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Yamareco

記録ID: 3513512
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
八ヶ岳・蓼科

【八ヶ岳】権現岳(2715m)編笠山(2524m)西岳(2398m)

2021年08月26日(木) [日帰り]
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
09:34
距離
14.9km
登り
1,710m
下り
1,692m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
7:37
休憩
1:56
合計
9:33
5:47
5:47
7
5:54
5:57
60
6:57
7:00
74
8:14
8:34
46
9:20
9:22
6
9:28
9:34
30
10:04
10:04
14
10:18
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8
10:29
10:33
8
10:41
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0
10:44
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2
10:46
11:02
2
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11:06
7
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11:36
9
11:45
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15
12:00
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27
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13:03
64
14:07
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22
14:29
14:29
7
14:36
14:37
16
14:53
ゴール地点
山歩きしていると、時に信じられないようなことが起こる。この日、ギボシのてっぺんで出会った彼もそうだった。

登ってきた私の顔を見て、ホッとした表情を見せた。そして信じられないことを口にした。「この先の道がわかならくて困ってるんです。」え?この先って!?まさか、この先は断崖絶壁だ。道はない。

「僕、シロウトなんです。ここまで来るのもスゴく怖くて。下山する自信もないんです」「どこから来たんですか?」「観音平です」「同じコースで下山する自信がなければ、権現岳を越えて三ツ頭山経由で下山してはどうです?」

すると、彼はまたとんでもないことを口にした。「え?ここが権現岳じゃないんですか?」「いいえ、権現はあそこですよ」と私。

彼は権現に目をやり、遠い目をしてこう言った。「あそこに行くのは無理です」「いえ、安全な道がついてますから」

「地図もってます?」「いえ、スマホの地図で登ってきました」僕はザックからエアリアマップを取り出して、ていねいにルートを説明した。「この地図、あげますから。地図で確かめながら気をつけて下山してくださいね。」

ギボシと権現を結ぶコルまで彼を誘導する。けれども彼は恐怖で、完全に腰が引けている。無事を祈って送り出す。

山は美しい。けど、その美しさに触れるためには、それ相応の心構えと実践が必要だと思う。
過去天気図(気象庁) 2021年08月の天気図
アクセス
ハナイカリに迎えられて
ハナイカリに迎えられて
登山ポストを出発する
登山ポストを出発する
タマゴタケなんだけど
これは隠蔽種だな
タマゴタケなんだけど
これは隠蔽種だな
なつかしい不動清水に再会
森歩きすると展望のガレ場に出る
なつかしい不動清水に再会
森歩きすると展望のガレ場に出る
そこからの景色はいい感じ
櫛形山・鳳凰三山・北岳・甲斐駒・仙丈・鋸・雨乞
天気はイマイチでも山はいつでも美しい
そこからの景色はいい感じ
櫛形山・鳳凰三山・北岳・甲斐駒・仙丈・鋸・雨乞
天気はイマイチでも山はいつでも美しい
南アルプスの核心部をアップで
南アルプスの核心部をアップで
西岳の山頂に立って一息つく
雲の切れ間から日が届くと
気分も浮き立った
西岳の山頂に立って一息つく
雲の切れ間から日が届くと
気分も浮き立った
足元にはマツムシソウ
足元にはマツムシソウ
もう一度南アルプスを眺めてから
もう一度南アルプスを眺めてから
青年小屋めざして森の道へ
青年小屋めざして森の道へ
美しいコケの森に
笑みが浮かんでくる
美しいコケの森に
笑みが浮かんでくる
乙女の泉に立ち寄ってから
乙女の泉に立ち寄ってから
編笠分岐へ
ここから権現に向かう
ここから権現に向かう
ギボシをめざして高度をあげていく
ギボシをめざして高度をあげていく
あっ
富士山!
イブキジャコウソウになごむ
イブキジャコウソウになごむ
権現岳が目と鼻の先
権現岳が目と鼻の先
その左手には
赤岳・阿弥陀岳の主峰群
その左手には
赤岳・阿弥陀岳の主峰群
権現手前で後ろを振り返れば
権現小屋を前景にギボシが立派
権現手前で後ろを振り返れば
権現小屋を前景にギボシが立派
あと少しで権現岳だ
あと少しで権現岳だ
山頂に立つ
赤岳方面を見やってから
ぐるり見渡す
奥秩父の峰々・美ヶ原・北ア・木曽山脈方面
赤岳方面を見やってから
ぐるり見渡す
奥秩父の峰々・美ヶ原・北ア・木曽山脈方面
もちろん北アルプスや南アルプスや
もちろん北アルプスや南アルプスや
雲間に湧き立つ山並み
雲間に湧き立つ山並み
こちら Mr.日本一
さて下山にかかろう
さて下山にかかろう
ギボシの南に連なる山並みが
編笠につながっていく
ギボシの南に連なる山並みが
編笠につながっていく
寄り道してギボシに立ってから
寄り道してギボシに立ってから
編笠めざして下山にかかる
編笠めざして下山にかかる
青年小屋に立ち寄るのも久しぶりだった
楽しかった山の思い出がよみがえる
そして、憩いの人々を後に編笠をめざす
青年小屋に立ち寄るのも久しぶりだった
楽しかった山の思い出がよみがえる
そして、憩いの人々を後に編笠をめざす
霧にまかれた編笠山に立つ
霧にまかれた編笠山に立つ
湧き立つ雲がドラマを演じる
湧き立つ雲がドラマを演じる
はにかんだ様子も
また日本一か
はにかんだ様子も
また日本一か
再びコケの森へ
ハナガサタケ
ズキンタケ
まもなく愛知県に緊急事態宣言が出ようとしている
・・・むずかしい時代になったものだ
一刻も早く平穏な日常が戻りますように
まもなく愛知県に緊急事態宣言が出ようとしている
・・・むずかしい時代になったものだ
一刻も早く平穏な日常が戻りますように

感想

<富士見高原リゾート〜西岳〜権現岳>

さて、時計を巻き戻すと・・・久しぶりの不動清水。ここから樹林の小径。森は刻々と表情を変えていく。崩壊地のガレに差しかかると、展望が開けた。堂々たる南アルプス。編笠山のシルエットの脇に顔を出しているのが富士山だった。

西岳の小広い広場には、ひっそりと亜高山帯の花が可憐に咲き誇っている。だが、ギボシと権現は厳しい表情の黒雲に身を隠していた。

西岳を後にすると、コケとキノコのステキな道が待っていた。乙女の泉を過ぎ、青年小屋から権現へと登り返していく。森を抜けると、アルペン的な景色になった。足元にはイブキジャコウソウ、コバノコゴメグサ、ウメバチソウ、ミネウスユキソウ・・・

行き交う登山者のみなさんは、それぞれの人間模様。バテバテで2リットルのPETボトルをがぶ飲みするおニイさん。赤岳を越えてやってきた賑やか三人組・・・

ギボシの分岐を経て、権現小屋へ。そして権現岳の山頂だ。山頂岩で映えるポーズに工夫を凝らす二人組。三ツ頭方面の小広場からは、女子のにぎやかな声が響いている。

会心の眺望が待っていた・・・阿弥陀・赤岳・槍・穂高・乗鞍・御嶽・木曽駒・空木・鋸・甲斐駒・仙丈・北岳・金峰・北奥仙丈・国師・両神・御座・・・


<権現〜ギボシ〜青年小屋〜編笠〜富士見高原リゾート>

登ったら下らないといけないのが登山者の常だ。西岳、権現小屋、ギボシ、青年小屋、編笠への流れるようなスカイラインを見ながら山頂を後にする。

奥には南アルプスの長大なシルエット。盆地の底には町々が広がっていて、そこには人の営みがある。そして見上げる空は広大無辺だ。

これは箱庭なんてものじゃない。小さな宇宙だ。生きとし生けるもの、そしてそれを包み込む大自然。それが一つの生命体のように世界を形づくっている。

賑わいを見せる青年小屋の前で一息つく。長居はせず、編笠岳に向かった。

そして編笠の山頂。湧き立つ雲がドラマを演じている。居合わせたみなさんと天空のマジックショーをシェアする。景色は刻々と表情を変えていく。

自然は人知を超えて聡(さと)い。すべてに意味があってこうなんだと思うにつけ、そこに生かされる人間の存在も、きっと意味あるものに違いないと思えてくる。

さあ、下山だ。大きな岩を跳び渡って高度を落とす。いつしか幽玄の森に吸い込まれていた。ウキウキ顔の自分を想像しながら、ますますニヤける自分を感じていた。

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体力レベル
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