奥利根横断・戸倉-平ヶ岳-巻機山-清水
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- GPS
- 23:39
- 距離
- 56.0km
- 登り
- 4,301m
- 下り
- 4,715m
コースタイム
- 山行
- 13:18
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 13:25
過去天気図(気象庁) | 2022年03月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
冬に何度か巻機山に登り、奥に控える真っ白な山々を眺めるうちに、そこへ足を踏み入れられないことをもどかしく思うようになった。行くなら雪のある時期にスキーで、そうすると稜線通しではつまらないので、沢を滑りつつ距離を稼ぎたい。あまり馴染みのない山域なので、鍵となる横断箇所は「山スキー百山」の「奥利根横断」を参考にした。近年稀に見る積雪量の今シーズンであれば、渡れないことはないだろう。万一ダメならそこで泊まって翌朝早くに引き返せばよい。
2022/3/12: 戸倉〜鳩待峠〜平ヶ岳〜奥利根横断〜幕営地
前日、清水に配車を済ませ、戸倉で前泊。朝起きるもテントにのしかかるような強風で30分間の二度寝をかます。風が収まったのを見計らい、5時過ぎに戸倉を出発。小屋関係者のものと思われるモービル跡が山ノ鼻まで続いていた。複数のパーティに遭遇したが、いずれも山スキーヤーだった。山ノ鼻に泊まっていたパーティもいたが、ムジナ沢から先に足を踏み入れた跡はなかった。
一度だけシールを剥いで滑ったが、あとはひたすら長いシール歩行。出発してから8時間ちょっとで平ヶ岳に到着した。天気は高曇りで微風、山頂から少し移動して下る沢を見るが、状態は良さそうだ。行くしかない。雪は硬め。デブリがないオキノ沢はスムーズだったが、剣ヶ倉沢下部からは南面からの全層雪崩によりデブリが堆積していて難儀する。2箇所滝を巻いた。利根川手前からシール歩行に切り替え、沢割れした場所で水を補給し、あとは午後の十分沢を詰めるだけ。
休憩中に気づいたのだが、持ってきた缶ビールに穴が開き、ザックの中に全て流出していた。幸い寝袋は無事だったが今回の反省点である。最後の登りではバテてしまい、幕営地のコルに着いた時には日が沈んでいた。イグルーを建設して、水を作り、食事を済ませる。wataru持参のホタルイカや肉類などを頂き、大満足。翌朝は滑りから始まるので、日の出とともに出ることにして寝る。夜中はとても暖かかったが、天井からポタポタと落ちてくる水滴のせいで熟睡は叶わず。
2022/3/13 幕営地〜幽の沢山〜小沢岳〜巻機山〜清水
イグルーを出てブナ沢のカリカリ滑走から一日が始まる。登り返しはクトーを効かせて急斜面をスキーで登る。シールもクトーもよく効く雪で助かった。幽の沢山で電波が入ったので、位置情報を知らせておく意味も兼ねてツイート。幽の沢山から見える景色は全面山だった。稜線通しに歩いて小沢岳から国境稜線へ出る。そこから稜線を巻きながら滑り、三ツ石沢の途中まで。ここは赤谷川源頭のような地形で面白い。カモシカに遭遇。
三ツ石沢からの登り返しは試練。暑いので出だしはTシャツで歩いた。小三ツ石山を含めて複数のピークを北側から巻いていく。1819Pの巻きが思いのほか悪かった。時間が遅くなったせいで巻機山に人の姿はなし。記念撮影をしてから、ゲレンデのようにギタギタになった米子沢を下る。初めて入ったが、沢のスケールが大きく極端に狭まるような箇所が無い。人気なのも頷ける沢だった。ストップスノーに悶絶しながらひたすら下り、橋を渡って振り返ると昨シーズン3人で滑った黒岩峰が見えた。巻機山にまたひとつ思い出が増えた。
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