黄葉の皆子山へサンセット・ハイク☆皆子谷左俣より
- GPS
- 04:12
- 距離
- 8.1km
- 登り
- 516m
- 下り
- 504m
コースタイム
- 山行
- 4:05
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 4:12
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
皆子谷の林道は倒木の集中地帯 皆子谷は登山道は不明瞭な箇所が多いが、沢筋を辿るのはさほど難しくない 左俣の上流の右俣は小瀧が連続し、沢登りの装備でなければ辿るのは難しいと思われる 参考にさせて頂いたhilwandererさんのレコ https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3632421.html |
写真
感想
皆子山の源頭から西尾根の紅葉を期待して皆子谷から登ることにする。大原からR477に入ると左手にはススキの原が広がっている。肌寒さは感じないが、電光掲示板の温度計は17℃を示している。ヒノコと呼ばれる百井川に大見川が合流する右岸に車を停めて出発する。
北山修道院の脇を通って林道に入る。右手の植林の中には林床を覆うヒカゲノカズラが鮮やかな緑いろを見せている。かつての釣り堀であった池は抹茶のような緑の水を湛えているが、アオコのせいだろう。
このあたりまでは順調に歩くことが出来るが、その先は猛烈な倒木の集中により凄まじく荒れている。京都の北山に甚大な被害をもたらした2年前の秋の台風によるものだ。5月にも今回とほぼ同じコースでここを歩いているが、m倒木帯を避けるべく右手の植林帯に入ったのはいいが今度は再び林道に上がるのに難儀した憶えがあるので、倒木を潜るか跨いでなるべく林道をそのまま進む。それでも皆子谷に入るまで30分以上の時間を要するのだった。
皆子谷は谷の入り口でわずかに杉の倒木が入ると、谷に入ると倒木もなくなる。古い登山道の痕跡も残っていて、歩きやすい谷が続く。5月に比べてかなり水量が少ないようだ。
大きな杉を過ぎるを平流となり、谷の両岸には植林が広がるようなる。やがて出合に至ると右岸に大きな苔むした炭焼き窯の跡がある。
山頂に至るのは右俣の方であるが、今回はこれまでに辿ったことのない左俣に入る。左俣にも沢沿いに踏み跡が続いいるようだ。自然林が広がる谷を辿るとすぐにca700mのあたりで谷はさらに二股に分かれる。hilwandererさんのレコのお薦めに従って右俣に入ることにする。
右俣の入り口には二段の小瀧が掛かっている。滝は右岸から容易に越えることが出来る。谷は大きく広がり、広々とした谷奥に滝が現れる。滝の上にも小瀧が連続する連瀑帯となっているようだ。左岸の斜面を登ると右俣の支谷である別の谷との間の小さな尾根に乗ることになる。尾根芯は馬酔木の藪となっているが、藪をかき分けて進む。
尾根から谷に向かって左手にトラバースする薄い踏み跡がある。家内は谷に戻るのを嫌がるがなんとか説得してトレースを辿ると、イワヒメワラビが一面に繁茂する源頭部に至り、すぐにも沢の水が切れる。西側の左俣の源頭や皆子山山頂直下の源頭と異なりこの源頭は樹木のない広々としたU字谷にはならずに稜線近くまでV字谷のままだ。
家内は左手の尾根を歩きたいというので、左手の尾根に上がるとすぐにも西尾根の小ピークp926に辿りつく。しばらく前にはPHさんの木製のぽレートがあったのだが、いつからかなくなっている。いつした空には雲が多くなり曇り空が広がっているが、雲の間から差し込む午後の斜陽が黄葉した樹林を黄金色に輝かせてくれる。
山頂方面に進むとイワヒメワラビノの繁茂する広々とした源頭が現れる。イワヒメワラビはベージュ色に冬枯れしている箇所が多く、黄葉した樹木と暖色のコントラストを見せてくれる。この源頭の東側の尾根からは比叡山方面の展望が良いので、鹿のトレースを辿って尾根に回り込む。
皆子谷右俣の広い源頭部に至ると、ここでは一面のイワヒメワラビはすっかり枯れて、ベージュのカーペットとなっている。黄葉したミズナラの立ち並ぶ南西斜面を登って皆子山の山頂に立つ。比良の武奈ヶ岳が西陽に照らされて明るく輝いているのが目に入る。
山頂で一休みすると下山の途につく。西尾ね進むと再び太陽が雲の下から姿を現し、木々の紅葉から黄金色の明るい透過光を降らせる。
西尾根の西端部からp819を目指して尾根を南下すると、この尾根も西尾根同様にアップダウンの少ない自然林の快適な樹林が続く。
太陽が沈む時間が刻々と近づく。橙色に色づいた夕陽が樹林の中にテンドグラスのような透過光を降らせてゆく。尾根の東側には随所に好展望が広がり、皆子山とその彼方に蓬莱山から権現山にかけての南比良の稜線が夕陽に輝いているのが目に入る。
尾根の南端となるp816は広葉樹の高木が疎林を形成しており、ひときわ林相の綺麗なところだ。このピークの西側には樹林が切れた展望地があり、なんとか太陽が沈む前に間に合った。
ちなみに5月の下旬の山行でもサンセット・ハイクを目指したのだが、サンセットどころか日本海側から流れ込んだ季節外れの寒気による雷雲が広がり、逃げるように下山する羽目になったのだった。
p819からはしばらくは南西に向かって快適な自然林の疎林の中を下ってゆく。尾根がなだらかになり、植林帯に入ったところで尾根の西側の植林の中を下る。尾根を直進すると修道院の裏に出るのだが、ここは尾根の最後がややこしいのでこの時間にここを通るのは避けたいところだ。
薄暗い植林の斜面を下降するとすぐにヒノコ小屋の裏に着地することが出来る。まだ空には明るさが残っていたのでヘッデンを取り出さずに済んだ。p16からは10分と少々、まだ空には明るさが残っていたのでヘッデンを取り出さずに済んだ。p816からは10分と少々、サンセットを眺めてから登山口までこれだけの短時間で降りられるピークはなかなかないだろう。
車に乗り込むとあたりは急に暗くなってゆく。国道(R477)沿いの電光表示板の温度は14℃を示していた。道理であまり寒さを感じない訳だ.。南の空を見上げるとすっかり暗くなったススキの原の上で一番星が輝いていた。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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釣り堀から先の林道の倒木帯は酷いですよね。以前ここを通過してズボンやザックがドロドロになりました。百井川沿いに降りてみましたが確かに復帰に手間取りました。
源頭部の風景は季節ごとに雰囲気が違って魅力的ですね。岩姫蕨の草紅葉&樹々の紅葉のコラボレーションは一度見てみたいものです。
なるほど!p819からでしたら短時間でヒノコへ着地できるわけですね。道も歩き易いですものね(10分は速すぎますけど…)。しかしながらp819は広いピークだった記憶がありますが、まさか西側に展望が広がる箇所があるとは、気が付きませんでした〜
見事なサンセットですね♪
p819は山頂の雰囲気もとても良いのですが、サンセットを眺めてから家内の足でも10分少々で登山口まで戻れるという点ではこんなピークはなかなか無いと思います。
ヒノコから皆子谷入口までの倒木集中地帯は何とかして欲しいものですが、一向に整備される気配がなさそうですね。一度、この倒木帯の酷さを体験すると再び通過するのを二の足を踏むのでしょうが、。皆子谷と山頂の源頭部の魅力がそれに勝ります。
hilwandererさんは皆子山は「京都府民の心の拠り所」と形容されておられますが、京都府民の私も例外ではありません。
ずいぶん前のレコへのコメント、失礼いたします。
2022年の12月に皆子谷へ行った際、計画の段階からこちらのルートが気になっていたのですが、沢装備でなければ厳しそうなのであきらめ、右俣へ。
沢装備で行ける季節にこちらのルートで行けたらなあ…と思っています。(まずは最初の難関の倒木地帯を越える覚悟が必要ですが)
そこで、以前から気になっていたことを質問なのですが、この日は沢装備で行かれたのでしょうか??
それがずっと気になりながらもなかなか質問できず(;'∀')
今更の質問で恐縮です。
何度訪れてもまだまだ気になる皆子山です。
私も家内も沢装備ではありません。
左俣はその上流の二股(ca700m)からの左俣は連漠帯となっており、ここを越えるのは容易ではないとみて左岸の尾根を越えて谷を乗り換えた覚えがあります。地図でみる限り傾斜の緩やかな谷に見えるのですが、谷は地図と実際が異なることがしばしばありますね。
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