GWの槍ヶ岳 (上高地-ババ平-槍ヶ岳の往復)
- GPS
- --:--
- 距離
- 22.9km
- 登り
- 2,144m
- 下り
- 828m
コースタイム
06:00発- 06:45着 上高地→ 明神館 (15分休憩)
07:00発- 07:40着 明神館→ 徳沢ロッジ (50分休憩)
08:30発- 09:15着 徳沢ロッジ→ 横尾 (40分休憩)
09:55発- 10:45着 横尾→ 一の俣 (10分休憩)
10:55発- 11:40着 一の俣→ 槍沢ロッヂ (1時間30分休憩)
13:10発- 13:30着 槍沢ロッヂ→ ババ平 (キャンプ)
2日目:
06:20発- 09:30着 ババ平→ 槍ヶ岳山荘(50分休憩)
10:20発- 11:00着 槍ヶ岳山荘→ 槍ヶ岳山頂(5分休憩)
11:05発- 12:20着 槍ヶ岳山頂→ 槍ヶ岳山荘(1時間10分休憩)
13:30発- 14:30着 槍ヶ岳山荘→ ババ平 (キャンプ)
3日目:
06:45発- 07:00着 ババ平→ 槍沢ロッヂ(45分休憩)
07:45発- 09:00着 槍沢ロッヂ→ 横尾 (10分休憩)
09:00発- 10:00着 横尾→ 徳沢ロッジ (30分休憩)
10:30発- 12:00着 徳沢ロッジ→ 上高地
天候 | 1日目:晴れ 2日目:晴れ 3日目:雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:上高地から路線バスで新島々、電車に乗り換え松本まで(電車・バス乗り継ぎきっぷ¥¥2450)。松本から新宿まであずさ(¥6380) GWの高速バスは繁忙期のため少し割増料金になっていました。時期を外すと少し安くなるかもしれません。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
(上高地〜横尾) 雪もほとんどなく、平坦で道幅もあるので歩きやすいです。 (横尾〜ババ平) 一部雪も残っているところや崩れやすくなっている所がありますが、慎重に行けば問題ありません。 (ババ平〜槍ヶ岳山荘) 上に行くほど傾斜が増していくので、途中斜面が急になり始めたと思ったら、ピッケルに持ち替えた方が無難です。 (槍ヶ岳山荘〜槍ヶ岳) 一部のところで鎖が埋もれているため、少し急なところもアイゼンとピッケルで進む事になります。天候や混み具合にもよると思いますが、場合によってはロープも持って行った方がいいかもしれません。 |
写真
感想
(長文です、すみません…)
ようやくGWの山旅更新。記憶力はとりわけ良くないので、
いつも帰ってきて忘れないうちに更新していたのですが、
今回、帰ってきてからも何かとバタバタしていて、
ヤマレコを書こうとPC前に座ると反射的に眠ってしまう日々が続きました(^_^;)
本題のGW後半の4連休。目的地は雪残る槍ヶ岳です。
槍ヶ岳・穂高エリアは危険度・難易度ともに高そうな気がして
避けていたのですが、比較的安全なルートということと
心強い山仲間を集めてもらえたので、遂に、、、です。
メンバー紹介。
1人目は提案者Marek、今回も結果的に素敵な山旅となったのも
この人の目的地探しと仲間集めあってこそ。
2人目は安全登山には欠かせない存在、Juhani。
今回もリーダーシップを発揮してみんなをまとめてくれます。
3人目は先週の金峰山でも一緒だった経験豊富なクライマーさん、Aaron。
本当はAaronの彼女も連れてきてくれる予定でしたが、
残念ながら仕事の都合で不参加となってしまいました。
そして4人目はThomas。驚くほどのスピードでスイスイと山を登る事が出来ます。
去年の乾徳山以来約1年ぶりです。
この4人はそれぞれ経験を積んでる人達なので心強い事この上ないです。
それでも!今回は緊張もあったせいか、下調べの段階で自分にはちょっと無理かも・・・
と怖気づき計画の段階から弱気に。
念のためにロープを持っていく、という選択肢も入れてもらいます。
そしていよいよ出発の5月2日の金曜日、
早々に仕事を終わらせておなじみアルピコ交通の夜行バスに乗り込みます。
途中からすんなりと進み始め、時間通り早朝に上高地に入る事ができました。
初日の行程は上高地から槍沢ロッジ先のババ平キャンプ場まで。
マップタイム約5時間の比較的平らな道のり、時間はたっぷりです。
せっかくなので、楽しみながらゆっくり行こう!!という事で、
各場所ごとにたっぷりと時間をとる事にしました。普段の登山の時って、
バスの中で朝食を済ませたり、登山届を書いたりと
結構ドタバタの状態でスタートをすることが多いのですが、
この日は、バスを降りてからも時間を気にせず、買い物してみたり、
模型で遊んでみたり、とゆるゆる出発となりました。
歩き始めは観光地のど真ん中を通ります。
大きなこいのぼりまで飾ってあり、早朝にも関わらずたくさんの観光客がいて、
これから登山という気持ちがイマイチ沸いてきませんが、
数日前から槍ヶ岳の事を考えるたびに緊張で張りつめていたので、
ちょうどいい気分転換になりました。
そして観光地ならではの良さがもう一つ。
マップタイムで1時間おきくらいに山小屋があり、そこで水も補給できるので、
下から大量の水を運ぶ事なく、明神館・徳沢ロッジ・横尾・槍沢ロッジなど
各山小屋までに必要な分だけに抑えられます。
テントは入っていないものの、ロープやギア類、ショベルなども入っており、
なかなかの重さがあるのでこれは本当にありがたかったです。
横尾までの道のりはほとんどが平坦。
背中の重みを除けば普通に軽く散歩をしている状態。
そして山小屋に着くたびに大休憩をとり、食べ物を口にしていたおかげで、
第1日目はひたすらカロリーを蓄え続ける事に。
槍沢ロッジでお昼ご飯を食べて、あとは、キャンプ地までの30分弱の距離。
ただここからの道のりが辛かった・・・
2日分の水を積むため荷物の重さが20kgを超えたようで、
さらに重い荷物が肩にずっしりと食い込むし、すでに徳沢あたりから
痛い状態だった膝がもっと痛みました。
途中、どこでこの水を捨てようかと考えたくらい(笑)
幸い膝も精神面でもどちらも何とか持ちこたえ、
この日のベースキャンプ、ババ平に到着です。
すぐにテントを組み立てますが、少ししたら雨のようなみぞれのようなものが
降ってきました。風も強くてテントが壊れないかが心配。
そして何より持て余すほどのたくさん時間があるのに外に出れないのは残念・・・
と考えているうちにいつの間にか夢の中。
起きた時にはすでに雨が止んでいました!
ただ、もしかしたら夜も風が結構来るかもしれないという事で、
風対策として雪壁を作る事に。シャベルを使って四角いブロックを作り、
テントの周りに運び積み上げます。これが結構楽しい!!
JuhaniとAaronと3人夢中で働き、気づいたら手袋がずぶ濡れ(笑)。
ついでに、、、と2人はダイニングスペースも作ってくれたので
全員そろったところで乾杯をして、あとはおしゃべりしながらくつろぎます。
外にいてもそれほど寒くないので、つい長居してしまいそうになるのですが、
翌日の槍ヶ岳に向けて少し早めにお開きです。
それぞれのテントに戻り、夕食を食べてまた一休みをします。
途中、テントから外に出て上を見上げると満点の星空。うゎ。
こんな星空の下に自分が立っているのが何とも不思議な気分で少し感動(゜-゜)。
こういう場面に出くわすと、やっぱり来てよかった!って思います。
いい気分のまま、またしてもすぐに眠りこけてしまいました。
翌朝の2日目。少し早めの4時に目が覚めます。
ばっちり眠りましたが、緊張と寒さで寝袋から出たくないような・・・
そんな事を考えながらのんびりしていたら、荷物をまとめる訳でもないのに、
あっという間に出発時間の6時を過ぎてしまいました。
この日の行程は往復で9時間のところ。ロープを使う場合には
もう少しかかる可能性があるので、昨日ほどゆっくりはしていられません。
やばい、私もすぐに準備しなきゃ。
前日と違ってテント前でみんなで準備をしている時も少し緊迫感があるような気がします。
(自分が緊張してるからそう感じるだけだったかも(^_^;))
そして予定より20分遅れでスタートです。
山小屋までのコースは5時間、荷物は最小限なので楽です。
斜度も少し急ですが、最初は程よい登りです。
今シーズンの雪上歩きはこれで終わりかな、と思うと、
一歩一歩大切に踏みしめたい気分になります。
ゆっくり進んでいると、眼前に槍ヶ岳が姿を現し始めます。
いよいよ見えてきた!とテンションが上がる頃、
左右でスキーヤーとかスノーボーダー達が颯爽と滑り降りてくるので、
ついつい見とれてしまいます。格好いいなぁ。
そして気が付くと山小屋が見えてきて、いつの間にか斜面が急になってきていました。
一休みしたついでにピッケルに持ち替えます。
ちょっと雪が緩くなっているところもあって歩きにくいし、ちょっと怖い・・・
ピッケルに持ち替えておいてよかったかも・・・
Marekは、人の列に加わって歩かずに、空いているところを歩いて行ったのですが、
これが大正解。雪の質をちゃんと見て判断してたようです。
そういえば、「こっちの方が歩きやすいよ」ってアドバイスもらってたにも関わらず、
人がいっぱいいる方について行ってしまった私。。。失敗。
そして何とか山小屋に到着。
Thomasは早々に山小屋着いてしまっていたらしく、すでに30分も待っていたとか。
全然走ってたわけでもないし、途中は私達と普通に休憩とったりしてたのに、
マップタイムの半分で来てしまったようです。やはり健脚ですね。
そして先ほどからずっと存在感大にしている槍ヶ岳。
途中帰ってくるご夫婦の方に話を聞くと、
「石が緩んでるところがあるからそこに乗ってしまって落ちたら死んでしまうね。」
と言われ、一気に尻込みしてしまった私。
ここまで来たものの、小屋で待ちたいような・・・
でも目の前に立ちはだかる槍ヶ岳を目の前にして登らず帰るのも惜しい。
きっとここで何人もの人がこんな風に考えたのかなと思うと何だか少し面白い。
さて、登ろう!ここから先、ハーネスなどは身に着けて、荷物はさらに軽くします。
私は小さいバックに変え、ロープとかギア類はJuhaniとAaronに運んでもらう事になりました。
穂先に登り始めると、やはり思った通りのスリルが待っています。
岩場の周りの足場はそれほど広くもないので、足場が崩れたら結構大変。
岩にしっかりつかまりながら、丁寧に歩きます。
ちょっとすると、何やら前の方が詰まっていて進みません。
その場でしばらく待たされる事しばし。
どうやら前のグループがツアーガイドのようで、
登りでも一つずつロープを使って進んでいます。
この時期は上り下りが同じ道らしく、同時に進む事は出来ないため、
ツアーグループが行った後には、長時間待たせてしまった大勢の下山者の方達を
先に通す必要がありました。
何名か、下りの人が「うへぇー、怖ぇー」とか「これどこに足を置けばいいんだろ・・」
と言っているのが聞こえてきます。やっぱり下るのは怖いんだぁ。。
こんな声を聞きながら待っていると、不安と怖さだけが高まり、妙に焦ってじたばた。
一方、Juhaniは下りてくる人のためにピッケルで足場を作ってあげて人助け。
Aaronはロープとかギア類をチェックしています。
Marekはみんなの写真を撮って記録を残します。
Thomasは景色をしっかり堪能しています。
みんな待ち時間の使い方それぞれ違いますが、いろいろと有効的に使っていますね。
私と違ってみんな余裕がある感じでした。
少し進んで更に急な所に差し掛かると、足場という足場がなく、
チェーンも埋もれてしまっているので、
ピッケルとアイゼンの前爪をフル活用して登って行かなくてはなりません。
ちょっとビビリながら足を蹴りこみ、登っていきます。
ハシゴにさしかかると、槍ヶ岳山頂までは10数歩。
一歩ずつ丁寧に進み、待ちに待った頂上に到着です!き、きもちいいー。
それほど広くない山頂ですが、景色は壮大でした!
風もそこそこあるし薄着で来ているので、あまり時間をかけずに
すぐに下山をする事になります。
すると先ほどのツアーグループがハシゴを下りるところで結構時間がかかっていたので、
またしても長い事待たされます。辛抱がいりました(^_^;)
結局山小屋までの登りで2時間縮めたものの、
穂先の往復だけで2時間かかってしまいました・・・
後から聞いた話では、山小屋から見ていた人達も、
「赤いロープの団体さんのところ渋滞で止まっちゃってる、全然動いていないよ」
と話していたとか(笑) ただ、良かった事もありました。
前のグループが比較的なだらかなところで待っていて、
私達グループが急斜面の足場の悪いところで長い事待たされたので、
その間、暇を持て余したJuhaniとAaronがその不安定な斜面に
アイゼンでみんなの足場を作っていてくれたのです。
そのためか、行きより帰りの方がすんなり進めました。
もし足場がしっかり作られていなかったらロープ出してとか騒いでたかも。
そしてすぐ後ろから来るMarekも、アイゼンの歯が私に当たらないように、
常に気を使ってくれて「近すぎたら言ってね」と言って
一定の距離を保ってくれていました。
こうしてなんとか安全に山小屋まで戻ってくる事ができました。
そしてお楽しみの山小屋でお昼+のんびり休憩です。
小屋内は温かく、先ほどまでの寒さとは一転した環境。
一旦心地よい暖かさに身を置くと、一瞬外に出たくなくなります。
でもこの日、上高地からババ平まで来て私達を待っていてくれるグループと
合流する事になっていました。
それを考えるとキャンプ地に帰るのもまた楽しみで、早く戻ろう!
という気にもなり、ちょっとウキウキです。
山小屋からの帰りは、程よい斜面を見つけては尻セードで下ります。
Thomasがソリを持ってきて先に滑ってくれていたので、
滑った後がちょうどいいすべり台みたいになっていました。
Thomasのソリの跡を探してはそれに続いて尻セードの繰り返しです。
登りと違い、わずか1時間ほどでキャンプ地に到着です。
膝の痛みも少し緩和されていました。
そして、キャンプ地ではちょうど上高地グループも到着したばかりの様子。
みんなの顔を見たらすごい安心感に包まれました!
5人から一気に9人グループになった私達。
グループの雰囲気がガラリと変貌を遂げます。
上高地グループの3人の女性陣(momoちゃん、tomoちゃん、kanaちゃん)は
なぜか雪山でビキニに(笑) 写真載せたかったよ…
準備の段階でそんな話をしてたのは知ってるけど、
冗談で言ってるのかと思ったらまさかの本気だったとは!一気に場が明るくなります。
その後も様々なゲームをしたり、数々の写真を撮ったり、
お肉を網で焼いたり煮たりと、大忙しでした。
キャンプファイヤーの夜という感じです。
登山中にこういうことができるのって、なかなかできないので
大変貴重な経験だったように思います。
おかげでこの日の夜もぐっすり熟睡。メモとかする予定だったけど、
そんな余裕もなくあっという間に寝付いてしまいました。
翌日の第3日目。起きたら雪。少しすると雨になってしまうから、
7時出発の予定だったけど、少し早めに下りようという事に。
せっかく上高地グループがここまで来たのに早く帰ってしまうのは残念ですが、
早く出てみんなで山小屋でのんびり朝ごはん食べたり、
上高地でゆっくりお風呂に浸かるのも悪くないのかもしれません。
上高地グループと槍グループがそれぞれに混ざり合って揃って下山です。
同じ道だけどメンバーも変わったせいもあり、登りと下りで全く違う雰囲気。
一度に二度楽しい思いをしている感覚です。いつの間にか雪も雨に変わっていました。
haruちゃんと歩き話をしていたら、どうやらharuちゃん、
来る時のバスでも前日のキャンプでもほとんど寝ていないという事が判明!
寝る事に関してはエキスパートのharuちゃんにもこんな事ってあるのですね(笑)
いつかきっとテントでも良く眠れる日が来るだろうから、
今回の件で雪山キャンプ、嫌いにならないでもらえるといいなと願うばかりです。
そして徳沢ロッジまで戻ってきたら大休憩。
小屋内で美味しくて温かい食事を食べて、上高地まであとひと頑張りです。
小屋から出ても雨がやむ様子もなく、しとしとと降り注ぐ中、
ひたすら歩き続けて何とか到着。
そして最後に登山仲間全員で集合写真を撮ります。
いいメンバーに恵まれ、楽しい登山だったのでまた、、、と思うのですが、
Thomasは下山したら数日で日本を離れてしまいます。。。
このメンバー全員が揃う山旅はこれが最後。槍ヶ岳の達成感はあるものの、
メンバーとのお別れで少しほろ苦い気持ちを残して今回の山旅が終了となりました。
そして数名が一足先に東京に戻り、私と他数名は更に翌日、
上高地観光を満喫しました。帰りはへとへとでしたが、
GW後半を全てアウトドアで過ごし、思う存分遊んだこの4日間は
とてもいい思い出になりそうです。
一緒に行ってくれたみなさん、どうもありがとうございました<(_ _)>
おしまい。
GW明けてもアップが暫く無かったので、体調を崩して寝ているのではと心配していました。begreenさんは、いい山仲間がいて羨ましいです。途中で仲間と合流なんて楽しい山行が目に浮かびます。
槍は私の憧れです。何時になったら行けるのやら、日本アルプスは遠い存在です。
余談ですが、タイトルに日帰りとあったので驚きましたよ!
nomorecryさん、日程、日帰りにしてたのですね。
全然気づかなかったです。
ご指摘ありがとうございました!!
(ちょっと抜けてるの、ばれてしまいましたね(^_^;))
GW宙はずっと早寝をしていたので、体内時計がずれたと見えて、22時位になると眠さに
負けてしまっていました。時差ボケとでも言うのでしょうか。
nomorecryさんは日本アルプスはあまり行かないのですね。
私で行けたので、nomorecryさんは全然余裕かと。
行ったら行ったで健脚っぷり発揮して、
ちょちょいのちょいって行って帰って来る姿が想像できます。
あっ、「鹿と雉のはなし」の日記の最後、感動しました!
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