【巻機山】五十沢川 下ノ滝沢遡行(上部ゴルジュ左岸巻き)
- GPS
- 21:26
- 距離
- 13.9km
- 登り
- 1,820m
- 下り
- 1,710m
コースタイム
- 山行
- 5:48
- 休憩
- 2:00
- 合計
- 7:48
天候 | 1日目:小雨→曇り→小雨 2日目:晴れ→高曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
1人300円。 |
その他周辺情報 | ・大滝の上部を直登した記録 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1240522.html ・その空の下で(泳いで取りつく7mCS滝直登) http://sonosoranoshitade.web.fc2.com/sonosoranoshitade2/page201.html |
写真
装備
備考 | ・ラバーソール適 ・ロープは50m1本で必要十分 |
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感想
【計画の経緯】
9月下旬に、この4人で大畠谷へ行こうということになっており、その足合わせとして、会の巻機山沢集中の1Pとして、下ノ滝沢へ行くことにした。
【山行】
○下ノ滝沢出合まで
天気予報が微妙で、ぎりぎりまで決行するか悩んだが、結局決行した。しかし現地に来てみると小雨模様で、テンションは上がらない。のろのろ準備して、予定より遅く出発。
取水口までの登山道は、岩をくりぬいたようなところもあり、なかなか面白い。しかし取水口に着いてみて愕然。本来下るべき梯子を下りても、水流が強すぎて渡れそうにない。敗退もちらついたが、取水口の上流側を泳げば渡れそうだとわかり、一安心。取水口に吸い込まれるとやばいので念のためロープを出し、1人ずつ泳いで渡った。まだ登山道なのに、泳ぐ羽目になるとは、裏巻機恐るべし。
しかしその先も噂通りに極悪な登山道で、激しい急登が終わったかと思えば、スラブのトラバースをさせられたり、まるで沢の高巻きである。それでも、草刈りやロープなど一応の管理がされているのは有り難い。地形が険しい分景観は良くて、悪いと噂の大窪沢等も見え、興味を惹かれる。小雨模様でも展望が効いたのは幸い。
○下ノ滝沢遡行 1日目
五十沢川に出たら、少し下ると下ノ滝沢出合で、早速入渓。ほぼゴーロの沢を登っていくと、開けて吹上の滝が現れる。真下から見ると登れる可能性がありそうにも見えるが、非常に厳しそうなので巻く。さほど濃くない藪で、思ったよりも楽。小さ目に巻けそうだったので沢に戻ってみたが、3mの滝を1個登ったところでまた登れない滝が出てきて、また巻く羽目になったので、小さく巻こうとはしないほうが良いだろう。2回目の巻きは、出だしが結構きわどいクライミングでエイドもしたので、意味のない充実感はあったが。
この最初のゴルジュが終わると割と普通っぽい沢になり、綺麗なナメ滝を含め、10m以下の滝が結構たくさん出てくる。しかしナメ滝以外は登れない滝ばかりで、しかも巻くのは一癖あるような滝が多く、まあまあ面白かったが、まあまあ時間を食った。
7m巨大CSの滝が終わると沢は広がって長いゴーロとなり、幕営地を探しながら登っていくが、過去の記録にあったところは流失したようで、なかなか見当たらない。途中で何とかなりそうな場所を見つけたので荷物を置いたが、諦めきれずさらに上を見に行ったところ、かなり良い場所が見つかった。頑張って良かった。
○下ノ滝沢遡行 2日目
昨日のゴーロの続きを少し登ると小滝が出てきて、その上はナメ。広々としていて良い。これを過ぎるといよいよ上部ゴルジュ。通常左から巻くのだが、右からのほうが楽に巻けるのでは、と考え、右から巻いてみることに。途中、ゴルジュ内の滝が良く見え、なかなか良い。しかもゴルジュがいったん切れるところで沢床に戻れたので、これはうまくいったかと思ったが、その上にも絶望的な滝があり、結局大高巻き。その高巻き自体はスラブ状で景観もよく良かったが、ゴルジュ最後の登れる滝をまとめて巻かざるを得なかったのは残念。沢床に戻るのも難しいかと覚悟したが、ただの長いモンキークライムダウンでうまくゴルジュ上流に降り立ち、一安心。
ナメ滝群と大スラブは本当に立派で、天気が良いのもあって、素晴らしい。いつまでも続いてほしいとも思うが、9mハング滝でそれは絶たれる。やや悪い巻きでこれを越え、その上流のミニゴルジュも突破すると、今度は素晴らしいナメ。これがかなり上流まで断続的に続くのだから、最高である。しかもこの日は、美味な木苺が沢山なっていて、食べ放題。良すぎる。
沢は複雑に枝分かれしていくので、地図を見ながら慎重に選んでいき、最も楽だろうと思っていた、登山道が稜線を離れて少しこちら側に下ってきているところへ詰める。藪漕ぎゼロで草原から登山道に出ることができ、これまた最高。
○集中待ちと下山
この山行は会の沢集中の一部なので、山頂での集中を計画していた。目標時間に少し遅れてしまったので、だれか待っているかと思ったが、そうでもない。その後、皆目標に遅れて上がってきたが、最終リミットとして設定していた時間になっても1Pが上がってこない。しかも、そのPのメンバーが車の鍵を持っているのだから、最終リミットを設定した意味がなかった。結局、日暮近くまで待つことになり、ヘッデン下山。集中山行の幹事としては、いろいろ思うところのある結果となった。
【総評】
下ノ滝沢は、1つずつ巻く滝が多い下部、ゴーロの中だるみ、大ゴルジュをまとめて高巻く中部、スラブとナメが素晴らしい上部と、沢の様々な面が1本で味わえる良渓である。もう少し登れる滝が多ければ楽しいのに、とは思ってしまうが、上部の素晴らしさのためだけでも十分行く価値があると思う。
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