ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 3601415
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大峰山脈

1839跋渉記#26 七面山と大峰ふたつの桃源郷

2021年10月05日(火) [日帰り]
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
08:42
距離
20.2km
登り
1,845m
下り
1,836m
歩くペース
とても速い
0.60.7
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
8:37
休憩
0:55
合計
9:32
距離 20.2km 登り 1,850m 下り 1,863m
6:33
57
7:30
7:34
22
7:56
59
8:55
8:58
8
9:06
9:38
12
9:50
9:51
9
10:00
10:07
49
10:56
11:00
81
12:21
118
14:19
14:23
56
15:19
46
16:05
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2021年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
林道篠原線終点路肩に駐車。
有明の月が浮かぶ大峰の夜明け。
高野辻から舟ノ川最奥の集落・篠原を経て林道篠原線を進みます。
1
有明の月が浮かぶ大峰の夜明け。
高野辻から舟ノ川最奥の集落・篠原を経て林道篠原線を進みます。
林道篠原線の終点に駐車して、すぐ先にあるのが舟ノ川洗い越し。七面山への山旅は、この舟ノ川の渡渉から始まります。
林道篠原線の終点に駐車して、すぐ先にあるのが舟ノ川洗い越し。七面山への山旅は、この舟ノ川の渡渉から始まります。
洗い越しの先からは、廃道となった王子製紙の私有林道を行きます。15年くらい前までは四駆なら走れたようですが、今は荒れるがままとなっています。
1
洗い越しの先からは、廃道となった王子製紙の私有林道を行きます。15年くらい前までは四駆なら走れたようですが、今は荒れるがままとなっています。
廃林道を歩くこと1時間程で、七面山登山口に到着です。ここから七面山西峰までは標高差550m、比較的歩きやすい登山道を登っていきます。
1
廃林道を歩くこと1時間程で、七面山登山口に到着です。ここから七面山西峰までは標高差550m、比較的歩きやすい登山道を登っていきます。
尾根に出るとブナ疎林となって、太く立派なブナの木が空に大きく枝を広げていました。
1
尾根に出るとブナ疎林となって、太く立派なブナの木が空に大きく枝を広げていました。
北方には湯ノ又から明星ヶ岳へ突き上げる中尾、その向こうには草原の尾根が続くトップリ尾を望みます。
北方には湯ノ又から明星ヶ岳へ突き上げる中尾、その向こうには草原の尾根が続くトップリ尾を望みます。
登山口から1時間20分程で、標高1619mの七面山西峰へ。山頂に近づくと小笹に覆われた疎林となり、期待が高まります。
1
登山口から1時間20分程で、標高1619mの七面山西峰へ。山頂に近づくと小笹に覆われた疎林となり、期待が高まります。
西峰から標高1556.8m三角点のある槍ノ尾へ下ると、今回の山旅ひとつ目の桃源郷「アケボノ平」に到着です!
3
西峰から標高1556.8m三角点のある槍ノ尾へ下ると、今回の山旅ひとつ目の桃源郷「アケボノ平」に到着です!
目の前には足元の宇無ノ川を挟んで左から仏生嶽(1805.2m)、孔雀岳(1779m)、釈迦ヶ岳(1799.9m)と続く大峰主脈の山並を望みます。
2
目の前には足元の宇無ノ川を挟んで左から仏生嶽(1805.2m)、孔雀岳(1779m)、釈迦ヶ岳(1799.9m)と続く大峰主脈の山並を望みます。
大峰山系のど真ん中、最も奥深い地に南アルプス深南部を思わせる笹原が広がります。バックには明星ヶ岳のたおやかな山並。
2
大峰山系のど真ん中、最も奥深い地に南アルプス深南部を思わせる笹原が広がります。バックには明星ヶ岳のたおやかな山並。
小笹に包まれた雲上の別天地で癒された後は、七面山東峰へ。山頂からの展望はありませんが、途中振り返るとまるで緑の絨毯のようなアケボノ平が見えました。
1
小笹に包まれた雲上の別天地で癒された後は、七面山東峰へ。山頂からの展望はありませんが、途中振り返るとまるで緑の絨毯のようなアケボノ平が見えました。
七面山東峰からさらに東へ尾根を辿ると、大峰主脈にありながら奥駈道は東を巻いてピークは通らない標高1693mの楊枝ノ森へ。北方には明星ヶ岳(1894m)、八経ヶ岳(1915.2m)、弥山(1895m)の大きな山体を望みます。
3
七面山東峰からさらに東へ尾根を辿ると、大峰主脈にありながら奥駈道は東を巻いてピークは通らない標高1693mの楊枝ノ森へ。北方には明星ヶ岳(1894m)、八経ヶ岳(1915.2m)、弥山(1895m)の大きな山体を望みます。
東方には大台ヶ原のたおやかな山並。静かな山頂からは贅沢な展望が広がります。
1
東方には大台ヶ原のたおやかな山並。静かな山頂からは贅沢な展望が広がります。
大峰一の大岩壁をもつ七面山東峰。楊子ヶ宿付近からその特異な横顔を眺めます。
1
大峰一の大岩壁をもつ七面山東峰。楊子ヶ宿付近からその特異な横顔を眺めます。
七面山南壁は標高差400mにも及ぶ大岩壁で、1960年代からルートは拓かれてきましたが、つい2年程前にフリーのルートが開拓されました。こんな秘境の大岩壁を攀じるなんて、改めてクライマーの方々はすごいなぁと尊敬します。
3
七面山南壁は標高差400mにも及ぶ大岩壁で、1960年代からルートは拓かれてきましたが、つい2年程前にフリーのルートが開拓されました。こんな秘境の大岩壁を攀じるなんて、改めてクライマーの方々はすごいなぁと尊敬します。
西方に広がる奥高野の山並。少し前に訪れた伯母子岳や龍神岳、よく見ればごまさんスカイタワーの姿も。
西方に広がる奥高野の山並。少し前に訪れた伯母子岳や龍神岳、よく見ればごまさんスカイタワーの姿も。
大峯奥駈道を北上してもうひとつの桃源郷へ。楊枝ノ森を巻いて舟ノ垰手前から西側へ適当に斜面を下ると、やがて樹林が途切れ目の前に爽快な草原が広がります。
2
大峯奥駈道を北上してもうひとつの桃源郷へ。楊枝ノ森を巻いて舟ノ垰手前から西側へ適当に斜面を下ると、やがて樹林が途切れ目の前に爽快な草原が広がります。
ここが大峰の秘境・神仙平(深仙平:じんせんだいら)です。壮大で開放的な草原は、まるで高原牧場にいるかのようなとても牧歌的な雰囲気が漂いますが、ここは別名「七日迷」と呼ばれ、かつて役行者が7日間も迷い込んだと言われるほど深い森が広がっていました。
3
ここが大峰の秘境・神仙平(深仙平:じんせんだいら)です。壮大で開放的な草原は、まるで高原牧場にいるかのようなとても牧歌的な雰囲気が漂いますが、ここは別名「七日迷」と呼ばれ、かつて役行者が7日間も迷い込んだと言われるほど深い森が広がっていました。
雲上の別天地を心ゆくまで堪能し、後ろ髪引かれる思いで下って行きます。見上げるとなんだかカール(圏谷)の底にいるかのようで、ここはアルプスかと錯覚してしまいます。
2
雲上の別天地を心ゆくまで堪能し、後ろ髪引かれる思いで下って行きます。見上げるとなんだかカール(圏谷)の底にいるかのようで、ここはアルプスかと錯覚してしまいます。
草原が尽きるとしばらく樹林の中を下り、右手にカラハツソウ谷の白い涸れ沢を見下ろすようになると、やがて廃林道の終点へ降り立ちます。
1
草原が尽きるとしばらく樹林の中を下り、右手にカラハツソウ谷の白い涸れ沢を見下ろすようになると、やがて廃林道の終点へ降り立ちます。
あとは舟ノ川洗い越しまで、長いつづら折りはショートカットしながらひたすら荒れた廃林道を下って行きます。
1
あとは舟ノ川洗い越しまで、長いつづら折りはショートカットしながらひたすら荒れた廃林道を下って行きます。
足元をサンダルに履き替えて、最後にまた穏やかな舟ノ川の流れを渡渉します。登山靴から解放された火照った足を、冷たい水が心地よく流れていきます。
1
足元をサンダルに履き替えて、最後にまた穏やかな舟ノ川の流れを渡渉します。登山靴から解放された火照った足を、冷たい水が心地よく流れていきます。
静かな大岩壁とふたつの桃源郷を巡る山旅、最後にまた高野辻から今日歩いた山並を振り返ります。
静かな大岩壁とふたつの桃源郷を巡る山旅、最後にまた高野辻から今日歩いた山並を振り返ります。

感想

大峰山脈の懐深く、八経ヶ岳より南下する大峯奥駈道からわずかに西に外れ、五條市(旧大塔村)と十津川村に跨る双耳峰の七面山。特に東峰は大峰一の大岩壁を持ち、その特異な姿は奥駈道や釈迦ヶ岳からも目を引きます。そんな七面山南壁を眺めながら、小笹に覆われたアケボノ平と開放的な草原が広がる神仙平、大峰が誇るふたつの桃源郷を巡ります。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:1009人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら