皇海山(銀山平〜庚申山〜鋸山〜皇海山〜鋸山〜庚申山〜銀山平)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 32.4km
- 登り
- 2,318m
- 下り
- 2,305m
コースタイム
7/17 庚申山荘(4:05)→お山巡り分岐(4:30-4:35)→庚申山(5:00)→展望台(5:05-5:10)→薬師岳(6:10)→鋸山(6:45-6:55)→不動沢のコル(7:15)→皇海山(7;50-8:00)→不動沢のコル(8:25)→鋸山(9:00-9:10)→薬師岳(9:40-9:45)→展望台(10:35-10:40)→庚申山(10:40)→お山巡り分岐(11:00)→庚申山荘(11:20-11:35)→お山巡り分岐(11:40)→夫婦蛙岩(12:00)→鏡岩(12:05)→一の鳥居(12:25-12:30)→銀山平(13;25-13:35)→小滝(13:55)→原向(14:50)
過去天気図(気象庁) | 2010年07月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
電車
新宿→御茶ノ水\160 新御茶ノ水→北千住\190 北千住→相老\1,160(+特急券\1,000) 相老→原向\900 原向→相老\900 相老→北千住\1,160(+特急券\1,000) 北千住→代々木上原\230 代々木上原→座間\400 |
写真
感想
皇海山はかなり若い頃から憧憬の対象だった山です。初めて知った頃はまだ庚申山コースしか登られておらず、その名前と奥深さになんとも言えない魅力を感じていました。
いよいよその皇海山へのチャレンジが実現しました。皇海橋コースは最初から眼中にはなく、庚申山コースをとることはあっさり決まりました。コウシンソウの時期は過ぎてしまったのが残念です。細かいところでは帰りに六林班峠を通るかですが、調べてみると庚申山ピストンのほうが時間も短いようだし、六林班峠コースはちょっと道が明瞭でないところもあるようなので、ピストンに決定。銀山平までの交通ですが、車が使えなくなってしまったので公共交通機関しかなく、銀山平までバスはありませんが、原向から6km程度なら歩けるだろう、と軽い気持ちで徒歩に決めてしまいました。
さて、1日目の朝は車がないので座間駅まで自転車。最初が一番きついかもしれない。疲れたのか寝不足か、電車で寝てしまい、代々木上原で降りるはずが新宿まで行ってしまいました。気をとり直して中央線に乗って御茶ノ水から千代田線に乗り換えです。北千住7:50発の特急で相老へ。相老からわたらせ渓谷鉄道のモダンな車両に乗換えです。三連休だからか梅雨明けの好天だからか、座席はほぼ一杯になるほどの状況です。渡良瀬川に沿って走ること1時間強、原向駅に到着です。コンビニはおろか自動販売機もありませんでした。ま、途中どっかにあるかな、と歩き始めます。
駅から少し上流側に進むと橋があって右岸へ渡ります。そこから大きい道に沿って上流側へ進むと、1kmほどで日光方面への道を右へわけます。銀山平まで5.3kmという標識と、目付くのは庚申山というどでかい標石。さすが宗教色の強い山という感じです。
ここから道は美しい川に沿って緩やかに登って行きます。まもなくダムが見えてきます。さらに「銀山平まで○km」という標識を何枚か見ながら進みます。登りはさほどきつくないのですが、暑さが応えます。無言で進むこと1時間。小滝の里に着きます。昭和初期まで銅を掘っていたところのようです。今は何もありませんが小さな緑地となっています。トイレもあります。あまりきれいではなさそうでした。小滝のちょっと先に坑があったのでしょう、下から強烈な冷気が登ってくるところがあります。感動的でした。ここから道がきつくなってきて、汗だくになって登ると旅館かめむらを過ぎ、やっと銀山平に着きました。公園には自動販売機もあります。きれいなトイレもあります。少し休憩。
さらにきつい道路を登るとかじか荘です。登山客の一団がいらっしゃいました。この先も舗装道路が続いていますが、ゲートがあって一般車は通れません。駐車場には10台以上の車が。思ったより賑わっているようです。
しばらく平坦な道路を進んで行きます。時折斜面から水が流れ出しているので顔を洗ったりするには便利です。一の鳥居まで半分くらいきたところから登りとなり、いつの間にか舗装がなくなっていました。若干きつくなって天狗の投石があります。人間の頭くらいの岩が大量に斜面に積み重なって石垣のようになっている、不思議なところでした。
道はさらに登山道に近くなり、傾斜もきつくなりました。右へ回りこむような感じになって一の鳥居に着きました。水場があります。ここで水筒に水を確保。庚申七滝はすぐそば。寄り道も悪くなさそうです。
一の鳥居からは完全に登山道です。沢を何度か渡りながら徐々に高度を上げます。鏡岩を過ぎ、最後の橋を渡ると傾斜がかなりきつくなって来ました。夫婦蛙岩の先で傾斜はぐっと緩み、カールの底を歩いているような感じになります。立派な石段を登っていくとお山巡りへの道を分け、庚申山荘へ到着しました。山荘内に引水、バイオトイレ。快適きわまるといったところです。
夕食までの時間を使ってお山巡りコースにチャレンジしたい気分はあったものの、翌日に体力を温存するため夕食までたっぷり休憩。夕食も明るいうちにすませ、早々にラジオを聴きながら床に入りました。
本日の宿泊者は10名強。コウシンソウの時期は過ぎているのにかなりの賑わいでした。
早寝が功を奏して4時に目が覚めました。朝食を作る時間も貴重なので行動食を多少口に入れて早々に出発します。今日は少しでも体力を消費しないようにサブザック行動。ザックは山荘にデポします。
庚申山頂への道はまず西へのトラバース。大きな沢を越えると北へ折れて見事な岩壁へ真っ直ぐ向かいます。岩壁の下に来ると再び西へトラバース「里見八犬伝と庚申山」という標識のところから一気に稜線へ駆け上がります。ハシゴをいくつか越え、お山巡りの道を合わせて西へ行くと、一変してササの目立つ斜面となり、庚申山へ到着しました。歴史ある山の山頂にしては地味です。「庚申山」の標識も油断すると見逃しそう。ただ三角点があるから間違えないでしょう。
山頂から西へ僅かに進むと展望がぱっと開けます。皇海山が見事!期待していたよりも堂々たる山容です。山頂から真っ直ぐ左下へ伸びる尾根がなんとも格好良いですね。
余り遠方は見えませんでしたが、日光連山が一部だけ望まれました。
鋸山十一峰への尾根は若干左へ折れます。大きく下った鞍部には道を隠すほどのササ。朝露でズボンも靴もびしょ濡れです。ピークをいくつか越えながら徐々に高度上げて、薬師岳へ着きました。ここで道は左へほぼ折れていますが、真っ直ぐもルートがあるように見えるのでちょっと危険です。視界があればすぐに気づくでしょうが、さもないと・・・遭難しないとも言えないと思いました。
しかし鋸山も大分近づいているのに、全く危険箇所なんてなかったな、と思っていると早合点でした。
そのすぐ先で急に絶壁が目の前に。ここから岩場の昇降となります。かなり高度感もあって、手がかり足がかりがあってもなかなか手ごわいところでした。昔の人はどうやってここを通過したのかと考えながらなんとか通過。シャクナゲの枝葉が顔にぶつかりそうな道をしばらく進むと、左からの尾根を合わせて鋸山山頂へ到着しました。皇海山には雲がかかってきてしまいました。
ここから不動沢のコルまでの下りがロープのついたとんでもない急斜面です。一枚岩のようになっているところもあり、さっきほどではありませんが緊張感はありました。下りきってからは穏やかな斜面を進んでコルに到着。いよいよ皇海山に向かって最後の登りです。構えていたんですが、意外と大したことない。最初は緩く、途中から傾斜が上がります。2箇所ロープが張られてるほどなんですが、あっさり登ってしまいました。
憧れの山頂ですが、地味ですね。完全に木に囲まれていて展望はありません。
まだ先は長いので帰路にかかります。
不動沢のコルからの登り返しの途中、鋸山が見えます。鋸というには刃の一つが尖りすぎだと思うんですけど。
流石にこの登り返しはきつい。首が痛くなるほど見上げながらの登りがしばらく続きます。油断してると頭上に木に頭をぶつけるし、かなり大変でした。
再び岩場へ突入です。一度通過していることもあり、行きよりはだいぶ楽に通過。
庚申山までもうひとふんばり。さっき通った道のはずなのですが、結構赤テープが見つけにくいところも多く、何回か道をロストしてます。しかし尾根沿いなのでとにかく高いところを目指して行けばすぐ復帰出来ます。視界がないと微妙ですね。
さて、庚申山への最後の登りを登りきり、展望台へ戻ってきました。再度見返す鋸山十一峰。なかなか雄大な展望です。ここまで戻ればゴールも間近。安心感も大分大きくなって来ました。
庚申山からの岩場の下りを慎重にこなし、山荘でザックを回収。あとは無理せずゆっくりと。銀山平で電車の時間を見ると15:46。これならまず間に合うので最後の車道ものんびりと。スタートからほぼ11時間かかって原向駅に到着しました。
天候に恵まれハードワークをこなすことが出来、実に充実したものでした。
最後駅から自宅までの自転車がまたきつかった・・・。
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