丹波天平・保之瀬天平(尾根筋バリルートで姥捨・山姥伝説の地へ)
- GPS
- 08:01
- 距離
- 7.9km
- 登り
- 857m
- 下り
- 774m
コースタイム
歩行時間 5時間 (休憩を含めた)所要時間 5時間37分(温泉除く)
天候 | 快晴 気温(親川10時10℃〜丹波天平14時5℃)陽射しは暖かいが、風は冷たい |
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過去天気図(気象庁) | 2013年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
【復】丹波バス停18:20発(西東京バス)19:12着奥多摩駅19:26発(青梅、立川乗換え)21:16新宿駅着 |
コース状況/ 危険箇所等 |
今回、電子国土の2万5千分の1地形図に表記された尾根筋のコースをたどったため、道無きバリエーションルートとなり、前半は尾根の急登の連続となりました。軽装であることと共に慎重な足の運びが要求されます。また2万5千分の1地形図を持参して、地形を把握しながらルートを判断していく必要があります。 下山後の温泉としては、のめこい湯(3時間600円)があります。泉質がよく、設備も整っていて、とても良い施設でした。またそばに道の駅たばやまもあり、丹波山村の名産が買えます。 |
写真
感想
先週判断ミスと時間切れにより撤退した丹波天平へ至る尾根道へ再チャレンジして来ました。電子国土の2万5千分の1地形図を見つめていると、通常ルートから外れた尾根筋をたどっていけば、誰もいない、人の気配の全く無い世界が広がっている場所があることが想像され、何としても現場に行って、この目で確かめてみなくてはとの思いを強くしました。
尾根筋が荒れていることは、先週の体験で確認しているので、どうしても雪の降る前に実行する必要がありました。奥多摩駅から丹波行きのバス(満員でした)に乗り込み出発。二大降車バス停である鴨沢とお祭で多くの登山者を降ろし、親川バス停で下車したのは8名でした。先週が3名だったので、随分多いなと思いました。私以外の7名の方は通常の廃屋ルートへ入って行かれました。
バス停からすぐに尾根へ登り、尾根筋への挑戦を始めました。周りには誰もいません。何だかわくわくして来ました。はじめは傾斜も緩く、快適に登って行けます。しかし次第に傾斜がきつくなり、また尾根が全体に荒れて来ました。落葉が積もっているので、滑りやすくなっています。
足の踏み出し場所を慎重に選びながら、また両手で木々をつかみながら登って行きます。途中一度落葉で足を滑らし、左足太ももに擦り傷を負ってしまいました。滑ったのはこの一度だけで、どうということはありません。周りを観察し、写真を撮りながら、また地形図を見ながら現在地を確認しつつゆっくり登ったので、バリエーションルートを十分に味わうことが出来ました。
1時間ほど荒れた尾根と全身で格闘していると、急に傾斜の緩やかな広い場所に出ます。保之瀬天平の南側の端に出たのでした。目の前に広がっていたのは、人気(ひとけ)の全く無い自然そのままの世界でした。静寂で、時々吹く風で落葉が舞っています。先週出会った猿の群れも現れません。何か文明から隔絶された世界に迷い込んだ感じがしました。
落葉は厚く堆積し、横になって仰向けになり、青空に伸びる葉を落とした木々を眺めていると、とても気持ちよく、睡眠不足も相まって次第に眠くなって来ました。しかしあまりの非日常感に一抹の不安を覚え、起き上がって周りを見渡しました。もしこのまま世界から人間が消えたら、今感じた不安感が現実のものになるだろうなとも思いました。
ともかく先へ進もう。自分以外誰もいない異空間を味わいながら1時間ほど尾根に沿って歩いていると、突然人の声が聞こえて来ました。いつの間にか保之瀬天平の中心エリア(1118m地点)に達していたのでした。後山廃屋跡からの通常ルートがこの近くに上がって来ています。声の主は、親川バス停でいっしょに降りた8人の内のお二人で、今夜はこの近くでテント泊の予定とのことでした。
お二人と話をすることで、現実に戻され、後は普段通りの感覚で山歩きを楽しみました。保之瀬天平から丹波天平へかけては、なだらかな丘陵歩きで、針葉樹林帯の中を進みます。40分ほどで丹波天平へ着きました。丹波天平の中心エリアは湿地帯のようで、霜柱が立っていました。時々音をたてて突風が吹き抜け、あたりの枯葉をつむじ風の様に巻き上げています。そして近くには山姥の化身のような立木が一つ。
陽が傾いて来ていたので、ここから丹波山村へ降りることに。道は細いですが、なかなか味わい深い下り道でした。ゆっくり歩いても1時間半ほどで丹波小学校の敷地を通って、青梅街道へ出ます。【道の駅たばやま】や【のめこい湯】は歩いて10分ほどです。
のめこい湯で2時間近くゆったりと体をほぐした後、外へ出てみると、もうすっかり陽が暮れて、クリスマスを意識した(?)イルミネーションが輝いていました。そう言えば、道の駅で車の誘導をしていたのはサンタクロース姿の方でした。
奥多摩駅方面最終バス(18:20)に乗るため、始発の丹波バス停まで10分ほど歩いて行きました。すぐそばにめのこい湯バス停があるのですが、丹波山村のかつての宿場の雰囲気を味わうため、少し歩いてみました。暗くなった丹波バス停で一人待っていると、定刻の2分前に最終バスがやってきました。乗客は私一人で、鴨沢の隣にある小袖川で一人乗ってくるまで貸切状態でした。意外とこの時期は利用者はいないのですね。もっとも奥多摩湖下の水根で20名ほどの登山グループが乗車して来て、急に賑やかになりましたが。
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