八甲田山、大人の休日クラブパスで行くも、速、撤退
- GPS
- 02:40
- 距離
- 5.7km
- 登り
- 315m
- 下り
- 298m
コースタイム
天候 | 大雨→晴れ→雷雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
復路:ロープウェイ山頂公園駅14:40−14:50甲田ロープウェイ15:34−(バス)−16:30新青森駅17:34−(新幹線)−東京 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ロープウェイ頂上駅〜田茂萢湿原赤倉岳・毛無岱分岐〜大岳・毛無岱分岐経由大岳山頂を目指しましたが途中で撤退しましたので、それまでの報告になります。 本来は登山者ではなく、一般観光客向けのロープウェイ頂上駅〜田茂萢湿原の散策路ですが、ここでも草木が茂り、道をまたぐような生え方をしている所が多数あり、草木をかき分けながら進む有様です。 赤倉岳・毛無岱分岐〜大岳・毛無岱分岐は、往路は基本的には下りになりますが、初心者の私にはとても厳しい登山道状況でした。さきほどまで大雨が降った影響もあり、泥濘がひどく、また倒木多数、草木が激しく登山道を覆い、行く手がわかりづらい所も多く、最も危険だったのは残雪で登山道が塞がれた個所も3か所程あり、よほど注意して歩かないと迷う危険があります。特に毛無岱分岐の直前の残雪は広大で、丁度別の方もいましたが私同様迷っていました。幸いこの時はガスもなく、晴天だったので周りをくまなく1周することで進むべき進路を探り当てることができましたが、もしガスに巻き込まれたら行く手は当然、今来た道もわからなくなると思います。ですので、初心者での単独行動はくれぐれも慎んだ方が良いと思います。登山道全般についても、奥多摩の有名な山々の整備された登山道とは異なり、初心者にとっては悪路に類すると思います。 いずれにせよ、雪が完全に溶けるまでは初心者の登山は控えた方が良いと思います。 |
写真
感想
昨年の12月の陣馬山の登山に始まり、今回が14回目の登山になりましたが、初め
ての登頂断念、撤退となりました。
実は今、昨日の報告を書いていますが、昨日の登山は私にとって非常に身の危険
が及ぶ厳しいものでありました。ですので今回は何に失敗したのか自身の反省を込
めてご報告申し上げます。少々大げさかもしれませんが、撤退の判断をせずそのま
ま山頂を目指していたら、或いはもう少し撤退の決断の時間が遅かったら、今頃は
良くて病院の中、最悪の場合は6月30日の「一切経山」が最後の私の報告になって
いたかもしれません。
まず最初に結論。
○私の悪かった点
・自分の登山の力量を過信していたこと。4月に雲取山を無事登山できたことで
今回のように標高差約300m、片道2時間程度だったらまず問題ない、と甘い
い判断をしていたこと。
・50歳過ぎで、しかも一昨日も福島県の一切経山を日帰り登山したのに、今
回 は更に遠距離&登山時間も長い、いわゆる弾丸登山を計画・実行して
しまったこと
・夏山の知識、対策がしっかりできていなかったこと。
○運の悪かったこと
・ロープウェイで頂上に向かう時までは激しい雨だったが、頂上に到着後は雨も
あがり、日差しも出てきたので、本来は「雨天は絶対中止」を貫いてきたの
に、”せっかく遠くまできたし・・・”と無理して決行してしまったこと。
・雨がやみ、晴れたものの、非常に蒸し暑くなり、熱中症の起こりやすい環境に
なってしまったこと
○運の良かったこと
・ロープウェイ頂上駅を出発し、帰着するまで雨が降らず、またガスにも覆われ
なかったこと。(ロープウェイに帰着後、雨が降り出し、雷も鳴り、30分後
には激しい雨になっていました。)
・雪渓で迷っていた時、別の私と同世代の方が悪路等を理由に本日の登山を断念
すろことを私に話してくれ、それが私にも撤退する心の準備ができたこと。
・ロープウェイや帰りの新幹線のこともあり、途中で時間を使い果たすことが
明白になり、客観的に撤退することが自分でわかったこと。(もし、この時、
時間的な余裕があったら、最悪の結果を招いていたかもしれません。)
実は撤退した後、途中で急に体調が悪化し、のどの渇きがひどくなり、用意してた水分(通常1.5リットル+非常用0.5リットル)のうち、通常用がすぐになくなってしまいました。いわゆる脱水症状を起こしていたと思います。
理由は、いつ雨がまた激しく降るかわからず、また登山道に生い茂った草木にさきほどの大雨により葉っぱに多量の水分が残っていたので、レインコートを着用せざるをえなかったのです。にもかかわらず、脱水症状の経験がほとんど無い私は、いつもと同じようにかなりの早いペースで登山を続けていたために(まさにレインコートを着たままサウナに入ったようなもの)、一気に脱水症状を起こしたのだと思います。
幸い道中でほとんどない木陰が近くにあり、そこで20分程体を休めていたら少し症状がおさまりましたが、相変わらずのどの渇きは止まらず、かといって非常用の最後の水にはまだ手をつけたく無く困っていましたが、幸いにも道中に雪解け水の沢があり、そこで空になった水筒にたっぷり水を入れました。この水分補給によって精神的に落ち着いたのか、結果的にはその水にも、また非常用の水にも最後まで口にすることなくロープウェイ駅までたどり着くことができました。
このように、今回の私の登山は私自身の無謀な計画&実施により、危うく救助要請もしくは最悪遭難の事態があっても少しもおかしくない状況にありましたが、別の方の撤退の話、時間の不足、天候の維持、枯渇寸前だった水分の再確保等々、いくつもの幸運が重なることで事なきをえる形となりました。
もし登山を続行していたら、或いはもう少し撤退の判断が遅くなっていたら・・・。その後の再度の大雨と、必ずや訪れていた脱水症状のことを考えると今でも恐ろしく思い、また幸運だったことに感謝しているしだいです。
私だけかもしれませんが、登山に少し慣れはじめた頃、この頃が一番危険なのかもしれません。私と似たような環境の方がもしいらっしゃればご参考にしていただければ幸いです。
コメント
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aochanman777様
大変お疲れ様でした。前回のレコで八甲田山へ行く予定は知っていましたが、まさかこのような事態になるとは、、、遠くまで遠征するとつい欲張ってしまいますね。そこに落とし穴が、、、何はともあれ無事下山。次回につなげることが大事だと思います。
お互いに体に気を付け山を楽しんで行きましょう!!
mitsuaki様
コメント大変ありがとうございます。mitsuaki様のおっしゃる通り、無事下山して初めて次の登山ができるわけですよね。実は今年の冬、久々に昔の職場の先輩(その方は、高校時代に山岳部の部長だった方なのですが)と飲む機会があったのですが、その席で登山を始めた私に一言。”山は逃げないよ!”
確かにその通りです。山は逃げたりしないので、何回でも登頂するチャンスはあるわけです。今回、その先輩の言葉が密かにブレーキをかけてくれていたのかもしれません。
今回、「撤退」の重要性をまさに身をもって経験した私ですが、この教訓を今後の登山に生かしていこうと思っております。
ちなみに次回の予定は9月頃「初の3000m峰への挑戦」と、いっても乗鞍岳です。念のために「酸素缶」持参します。ゆっくり余裕をもって臨みたいと思います。
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