八ッ岳・赤岳 真教寺尾根から県界尾根、最後の最後で大失態
- GPS
- 14:02
- 距離
- 15.5km
- 登り
- 1,698m
- 下り
- 1,683m
コースタイム
05:10 大門川の真教寺尾根入口
06:05 スキー場最上部 〜 06:15
07:40 牛首山
08:20 2316m標高点
08:45 6/10ポイント
10:35 8/10ポイント
11:00 9/10ポイント
11:10 稜線=10/10ポイント
11:35 赤岳山頂
11:40 小屋=下降ポイント
12:50 展望荘への分岐点
13:20 鉄梯子&鎖場
14:00 大天狗 〜 14:20
15:45 小天狗(野辺山・清里の分岐のすぐ上) 〜 15:55
16:35 Uターン地点(1860m付近)
17:40 野辺山・清里の分岐点
18:10 大門川の県界尾根入口 〜 18:15
18:40 登山道入口(舗装道路終了部)
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
サンメドウズ清里スキー場の駐車場は、夜は閉まります。 大門川登山道入口付近の路駐は2台が限度でしょう。 |
写真
感想
連休に仙丈ヶ岳に行った時、八ヶ岳の雪はほとんど無くなっているのは見て知っていた。
それでも3千メートル級の山なので実際に登ってみれば雪はあるのでは?と期待して行ってみた。
前日、登山口になるサンメドウズ清里スキー場の駐車場から赤岳を見ると雪の消え残るのは沢筋だけで尾根にはもう雪はないように見えた。
翌朝、雪の装備は一通り持っては行くが、ハイカットシューズも含めて全部ザックに収納してローカットシューズでスタートした。
大門川に沿って歩き始め左岸に移って3つ程堰堤を越えると「真教寺尾根」への綺麗な標識があり右岸に渡って斜面を登り始める。
すぐに踏み跡は2つに分かれるが道標になるテープやリボンは見当たらない。
右は、沢沿いに進むようなので、「尾根に出たいのだから左でしょう」と直接尾根へ向かう感じの左を行く。
その後も2回右への分岐をやり過ごすと、伐採倒木帯で径は消えてしまった。
戻ったところでどの径が正解かさえ分からないのだからと、そのまま獣道を上がって行ったら、スキー場の最上部の「展望ヒュッテ」に出た。
そこから3分先の賽の河原に「大門沢」への標識があった。正解の径を辿ればここに来るらしい。
2150m付近でいきなりどっさりの雪で径は隠されてしまう。
ハイカットシューズに履き替えロングスパッツも着けた。
アイゼンピッケルはまだ要らない。
陽の当たる所は完全に雪は消えて地面も乾いているので、地肌の径と雪の径を繰り返しながら進んでいく。
雪の上には、昨日ピストンされた人の足跡が残っている。
2600m付近で傾斜のきつい雪の斜面になったのでピッケルを取り出した。
8/10ポイントまではそこそこ雪はあるがそれより上は、陽当たりが良く、乾いた岩を快適に登って権現から来る稜線の径に出た。
赤岳のピークにはもっと人が居るかと思っていたが標識の下で昼寝をしている人が一人いただけで静かな山頂だった。
山頂小屋から県界尾根へと下り始める。
こちらは北斜面になるので雪が広範囲に残っていた。
夏なら鎖場になっているのかも知れないが、今は、傾斜のある雪面。
ここまで履かなかったアイゼンを履いてヘルメットもかぶった。
厄介なのは、トレースがない。だから径が分からない。
なんとなくこれっぽいと言う所を見付けて自信なく下っていく。
まっすぐ下る所は後ろ向きになって下っていく。
右方向への下降のトラバースはやりにくい。
滑ったら終わりって感じの斜面なのでピッケルのシャフトを根本まで突き刺しながら一歩一歩下っていく。
こんな所を下るのだったらもう一本ショートピッケルを持ってくれば良かった。そうすれば、後ろ向きに下れたのに・・・
ズルッと足場が崩れて突き刺しているピッケルにぶら下がる、そんなことが2回もあった。コワイ。
この尾根は、真教寺尾根のように岩場がない。登りならどうと言う程の雪面とも思えない。
この時期は逆コースの方がきっと楽だろうと思う。
この北側の雪面を巻ききった所で、梯子とその下に鎖場があった。
その先からは、ベッタリ雪は付いているが傾斜は落ちてピッケルを使わなくても歩いて降りれるようになる。
ただ傾斜が落ち樹林も出始めると見通しが悪くなり、どこが夏径か分かりづらい。
何回かコースアウトしてそれを修正する、という下り方になる。
大天狗の2〜30m手前で人の足跡が出てきた。
今朝、駐車した所から私より先に出発した人がここまで来て引き返されたようだ。
これで踏み跡が残っていれば安心だと、大天狗で大休止をし、アイゼンを脱いだ。
大天狗から先は樹林が濃くなり、陽が差さらないので雪は融けないのか雪面が堅い。
雪が堅いと潜らないのでありがたいが、踏み跡もまるで残っていない。
結局、夏径はどこ?と足跡かテープかリボンを捜しながらの歩行が続く。
径捜しは気が滅入る。
標識には50分と書かれていた小天狗に1時間半程かかって降りてきた。
すぐ先にあるであろう分岐から南の斜面を駆け下れば大門川に降りる、もうロングスパッツも要らないだろうとはずした。
ほんのすぐ先に分岐はあった。
そして右が清里(大門川)と確認して下っていく。
ピンクのテープも数が増えたようだ。
雪も緩んで足跡もかなりはっきり残っている。
さあもう少しで大門川と下っていく。
雪が消えるとかなりきつい下りになる。ここを冬にラッセルすると胸まで潜ってのラッセルになるな〜とか思いながら急下降をすると小さなピークが出てきた。
ヘーェ、沢に降りる斜面にピークがあるのか、小尾根に出たのかな?とか、
見晴らしのいい所に出てスキー場の駐車場が意外と遠くに見えて、結構先は長いな〜、とか感じながら下っていった。
緩い傾斜の背丈の低い笹原を下っていてフト思った。
「どうして沢に下るのにこんな気持ちの良い斜面があるのだ?ここはどこ?」
スマホのGPSを見てみた。
ガーン、全然違う径だ。
このまままっすぐ降りたら?ワーッ車の所に戻れそうにない!
分岐から一体どれぐらい降りてきたの?と等高線を数える。
300m。ウーッ。
今4時半。
300mの登り返しなら1時間と見て分岐に戻れるのが5時半頃になる。
まだ明るい。大門川への径は探せる。
登り返そう。
どうしてもっと早くGPSで確認しなかったのだろう?
それは、分岐で清里への矢印通りの径へ入ったと信じ切っていたからだ。
つらいが、足下だけを見て黙々と登り返す。
変だな〜と思った小ピークを越え、冬なら胸までのラッセルなんて想像していた急坂を登って行った。
雪が出てきた。
どこで間違えたのか自分の降りてきた足跡を追う。
とうとう分岐まで戻ってきた。
分岐の標識の写真には雪は写っていないが、2〜3m離れると雪で夏径が出ていない。
どうして間違えたの?
確かに、元々、清里への径に進んで行っている。
雪の上を数メートル進む。
雪で径は分からない。
雪が堅いので踏み跡も残っていない。
立ち止まってキョロキョロする。
左手下の方に、ピンクテープ発見。
よし夏径はあれだ、とそっちへ向かう。と、それは清里ではなく野辺山へ降りる径だ。
なんと分岐の標識から10mも進まずに径を間違えていた。
雪の上で立ち止まってキョロキョロせずに、もうあと数メートルも進めば、残雪が薄くなって夏径がうっすら出始めていた。
さらに10mも行けば、南面の急傾斜が始まって雪は完全に消え、夏径が大門川へと下っていた。
朝は、登り始めて左へ進んで径を失い、下りも左に径を見付けて違う尾根を下ってしまった。
大門川、もうキライ。
(お断り、この山行を"積雪期"と言うのは心苦しいですが、下降時に雪に苦労したので一応"積雪期"としました。
ジャンル分け、難しいですよね。)
コメント
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5/12に天望荘から赤岳に登りましたが。県界尾根の道は雪でトレースなし・・
これはくだれないなぁ〜と思ってみてました・・
雪が少なくなったとはいえ、ノートレースでルート探しながらの下山は・・
ご苦労様でした、わたしはルートがわかりませんでしたよ(^^;
でわでわ
uedayasuji さん、コメントどうもです。
ルートは正しかったのかどうかは怪しいです。
右手の露岩にホールドを求めて早く逃げすぎただろうと思ってます。
夏のコースタイムなら20分の所を1時間40分もかかって下ってました。
連休を過ぎたこの時期の雪を知らなかったので、いい勉強になりました。
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