富士山/富士宮ルート
- GPS
- 53:10
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 1,571m
- 下り
- 1,571m
天候 | おおむね晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
アクセス | |
予約できる山小屋 |
八合目池田館
|
写真
感想
旧測候所のキヒロさんと6月の山頂を回る。今年の雪解けは早い。この季節に馬の背に全く雪がないのは初めて見たとのこと。
平日だが一日20人くらいは登っているようだ。
一日目
御殿場の旅館で前日準備して出発。この町は戦前から陸軍の野戦演習場があったので料理屋や旅館があったという。高齢だけどしゃっきりした女将さんのいる寿旅館にはデカいクロネコがいた。二階の欄干脇の籐椅子に浴衣で腰を下ろすと網戸からいい風。床の間の掛け軸は、絶壁から下がる蔓にぶら下がる男の図。崖の上には虎、足下の激流には龍が口を開けている絶体絶命の図。しかし男の表情は涼しい。悪絶な沢ルートでありそうな一コマで、この掛け軸、欲しくなった。
長い自動車道で富士宮新五合まで車。御殿場から山頂は見えていたが中腹は雲だった。五合目はすでにその中に入っている。10時ころ、ひとり30キロ前後の機材混みで登る。9合目の小屋前で近くに雪渓も出てきたので泊。3400mなので生米は硬めに炊けてしまった。万年筆のインクも吹き出していた。買って3年目くらいのヘドランプの正しいスイッチの押し方(半押し)をマカツに初めて教わる。感動。
二日目
風無く気温も0度前後で快適。高所のせいか面白い夢も見た。9歳の娘が前世の思い出を老婆と楽しそうに話しているという筋。
9合目から上は雪渓がある。下りはここを尻で滑る人も多いが、道は雪がほとんど無い。アイゼン付ける事も無く1時間ほどで浅間大社奥宮着。お宮に御参りして神社ウラの雪原で撮影。剣ケ峰への馬ノ背は全然雪がない。キヒロ、マカツ両氏は夏期にこの辺りの道整備をしているので、何かと風化崩壊具合等検分している。人が凄く通るところなので、いくら土嚢を積んでも駄目だそうで。
剣ケ峰最高点は4月以来だ。風無く日差しもあり陽気だ。鰶池での時間待ちでラーメンなんか作ってみる。標高3700mなので沸点が低く、ぱしっと煮えないが、マモトが食い下がってコクのある別料理としてくれたので堪能。
反時計回りで久須志に回って泊。金名水に水を汲みに行く。今夜は麻婆丼。ガンタ飯だがなんとかなってきた。外人は何故テント内で煮炊きしないのか?ツエルトってなんで外人は使わないのか?年に2ヶ月だけ働いていかにクライミング人生を全うするか?ロシア人にとってのピオレドール受賞は何故そう大きいのか?ネギの帽子は取っちまう方がいいのか?梅はどうやって漬けるのか?あの年、あそこに一緒に登った彼、友達だったんだ・・・世界狭いスね・・・みんなの話、さまざま流れる。
三日目
予報では今日夕方から雨なので、午前のうちに金明水や噴火口絶壁周辺を回って下山する。朝イチで白山の上に登って展望する。雲海が甲府盆地を埋め、南アルプス、御坂山地、丹沢などは頭を出している。山麓樹海は新緑だ。小内院の近くには旧陸軍の施設以来のコンクリ台座跡がある。このあたりは遅くまで雪が残るところだそうだ。久須志に戻ると、きょうは北富士演習場で真っ赤な閃光を立てて砲撃訓練しているのが見える。旅順要塞戦やかくあらめという感じ。荷物をたたんで富士宮ルートを降りる。重荷なので雪渓尻滑りをやめてアイゼン付けて下る。もう9合半あたりまでユンボが来て除雪作業していた。下りはやはり長い。毎日富士山に通っているという人や、一日に二度往復しているという人などにあう。富士山には様々な志向や趣味の人が登りにくる。
今回は出発前に靴底が割れているのを見つけてしまい、ソウルが剥がれるかもと脅されたが、大事にならずに済んだ。下山したら両足とも割れていたけれど、ソウル剥離にはもう2、3回分大丈夫そう。1998年にバルトロ氷河のアプローチに使ったとき買った靴だからもう15年。でも夏は地下足袋専門なので、この靴は残雪期しか使わないため長生きしてきた。今回でご臨終かな。これまでどうもありがとう。
御殿場の古典的中華食堂で打ち上げして解散。餃子はうまいけど、ラーメンは自作の方がうまいかも。
ビブラム底?の黄色いマークが型からずれているのが、面白いですね 手作業で作っていたわけでもないでしょうが
うちにもう一つ、1994年産の似たような靴があるのですが、これもいつ底が剥がれることやら。里で履き倒そうか・・・。
あらげんさんの場合、底を接着剤で貼ったような靴は持ってないでしょうね。
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