甲斐駒ヶ岳 (黒戸尾根往復)
- GPS
- 10:45
- 距離
- 20.0km
- 登り
- 2,574m
- 下り
- 2,559m
コースタイム
天候 | 晴れ、くもり 気温高し 時と場所により微風〜弱風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・駐車場はトイレ利用可。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・登山者多く、登山道は明瞭。休憩用のベンチなどはほとんどないが、道標などは必要にして十分あり。 ・黒戸山の北側を巻くが、ここまでは登り一辺倒。黒戸山を過ぎたら五合目小屋に向けて標高を下げる。帰りは登り返しになるので大変きつい。 ・五合目小屋を過ぎてからはハシゴが連続する箇所が続く。所々大変急傾斜になっているので登下降中に落ちないように注意。 ・七丈小屋を過ぎたあたりに残雪あり。登山道上にも若干あるが、アイゼンやピッケルは不要。あと1週間程度経てば登山道上からはなくなりそう。この小屋付近まではほぼ樹林帯のため、眺望は期待できない。 ・8合目から山頂直下にかけては急傾斜の鎖場あり。ハシゴ場もそうだが、こちらもストックは仕舞った方が歩き易いと思われる。 ・このルートはシーズン中であれば七丈第一小屋にて給水が可能だが、今日はまだ水場ができていなかった。6月中旬以降対応とのこと。それまでは小屋にてペットボトル水の購入が可能。 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
感想
甲斐駒は4回目、黒戸尾根からは2回目。前回の黒戸尾根からの挑戦は2010年11月だったが、その時よりもタイムが1時間以上遅くなってしまった。原因は色々考えられるが、高温多湿の気候と、トレーニング不足の2点が大きいだろう。
朝4時前のまだ暗い時間帯に駐車場到着。まだ夏山シーズンではないのでガラガラの駐車場を想像していたが、実際は多くのクルマが停まっていて、これから歩き始める準備をしている人も見られた。この時間に歩き始める人は普通の登山者で、しかも日帰りを狙う人達だろう。自分も準備をして歩き始める。日の出にはまだ少し間があったが、ヘッドライトは使わずに歩き出せた。
今シーズンはクルマの不調などもあって、残雪期のスキーと山歩きがまともにできず、山を長時間歩くための体がまだできあがっていない。いきなり黒戸尾根往復の甲斐駒はかなりハードルが高いようにも思ったが、どのみち夏までにトレーニングは必要なのだからと思い日帰り往復を選んだ。3年半ぶりのため、前回の様子はほとんど覚えていなかったが、このルートは五合目小屋跡までがプロローグで、その後が本番である印象を受けた。とにかく長くてきつい。
標高差が2200mにも及ぶ長大な尾根歩きのため、とにかく初めはゆっくり歩いたつもりだったが、最初の1時間で500m以上の標高を稼いでしまった。体調が悪くないとも思ったが、後で実感したのは明らかなオーバーペース。2500m付近を越えてからは足が中々前に出なくなってしまったのだ。最初の2時間で1000m以上高度を上げ、良いペースで黒戸山の北側をかすめて一旦下りに入る。この下りは帰りは登りになるため大変にしんどい。五合目小屋の跡地を過ぎるとハシゴ頻発地帯が現れる。ハシゴそのものが長くてしかも傾斜が急なものが多いため気が抜けない。七丈小屋までは晴れていて樹林帯越しに見える景色は青空だったが、ここより上はガスが流れていて眺望が得られない。その上この上からしばらくは残雪の上を歩く箇所が出てきた。シャーベット雪なので緊張する箇所は特になし。更にその後更に傾斜がきつくなったハシゴがあらわれ、その上には今度は急傾斜の露岩帯入る。ここには鎖がかけてあり、それをよじ登って先を目指す。駐車場から5時間40分かけてようやく山頂に到着。北沢峠までのバス便がまだ出ていないこの時期はさすがに登山者の数も少ない。山頂からは北岳や仙丈ヶ岳などが見える筈だったが、ガスが濃くて時折ガスが引いた時に見られる程度。2000メートル以上もアルバイトをしてきてこの景色かと思うとかなりがっかり。しかも風が冷たくて寒い。帰りも2000メートル下らなければならないので山頂には長居せずに出発する。
下り始めると続々と登って来る登山者、というかトレイルランニングの装備の人とすれ違う。黒戸尾根もこの人達のテリトリーになったようである。3時間くらいで登って、2時間くらいで降りてしまうのだろうか。こちらは下りとは言え行動開始してから6時間以上既に経過しているため、ゆっくり確実に歩くのが精一杯。急傾斜の岩場や鎖場、ハシゴを転ばずに、落ちずに歩いていく。七丈小屋のテント場にはテントが2張り。その後、多くのテント泊装備の人とすれ違う。週末好天予報のため、テントも楽しそうである。
標高2000m付近までは暑さもそれほど感じずに歩けたが、それより下になるとやはり下界の暑さに影響を受けているようだった。出発から約10.5時間かかってようやく駐車場に帰還。これを書いている今はまだ筋肉痛になっていないが、今シーズン初のまともな山行が2200mの標高差であれば、追々あちこち痛くなると思う。それにしてもこの時期のこのルートを歩く人はみな健脚揃いで、下りなどは特に並ぶまもなくあっと言う間に視界から消えてしまう。一体どのようなトレーニングをしているのだろうか?
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