【京都北山】鎌倉山・鎌倉谷南谷（カマクラ大滝）

2022年05月22日(日) [日帰り]

• GPS: --:--
• 距離: 5.9km
• 登り: 646m
• 下り: 644m

コースタイム

日帰り

• 山行: 4:00
• 休憩: 1:00
• 合計: 5:00

9:00 鎌倉山登山口
9:30 鎌倉谷の432ｍ二俣
11:30 12:30 ブナとミズナラの台地をぶらぶら
13:20 鎌倉谷の林道に着地
14:00 鎌倉山登山口

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

武奈ヶ岳登山によく使われる坊村の駐車場に駐車。鎌倉谷はそのすぐそばを流れている。

コース状況／危険箇所等

【鎌倉谷の南谷】
・鎌倉谷は鎌倉山から東に流れ下る谷で，京都北山では珍しく時々沢登りの対象とされる谷だが，その432m二俣の左俣である南谷は，ネット上にほとんど記録がなかったため，気になって今回入渓してみた。序盤は巨大な堰堤が連続し遡行意欲をそがれる眺めだが，それを過ぎてしばらく登ると突然高い側壁に囲まれたゴルジュとなり，20mほどの滝が掛かる（カマクラ大滝と勝手に命名）。おそらく鎌倉山周辺では最大級の滝と思われる。この滝の高巻きは結構苦労するので注意…ナメてかからないほうがよいです。その後も切れこんだ険しい谷に小滝が連続する。
・この谷を詰め上げるとブナとミズナラの茂る気持ちのいい台地に上がることができ，なかなか良い散歩ができる。

写真

鎌倉谷を忠実に遡り（昔，谷沿いにあったらしい登山道はほとんど廃道状態），432m二俣から左俣の南谷に入る。いきなり堰堤が連続し，がっかりな眺め…。

無味乾燥な堰堤が続く。帰ろうかな…と何度も思うが，せっかく来たので惰性で登っていく。

やっと堰堤が途切れると，辺りは自然林に包まれ，沢らしい景観に。

ん，んん？　なんか急に谷が狭まって来たな…。だいぶ岩々してるし…。

気が付けば谷の様子が一変，この小さな枝谷に不釣り合いなほどの高い側壁を擁した立派なゴルジュが出現。

しかもその奥に，何と大きめの滝があるじゃない！

まずは前衛の5m滝を直登。

そして大滝とご対面。少なくとも20mはあるだろう。鎌倉谷の本流にもこんなに大きな滝はなかったと思うので，この山域では最大級の滝と思われる。まさかこの小さな枝谷にこんな滝があるとは…。

滝の直下から。もっと水量が欲しいところだが，この小さな山域で大水量を求めるのは酷だろう。

で，問題は，この滝をどう巻くか。何しろ右岸も左岸も高い壁のゴルジュで，高巻きは容易ではない。この右岸の泥壁に取りついたが，結構際どい高巻きとなった。

かなり高く登らされてからようやくトラバース。小さい枝谷と思って油断していたら，まさかこんなに大変な高巻きを強いられるとは…。

20m滝を高巻いた後も，切れ込んだ谷に小滝が連続。水量は少ないが，なかなかの険しさ。

周囲の樹林もきれい。

こんな小滝が連続し，直登したり巻いたり，なかなか一汗かかされる。

谷はどんどん険しく急峻になり，最終的に谷沿いの遡行が難しくなって，途中から小尾根に逃げてしまった。

尾根は尾根で，岩が露出した上にシャクナゲの藪が張り付いたような峻険な尾根で，なかなか苦労する。

イワカガミの群落。

しゃくなげ。

そして登り上げたところが，ちょうど鎌倉山から鎌倉谷を挟んで南に広がる穏やかな台地。

あっと驚くような大木はないものの，ブナやミズナラが多くて気持ちいいところ。実はここも散歩してみたかったんだよなぁ。

比良の武奈ヶ岳方面の好展望地もあり。

台地を散歩した後は北側の小尾根を適当に駆け下り，鎌倉谷の本流の谷底へ。

ちょうど鎌倉谷の林道が下りてきているところに降り立った。そのまま林道を辿って下山。

装備

備考

・沢足袋使用。小さい枝谷に過ぎないが，20m滝以降はいきなり険谷となるため，一応ロープなど沢登りの装備は持っていたほうが良い。

感想

hillwanderer

今週はあまり時間がないので，近場の京都北山で気になっていた鎌倉谷の南谷（鎌倉谷の432m二俣の左俣）に入ってみることにした。出だしは退屈な堰堤が続き，規模も小さな何てことのない枝谷なのだが，堰堤を乗り越えた奥に，険しいゴルジュと大滝を隠していて驚かされた。大滝といっても20m程度の規模だが，おそらく鎌倉山周辺では最大級の部類に入るのではと思われる。登り上げた先はブナとミズナラのやさしい台地で，よい散歩ができた。