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Yamareco

記録ID: 3397193
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

北岳〜間ノ岳縦走

2021年07月29日(木) ~ 2021年07月30日(金)
 - 拍手
体力度
6
1~2泊以上が適当
GPS
18:36
距離
18.2km
登り
2,294m
下り
2,293m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
6:51
休憩
2:38
合計
9:29
5:29
19
5:48
5:49
34
6:23
6:30
25
6:55
7:08
48
7:56
8:17
118
10:15
10:26
12
10:38
11:54
52
12:46
12:47
19
13:06
13:15
21
13:36
13:52
16
14:08
14:10
21
14:31
14:32
26
14:58
2日目
山行
7:50
休憩
0:40
合計
8:30
5:19
39
5:58
5:59
66
7:05
7:15
45
8:00
8:06
48
8:54
9:00
26
10:16
10:18
90
11:48
11:55
82
13:17
13:18
14
13:32
13:33
3
13:36
13:36
6
13:49
ゴール地点
天候 前泊時は曇りのち夜一時雨。2日目は曇りのち霧のち夜大雨。3日目は晴れ時々曇り。
過去天気図(気象庁) 2021年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車
芦安駐車場まで自家用車、そこからバスにて広河原インフォメーションセンターまで往復。
コース状況/
危険箇所等
御池小屋に向かう途中で小崩落箇所あり(危険無し)。北岳〜間ノ岳間は数カ所、危険箇所があり慎重な通過を要する。帰りの大樺沢では前夜の降雨の影響で道が一部川のようになっていた。
その他周辺情報 ネット上の古い情報だと、北岳山荘では水が1リットル100円で有料、というものを見かけましたが、山荘の前にある蛇口から自由に汲むことができました。飲用可能です。
芦安駐車場の待合スペースと手前のバス転回所。自家用車用の駐車場は道を挟んだ右側にあります。
芦安駐車場の待合スペースと手前のバス転回所。自家用車用の駐車場は道を挟んだ右側にあります。
芦安駐車場からのバスの車内。今回は広河原への最終便ということもあってか、乗客は極めて少なめでした。
芦安駐車場からのバスの車内。今回は広河原への最終便ということもあってか、乗客は極めて少なめでした。
バスの車中から谷側を望む。なぜこの区間がマイカー規制になっているか良く分かりました。危険すぎるのです。
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バスの車中から谷側を望む。なぜこの区間がマイカー規制になっているか良く分かりました。危険すぎるのです。
バスが着いた広河原インフォメーションセンターから、この吊り橋を越えて広河原山荘へ。
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バスが着いた広河原インフォメーションセンターから、この吊り橋を越えて広河原山荘へ。
広河原山荘のテント場に着きました。フラットな所が多く、便利です。ただ、土中の岩が多めなのか、ペグは刺さりづらい土質でした。
広河原山荘のテント場に着きました。フラットな所が多く、便利です。ただ、土中の岩が多めなのか、ペグは刺さりづらい土質でした。
広河原山荘の夜。この景色も今シーズンで見納めとなり、来シーズンからは広河原インフォメーションセンターの隣に建築中の山荘に移転します。
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広河原山荘の夜。この景色も今シーズンで見納めとなり、来シーズンからは広河原インフォメーションセンターの隣に建築中の山荘に移転します。
いよいよ2日目の早朝、広河原山荘を出発して御池小屋へ。
いよいよ2日目の早朝、広河原山荘を出発して御池小屋へ。
曇り空が一瞬晴れて、これから登る山頂がチラリと見えました。否が応でも期待が高まります。
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曇り空が一瞬晴れて、これから登る山頂がチラリと見えました。否が応でも期待が高まります。
御池小屋に無事到着! 時間が早すぎた(7時台)せいか、小屋は掃除中で、名物のソフトクリームは売っていただけませんでした。楽しみにしていただけに残念無念・・!
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御池小屋に無事到着! 時間が早すぎた(7時台)せいか、小屋は掃除中で、名物のソフトクリームは売っていただけませんでした。楽しみにしていただけに残念無念・・!
美しい御池。あいにく空は曇りでした。
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美しい御池。あいにく空は曇りでした。
草すべりから小太郎尾根分岐への道中。この先でエネルギー切れで足が動かなくなり、急遽、早めの昼食。塩分の多いラーメンを食べて回復しました。水分だけでなく、塩分をチャージしなければいけないと痛感。
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草すべりから小太郎尾根分岐への道中。この先でエネルギー切れで足が動かなくなり、急遽、早めの昼食。塩分の多いラーメンを食べて回復しました。水分だけでなく、塩分をチャージしなければいけないと痛感。
小太郎尾根から肩の小屋を目指す。まだまだ先です。
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小太郎尾根から肩の小屋を目指す。まだまだ先です。
小ピークを越えたらまた小ピーク、の繰り返し。
小ピークを越えたらまた小ピーク、の繰り返し。
まだまだ尾根歩きが続きます。
まだまだ尾根歩きが続きます。
少し雲が晴れてきました!
少し雲が晴れてきました!
ついに肩の小屋に到着! 甘酒やおしるこに非常に惹かれましたが、予定時刻を過ぎており、断腸の思いでトイレのみの利用で通過。
ついに肩の小屋に到着! 甘酒やおしるこに非常に惹かれましたが、予定時刻を過ぎており、断腸の思いでトイレのみの利用で通過。
またまたガスって来ました・・ToT;)
またまたガスって来ました・・ToT;)
北岳ピークを目指してひたすら進む。
北岳ピークを目指してひたすら進む。
ついに北岳登頂!・・・が、完全な曇り空で真っ白のキャンバスのように、景色は何も見えません。(写真は相方)
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ついに北岳登頂!・・・が、完全な曇り空で真っ白のキャンバスのように、景色は何も見えません。(写真は相方)
あとは北岳山荘を目指して降りるだけ・・!と思いきや、ここからが結構長い。
あとは北岳山荘を目指して降りるだけ・・!と思いきや、ここからが結構長い。
道の険しさが増していきます。
道の険しさが増していきます。
間ノ岳方面の尾根筋が見えてきました!
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間ノ岳方面の尾根筋が見えてきました!
やっと北岳山荘に到着! テントを張ります。この日は30張り程度でした。まだ余裕がある感じでした。背後はトイレです。臭いも全く無く、騒音も聞こえてこず、トイレ前というロケーションにも全く問題はありませんでした。
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やっと北岳山荘に到着! テントを張ります。この日は30張り程度でした。まだ余裕がある感じでした。背後はトイレです。臭いも全く無く、騒音も聞こえてこず、トイレ前というロケーションにも全く問題はありませんでした。
夕食は北岳山荘にて頂きました。この小屋定番のサバの味噌煮。味は美味しかったですが、デルタ株全盛の折、背後でビールを飲みながら大声で談笑しているグループが気になりました。山荘側として、換気や黙食の義務化、酒類提供の自粛など、もう少し厳しい対策を取るべきではないかと感じました。
夕食は北岳山荘にて頂きました。この小屋定番のサバの味噌煮。味は美味しかったですが、デルタ株全盛の折、背後でビールを飲みながら大声で談笑しているグループが気になりました。山荘側として、換気や黙食の義務化、酒類提供の自粛など、もう少し厳しい対策を取るべきではないかと感じました。
北岳山荘からの日の出。昨日の大雨が嘘のような晴れ。富士山もバッチリと見えました。
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北岳山荘からの日の出。昨日の大雨が嘘のような晴れ。富士山もバッチリと見えました。
振り返ってテント場。既に出発している方もいます。
振り返ってテント場。既に出発している方もいます。
5時過ぎに出発! 昨日までの天気が嘘のような素晴らしい晴れ。間ノ岳方向の縦走路が映えます。
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5時過ぎに出発! 昨日までの天気が嘘のような素晴らしい晴れ。間ノ岳方向の縦走路が映えます。
・・・と思ったら、ガスって来ました。結局、この日はずっと晴れと小規模なガスの繰り返しでした。
・・・と思ったら、ガスって来ました。結局、この日はずっと晴れと小規模なガスの繰り返しでした。
北方向に仙丈ヶ岳が綺麗に見えました。綺麗!!
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北方向に仙丈ヶ岳が綺麗に見えました。綺麗!!
無事、間ノ岳登頂!(写真は相方)
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無事、間ノ岳登頂!(写真は相方)
間ノ岳の山頂は広くて、このように多くの方がいました。
間ノ岳の山頂は広くて、このように多くの方がいました。
北岳山荘に向けて戻る道すがら。
北岳山荘に向けて戻る道すがら。
北岳の勇姿とコル部分の北岳山荘が見えてきました。
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北岳の勇姿とコル部分の北岳山荘が見えてきました。
北岳山荘から八本歯のコルに向かうトラバース道の左側に咲いているお花畑。写真では余り雰囲気が伝わらないのですが、壮観でした。
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北岳山荘から八本歯のコルに向かうトラバース道の左側に咲いているお花畑。写真では余り雰囲気が伝わらないのですが、壮観でした。
八本歯のコルに向かうトラバース道。右側は完全な断崖絶壁(というか空中)で、かなり危険です。
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八本歯のコルに向かうトラバース道。右側は完全な断崖絶壁(というか空中)で、かなり危険です。
八本歯のコルからの急下降。ほとんど垂直に思える壁を、木製ハシゴを頼りに下って行きます。
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八本歯のコルからの急下降。ほとんど垂直に思える壁を、木製ハシゴを頼りに下って行きます。
バッドレスが少し見えました!
バッドレスが少し見えました!
バッドレスの全容が見えてきました。この日は3名ほどが取り付いていました。
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バッドレスの全容が見えてきました。この日は3名ほどが取り付いていました。
大樺沢にのこる雪渓。
大樺沢にのこる雪渓。

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ ソフトシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ ダウンジャケット 雨具 ゲイター 日よけ帽子 替え下着 替え靴下 登山靴 予備靴ひも サンダル ザック サブザック 昼ご飯 夕ご飯 朝ご飯 行動食 非常食 エナジーゼリー 調味料 飲料 ハイドレーション ソーヤーミニ ソーヤーミニ用チューブ ガスバーナー ガスカートリッジ ライター コッヘル 食器 調理器具 地図(地形図) コンパス 熊鈴 計画書(オンライン提出) ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット ダクトテープ 細引き 常備薬 日焼け止め ロールペーパー 保険証 スマートフォン モバイルバッテリー 腕時計 サングラス タオル 消毒用エタノール 消毒用ティッシュ マスク ハッカ油スプレー サコッシュ ストック マルチツール カメラ テント テントマット シュラフ ヘルメット 携帯トイレ
備考 持っていって良かったもの:指ぬきグローブ(岩稜地帯の通過に必要)、フリーズドライおしるこ(冷えた夜非常に温まる)、使い捨て涼感タオル(汗を拭くと非常に快適)、プロテクトJ1(肩の保護に)、足のマメ防止テープ(下山時に大活躍)
持っていけば良かったもの:エアー枕(睡眠の質に直結)、防水マッチ(3,000m峰のためライター点火せず。幸いバーナーのスパークで点火できた)

感想

「日本第二位の北岳に登ってみたい」。

今回同行した相方が昨年口にした願望を、今年早くも実現することができました。とは言え、二人とも今回が初めてのテント泊山行であり、しかも縦走も初。本来であれば、もう少し経験値を積んでからにすべきであったと感じています。

特にキツかったのは、草すべりの後半部分。ハアハアと息が上がり、高度もあってか酸素が足りない印象なのと、ふくらはぎの筋肉に限界が来て、これ以上登れないと思うところまで疲労しました。急遽、ラーメンの昼食を前倒し。これがアタリで、一気に体調がよくなりました。恐らく塩分・ミネラルが不足していたのだと思われます。(水はハイドレーションに3Lを入れていきましたが、上記のラーメンの水を含めて、北岳山荘到着時にはちょうど無くなっていました。ただ、水ばかり飲んで、塩分の補給を怠っていました。)。このように、小太郎尾根の前で、すでに体力の面で厳しさを感じていたのですが、間ノ岳への縦走をするにはどうしても北岳山荘まで行かなくてはならず、頑張って北岳から降って行きました。ようやく着いて手早くテント設営。キャンプ経験こそ豊富なものの、3,000m環境でのテント泊は未経験でしたが、幸い高山病などは出ませんでした(相方は頭痛と吐き気を発症)。

2日目は3時に起きて、当初計画であった間ノ岳へのピストンを敢行。岩稜地帯の連続で気の抜けない縦走でしたが、3時間強で完了。再び北岳山荘から、今度は八本歯のコルへトラバース道を行きました。このトラバース道は相当に危険な箇所が多く、神経を使いながらの通過でした。ただ、途中の斜面に広がるお花畑は「見事」の一言で、このためだけに通る価値があったと思えるほどでした(写真参照)。

その後は巨大な岩だらけの急斜面をソロソロと降りながら八本歯のコルに向かいます。登ってきた方も「どこがルートが分かんないね(笑)」とこぼしていました。八本歯のコルを過ぎると、木製のハシゴが20〜30は続き、急速に高度を下げていくことになります。その高度感を見ていると、「ここから登るのは相当なチャレンジだな・・」と思わずにはいられませんでした。

1時間ほどハシゴ下りが終わると大樺沢へ。ルートマップや地図を見ていると緩やかに見えていたのですが、実際に歩いてみるとかなり急な斜面で全く気が抜けません。サイドステップなどを繰り返さなければならず、足の裏の皮膚への負担が尋常ではないのです。実際、すぐにマメがいくつも出て、痛みに耐えながらの下山となりました。(後で知ったのですが、足の裏に"プロテクトJ1"を塗っておくと緩和されるようです。肩には塗っていたのですが、足の裏という発想がありませんでした)。

もちろん、大腿部の筋肉は限界まで試されます。途中、何度かピクピクとなってしまい、都度、水分補給と行動食を食べて回復させ、また下りて行きました。大樺沢の下部は、穏やかな樹林帯の山歩きとなりますが、前夜の大雨の影響か、登山道が一部、川のようになっていました。八本歯のコルから広河原までの道は、降りなのに非常に長く感じ、とても消耗しました。

反省点として、初心者にも関わらず、事前の体力トレーニングが足りなかったことを痛感しました。また、当初は初日に広河原から北岳山荘を経て、間ノ岳までのピストンを行う予定を立てたのですが、どう考えても「無謀」であったと初日に気づき、計画を変更して二日目に回しました。結果的に二日目の歩行距離が12kmにもなり、下山時の疲労につながりました。自分の実力を考えて計画を立てる事が大事だと痛感しました。

とは言え、全体としては日本第二位、第三位の高峰に登ることができた充実感は何ものにも代えがたく、また、二日目は天候も回復したこともあって、全体的には非常に満足感の高い山行となりました!😊😊

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