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Yamareco

記録ID: 370165
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

白峰三山の好展望台!南ア・鳳凰山

2003年03月16日(日) ~ 2003年03月19日(水)
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kzs_ina その他1人
GPS
80:00
距離
22.2km
登り
2,145m
下り
2,126m

コースタイム

16日(日):竜王駅前=タクシー=山の神 7:30−9:30 夜叉神峠口 9:45−11:30 夜叉神峠 11:45−15:40 大崖頭山(杖立峠)(幕営)
17日(月):5:10 起床 幕営地発 7:10−11:30 苺平 11:45−13:45 南御室小屋(冬季小屋泊)
18日(火):3:00 起床 南御室小屋発 4:50−8:20 薬師岳頂上 8:50−10:20 南御室小屋 11:00−12:00 苺平 12:15−13:00 山火事跡(幕営)
19日(水):5:00 起床 幕営地発 8:00−9:30 夜叉神峠 9:50−10:30 夜叉神峠口 10:40−11:40 山の神(下山)
天候 16日:晴れ→曇 夜雪
17日:高曇→晴れ→霧 夜雪
18日:高曇→晴れ→霧 夜小雪
19日:霧→晴れ
過去天気図(気象庁) 2003年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
タクシー
コース状況/
危険箇所等
特記するほどの危険箇所なし。
積雪
山の神:0-2 cm
夜叉神峠登山口:3-5 cm
夜叉神峠:40-60 cm
杖立峠:50-70 cm
山火事跡:80-100 cm
南御室小屋:80-100 cm
薬師岳:0-20 cm
残念ながら「山の神」でゲートは閉鎖されていて、夜叉神峠口まで歩いて登ることになった
2003年03月15日 10:45撮影 by  FinePix F402 , FUJIFILM
3/15 10:45
残念ながら「山の神」でゲートは閉鎖されていて、夜叉神峠口まで歩いて登ることになった
杖立峠にて幕営
2003年03月15日 19:20撮影 by  FinePix F402 , FUJIFILM
3/15 19:20
杖立峠にて幕営
山火事跡の疎林を進む
2003年03月16日 12:19撮影 by  FinePix F402 , FUJIFILM
3/16 12:19
山火事跡の疎林を進む
苺平付近のラッセルは厳しかった
2013年11月15日 22:05撮影 by  SP-2000, FUJI PHOTO FILM CO., LTD.
11/15 22:05
苺平付近のラッセルは厳しかった
南御室小屋は深い雪に覆われていた
2003年03月16日 16:56撮影 by  FinePix F402 , FUJIFILM
3/16 16:56
南御室小屋は深い雪に覆われていた
薬師岳に登る
2003年03月21日 10:10撮影 by  SP-2000, FUJI PHOTO FILM CO., LTD.
3/21 10:10
薬師岳に登る
薬師岳から観音岳 早川尾根も見える
2003年03月17日 11:46撮影 by  FinePix F402 , FUJIFILM
3/17 11:46
薬師岳から観音岳 早川尾根も見える
薬師岳から北岳と仙丈岳
2003年03月17日 11:46撮影 by  FinePix F402 , FUJIFILM
3/17 11:46
薬師岳から北岳と仙丈岳
砂払岳からは、頭を出す甲斐駒ケ岳が見えた
2003年03月17日 12:25撮影 by  FinePix F402 , FUJIFILM
3/17 12:25
砂払岳からは、頭を出す甲斐駒ケ岳が見えた
砂払岳から南御室に下る
2003年03月21日 10:11撮影 by  SP-2000, FUJI PHOTO FILM CO., LTD.
3/21 10:11
砂払岳から南御室に下る
積雪期の山火事跡は良好な天場
鉄製ケルンが、雪の上に頭だけを出していた
2003年03月17日 18:26撮影 by  FinePix F402 , FUJIFILM
3/17 18:26
積雪期の山火事跡は良好な天場
鉄製ケルンが、雪の上に頭だけを出していた
山火事跡で幕営 景色を期待したが、早朝は濃霧
2003年03月21日 10:11撮影 by  SP-2000, FUJI PHOTO FILM CO., LTD.
3/21 10:11
山火事跡で幕営 景色を期待したが、早朝は濃霧
撤収作業をしていたら濃霧が晴れてきた 北岳・間ノ岳・農鳥岳が現れる
2003年03月18日 10:39撮影 by  FinePix F402 , FUJIFILM
1
3/18 10:39
撤収作業をしていたら濃霧が晴れてきた 北岳・間ノ岳・農鳥岳が現れる
山火事跡からの北岳・間ノ岳
2003年03月18日 10:51撮影 by  FinePix F402 , FUJIFILM
3/18 10:51
山火事跡からの北岳・間ノ岳
山火事跡からの間ノ岳・農鳥岳
2003年03月18日 10:51撮影 by  FinePix F402 , FUJIFILM
3/18 10:51
山火事跡からの間ノ岳・農鳥岳
昨夜の雪で、樹氷も瑞々しい
2003年03月18日 10:42撮影 by  FinePix F402 , FUJIFILM
3/18 10:42
昨夜の雪で、樹氷も瑞々しい

感想

 この山行、鳳凰三山から早川尾根に入り、北沢峠に抜け、戸台に下山するという欲張りな計画だった。
しかし、南アルプス林道は「山の神」で閉鎖。
「夜叉神峠登山口」までタクシーで入ることができない。
期待していたトレースもなかったので、山行の前半はラッセルに終始することになった。
これらの影響で、早川尾根へ抜けるのは入山早々に無理となる。
しかしそうなってしまっても、白峰三山の展望で十分に楽しめるのが、鳳凰山の良いところだ。
途中から、計画を鳳凰山のピークハントに切り替え、展望の山旅と心も切り替え、この山行を楽しむことにした。

16日:
 朝方は晴れていた。
しかし、気圧の谷が近付きつつあり、9時頃からは曇り始めた。
直前に降った雪のため、南アルプス林道は「山の神」ゲートで閉鎖され、タクシーはここまで。
ここから夜叉神峠登山口まで、旧道を2時間余分に歩くことになった。
旧道の急坂を、4日分の重荷を担いで、喘ぎながら登る。

 夜叉神峠までは雪も少なく、トレースも残っていた。
しかし、峠からはトレースは無い!
ここからは膝下程度のラッセルとなって、重荷と相まってペースが落ちた。

 峠から3時間、大学ワンダーフォーゲル部と思われるパーティーが下山してきた。
このパーティーとすれ違い、やっと苦しいラッセルから解放される。
しかし結局、今日は大崖頭山(杖立峠)で時間切れ。
ここにテントを張ることになった。
テント設営の頃には激しく雪が降り始め、一晩中降り続いた(積雪10 cm程度)。

17日:
 昨夜の雪、さらに飛雪で、下山パーティーのトレースは消失していた。
朝一番から膝下程度のラッセルで、今日もペースは上がらない。
天候は回復し、青空も出始めているが、山々には、雲が張り付いたままだ。

 苺平から先は、ここしばらく誰も入山していないらしい。
昨日すれ違ったパーティーは、ここから引き返したようだ。
トレースの痕跡すら残っていない、まったくの新雪面をラッセルしながら進む。
この付近は膝上や股下のラッセルとなり、かなり苦しい。

 苦しいラッセルを2時間!やっと南御室小屋に着く。
疲れも出てきたので、ここで行動をうち切り、冬季小屋泊まりとする。
この付近の積雪は1メートルくらい。
冬季小屋の入口は半分ほど雪で埋まっていて、掘り出すのに20分ほどかかった。
夕方からは一面に霧が広がり、雪が降ってきた(積雪3〜5 cm)。

18日:
 今日は鳳凰のピークハント。暗い内から、ヘッドランプをつけて行動開始した。
気温が下がったため、雪が程よく締まっていて沈まず、ラッセルの苦労はない。
しかし、ヘッドランプ行動のためにマーキングが拾えず、ルートがわからず右往左往することしばしば。
日が昇ってくるまでは、このようなロスタイムばかりで、はかどらない。

 出発から3時間半、やっと薬師岳頂上に立った。
しかし、富士山は雲に隠れて全く見えず。
甲斐駒ヶ岳は観音岳の影に入っていて見えない。
北岳の頂上部もガスに隠れたままだ。
しばらく待っても雲が取れる気配がない。ちょっと欲求不満な状況だ。

 ここから観音岳まで往復するか迷った。
往復すると2時間くらいかかりそうだ。。。。。。
今日中に山火事跡まで下りることを考えていたので、あきらめることにした。
来た道を戻り、南御室小屋にデポしておいた装備を回収し、苺平を越えて山火事跡まで進んでテントを張った。
昼過ぎから一面霧が出て、視界が悪く寒い。
夕方からは再び雪が降り始めた(積雪5〜7 cm)。

19日:
 朝は濃い霧で開けた。
山火事跡まで下降してきたのは、早暁の白峰三山の景色を楽しむためである。
視界を閉ざす霧雲は本当に無念で、文句を言いながら朝食の準備をした。

 撤収にかかろうとする頃、思いが通じたのか、霧雲がしだいに消散し始めた。
始めは青空が出て、霧が所々薄まって、山々が顔を出し始めた。
期待して待っていると、ついに目の前に大きく白峰三山全てが現れた!
山火事跡まで下っておいたのは正解だった。
その後は、お茶を沸かして飲んだりしながら、白峰三山のすっきりと伸びるスカイラインを眺めて過ごした。

 山火事跡でのんびりしていたら、下から1パーティーが登ってきた。
これで、昨夜の雪で消えてしまったトレースの心配もなくなる。
白峰三山の景色も十分に堪能できたし、あとは、下山するだけとなった。

 身軽な下りは速い。
杖立峠を過ぎ、夜叉神峠、峠口と進む。
旧道の雪は入山時に比べて一段と減っていた。
「山の神」ゲートで下山完了。天気も良く、春のように暖かだった。

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技術レベル
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体力レベル
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