仙丈ヶ岳 (北沢峠から藪沢新道、小仙丈尾根周回)
- GPS
- 07:15
- 距離
- 9.0km
- 登り
- 1,133m
- 下り
- 1,130m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
甲府駅からは山梨交通のバスで広河原まで行き、そこから南アルプス市営バスで北沢峠まで |
コース状況/ 危険箇所等 |
藪沢新道、小仙丈尾根、共に迷いそうな箇所には目印があり、比較的整備は行き届いている。ハイマツ帯に行くと登山道は狭い箇所が多く、すれちがいの時は注意。 登山ポストは、地図によると北沢峠にあるようだが、発見できなかった。 雪渓は藪沢新道に若干残っていたが、登山道にかかっているのは丸木橋を渡った箇所のみで、アイゼンは不要。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
夏休みに予定していた山行が、同行者の都合がつかず中止になったため、日帰りで一人登山に行くことにした。公共交通機関で行ける、ピストンにならない、夏だし出来るだけ高い山ということで、仙丈ヶ岳を選択。二回目の一人登山、久しぶりの3000m越えの山、初めての南アルプスということでいつも以上に期待と不安を胸に自宅を後にした。
前日の東京発、最終の特急かいじ123号に乗り込み、甲府駅に0:40分に到着。南口の広河原行きのバス停で場所取りがてら、仮眠をとる。先人の記録にある通り、結構な人数が仮眠をとっているため、すでに全ベンチは先客で埋まっていた。しかたが無いので地べたに寝る事にしたが、周りが騒がしかったり、暴走族が来たりとほとんど眠れず。
3:30過ぎあたりから周りの人たちが起き出したのに合わせて起床。近くのコンビニ、牛丼屋に朝食&昼食を調達しに行き、戻ってまもなくバスが到着。運賃1900円+100円のマイカー規制協力金を支払い、バスに乗車。この日は結局4台もバスが出たが、それでも遅れてきたため乗り遅れた人が居た模様。これから行く人は、遅くとも3:30位までにはバス停に着いていた方が良いだろう。バス会社の人が並んでいる人数に合わせて全員が座れる台数のバスを出してくれる。逆に言えば、それまでは近くのビジネスホテルにでも泊った方が賢い選択だと思う。
バスの車内でも仮眠を試みるが、路線バスのため乗り心地は悪く、山間部に入ってからは揺れもあって、ここでも眠れなかった。
2時間ほどで広河原に到着。バスを乗り換えさらに30分ほどで北沢峠に到着(荷物料込みで750円)。寒い。慌てて長袖に着替え、朝食の牛丼を食べて、いざ出発。ほとんどの人が甲斐駒ヶ岳、あるいは小仙丈尾根から仙丈ヶ岳に向かったのか、自分と同じ藪沢新道に向かう人は少なかった。
10分ほどで大平山荘に到着。給水およびトイレ(100円)を済ませて本格的に登山をスタート。はじめは森の中を緩やかに登るだけだったが、やがて急登が続くようになり、前日ほとんど眠れなかったためか早くもバテる。脚が動かず息が上がる。先月の山行で下りに膝が痛くなったため、急遽購入した某所で話題のコストコで売っている格安カーボンストックを使用し、なんとか登山を続行。今回初めて使ったストック、元々下り用に購入したもので有り登りでの使用は考えていなかったが、いざ使ってみるとすごくイイ。今回登り切れたのはこのストックのおかげといっても過言ではないだろう。
1時間ほど登ると沢にかかった丸木橋に到着。ここまで特に休憩ポイントなどは無いため注意。ここからは沢沿いに登る事となる。所々に雪渓が残るが、8月半ばのこの時期に登山道にかかるものは殆ど無く、まったく気にする必要は無い。数カ所ザレ場を登るがロープがある。途中後を振り返ると甲斐駒ヶ岳の美しい山体が見える。この時は雲一つ無く、すばらしい眺めだった。甲斐駒にもいつか登りたい。
右手に高山植物、左手に沢や途中にある滝を見ながら登ると、やがて大滝頭からのルートと合流。ここで沢から離れて登ると、まもなく馬の背ヒュッテに到着。そこからひと登りで馬ノ背からの丹溪新道と合流。お花畑の中を緩やかに登ると、目指す仙丈ヶ岳と藪沢カールのすばらしい景色が見えてくる。
カールの底に位置する仙丈小屋を経て、カールの右側の急登を過ぎれば仙丈ヶ岳の山頂に到着。途中で見た時は晴れていた甲斐駒は雲がかかっていたのに対し、この日の仙丈ヶ岳山頂はまさに快晴。周りの山に雲が有るため360°のパノラマとはいかなかったが、北岳の向こうに富士山もかろうじて見えた。ちなみに自分はAUの携帯を使っているのだが、道中はずっと圏外だったのに、山頂では珍しく電波が入ったため、家族と、一緒に登れなかった登山仲間にメールをした。
山頂で昼食を済まし、体が冷える前に下山を開始。小仙丈ヶ岳までは気持ちのいい尾根歩きが続く。小仙丈手前に岩場があるが、鎖などは無いため慎重に登りピークに到着。ここからの眺めもすばらしく、とくに小仙丈沢カールの眺めがすばらしい。
小仙丈からは先は本格的な下りが始まる。膝をかばいながら下るが、やはり途中で痛くなった。ストックを使っても、歩き方や増えすぎた体重といった根本的問題を解決しないとどうしようも無い事を痛感した。
藪沢新道方面に分岐する大滝頭あたりから先は樹林帯になる。こちらの小仙丈尾根ルートもなかなか登るのは大変そうだが、所々に休憩に適した箇所が有るなど、藪沢新道よりも整備は行き届いている。途中尾根が広くなっており、登山道が判りにくい箇所も有るが、よく目印を探せば迷う事は無いだろう。
途中(二合目)分岐が有る。右に行けば北沢峠のテント場への近道とのことだが日帰りなので左のルートを通り北沢峠のバス停に到着。
バス停には先に下山した人がすでに何人も待っており、どこ行きのバスに乗るのか聴かれた。話を聞くと、人数が集まり次第、臨時バスが出るとの事。広河原方面は自分の後に数人がやってきたところで人数が集まったため、予定よりも1時間以上早くバスに乗れた。結果広河原発の甲府行きバスも一本早い便に乗れ、17時過ぎに甲府駅に到着。Uターンラッシュの中、運良くすぐ次の特急かいじ120号の指定がとれたため、それに飛び乗り帰宅の途についた。
今回は急遽予定を立てた事で、山行以外のアプローチ面で強行計画となってしまい、結果なかなかに苦しい山行となった。本来なら広河原、あるいは伊那谷方面の戸台口、仙流荘までの深夜バスを利用するべきで、甲府駅からの路線バスを利用するのなら、ビジネスホテルなどを利用して体調を整えて登山に臨むべきだろう。山自体は最高にすばらしかっただけに、体調が万全じゃなかったことが悔やまれる。寝不足での登山は二度としないと誓って、この記録の終わりとしたいと思う。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する