室堂から雄山、山崎カール、浄土山、タンボ平滑降



- GPS
- 08:59
- 距離
- 12.2km
- 登り
- 969m
- 下り
- 1,592m
コースタイム
20日: 浄土山南峰6:44-6:47龍王岳手前のコル6:56-7:02龍王岳7:13-7:16コル7:24-7:39一ノ越・東一ノ越間トラバース道(標高2600m)-8:24東一ノ越8:48-9:42黒部平手前スキー脱着9:45-9:50黒部平
天候 | 19日: 晴れ、20日: 曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2014年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
山崎カールは午後、タンボ平は午前中の滑降だったがいずれもアイスバーンではないものの上部ではかなり硬い雪面だった。 東一ノ越へのトラバース道は雪上と露出が半々、雪上スキーのときはエッジ外さないように注意、自信のない人はアイゼン歩行が無難。 |
写真
感想
アルペンルート全線開通後初の週末、満を持して室堂からの1泊山スキーに3人で出かけた。
19日 夜行バスで東京から来たUさんを朝富山駅に迎えに行き、ケーブル立山駅に着いたのはケーブル始発の7時を少し過ぎていて、窓口は混んでなかったがケーブルの乗車時間は8時20分になった。立山駅は曇っていたが、ライブカメラで弥陀ヶ原から上は晴れと分かっていた。期待通りバスは雲の上に抜け、雲海を下に見下ろすようになり、立山が輝く室堂ターミナルに到着。
室堂ターミナルに着くと早速登山届の提出を求められた。ビーコン等の装備も質問された。あらかじめ計画書を印刷して持って来たので、それを提出して速やかに通過した。ターミナル内は人で溢れている。
先ずは一ノ越へ。室堂から既に小屋は見えている。トレースは2,3本出来ていて前に人がいないのを選ぶが、その内後について歩くようになった。今日の雪は硬く、トレースを外すとスキーが食い込まなくてトラバース斜面ではしんどい。
祓堂辺りで、Dちゃんは雄山に行かずに直接浄土山に行くと言って別れ、二人で一ノ越を目指す。小屋が近くなるとさらに雪が固くなるが、どうにかアイゼンを使わずに、強風吹き抜ける一ノ越に到着。
一ノ越からはツボ足アイゼン・ピッケルで、板を担いで雄山へ登る。Uさんアイゼンの調整が不調でやや時間を要した。一ノ越での強風は、ザックに板が着いていると振られて苦しいほどだったが、上に登った方が多少は風が和らいで助かった。1時間ちょっとで雄山の社務所に到着。3003mの社殿で絶景を楽しみ、補給もしてしばしのんびりした。
さて山崎カールへの滑降に移るのに、以前は社務所の北側トイレの所から裏に回れたのだが、トイレが新式に改修された関係で通れなくなっていた。改めて南側から回り込み、滑降モードに切り替え、山崎カールに斜滑降で入って行く。
山崎カール上部の雪面はやはり硬く、Uさんは普通のターンは無理と、斜滑降キックターンの作戦で行くが、キックターンを失敗してもかなり滑り落ちてしまう。どうにかろうそく岩の下まで下りて一息、後はだんだん斜面は緩く、雪も軟らかくなって行く。標高2650m辺りからトラバースモードに切り替え、一ノ越方面へと山すそを回り、なるべく標高を下げないように斜滑降を心掛ける。ほぼ祓堂の位置で室堂からのトレースに合流し、ここで標高2580m。ここからシールを着けて浄土山南峰に登る。
南峰への登りルートは、一ノ越からの稜線に上がっても良いのだが、クトーが要る様になる可能性が高いと思い、沢沿いルートを選んで北峰とのコルに達した。そこから緩い斜面を一息で、大学施設のある南峰に到着。五色ヶ原、薬師岳方面の眺めが新鮮で美しい。
20日 夜中に一時ガスって吹雪気味の時もあったが、夜明け後は薄曇りで視界は利いた。浄土山南峰から、スキーを履いて出発するが、あっという間に龍王岳の取り付き地点に着いて板を外す。荷物とスキーを置いてアイゼン・ピッケルでちょいと龍王岳まで、ものの5、6分ほどで登れてしまう。それだけでも下とは景色は違う、360度の展望を楽しんでデポ地に戻り、ここから滑降で雄山谷方面へ。ここも上はカリカリの急斜面で慎重に下りる。
御山谷が見え始める所まで下りて来ると、一ノ越の小屋が自分たちより高く見え、これから行く東一ノ越へのトラバースルートも見渡せる。一の越側に一旦回り込んでトラバース道に合流し、長い斜滑降となる。斜面はかなり急で右に落ちており、スリップするとかなり落ちそうだ。雪もガリガリだし。中ほどで雪が切れて露出した夏道に乗り、以後雪上、路上の切り替えが何度もある。NishidenとDちゃんは板の脱ぎ履きを繰り返し、Uさんはツボ足アイゼンで確実に歩いてきた。歩きが入ってから1時間弱で東一の越に到着、広々としたタンボ平の眺めに感嘆、南から見る雄山が見慣れない形だ。
東一の越で休憩中、グァーグァーとの鳴き声で、おっ、雷鳥がいるなと思ったら、すぐ目の前を左から右へ水平に飛んで行った。50mも飛んだだろうか。飛んで行ったのと別の雷鳥が近くで見つかり写真が撮れた。体が小さめなので若い雷鳥なのか。まだ8割以上白い。
休みの後タンボ平へドロップイン、最上部の急斜面は雪もまだ硬めだが、クラストでもなく、DちゃんとNishidenにとっては快適斜面の内、Uさんは長い斜滑降で頑張る。さてタンボ沢まで滑ってくると、その沢の雪崩のデブリが大規模で長く、これを避けるには下から回って越えてから登り返しが生じる。Uさんはこのルート、Nishidenはデブリの幅が最少と思われ、登り返しも少しで済む地点でデブリに突入、雪塊ゴロゴロをえっちらおっちら越えて通過した。DちゃんはNishidenより上で、登り返しが要らない位置でデブリに入ったが、Nishidenの倍くらいデブリの幅があって、却って余計に疲れる羽目になった。3人合流して後はほとんど緩斜面、ロープウェイ乗客の注目を浴びて(と勝手に思って)思い思いに滑って黒部平の駅の手前で滑降終了、板を担いで一頑張りで観光客大勢の黒部平に着いて行動終了。
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