ブナの森を満喫/泉ヶ岳〜船形山〜後白髪〜定義
- GPS
- 32:00
- 距離
- 26.5km
- 登り
- 1,782m
- 下り
- 1,998m
コースタイム
2日目:5:00升沢小屋⇒6:20船形山登頂/避難小屋にて朝食7:30⇒8:25蛇ヶ岳⇒9:00後白髪山9:20⇒10:20上空沢10:40⇒11:55下空沢林道入口⇒13:30定義
天候 | 1日目:快晴 2日目:山行中は、のきなみ晴れ。下山後、ポツリポツリと雨。 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:定義バス停より「仙台行き」バス===渋滞のため、「熊ヶ根」バス停にて下車し、仙山線「熊ヶ根」にて仙台まで |
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険な場所はありませんでした。 ただ、下記の場所では、雨の後、それなりの装いが必要かと思われます。 ・蛇ヶ岳〜瓶石 ところどころ池塘状態になっている場所もあり、雨が降ると沢状態になると思われます。また北斜面のため、夕方にも関わらず霜柱が残っていましたので、もう少し気温が下がれば凍りつくかと。 ・升沢小屋裏の沢 船形山までの登山道になりますが、水量が増えると徒渉状態になるような気がします。 ・定義林道入り口 期間限定かもしれませんが、林業の集積場になっているせいか、作業用キャタピラーのわだちで田んぼ状態です;; |
写真
感想
初めて訪れた東北の山、宮城の山。
ある思いを胸に今回の山行を決めたのだけれど、いざ計画を立て出すと、なかなかどうして情報収集が難しい。
それでも、ヤマレコをはじめ、ネット上にて先達の方達から情報を得ることができ、金曜深夜、東京を脱出。
高速バスから降りると、東京より季節が一歩進んでいる。
仙台駅から地下鉄と市営バスを乗り継ぎ、降り立った登山口の空は真っ青!
んー。まさに紅葉日和だ!神様ありがとう!
初めて訪れる山塊に踏み入る時は、いつも期待と不安で心がドキドキしてしまうのだが、
今回の山行は、自分なりの想いがある故か、いつもに増して、そんな思いが強まる。
この山は、私を受け入れてくれるかな。拒絶しないでくれるかな。
そんな気持ちを抱きながら、地元の憩いの場所であろう泉ヶ岳に辿り着く。
と、その場所には、不似合いな大型ザックの私達に、
「縦走するの?」「船形山かい?」「重そうだね〜がんばってね〜」
と暖かく声をかけてもらえた。あぁ、嬉しい。
泉ヶ岳〜北泉ヶ岳を越えると人の姿がガクンと減り、緩やかなアップダウンを抱える「長倉尾根」が始まる。
四季を通じて、トレッキング、山スキー、スノーシューと、いろんな山の楽しみ方ができそうな長いトレイルだ。
ランナーの姿を多く見かけたが、トレイルランにもぴったり。
気持ちの硬さも緩み、森を彩る紅葉に、どうしても足が止まりがちになってしまうのだが、
この先、どんな行程が待っているのか分からない初めての山故、できるだけコースタイム通りに歩くのが鉄則。
そんな行程にも飽きてきた頃、ようやく眺望が開け、目の前に船形山が。
あー!ついに来た!
三角形でもなく、四角形でもなく、台形から突起がチョコンと出ている。
そんな姿が、秋の夕空にスクッと立つ。美しい!
そして、頂上にポツンと姿を見せる避難小屋。”あぁ、あの山頂に泊まりたかった、、”
計画では、山頂避難小屋に宿泊するつもりが、暗くなりつつある山に焦り始めた気持ちをだったが、無理をせず升沢小屋に。
でも、結果、これが大正解でした!
途中の「水源」でも一度お会いした、先に、到着されていた地元仙台からの登山者お2人。
ちょうど同年代ということもあり、優勝戦の日本シリーズを肴に談笑。
というか、あのザックはドラえもんのポケットか!と思わずにいられない豊富な食糧を担ぎあげたお二人に感嘆!!いや、凄いわ、ほんと。
そんな頼り甲斐のあるお二人に、明朝、小屋の裏に流れる沢を上がる先導をお願いし、楽天優勝と明日のご来光を信じて就寝(笑)。
--
翌朝、暗いうちからヘッデンを頼りに、沢道を上がる。テープはあるものの、結構な水量で、頭を出している石を飛び歩く感じだ。
初めて訪れた私達だけだったら、本当にこの道でいいのか、かなり不安を抱いたであろう道を先導していただき、稜線へ。
クマザサの道を出ると空が明るくなり始める。
おーー!ご来光のタイミングにピッタリだー!
そこから山頂へは、すぐ。刻々と変化するご来光の光を浴びながら山頂へ到着。
昇る朝陽を浴びながら道標にタッチ。この日のご来光は、菩薩のような優しさ。
思えば、山頂でご来光を見るのは久しぶりだなぁ。
避難小屋にてヌクヌクと朝食を摂った後は、一路下山へ。
仙台のお二人とは、後白髪山の後で、ルートを別にとってお別れ。
船形山〜後白髪山までは、ある程度のアップダウンはあるものの、その後は、緩やかな下山路。
そして、なによりもブナの森の美しさ!!こんなにも多くのブナを見たのは、初めて!!
どこを見ても、ブナブナブナブナ。
白い樹肌に青いコケをまとい、黄金の葉を被る樹木達。しかも、こんなにも美しい森を二人占め。
関東の山だったらあり得ない静かさだ。あぁ、なんて贅沢なんだろう。
初めて歩いた東北の山は、「いいんだよ」、「いいんだよ」って言ってくれてるような、
なんだかとっても大人の山でした。幸せでした。ありがとう。
--
幼少の頃、八戸、郡山、仙台と東北と東京を行ったり来たりと過ごした私にとって、2年前の震災は、とても複雑なものでした。
何かしたいけれど、できることは限られている、、地元の人間以外がみだりに足を踏み入れていいのだろうか、知ったふりをしてもいいのだろうか。
そんな気持ちをようやく、自分の中で整理することができ、東北の山を歩こうという気持ちになった今年。
東京国体にかかりっきりだった年の瀬に、やっと実現することができました。
行って良かった!
本当に良かった!
そして、楽天が優勝して本当に良かった!!
お世話になったみなさん、本当にありがとうございました!
そして、彼らとは、遠くない先に、東北の山を縦走して歩けるといいな。
東北バンザイ!
コメント
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おつかれさまでした、そして色々お世話になりました。
東北初が船形山とはまたシブい選択です。
そのあたりからして、やはりただ者ではないと思ってます(笑)
私は船形山が宮城で一番好きです。とくにこの時期。
避難小屋宿泊が初めての我々は、tanukimiさんに「山小屋ではみんな19時か20時には寝てるよ」と聞いて、いきなり勉強になりました。
20時に寝た時点ではマーくんで楽天2−0だったんですけどね。。。でも、その分、翌日に仙台で歴史的瞬間に立ち会えて、結果オーライでしたね!
Minato氏の底なしザックは私も目がテンでしたが、tanukimiさんのお荷物は無駄が無くて、そこも勉強になりました。
我々はワインやらウィスキーやら缶詰やら炭やらキムチ鍋セットやらホルモンやらガスランタンやら・・・。まだまだ初心者の楽しみ方ですかね。
ただ、
明らかに重いだけじゃん、っていうのを頑張って担ぎ上げて、それを味わうっていうのもMチックでいいかも。
Minato氏も私も、すっかりデカいザックを買う気になっているあたりが、自分たちらしい。
今度はワイン2本持って行くぞ。
こちらこそ、楽しい時間をありがとうございました!
秋なのに、また黒くなってしまった手の甲を見ながら、
ご一緒した日の青空を思い出したりしています。
船形山は、本当に良い山なのに空いていて、なんとも贅沢な時間でした。
あの山をホームマウンテンにできるszkmsyさんは幸せですね〜。
あんなに素敵な山が関東にあったら、あっという間に人だらけです…
ところで、山道具ですが、私達も散々失敗して、今に至っています。
特に私は、初の縦走テン泊に42Lザックを買ったものの、10KG越えの荷物を突っ込んでしまって、肩が痛くて痛くて、縦走中、ずうっと荷物と戦った苦い経験アリ。35Lには、35Lの重量。40Lには40Lの重量があるのでしょうね。
あとは、メーカーによって、表記容量と実際に入る容量が結構異なります。ハーネスやショルダーベルトの厚みも其々。
ですので、最後は身体との相性ですね。
身体の厚み、肩の角度、背中の長さによって、かなり変わってきますので。
次にザックを買う時は、お店で10Kg以上のオモリを入れてもらって、店内を歩き回ったり、スクワットしたりしてみてください。
日を替えて、試着しにいくのもお勧めです。
とか言いつつ、山道具はお金もかかるので、私のシュラフは母親のお古。
自宅に帰って測ってみたら2kg弱ありました(涙)シュラフ2Kgって、、
なので、その分、食糧はフリーズドライ系になってしまうのですよね。。
ワイン2本がとても羨ましい〜(笑)。
ま、そんな風にあっちを減らしてこっちを増やす。
そんなことも楽しめるのが山道具だったりするのですけどね。
初テン泊は、泉ヶ岳〜水源まで歩いて幕営っていうのも良さそうですね。
これからも、どうぞ山を楽しんでください
お帰りなさい!
初めての東北山行・・・、諸条件に恵まれ、晩秋の山を満喫できて、本当によかったですね!
麓のブナの紅葉が最盛期だったとのこと、2度の台風に耐えて、tanukimiさん達を待っていてくれたのですね!
立木の間に点描派の絵のように置かれた紅葉は、いつまで見ていても飽きません。足元に散り積もった紅葉の絨毯に寝転んで、葉が落ちた梢を見上げるのも素敵ですね!
私は、ここ5年ほど、紅葉山行は東北にしていますが、今秋の「船形山&面白山」は、紅葉にはちと早く悪天候。「那須連峰縦走」も、2度の台風で葉は吹き払われて冬木立。あまりついていませんでした。
山の神様は、初めて訪れる者に微笑むようです。
mizuki
この度は、出発前にいろいろご教示頂き、本当にありがとうございました!
おかげさまで、素晴らしいブナの森を抱える船形山連山に出会うことができました。
そして、素敵な岳人達とも
それにしても、mizukiさんのタイム、かなり早いです、、
私も、コースタイム通りに足を進めていたはずだったのですが、
蛇ヶ岳で、もう、タイムオーバー、、凄いなぁ と感嘆しておりました。
しかも、沢の取りつきから水を担ぎあげたのですよね…それにも二度ビックリです!!
やはり経験値が違うなぁ。。
いつの日か、mizukiさんのように、もっと余裕をもって山と向き合えるようになりたい。
そう思っています。
東北の山、いいですね!大人の山だなぁ〜って。
こんばんは
solo-soloと申します。
東北の山を気に入ってもらい、地元の民として、すごく嬉しいです。
あの日の船形は最高の天気でしたね
またぜひ東北にいらして下さい。飯豊、朝日、鳥海、岩手山から、蔵王や面白山など仙台近郊まで、どこも静かでいいところですよ。
追伸
楽天の応援、誠にありがとうございました
こちらこそ、はじめまして。
そして、コメント頂き、ありがとうございました!
solo-soloさんの地元、船形山系は、本当にいい山で、
あれから、私の頭の中は、東北の山でいっぱい !
森を独り占めできるなんて、最高の贅沢です
私のレコを見て、北海道の友人も東北の山に興味を持ったようで、
来年の夏は、飯豊連峰あたりを一緒に歩いているかもしれません
楽天優勝!本当に良かったですよね!
仙台の街を歩いている人の顔がみんなキラキラしていて、
私もとっても嬉しかったです!
その節はいろいろありがとうございました。
色々山行のことを伺いまして、とても楽しかったです。
北海道や、アルプスもかなり行ってみたくなりました。
さらに東北の山を気に入ってもらえて、なお、嬉しいです。
今回は我々は初の泊り山行でしたけど、こんなに楽しい出会いもあり、苦しいながらも報われてサイコーなら、来年からは山三昧必至です(笑)
旦那様にもよろしくお伝えくださいー
いつかどこかの山で会いましょう!
ところで...
ザック買いました
風呂に入ったら鎖骨と腰付近が真っ赤でしたし。
オスプレイ、マックパック、グレゴリーと試せる店が仙台にもありましたので、色々悩みましたが、グレゴリーに決定です!
これでワインもう一本!(笑)
Minatoさん、こんにちは〜。
こちらこそ、先日は、楽しい時間をありがとうございました!
山の話は、本当に尽きないですよね。
同じ山でも、歩いた人によって感じ方も違うし、
そんな話を聞くことが、また楽しい。
あの時は、バスの乗車時間があったから良かったものの、
いくらでも時間があったら、、
北海道、アルプス、そして東北の山々。
日本には、いい山が本当にたくさんあると思います。
そして、山は、自分の体力、登るスタイル(トレッキング、縦走、テント泊、小屋泊、クライミング、トレラン、、)で、いくらでもバリエーションが増えることも魅力ですね。
ところで、ザック購入!!
速攻で、主人に報告し、ふたりで「すごーいっ!」って(笑)。
グレゴリーですかそうするとバルトロあたりかな?
グレゴリーのハーネスは、私の中ではかなりの優れものですので、
腰で背負うことを意識してフィッティングしていけば、
肩に負担がくることは減ると思いますよ。
(長期縦走になると、ウエストベルト部分がすれてくることはありますが)
ちなみに、私も先週末、山屋さんで物色。
重量800gでマイナス15℃まで対応するシュラフに、心が強ーく惹かれたのですが、
お値段が\60,000越え、、一人用テントも欲しいし、、宝くじでも当たらないと。。
ということで、来年は年明けから山三昧に浸っていただき、
夏には北海道の友達も一緒に、東北の山を縦走しましょー!( (笑)
そんなするんだ、冬用シュラフ、、、
冬の山行も視野に入れるとまたお金がかかりそう。
ザックは、マックパックとかなり迷った末、背負い心地で、決めました(バルトロ正解です)。
一応、嫁さんに許可申請したら、「どうせなんだかんだで買うんでしょ」と、快い?回答ももらえましたので。
昨日から、「あの山も、この山も」と妄想全開です(笑)
ということで、鍛えておきますので、来年は是非ご一緒に~
北海道のお友達にも、さらに売り込みよろしくお願いします!
あ、\60,000のシュラフは、ハイカーズ・デポ(http://hikersdepot.jp/)のオリジナルで、
土屋さんのトークに、私もついついヌクヌク状態を妄想してしまいましたが、
お財布と相談するならば、最終的にはモンベルになりそう。
普通のシュラフだったら、そこまではしないと思いますよ。あとは、海外通販とか。
とはいえ、冬山装備は、やっぱりお金かかりますよね〜
だから、うちも年に一つずつ集めてるって感じです。
でも、Minatoさんはスノボとかもやられるんですよね?
としたら、グローブやゴーグルは、流用できるし(私のもそう)、
ウェアもある程度は、共有できると思います。
ピッケルを使うような山には、最初からは行かないと思うからストックで十分だし。
なので、買うとしても、軽アイゼンがあればよいのではないでしょうか。
奥さまにも無事快諾を得ることができたし(笑)、妄想全開で
っていうか、地図みたり、レコ見たりして想像する時間も楽しいですもんね。
>ということで、鍛えておきますので、来年は是非ご一緒に〜
>北海道のお友達にも、さらに売り込みよろしくお願いします!
はーい
北海道の友達は、今年の夏、一緒に日高の山を歩いた、私よりおっきなザックを背負う女子 そんな彼女も、今回のレポを見て、東北の山に興味深々と言ってましたので、スケジュールがあったらぜひ、実現させましょ
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