奥大日岳・東面カガミ谷
- GPS
- 07:44
- 距離
- 8.9km
- 登り
- 1,041m
- 下り
- 1,050m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
感想
<前日まで>
4年前同時期の立山、同じように大量降雪のあった後の快晴の日、自分は単独で室堂にいて未明から行動していた。雪は思いのほか安定していたとはいえ、単独の自分としては攻め過ぎた斜面選択をしており、その時はそれ以上ない満足感を得たと思っていた。一通り滑り終えてテントを撤収している時だったと思う。奥大日に向けて2511Pあたりを歩く一団が見えた。後から原田響人氏らの白馬パーティであったと知るのだが、撤収中に何か羨ましいというか、嫉妬にも似たような感情を覚えたのを記憶している。
今回は元々フジタ・ドローン、ワタルと3人で入り、当初から奥大日を滑る計画を立てていた。が、大量降雪直後であったことから、初日(前日)は複数の斜面を滑って様子を見ることに。行動の合間に奥大日の斜面を眺め、日の当たる時間や破断面の有無(他の斜面も含めて自然発生で大きな雪崩の痕跡は無かった)を確認した。夕方、幕営地で遅刻軍団の居残り組2名(もる、いっしー)を奥大日へ誘い、即席パーティを組むことになった。ワタルは遅刻軍団の一員で一緒に山にも行っていたし、個人的にも彼らの山行はよくSNSで見ており、実力や嗜好はなんとなく把握していた。何より、今回は人数が増えることで、確実に安全マージンが高まり、また機動力が強化され、より強いチームになると思われた。
<当日>
予定していた6時より少し遅れて幕営地を出発。アップダウンのあるアプローチをこなし、雷鳥沢キャンプ場に向けて一本滑る。放射冷却でドライアウトしたのか最高の雪質。主に遅刻軍団の工作により雪面にトレースを残していく。自分は後方からゆっくり着いて行く感じ。稜線で斜面を見ながら、滑るラインの確認をする。だいたいみんな同じようなラインを滑りたいようだったが、大きく分けて途中の尾根の左右で分かれることにした。正面からだと恐ろしいが、近づいて横から見るにつれとても気持ちの良い斜面に見えていった。
明け方は少し雲が出ていたが、滑る頃には青空が見られるようになった。滑りの起点となる2611Pから山頂までは少し距離があるため、今回は寄らず。ドロップポイントでそれぞれの滑走ラインや順番を話し合う(有難くファーストの機会を頂戴した)。ヘッドマウントを忘れたため、右手に自撮り棒GoPro、左手にウィペットの変則スタイルでドロップ。雪は良いと確信していたので、大きめにターンを切る。尾根を越えて、左へ行くとデブリ。下部は繋がっているか微妙だったので、事前に確認していた左方向に逃げる。尾根で一度止まって無線で状況を連絡し、斜面が見えるところまで滑って後続を待つ。
ワタル、もる、いっしー、最後に撮影を終えたフジタの順にドロップ。思い思いのラインを楽しむ。いっしーの中間部で△地形に入る選択は意外性があった。全員が合流したら登り返し。当初考えていた尾根は藪っぽく、斜度的にもかなり苦労しそうだったので、現場判断で沢を詰めることにする。雪の安定性は織り込み済みだが、やはりいい気はしない。もる(特にラッセル力がある)、いっしーのラッセル部隊に距離をあけて着いて行く(笑)。途中尾根に出るも、そのままは行けずさらに沢を横断し、ワタル先頭で稜線に戻る。これで安全圏。
あとは最後の滑りと面倒な上り下りを繰り返して幕営地に戻るだけ。もちろん、回収して無駄に多い荷物を背負い、ぎゅうぎゅうのバス、ロープウェイ、ケーブルカー、ダム歩き、再び満員バスを通り、動かない車を救出(その場にいたガイドの旭さんに手伝って頂いた)して帰るまでが登山であった。立山滞在中に出会った方々、遅刻軍団、フジタ・ドローン、旭さん、そして何より妻に感謝。おそらく2021-22シーズンで最高の1日になると思われる。
前日に急遽お誘いを受けて奥大日へ。日曜日に雪質という面では早くも今季一であろう斜面を経験してしまったので翌日は一か八かカッコいい斜面を落とす最高な流れになりました。
東面からカガミ谷へ滑り込んだあとの脱出を考えるとラッセル要員が必要!!ドローンフジタさんによる撮影とトマホークチャンネルへの出演権があるなら行くしかない。遅刻軍団が誇るラッセルマシーンもるさんを引っ提げて参戦してきました。
最近は同じメンバーとばかり山に入っていたので経験豊かな三人と同行したときに足を引っ張らないか心配がありましたが、雷鳥荘までのハイクや滑走準備で、まあ何とかなりそうかと安心。以後は雪質や斜度変化を見ながらもるさんとルート工作していきました。
南東面で自然発生の破断面がありましたが、歩いている感じや昨日の感じ含めてかなり安定している積雪に期待が膨らみます!!
滑走は、一瞬で飛んでいくトマホークパーティや初めてのドローン撮影付きという事故のヒューマンファクター満載な一本でしたが、気持ちよく滑って、対岸から狙っていた三角の中にも滑り込めてシーズン初めにしてはいうことなし!!
記念になる動画も貰えて年内はホクホク出来そうです。
カガミ谷からの脱出では脳筋ラッセルとなってしまったので、徐々に楽なルートセッティングを戻していかなくては。
リスクの許容出来る範囲や細かい行動等、他のパーティと行動を共にしたり、痕跡を見るのはやはりためになりますね。
雷鳥沢からはのんびりハイクしてテント撤収。
一人では脱出できない駐車場含め、ハイシーズンに向けて言うことなしな秋立山三日間となりました。
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