大崩山 祝子川ゴルジュ
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- GPS
- 09:18
- 距離
- 10.1km
- 登り
- 1,386m
- 下り
- 1,400m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2021年05月の天気図 |
---|---|
アクセス |
写真
感想
メインディッシュの祝子川。
まずは登山道を902mまで上がる。
さすがは大崩山。登山者でいっぱいだった。
902mの枝沢を使って沢床に降りる。
白い巨岩帯が晴天の日差しに照らされ素晴らしい景観。
装備を整え、しばらくは巨岩帯を進む。
祝子川について、下記のような神話を記憶している。
神様が生まれた時にあまりに熱かったので水が冷たい祝子川に浸けて冷やした。
改めてググってみたら、熱々の乳児は山幸彦だそうな。
山幸彦の名前がホオリノミコトで、そこからホオリ川となったそうな。
神話レベルの水の冷たさにビビって、なるべく浸からないように進む。
さて、人工の滝。
一応直登ルートもルーファイするが、泳ぎたくない。
手前の人工ルートのボルトを探す。
難しくなさそうだし、人工経験少ない人の経験にした方が良いだろう。
1ピン目にハンガーボルトもあるし、yutaにリードをお願いする。
久しぶりにアッセンダー使ってFIX登攀。
あれ。。意外と難儀する。
おまけにメンテナンスしてなかったアッセンダーの動きが渋く、効いてない。。
フリーソロ状態。
シーズン初めのギアメンテナンスは大事ですね。
ちらほらゲートの閉じないビナも・・・。
人工セクション終了後の巻道は明確。
下降は懸垂。50mロープ1本で余裕。膝下の浅瀬に着水。
ルートを選んで、それ以上浸水せずに離脱。
お次はCS3兄弟。
取り付きに泳ぐしかない。一旦側壁へ泳ぎ渡る。
1つ目のCSが楽しそうだったので、トップで入水。
リッジは登れず、正面をスラブ登り。ラバーソール様様。
CSを越えると、噂の30cmゴルジュがお目見え。
まずは前衛の水路。
濡れたくなくて試行錯誤していると、kaguが入水。泳いで突破。
結局泳ぎました。
30cmゴルジュ。
うずうずが止められず、トップで入水。
最初こそ泳ぐが、結構手前からステミングが張れる。
トコトコ最狭部へ。
相変わらずロープ持ってなかったので、capeがロープを曳いてくる。
最狭部の小滝の上は上陸できたので、みんなを引き上げる。
その先も水路状は続き、すぐに大きなCSが詰まってる。
ここら辺からが核心になった。
ステミングのまま高度を上げてCSを乗っ越す。
乗っ越した後も、CSが詰まってる。
流心をずり上がれば簡単そうな小滝だが、シャワーする気にはならない。
左岸のスプーンカット棚に立ち込み、CSと側壁の間を目指して倒れこむように一歩。
この一歩がシーズン初めには怖かった。
越えると、平和だが支点が取れない。
大きさも脆さも定かではない岩にプロテクションをとる。
支点が不安なのでセルフにだけ使って、ビレイは肩がらみ。
CSにグラグラのリングボルトが刺さってたので、後続はアブミで登ってもらう。
(グラグラすぎてリードで使う気にはなれない)
yutaが後続を一本釣りしてた。
直後はハンマー投げの滝。
ノーコンなので右岸をフリクションで直登。
ヤジロベーみたいに動く丸太が危なく邪魔だった。
yutaがハンマー投げて遊んでいたが掛からず直登。
ハンマー投げのCS左岸側に、上部に続く洞穴状の空間を発見。
登って見ると奥から光が射していて、ちょうどルート上に抜けられた。
トンネルとか洞窟とか楽しいですよね。
そんなこんなでゴルジュ帯終了。
下山は登山道で快適。
噂に違わぬ素晴らしい沢でした。
暖かい時期ならもっと楽しいと思う。
でも、この時期でも遡行可能でした。
誰もいないかと思ったら、同日に我々含めて3パーティー入ってました。
3級くらいかな?
・そもそもの経緯とか
冬頃にはるさんからgw沢遠征に行かないかと誘われて、とりあえずはるさんとkaguさんと3人で計画を練り始めたが、そこで九州行きたいよね、九州行くなら祝子川や鹿納谷行きたいよねという話になる。でも、調べてみると祝子川も鹿納谷もそんなに簡単じゃなさそうなので、もう1人誰か強い人を入れたいよねって話をしていたら、horit夫妻が参加することになり、面白い感じの布陣になった
horit夫妻には入会1年目に初めての泊まり沢に連れて行ってもらったり、初めて中級の沢に連れて行ってもらったりとお世話になった人たちだったので、久しぶりに一緒に遡行できるのは楽しみだった。
そんな感じでとりあえず、そもそも話の出ていた祝子川や鹿納谷、あと似た系でサマン谷、後は泊まり沢の境谷、温泉沢の小谷川、雨でも行ける系で阿蘇仙酔峡、あたりを候補として、天気見て、組み立てて行くことにする。
そんなところで自分はというと、3月4月で狙った白馬主稜に失敗し、山自体のモチベが下がり気味な中冬山シーズンが終わり、ほとんど作業的な感じで沢始めに何本か行っていたが、緩いところばっかりだったせいなのか、丹沢ばっかりだったからか、いまいちモチベがあがらず、GWを迎える。
ここ数年で1番モチベ的に下がっていた感じがある。
ではあるものの、流れで始まった九州遠征で行った1本目が美渓の鹿納谷だったこともあり、そして楽しいメンバーにも恵まれ、一気にモチベが戻り楽しくなってきた。
サマン谷も挟んでよりテンション上がってきたところで、祝子川へ。
前置き長くなってしまった。。。
・遡行内容
まずはスタート地点となる大崩山登山道へ向かう。
既に大量の車が停まっていた。すごい人気の山のようだ。
まずは登山道を歩き、避難小屋をすぎて、三里河原方面へと歩き、902mあたりから登山道を外れて、入渓する。
このあたりで関東の知人と会った
世の中は狭い笑
この日は快晴。花崗岩の大きな白い岩に澄んだ水がよく映える明るい渓相。
素晴らしい!!
フリクションもばっちし。
迷路のような巨岩帯をズンズン進んでいくが、ずっと明るい渓相で眩しいくらい。
いやー、ホントにいいなぁ。
そして、最初の核心の大きな釜を持つ6m滝に到着。右岸を人工登攀で登る。自分リード。最初の段に上がるところが少し悪いのと2番目のリングボルトにたどり着くまでが少し怖いが、そこまで行けばリングボルトの間隔も近くて問題なし。わりとすんなり抜けられた。
後続もアブミ使いつつで抜ける。
その後は20mほどの懸垂で沢に復帰。着水タイプ懸垂。
その後はCS三兄弟。泳いで取り付くが、水が冷たい!!鹿納谷と比較にならないくらい冷たい!!みんなで震えつつ、horitさんがトップで1つ目を正面スラブから突破。その次の岩はマントル返しで超える。
そうするとついに、名物30cmゴルジュが登場!これは素晴らしい!
泳いで取り付き、ステミングで進んでいく。
1回落ちたが、なんとか復帰できた笑。
このあたりで落ちたはるさんをhoritさんがステミング体制のまま受け止めていたらしい。凄すぎる。
その先が2回目の核心で、さらにステミングして岩を乗っこす部分と、その先で右のリッジ状に乗り移る部分の2箇所を超える必要があり、どちらもhoritさんがうまく突破してくれたので自分は2番目に登り、後続のフォロー(もとい1本釣り?笑)に集中できた。こういうゴルジュ系の突破はやっぱりまだまだ敵わないなぁ。この後はハンマー投げして遊んだりしつつでゴルジュ部分は終了。
短い区間だったが、なかなかに詰まっていて楽しかった。
この後はまた癒しの渓相に。
途中で登山道に合流したので、そのあたりから崩落気味の登山道を使って下山。
いやー、いい沢でした。
5人いたにしてはいいタイムだったと思う。
いいチームワークでしたね。
虎毛の時も思ったことだが、3級以上の沢では強い2-3人で臨むのがセオリーだが、あえて5-6人のパーティで挑んでみるのも面白い。
その時その時でCLやSLにはいろんなフォローの引き出しが求められるから練習や学びのきっかけにもなる。というかそういうパーティでも行けるって思えるような実力があるCLでありたいなと。まだまだですが。
その後は祝子川温泉に入り、地元の居酒屋で打ち上げ。最高でしたなぁ。
・まとめ
本当に素晴らしい沢でした。
沢のスケール、綺麗さ、何をとっても1級品だった。来れて良かった。
そして、GWの時期に3級沢クラスに行けて良かった。今年も頑張ろうと思えるカンフル剤になった。
それもこれも、同行してくれたみなさまのおかげです。本当にありがとうございました。
horitさん
久しぶりに沢ご一緒できて嬉しかったです。自分も昔よりは強くなったつもりなんですが、やっぱりhoritさんは突破力が違うなぁと思いました。もっと鍛えておくのでまた遊んでください〜!
Capeさん
旅を通して、運転や下調べなど頼りになりまくりでした。そして、いろんなカモの話も面白かったです笑。そして遡行もボルダー上手いし、沢ムーブ上手いしでさすがでした。ありがとうございました〜。
はるさん
今回は企画からずっとお世話になりました。仕事で大変な中ありがとうございます。また沢行きましょうー
Kaguさん
今回も頼れる姉御ぷりをありがとうございました〜。天然ぷりも度々見れて楽しかったです。また癒し渓行きましょう
笑いの絶えない楽しい遠征旅でした。
次は北海道に行くのでよろしくお願いします〜
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