に無事林道に到着。あとは消化試合というか、林道を歩くのみ。林道に到着後、ゴーグルはさすがに大袈裟なのでサングラスに換装し、中に来ていたフリースも脱いだ。クロスカントリースキーのように歩くと暑くなるのだ。とは言えつぼ足やスノーシューで歩くよりはスキーで歩いたり滑ったりするほうが速いと思う。林道の傾斜は緩いが、下り基調なので、大きく登り返したりすることはない。林道も年によってはデブリが出ていた気が抜けないが、今年はデブリはほとんどなくて安心して歩けた。太ももがプルプルし始めた頃ようやく朝出た路駐の箇所に到着した。朝よりも当然クルマの台数は大幅に増えていた。明日は天気がイマイチ良くないので、今日入山した人が多いようだ。11:11にクルマに戻る。山頂からは1.5時間かからなかった。雪質が良いとやはりスキーの下りは早い。
浅草岳は例年3月に訪問していて、今年も同じ時期だったが、過去と比べても今日の雪質はベストだったと思う。3月は行ってみないと雪質が分からないことが多いが、今日は当りだったと思う。
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