白峰三山の好展望台!南ア・鳳凰山
- GPS
- 80:00
- 距離
- 22.2km
- 登り
- 2,145m
- 下り
- 2,126m
コースタイム
17日(月):5:10 起床 幕営地発 7:10−11:30 苺平 11:45−13:45 南御室小屋(冬季小屋泊)
18日(火):3:00 起床 南御室小屋発 4:50−8:20 薬師岳頂上 8:50−10:20 南御室小屋 11:00−12:00 苺平 12:15−13:00 山火事跡(幕営)
19日(水):5:00 起床 幕営地発 8:00−9:30 夜叉神峠 9:50−10:30 夜叉神峠口 10:40−11:40 山の神(下山)
天候 | 16日:晴れ→曇 夜雪 17日:高曇→晴れ→霧 夜雪 18日:高曇→晴れ→霧 夜小雪 19日:霧→晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2003年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特記するほどの危険箇所なし。 積雪 山の神:0-2 cm 夜叉神峠登山口:3-5 cm 夜叉神峠:40-60 cm 杖立峠:50-70 cm 山火事跡:80-100 cm 南御室小屋:80-100 cm 薬師岳:0-20 cm |
写真
感想
この山行、鳳凰三山から早川尾根に入り、北沢峠に抜け、戸台に下山するという欲張りな計画だった。
しかし、南アルプス林道は「山の神」で閉鎖。
「夜叉神峠登山口」までタクシーで入ることができない。
期待していたトレースもなかったので、山行の前半はラッセルに終始することになった。
これらの影響で、早川尾根へ抜けるのは入山早々に無理となる。
しかしそうなってしまっても、白峰三山の展望で十分に楽しめるのが、鳳凰山の良いところだ。
途中から、計画を鳳凰山のピークハントに切り替え、展望の山旅と心も切り替え、この山行を楽しむことにした。
16日:
朝方は晴れていた。
しかし、気圧の谷が近付きつつあり、9時頃からは曇り始めた。
直前に降った雪のため、南アルプス林道は「山の神」ゲートで閉鎖され、タクシーはここまで。
ここから夜叉神峠登山口まで、旧道を2時間余分に歩くことになった。
旧道の急坂を、4日分の重荷を担いで、喘ぎながら登る。
夜叉神峠までは雪も少なく、トレースも残っていた。
しかし、峠からはトレースは無い!
ここからは膝下程度のラッセルとなって、重荷と相まってペースが落ちた。
峠から3時間、大学ワンダーフォーゲル部と思われるパーティーが下山してきた。
このパーティーとすれ違い、やっと苦しいラッセルから解放される。
しかし結局、今日は大崖頭山(杖立峠)で時間切れ。
ここにテントを張ることになった。
テント設営の頃には激しく雪が降り始め、一晩中降り続いた(積雪10 cm程度)。
17日:
昨夜の雪、さらに飛雪で、下山パーティーのトレースは消失していた。
朝一番から膝下程度のラッセルで、今日もペースは上がらない。
天候は回復し、青空も出始めているが、山々には、雲が張り付いたままだ。
苺平から先は、ここしばらく誰も入山していないらしい。
昨日すれ違ったパーティーは、ここから引き返したようだ。
トレースの痕跡すら残っていない、まったくの新雪面をラッセルしながら進む。
この付近は膝上や股下のラッセルとなり、かなり苦しい。
苦しいラッセルを2時間!やっと南御室小屋に着く。
疲れも出てきたので、ここで行動をうち切り、冬季小屋泊まりとする。
この付近の積雪は1メートルくらい。
冬季小屋の入口は半分ほど雪で埋まっていて、掘り出すのに20分ほどかかった。
夕方からは一面に霧が広がり、雪が降ってきた(積雪3〜5 cm)。
18日:
今日は鳳凰のピークハント。暗い内から、ヘッドランプをつけて行動開始した。
気温が下がったため、雪が程よく締まっていて沈まず、ラッセルの苦労はない。
しかし、ヘッドランプ行動のためにマーキングが拾えず、ルートがわからず右往左往することしばしば。
日が昇ってくるまでは、このようなロスタイムばかりで、はかどらない。
出発から3時間半、やっと薬師岳頂上に立った。
しかし、富士山は雲に隠れて全く見えず。
甲斐駒ヶ岳は観音岳の影に入っていて見えない。
北岳の頂上部もガスに隠れたままだ。
しばらく待っても雲が取れる気配がない。ちょっと欲求不満な状況だ。
ここから観音岳まで往復するか迷った。
往復すると2時間くらいかかりそうだ。。。。。。
今日中に山火事跡まで下りることを考えていたので、あきらめることにした。
来た道を戻り、南御室小屋にデポしておいた装備を回収し、苺平を越えて山火事跡まで進んでテントを張った。
昼過ぎから一面霧が出て、視界が悪く寒い。
夕方からは再び雪が降り始めた(積雪5〜7 cm)。
19日:
朝は濃い霧で開けた。
山火事跡まで下降してきたのは、早暁の白峰三山の景色を楽しむためである。
視界を閉ざす霧雲は本当に無念で、文句を言いながら朝食の準備をした。
撤収にかかろうとする頃、思いが通じたのか、霧雲がしだいに消散し始めた。
始めは青空が出て、霧が所々薄まって、山々が顔を出し始めた。
期待して待っていると、ついに目の前に大きく白峰三山全てが現れた!
山火事跡まで下っておいたのは正解だった。
その後は、お茶を沸かして飲んだりしながら、白峰三山のすっきりと伸びるスカイラインを眺めて過ごした。
山火事跡でのんびりしていたら、下から1パーティーが登ってきた。
これで、昨夜の雪で消えてしまったトレースの心配もなくなる。
白峰三山の景色も十分に堪能できたし、あとは、下山するだけとなった。
身軽な下りは速い。
杖立峠を過ぎ、夜叉神峠、峠口と進む。
旧道の雪は入山時に比べて一段と減っていた。
「山の神」ゲートで下山完了。天気も良く、春のように暖かだった。
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