雨に打たれて修行なり・御嶽
- GPS
- 04:00
- 距離
- 6.8km
- 登り
- 876m
- 下り
- 877m
コースタイム
天候 | 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
0612白馬=0805塩尻(大糸線1280円)0830=1020田の原天然公園(レンタカー4253円) 【復路】 1440田の原=1510こもれびの湯1540=1700奈良井宿1730=1810塩尻(レンタカー)1829=1850上諏訪(中央本線400円)1926=2235新宿(中央高速バス2990円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
■温泉 田の原から国道19号に出るまでの間に、おんたけ高原温泉こもれびの湯と、御嶽温泉王滝の湯があります。自分は雨にたたかれて一刻も早く温まりたかったので、より登山口に近い方と思ってこもれびの湯に入りましたが、休暇村のキャンプ場に併設で結構脇道を走るので、王滝村まで降りるのと変わらなかったかも。設備はなかなか良くて源泉掛け流しですが、鉱泉なので沸かし湯です。休憩施設はなし。木曽福島出身の人に聞いたら、開田高原方面に行く途中にある御嶽明神温泉やまゆり荘がオススメとのこと。露天風呂から御嶽が見えるそうです、天気が良ければ。 |
写真
感想
日本三大霊山?に数えられる御嶽。古くから山岳信仰の山として畏敬を集めて来て、修験者の行場だった頃はともかく、講社とかえびす様とか、逆になんか俗っぽい感じがしてしまう。またヒノキの一大産地として林業が盛んな地域でもあるため、国立公園に指定できないってところも、自然の山としての魅力を欠くような気がして、今まで避けて来たところがある。富士山と同じ理由で。
だけど火山だし、山岳信仰って日本独特のガラパゴス仕様だし、富士山だってそれゆえの世界文化遺産なわけだし、中央アルプスや乗鞍岳から見える御嶽は、純粋に美しいなと感じた。でもそれだけだと自分的にまだ動機付けとしては甘いのだけど、木曽路観光とセットならいいかな?と。ちょうど、この夏、伯耆大山・鳥海山・月山・白山・乗鞍岳と独立峰ばっかりシリーズで登っていたので、完結編として登ってしまえと。
しかしアプローチを色々調べた所、確かに直線距離は乗鞍岳と近いのに、アクセスは完全に分断されているね。しかも、公共交通機関を使って登山口まで行けることは行けるのに、乗り継ぎが良くないので、日帰りが絶望的。麓にテン場なし。ってことで、レンタカーを使わざるを得ず、ますます日帰り必須。横浜の自宅からだと絶望的に難しいので、白馬の両親の家から帰ってくるついでに立ち寄る形にした。
しかし。前日までの天気予報は曇り時々晴れでまずまずだったはずなのに、当日明け方は雨が降っていた。そして朝の予報では傘マークにすり替わっていた。そんな後出しじゃんけん、ありかよ気象庁!
まあ、今年の夏はだいぶあちこちの山で降られて、雨の中歩くのに慣れてたし、逆に好天すぎて暑くて混んでてっていうシチュエーションもあまり好きではないし、レンタカーもしてしまったので、予定通り行くことにした。もし万が一、天気が荒れてどうしようもなければ、奈良井宿からさらに妻籠や馬籠宿まで足を延ばして観光し、そばでも食べて温泉に浸かって帰ればいい話だし。
そんなわけで、始発の大糸線に乗って塩尻へ。塩尻は小雨が降っていた。駅までレンタカー会社のスタッフに傘はお持ちでないですか?と聞かれたので、どうせ山に行くから、、、と答えると、どちらに行かれますか?と踏み込んでくるので、御嶽に、、、と答えると、なんと彼は木曽福島出身で小学校の頃からよく御嶽に登っているという。まるでこの天気が自分のせいだというばかりに、非常に申し訳なさそうにする姿が好ましく、今度はこっちからオススメの登山道や温泉などの情報を聞きだした。彼は現在松本に住んでおり、いつもは開田高原のほうを通って田の原から登っているという。温泉はその途中にあるやまゆり荘がお気に入りの様子。さすがにそれだと遠回りになるので、今回そのルートは使わないけど、地元民の意見は大事だから、心のノートにメモしておこう。そしてやはり御嶽教の信者さんが身近にいるらしく、その人はちゃんと白装束で1合目から毎年6月に登っているということだった。全てのルートを踏破しているらしい。
中山道で塩尻から王滝村への県道に入るまで、ずっと滝のような雨だった。ワイパー最速にしても追いつかない感じで、こりゃあプランBかな?と思いきや、県道に入ったら小振りになったりもしたので、迷ったが、とにかく登山口まで行くことにした。県道が空いていたので(当たり前だ)ガンガン飛ばして、塩尻から2時間弱で田の原到着。はい、ザーザー降ってます。
しかし駐車場は結構な車の数で埋まっており、さらには厳しい天候の中、登山姿の人だけではなく、傘をさした信者さんも上がって行く姿に、ここまで来たら登るしかないと覚悟を決め、身支度しておにぎりを食べて出発。雨が少し弱まったところでちょうど良かった。
すでに標高2000mオーバーなわけで、田の原天然公園は、なかなかステキな所でした。ちょっとトムラウシの周辺に似た感じの、日本庭園?あずまやとか木道も整備されており、天気が良ければのんびりお散歩したいようなところ。
さて7合目スタートで、1合目ごとに神社だったり銅鐘だったり石室だったりがある。黒沢口のほうはもっとなだらかで売店や山荘も完備という。階段状に整備されててあっという間に山頂に着くだろうと思ったが、そうはいっても標高差1000mほどあり、ひたすら登りが続く。8合目から9合目にかけては雨も止んで、森林限界を超えてチョコチョコ高山植物も咲いていたり雪渓も見えたりして少し楽しくなった。厳しかったのは、10合目、つまり山頂だと思っていた所がいわゆる王滝頂上で、剣が峰はまだ標高差100mぐらい上がらないといけないとわかったとき。すでに雨が強くなっていて、視界10mもないぐらい。ここからは修験者になったつもりでただただ歩いた。当然、剣が峰も眺望ゼロで、見えるはずの山々も、碧くきらめくはずの火山湖たちも全然見えないし。
長居は無用なので、もと来た道を引き返し、まだ気持ちの上では修験者になったままで田の原までひたすら降りた。その後も次々と登ってくる人がいたのには驚いたなあ。
車に戻ったら即、一番近い温泉へ直行。温泉につくころには雨も止むという、これまたお約束ですか。こもれび温泉というだけあって、白樺林のなかに作られていてなかなかよい雰囲気。先客もおらず、ひとりゆったり樽湯に浸かって乾いた服に着替えたら、さっぱりとした気分になって、さあ奈良井宿観光しよう、と気持ちを切り替えることができた。
雨上がりの奈良井宿はしっとりして、平日の夕方で観光客もほとんどおらず、静かに島崎藤村の『夜明け前』の世界に浸ることができた。
御嶽は、いつかリベンジする機会があるかなー。名古屋に行く折にでも、、、ないかなー。。。。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する