すっかり春山上州武尊山
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- GPS
- --:--
- 距離
- 6.0km
- 登り
- 598m
- 下り
- 584m
コースタイム
- 山行
- 4:50
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 5:40
天候 | 文句無しの快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
川場スキー場のリフト2本乗り継ぎ、ゲレンデトップからのピストン。 上州武尊山まではしっかりしたトレースがあり、夏山同等の負荷で歩けます。 雪質ばっちりで、アイゼンしっかり効くので、歩いていて安定感あり。 武尊より先の中岳までは、今日どなたかがトレース開拓してくれたみたいで、お陰様でラッセルせずに済みましたが、吹き溜まりでは50cmぐらいの新雪。トレースも、5人ぐらいの踏み跡の感じで、はまると大変。また隠れたクレバス多数あって、落ちたらそれなりの装備がないと、単独では這い上がれない場所もあります。なので安心のためにもピッケルは携帯すべきかと。歩くのはストックの方が楽だけど。 稜線の淵は雪屁が発達した場所があり、すでにクラック多数。踏み抜くとクレバスに落ちたり、谷底にそのまま滑り台となっている部分もあるので、要注意。お天気の時は判るので、大丈夫ですが視界の利かないホワイトアウトした時は、むやみに歩かず、雪屁側をさけてトレースを忠実にたどるのが賢明です。 また気温による雪質の変化で、同じ条件には当然ならないので、当日の気温お天気で自己判断してください。当日は風も弱く、気温は―5℃ぐらいで寒くもなく、絶好の春山日和に恵まれて、絶景を愉しむことができました。 |
その他周辺情報 | 川場スキー場からの登山は、スキー場専用登山届の提出とココヘリの発信機の携帯(1100円/日レンタル代)がリフト利用の条件となっています。500円/リフト1回券*4回(往復リフト2本)=2000円と合わせ3100円/登山・人がかかります。 またリフト券は再利用するため、デポジット代500円(下山後返却すると戻る)が必要。駐車料金は平日無料。休日は立体駐車場のみ有料。 |
写真
剣が峰への急登にすでに汗だく。無風快晴、お日様があたって、ホカホカ状態、気温は低いけど、寒くないので、助かる。
雪質は抜群、しっかり締まっており、アイゼンの刃が良く効く。
平たい台地は風も無く小休止して、あったかいお味噌汁とパンを食べてエネルギー補給。雪山ついつい頑張って歩いてしまうので、水分不足になりがち。こまめに水分補給しましょう!
ここから先はトレース開拓者の一人になります。深いところは50cmぐらいの吹き溜まりあり。1回穴にハマってコケて、そのまま、クレバスへと落下しそうになった。なんとか踏みとどまって事なきを得たが、改めて慎重に歩かねばと、気合入れ直す。
中ノ岳から望む絶景。振り返って沖武尊と上越国境の山並み。
頂上ではドローン飛ばして絶景を愉しむお二人の先着がいらっしゃいました。ドローン羨ましい。こちらも負けじとデジカメ撮影
武尊山へ戻ります。武尊山頂はお昼時の大休止の人たちでにぎわっているようでした。ここから見ると、谷川が武尊山の左に顔出すのですね。その左奥に苗場山が見えるのは新鮮なアングルだ。
ここで少し遅いお昼ご飯をとります。温かいお味噌汁と、手作りコロッケパン。
シュカブラと至仏・燧ケ岳
感想
スキー不発の顛末:スキー場に到着して、早速スキー靴に履き替え、ゲレンデのある7Fへ登山の荷物を背負って歩いて行ったのだが、なにか歩く感触に違和感を感じていた。実は4年ぐらいスキーから遠ざかっており、乾燥して保管してた靴がちゃんと保っているかが、心の中では引っかかっていたのだ。7Fへ行き荷物をベンチに置いて、まずはリフト運航前にゲレンデですこし試し滑りをして、靴の感触を確認することにしていた。
外に出て靴のバックルを止めようとしたら、なんと前カバーの板がパリンと割れてしまった。案の定プラスチックが劣化しているな?と直感した。それでもとりあえず、少しは滑ってみるかとステップ切って少し斜面を登り、滑り降りてみた。久しぶりに雪を踏みしめてターンしていく感覚はウキウキするものがあった。しかしその気持ちも、つかの間、滑り降りて、ビンディングを外してみると、なんと靴の底板のプラスチックがボロボロに砕けて、跡形もなくなっていた。しかも左右どちらも底板が無い!なんてこった!やっちまった!これではさすがにスキーができない。靴本体も多分劣化しており、滑ってる途中で空中分解して大怪我なんて悪夢が頭をよぎり、あっさり今日はスキーを断念するに至った。ちょっと情けない、恥ずかしい結末だ。靴はプラスチックが経年加水分解劣化してボロボロ状態になっていたと推測する。古い靴は危ないです。お気を付けください。
気を取り直し、ザックに入れた登山靴装備を出し、こちらに履き替え、スキーやスキー靴は7Fに残して、登山届を書いて往復リフトに確定。そんなこんなでいろいろやってるうちにリフト券売り場は長蛇の列に変わって、購入にもずいぶん時間を食ってしまった。
結局リフトに乗れたのは9時少し前、せっかく7時半ごろにはスキー場に着いてたのに、スキー事件でずいぶん無駄時間を食ってしまったものだ。それでも高速でどよーんとした曇り空に不安だった気持ちは、外に出れば、青空が広がってお天気も回復に向かっており、気分もすっかり晴れて登山モードに切り替わる。
ゲレンデトップに着き、アイゼンはいて準備できたのは9時の予定が9時半にまで遅れてしまっていた。まあ仕方ない、身から出た錆。スキーの方はまた靴を買ってリベンジしよう。歩き出すとその雪質の良さにまず安心。これならアイゼンも良く効いて、気持ちよく歩けると直感する。ピッケルも準備したが、登りはこのコンディションならストックで十分だった。ピッケルしまってストックに切り替え。
剣が峰まであがるのがまず最初のアルバイトでひと汗かく。アイゼン効いて気持ちよく歩けて、すっかり春山気分、無風快晴、寒くなく最高のお天気でした。頂上からは武尊山が姿を現し、頂上につづくトレースがはっきりと見て取れた。思っていたほど混んでもおらず、マイペースで歩けるのもとても良かった。これが平日登山の特権かな?剣が峰からは稜線歩きでとにかく、キュッキュと締まった雪が心地よい。
ただ今年は雪が多く、コル付近は雪庇がけっこう発達して、クラックも各所に見られた。ところどころクレバスも、見え隠れして、踏み抜いたりしたら、死の滑り台を落ちていくので、要注意。雪庇寄りはくれぐれもご注意。
シュカブラの文様や、樹氷の成長、えびのしっぽなどもお楽しみで、撮影モチーフに事欠かない。稜線は木々が無くて基本眺望はどこでも広がっていて、周りの雪山の絶景も見放題ですばらしく、しかも大きな上下のない稜線歩きとしては申し分ないコースだ。武尊山からは近くは谷川上越国境の山、朝日岳〜巻機山〜奥利根水源の山、兎岳〜越後三山、尾瀬の至仏〜燧ケ岳、会津駒、那須連山、〜日光連山〜足尾山塊へと続く。赤城山、榛名山と360度の大展望だ。
少し足を延ばして中ノ岳までピストンしてみた。武尊から先の中ノ岳まではたぶん今日トレースが出来たのではないか?深いところは50儖幣紊凌瓩溜まりがあって、ハマるとたいへん。1回穴に落ちそうになり、注意が必要。中ノ岳は狭い山頂で、果てまでやって来た感が感じられる山だ。この先の前武尊方面へのトレースは皆無だった。稜線へは雪庇が立ちはだかり、猛烈なラッセルを強いられそう。
武尊山へ戻り、リフト最終15時半に間に合うように帰るために、13時半前に山頂を後にした。残っていた2人のうちの一人が自分で、最後は最後尾を前の人たちを追いかけるように歩くことになった。最後は最後でちょっとプレッシャーを感じつつ、けがはできないぞと心にいい利かせながら、リフトへと向かう。その途中、右足に違和感を感じ、攣りそうな予感がしたので、症状出る前に芍薬甘草湯を1包飲んで、水分補給とバナナでエネルギー補給。こうなる前にもっと十分に水分を摂るべきだったと後になって思うのだが、寒い雪山では、あまり乾きの自覚がないので、停まってなかなか水分摂らないのが現実。これが水不足、熱中症気味になって攣る寸前に至った原因なのだろう。反省反省。それでも10分ほど休むと、違和感はとれて、事なきを得た。無事15時過ぎにゲレンデトップに戻ってこれた。
まあ全体的には楽しい雪山でした。スキーはもう一度リベンジするぞー!
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