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Yamareco

記録ID: 44408
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

笠ヶ岳

2009年08月12日(水) [日帰り]
 - 拍手
GPS
11:11
距離
17.8km
登り
2,121m
下り
2,102m

コースタイム

4:15新穂高駐車場−5:02笠新道入口−7:07杓子平−8:13抜戸岳分岐点−9:05笠ヶ岳山荘(給水5分)−9:26笠ヶ岳山頂(休憩22分)
9:48下山開始―笠ヶ岳山荘(休憩20分)−15:26新穂高駐車場
天候 晴れ−曇り−小雨
過去天気図(気象庁) 2009年08月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
お盆休みの山行計画は当初は、
8/12笠ヶ岳、8/13観光(悪天予想)、8/14 槍ヶ岳、8/15 奥穂高岳であったが、
実際は、8/12笠ヶ岳、8/13,14観光、8/15槍ヶ岳の消化不良の山行となってしまった。

先ず初日は笠ヶ岳。
深山荘前の登山者用無料駐車場に到着したのが12日午前3時過ぎ。しかし、既に満車で誘導員に有料駐車場を案内された(下の地図画像参照)。
蒲田川の橋を渡って直ぐ右側の駐車場に車を入れて、未だ暗い中、ヘッドライトを点けて出発した。
駐車場はガラガラだったが、その先の林道には路上駐車がずらり。原因は6時間500円という料金の高さだろう。この山域では6時間で戻ってこられる山は無く、数日の縦走でもしようものならサイフが遭難してしまう。
笠新道は杓子平までは見晴らしのない森林地帯の単調な登りであり、イーブンペースを維持できる登りは楽であったが、下りは、左俣谷の沢音が聞こえてから、同じような景色の九十九折りを嫌となる程(感覚では1万回くらい)繰り返しても登山口になかなか到着せずに、精神的に非常に疲れた。
杓子平近くからは花も多く、稜線に上がってからは穂高や槍を眼前にダイナミックな景色を堪能できる。
新穂高周辺駐車場マップ。
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新穂高周辺駐車場マップ。
笠新道入口。昭文社地図では笠新道入口に水場のマークがあったが、水は出ていなかった。写真でも少し見えているが、どこかからホースで水を引き入れている様だ。この少し手前の砂防施設横の水場では給水可能である。
この登山口の手前の谷沿いにも踏み後があり、そこが笠新道かどうか迷っているおじさんがいた。ガーミンのGPSではそこが登山口となっているらしい。2万5千では確かに登山道があることになっている。登山道の記載の古い(しかも間違いが多い)2万5千を入れているGPSだけに頼る恐ろしさを改めて感じた。
笠新道入口。昭文社地図では笠新道入口に水場のマークがあったが、水は出ていなかった。写真でも少し見えているが、どこかからホースで水を引き入れている様だ。この少し手前の砂防施設横の水場では給水可能である。
この登山口の手前の谷沿いにも踏み後があり、そこが笠新道かどうか迷っているおじさんがいた。ガーミンのGPSではそこが登山口となっているらしい。2万5千では確かに登山道があることになっている。登山道の記載の古い(しかも間違いが多い)2万5千を入れているGPSだけに頼る恐ろしさを改めて感じた。
森林地帯の登りで、左側に焼岳と乗鞍岳が見えてきた。両山頂から笠ヶ岳を見ていたことを思い出した。今日は展望が期待できるので、早く山頂で山座同定がしたい。
森林地帯の登りで、左側に焼岳と乗鞍岳が見えてきた。両山頂から笠ヶ岳を見ていたことを思い出した。今日は展望が期待できるので、早く山頂で山座同定がしたい。
杓子平で尾根を越えて穴毛谷越しに本日始めて笠ヶ岳とご対面となる。左俣林道からも時々左側を確認していたが、谷が深くて手前のギザギザのピークが邪魔をして、山頂の特定は困難であった。
杓子平で尾根を越えて穴毛谷越しに本日始めて笠ヶ岳とご対面となる。左俣林道からも時々左側を確認していたが、谷が深くて手前のギザギザのピークが邪魔をして、山頂の特定は困難であった。
杓子平からの登り途中にいた雷鳥2匹。今まで雷鳥は何回も見ているが、ハイマツの中にいたり、遠かったりで、まともに撮影出来たのは今回が始めて。
杓子平からの登り途中にいた雷鳥2匹。今まで雷鳥は何回も見ているが、ハイマツの中にいたり、遠かったりで、まともに撮影出来たのは今回が始めて。
抜戸岳分岐点からの笠岳。当然かもしれないが、登っている山はその姿をあまり見ることはない。しかし、ここからは笠らしい笠が見える。この先は気持ちの良い稜線歩きとなる。
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抜戸岳分岐点からの笠岳。当然かもしれないが、登っている山はその姿をあまり見ることはない。しかし、ここからは笠らしい笠が見える。この先は気持ちの良い稜線歩きとなる。
抜戸岳分岐点からの槍、穂高。休憩中の登山者にモデルになってもらって雄大感を出してみました。槍の手前には明後日登る予定の飛騨沢が見えるが、結構急坂だ!
槍から、大喰岳、中岳、南岳、大キレット、北穂、涸沢、そして奥穂へと続くスカイラインが逆光のシルエットになっている。
抜戸岳分岐点からの槍、穂高。休憩中の登山者にモデルになってもらって雄大感を出してみました。槍の手前には明後日登る予定の飛騨沢が見えるが、結構急坂だ!
槍から、大喰岳、中岳、南岳、大キレット、北穂、涸沢、そして奥穂へと続くスカイラインが逆光のシルエットになっている。
歩いてきた稜線を振り返る。後で写真を見てみると、槍を中心にした構図が圧倒的に多かった。とんがっているのでどうしても主役になってしまう。
歩いてきた稜線を振り返る。後で写真を見てみると、槍を中心にした構図が圧倒的に多かった。とんがっているのでどうしても主役になってしまう。
笠ヶ岳山頂。文句なしの絶景。
今回は心拍数160−170という少しハイペースであったが、5時間程度であれば問題ないことが確認できた。
登山口で迷っていたおじさんとは、ほぼ同じペースで山頂に到着し、記念写真を撮り合った。定年で暇になったので少しずつ山を楽しんでいるとのこと。今度北海道のどこか(「周回」ではないだろう)に行くらしい。60歳を越えて、私にとってのハイペースを苦ともしない体力と財力。羨ましい限りである。一方、私は交通費をケチって、一回になるべく沢山登る様にしているが、このサイトの利用者を含め、山好きの方には愚行にしか見られていないことは十分承知している。私も百名山が終わったら、山行スタイルを変えるつもりである。
 
笠ヶ岳山頂。文句なしの絶景。
今回は心拍数160−170という少しハイペースであったが、5時間程度であれば問題ないことが確認できた。
登山口で迷っていたおじさんとは、ほぼ同じペースで山頂に到着し、記念写真を撮り合った。定年で暇になったので少しずつ山を楽しんでいるとのこと。今度北海道のどこか(「周回」ではないだろう)に行くらしい。60歳を越えて、私にとってのハイペースを苦ともしない体力と財力。羨ましい限りである。一方、私は交通費をケチって、一回になるべく沢山登る様にしているが、このサイトの利用者を含め、山好きの方には愚行にしか見られていないことは十分承知している。私も百名山が終わったら、山行スタイルを変えるつもりである。
 
左から。北アの最深部である黒部五郎は目の前である。その右には色白の薬師岳。大日岳、奥大日岳の平らな山頂。蔦山の右には剣岳と立山が並んで聳える。その右手前には名前の通りの色の赤牛岳、さらに水晶、鷲羽、野口五郎のスカイラインが連なっている。同じような写真だったので掲載していないが、その右には妙高や高妻もしっかりと見えていた。ここからこれだけ良く見えるということは、今日はどこに登っても大展望だったということである。
左から。北アの最深部である黒部五郎は目の前である。その右には色白の薬師岳。大日岳、奥大日岳の平らな山頂。蔦山の右には剣岳と立山が並んで聳える。その右手前には名前の通りの色の赤牛岳、さらに水晶、鷲羽、野口五郎のスカイラインが連なっている。同じような写真だったので掲載していないが、その右には妙高や高妻もしっかりと見えていた。ここからこれだけ良く見えるということは、今日はどこに登っても大展望だったということである。
左の西穂の斜面の稜線は、中央の焼岳までつながっている。十国山の先の乗鞍は既に雲がかかっている。遠くには南アの山影が雲の上に。甲斐駒はその形で直ぐに同定が出来る。甲斐駒の左に重なる様に先ほどまでくっきり見えていた富士山はぼんやりに(心眼をひらけば見えてきます)。写真を撮影している20分足らずで雲が湧いてきて、槍も隠れてしまったので下山開始する。
笠ヶ岳山荘で恒例となってしまった山頂ジュースを飲んで、まったりとする。
左の西穂の斜面の稜線は、中央の焼岳までつながっている。十国山の先の乗鞍は既に雲がかかっている。遠くには南アの山影が雲の上に。甲斐駒はその形で直ぐに同定が出来る。甲斐駒の左に重なる様に先ほどまでくっきり見えていた富士山はぼんやりに(心眼をひらけば見えてきます)。写真を撮影している20分足らずで雲が湧いてきて、槍も隠れてしまったので下山開始する。
笠ヶ岳山荘で恒例となってしまった山頂ジュースを飲んで、まったりとする。
下山時の抜戸岳分岐点。視界50m程度。山の天気は変わりやすい。
2週間前の北海道遠征にて感じた膝の違和感が実は未だ残っている。下山は膝をかばって、オネエさんに抜かれても、ジイさんに抜かれても、バアさんに抜かれても、意識的にゆっくり歩く。遠くが見えなくても花なら楽しめる。写真を撮りながら下山すれば自然とペースが落ちる。
下山時の抜戸岳分岐点。視界50m程度。山の天気は変わりやすい。
2週間前の北海道遠征にて感じた膝の違和感が実は未だ残っている。下山は膝をかばって、オネエさんに抜かれても、ジイさんに抜かれても、バアさんに抜かれても、意識的にゆっくり歩く。遠くが見えなくても花なら楽しめる。写真を撮りながら下山すれば自然とペースが落ちる。
12日9時の天気図。日本列島はオホーツク海にある高気圧の尾根に覆われているが、この時点で既に好天のピークは過ぎており(尾根を越えて次の谷に向かっている)、13日には台風8号崩れの低気圧が近づき、中心が南に寄れば山は大荒れ、北に逸れたとしても前線の通過で大雨になることが天気図からも予想できる。
12日9時の天気図。日本列島はオホーツク海にある高気圧の尾根に覆われているが、この時点で既に好天のピークは過ぎており(尾根を越えて次の谷に向かっている)、13日には台風8号崩れの低気圧が近づき、中心が南に寄れば山は大荒れ、北に逸れたとしても前線の通過で大雨になることが天気図からも予想できる。

感想

先週の常念岳もそうであるが、笠ヶ岳も槍、穂高の展望台として、絶対に見晴らしがよい日に登るべきである。もしガスの中で何も見えないとしたら、笠新道の単調な登り下りは辛い修行にしかならないだろう。山荘の方の話では、夏は日が高くなる前が良いとのこと。そうなると、体力的な問題ではなく、やはり山中泊がお勧めということになるのかもしれない。

今回は折り畳み自転車を車に積んできたが、本日は笠新道登山口までそれ程の距離ではなく、林道の様子を確認するためにも、先ずは歩いてみることにした。
左俣林道は傾斜が緩めで、コンクリ舗装部分も多かった。自転車で来れば良かったと後悔したが、次回の鷲羽水晶の時には、かなりの時間短縮が見込めることだけは確認できた。

下山後は「たるまの湯」の水風呂で足の筋肉を冷やした。入浴料は800円だが、入場時にもらえる割引券で600円に、さらに道の駅奥飛騨温泉郷併設の食堂に置いてある割引券で400円になる。しかし、割引券を持っていなくても、600円にしてくれるので、デフォは600円かもしれない。近くには良い温泉も多いが、スポーツの後はアイシングが一番なので、温泉でほっこりは我慢する。
ちなみに、アルコールも筋肉炎症中はNGとのことだが、ビールだけは我慢が出来ないので最近は美味しくなったノンアルコールを愛用している。

翌日13日は荒天が予想されるため飛騨高山観光を1日入れて、14日に槍ヶ岳の予定だったが、午前中まで雨が残る予報だったので、早朝には登山中止を決定した。これで予定が1日ずれて15日槍、16日奥穂となった。(結局16日も雨で山行中止とした)

14日に槍ヶ岳中止を決定した後、暇つぶしに近隣をドライブした。北アルプス大橋の近くの鍋平園地には岐阜県警のヘリポートがあり、連休中は山岳警察隊の方が駐在している。小屋の前に2名が待機していたので話を聞くと、最近は携帯電話が使えるために、メンバーが疲れて歩けなくなったとのガイドからのお手軽な救援要請も多いらしい。この時期は長良川での水難も多く、ヘリは引っ張りだこだが、その日は緊急連絡が無く、過去の槍ヶ岳での行方不明者を右俣谷沿いに上空から捜すとのこと。私も明日登る旨を話すと、「上空からでも探しやすい色を着てください」と言われてしまったので、「なるべくヘリのお世話にはならない様にします」と言って別れた。

14日の夕方、道の駅で食事をした後、そこから国道471号線をさらに8キロ程西に下った杖石農林産物直売所に車中泊に向かった。ここは広い駐車場に24時間利用可能なトイレも有る。道の駅は夜間でも駐車スペースが無い程混雑しているが、ここは売店閉店後には車があまり来ないので、車中泊にはお勧めのスポットである。結局ここで2泊することになったが、車中泊の車は両日共に4台程度で、お互いに離れた位置に駐車するので快適に寝ることができた。

15日の槍ヶ岳に続く。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-44411.html

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笠ヶ岳(中尾温泉口〜笠新道〜クリア谷周回)
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス、 タクシー
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5/5
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