槍ヶ岳〜中崎尾根で撤退
- GPS
- 32:00
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 1,338m
- 下り
- 1,338m
コースタイム
新穂高6:55 → 9:40白出沢出合 → 13:20滝谷避難小屋13:35 → 15:00槍平
3/15(土)
槍平5:00 → 6:40中崎尾根7:15 → 7:55槍平8:50 → 9:35滝谷避難小屋9:45 → 11:55白出沢出合12:05 → 14:00新穂高
天候 | 3/14(金):雪 3/15(土):快晴 ※前日13日は低気圧通過により上部は大雪、下部は雨。 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
○槍平への入山数○ 3/14は自分達以外にソロの方1名の計3名 3/15は2人1組 ・白出沢までの行きの林道は、スノーシュー単独の方のトレースがありましたがつぼ足では厳しくワカンつけました。 ・白出沢〜滝谷間もワカン装着。 ・白出沢〜槍平まではデブリ地獄。ルートファインディングが必要。 ・槍平は雪崩なし。 ・飛騨沢方面はトレースなし。 ・槍平〜中崎尾根までトレースあり。その先からトレースなし。 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
予備電池
1/25,000地形図
コンパス
笛
ライター
アーミーナイフ
ティッシュ
ファーストエイドキット
携帯電話
防寒着
ストック
ビニール袋
シュラフ
シュラフカバー
コッヘル
時計
日焼け止め
行動食
アイゼン
ピッケル
スコップ
冬季手袋
目出し帽
テントシューズ
ゴーグル
サングラス
ヘルメット
テントマット
ツェルト
カメラ
ビデオカメラ
通常食
ホッカイロ
アンダーウェア
ハードシェルジャケット
オーバーパンツ
ガス缶
バーナー
ハーネス
シュリンゲ
ATC
ワカン
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共同装備 |
テント
ロープ
|
感想
この時期の槍は遠かった・・・
想像以上に厳しかった。
計画では、
初日で中崎尾根まであがり幕営、二日目は槍に登頂し槍平までおりるという予定であった。
12時までに槍平まで着かなければ初日に中崎尾根まであがるのは諦め、二日目は槍ヶ岳山荘冬季小屋に泊まるということも想定していた。
先行にスノーシュー単独の方がいたお陰で白出沢までは順調に進み、このままだと予定通り中崎尾根までいけるかなと思っていたが、
白出沢過ぎてから状況は一変、槍平まで凄まじいデブリ地獄が待っていた。
デブリの状況からみて恐らく前日の悪天候により起きたものだと思われる。
これ以上来るなと岩みたいに硬く固まった雪塊が辺り一面行く先を遮り、どうしたらいいかわからずしばし呆然と立ちすくんでしまった。
滝谷までは、ワカンをつけて外し1人ずつ渡るの繰り返しで、予想以上に時間を費やしてしまい、滝谷着いた時点でこの日の中崎尾根まであがる事は諦めることにした。
滝谷過ぎてからも槍平下までデブリだらけ、
無事槍平に着いたときは、体力的にも精神的にも疲れまったく生きた心地がしなかった。
槍平冬季小屋にはいると、先行者のスノーシューがデポしてあった。
飛騨沢方面はトレースなし、中崎尾根方面はうっすらトレースあり、中崎尾根まであがったのであろう。
自分たちは質素な晩ご飯を食べ、明日の為にまだ明るいうちに就寝した。
この日、雪は1日中しんしんと降っていた。
翌日3時。
外に出てみると満天の星空だ。
初日に中崎尾根まであがれなかったので槍登頂は8割方諦めていたが、槍ヶ岳山荘に泊まることも想定し必要最低限のものだけをザックに入れ、ヘッドランプを点け5時に槍平を出発。
前日の先行者のお陰で、快適に中崎尾根を登り順調に標高を稼ぐ。
出発から1時間ちょっとが過ぎ、もう少しで尾根にあがるというところで先行者が見えた。
ちょうど荷物を整理してこれから行くのだろうと声をかけると、なんとここで撤退するとのこと。
話を聞くと、槍平から尾根にあがるまで3時間半ほどかかったみたいで、ここで力尽き尾根直下で雪洞を掘りビバークしたというのだ。
しかもその先は一切トレースもなく、とても行く気がしないという。
トレースを付けてくれたことに感謝しこの方とは別れ、自分達はとりあえず尾根までの残りの登りを登ることにした。
槍平から1時間半、中崎尾根にあがる。
槍の穂先がしっかり見え、先はノートレースだがルートは明快だ。風も無く天気も上々。体調も良い。
しかし、自分の足がそれ以上進むことはなかった。
槍を見てると、おまえにはまだ無理だ、また出直してこい言われてる気がした。
体力・気力とも問題はなかったが、自然には敵わないという人間の直感的本能なのであろうか。
不思議とすーっとそれを素直に受入れる自分がいた。
なんとも不思議な感覚であった。
ここまでこれたという満足感と清々しい気持ちで、
雄大な北アルプスの絶景にただただ感動する。
力がついたときにでも、また登らせてもらおう。
槍に別れを告げ、槍平へと引き返した。
帰りにサプライズが待っていた。
穂高平で休憩してると、ぞろぞろと重装備した集団があがってきた。
その中になんと、竹内洋岳さんが!!
中崎尾根に登ると、360度の大展望ですものね。
槍は無理でも奥丸山には、行ってみたいと思う私でしたぁ。
チャレンジ。
撤退は残念でしたが、ご無事で何よりでした。
この時期の右俣は十分に注意して行動して下さい。
ポテンシャルだけでは回避できない危険がいっぱいです。
お疲れ様でした...
チャレンジといより、無謀でしたかね。。。
無事に下りてみて、色々反省してます。
下界のストレスから逃げたくて山に入ったんですが、反対にもっと悩んでしまいました。。。(*-*)
>ポテンシャルだけでは回避できない危険がいっぱいです。
おっしゃるとおりだと思います。
行く前から「雪崩」のことが一番の心配でした。
そして現実に目の当りにしてしまい。。。
悩んで悩んで引き返そうと思いましたが、大丈夫だろうの思い込みで進んでしまいました。
危険に対する判断にたいしては毎回悩むところがあります。。。
写真見ただけでも怖いですね。
gligliさん連れて行かない訳だ...
会長は写真の腕はもちろんのこと、文章も的確でわかりやすいですね。
感想じっくり読んじゃいました。COOLです。
maedatomoさん☆massive1stさん☆
お疲れ様でした!
阿弥陀北陵のレコも参考にさせていただきました
今回は緊張感溢れるレコですね
写真も美しいながら、迫力があって厳しさを感じますね‼
山とはちょっと外れるのですが。。
スバルユーザーさんになられたのですね゚+.(・∀・).+゚
ツーリングワゴンですねカッコいい‼
私の愛車もスバルです♪maedaさんのよりコンパクトカーですが
スバルのワゴンはカッコいいですよね〜(●´艸`)
スバルの車を見ると嬉しくなっちゃうので、山とは関係ない話ですみませんf^_^;)
新しい相棒さんですね 可愛がって大切にしてあげて下さいね( ´ ▽ ` )ノ
大幅に遅れての納車となりましたが、さっそく役にたってくれました。
これで怖いものなしです。
文章能力まったくないくせに、珍しく長々と書いてしまいました・・・
今週末はソロで悟りに行こうと思います。
まさかのスバリストですか!
(ネットみたら、にわかファンがスバリストと言うと熱心なファンに怒られるみたいですね・・・ほんとは自分みたいなにわかの人はスバラーと言うみたいです。^^;)
私のは17年式のちょっと古いレガシーですが、すでにとても気にいってます^^
機会があれば、tamagooさんのスバル車と一緒に山いきたいもんですね〜
何はともあれ無事ご帰還され良かったです。
撤退は懸命な判断と思われます。
素晴しいレコ 感動しました
槍の穂先が見えてから長いですからね
簡単には届かせてくれない!それが槍なんですかね?
とにもかくにもご無事で本当に良かったです。
レガシー いいですね
おはようございます。
行く前からたぶん無理だろうなと思ってたんで、中崎尾根まであがれて良しとします。^^;
また来年以降ですかね〜
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