関東ふれあいの道を行く~東京編【6.杉の木陰のみち】


- GPS
- 06:34
- 距離
- 11.3km
- 登り
- 873m
- 下り
- 986m
コースタイム
8:22養沢鍾乳洞(閉鎖中)-日の出山9:53(1:31)/[予定]10:00/[差]+0:07
(写真休憩0:15)
10:08日の出山-御岳山11:15(1:07)/[予定]11:25/[差]+0:10
(千本屋昼食0:35)
11:50御岳山-ケーブル下バス停12:58(1:08)/[予定]13:30/[差]+0:32
12:58ケーブル下バス停-御岳駅14:00(1:02)/[予定]14:50/[差]+0:50
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
大岳鍾乳洞バス停下車 帰り:JR青梅線御岳駅より電車 例によって目の前で電車を逃す才能を発揮し、14:00に乗り遅れて14:28の登り電車にて帰途へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
【大岳鍾乳洞バス停~養沢鍾乳洞】 大岳鍾乳洞バス停で下りたら沢沿いに上養沢バス停方面へ舗装道をテクテク行きます。 味のある古い山里の風景を愛でつつ30分ほど舗装道を歩くと道が西へ大きく曲がるところで登山道の入口があります。 この先熊の目撃情報が多いようです。2月、4月、最近では7月4日にも出たそうな。熊鈴ガンガン鳴らしつつ行きます。 養沢鍾乳洞までやや傾斜のある階段状の登山道が続きます。何か所か木橋があって沢を渡るところがありますが、雨後などで濡れている場合は木橋が滑りやすいので注意。 鍾乳洞は登山道からは少し外れたところにあります。現在は閉鎖されており立ち入り禁止となっています。 入口にあった養沢山荘は取り壊されて瓦礫の山となっており、見たところ鍾乳洞への道もだいぶ荒れているようです。 ※養沢鍾乳洞について特記 確認したわけではありませんが、鍾乳洞の入口も木の柵で封鎖されているとのこと。 鍾乳洞へは木橋で沢を渡る個所もあったようです。その橋も腐食・崩落しているかも知れません。 鍾乳洞の閉鎖の理由は訪問者減少のためだそうです(鍾乳洞自体が崩落したわけではない)。 ということになると“個人的に探検に出かけよう!”なんていう人もいるかも知れませんが、元々複雑なアップ・ダウンの多い鍾乳洞(公開当時から鎖場・梯子があった険しい洞窟)ですので危険を伴います。 万一内部で動けなくなれば助かる可能性はありませんので、勝手に入り込むことは絶対に止めておくべきでしょう。 【養沢鍾乳洞~日の出山】 やや傾斜は緩みます。しばらくは尾根の腹をトラバースするように緩やかに登る道が続き、途中大岩をジグザグに登る個所のみ多少傾斜があります。 少しずつ高度を上げて尾根上に到達すると、目の前は伐採された斜面なので展望が開けます。 クロモ岩付近はいくつもの登山道が公差していますが、道標をよく確認すれば道を間違うことは無いと思います。日の出山への道は尾根沿いの一番太やかな道です(よくダウンヒルの自転車が下っています)。 クロモ岩からクロモ見晴台までの区間は土が滑りやすいようですので注意です。 【日の出山~御岳山】 日の出山から西方向へ下ります。 すぐに東雲山荘があり、ここにはトイレもあります。 その先はしっかりとした歩きやすいなだらかな道が続き、やがて御岳山頂の宿坊町に到達します。 以後は御岳駅まで舗装道! 【御岳山~ケーブル下バス停】 御岳山の宿坊町からビジターセンター前を通ってケーブルカー駅方面へ進みます。 ケーブルカー駅の手前で右手へ下る道へ入ります。 巨大な杉の木の立ち並ぶ九十九折れの道です。途中でケーブルカーの経路の下をくぐったりもしつつ。 【ケーブル下バス停~御岳駅】 ケーブルカー滝本駅(麓側の駅)からは道なりにどんどん下っていきます。 歩道がほぼ無い道なので車には一応気を付けましょう(広い道なのであまり危険はありません)。 一の鳥居で都道45号線とぶつかります。45号線を渡ったところに“御岳駅方面”を示す道標がありますのでこれに従います。 橋を渡って川沿いの御岳渓谷遊歩道を辿り、御岳駅に到達します。 ※関東ふれあいの道撮影ポイント 1・日の出山山頂標識 |
写真
感想
[img]http://www.yamareco.com/uploads/photos/2945.gif[/img] [color=ff8c00]陽から陰へ[/color]
養沢の里はなかなかに趣のある里だ。
東京の山里には、一つには奥多摩、もう一つには五日市・檜原がある。
どちらも東京とは思えないド田舎っぷりを発揮しているという点では同じだから、都内に暮らしている人たちにとってはまったく同じように見えるかも知れない。
だが、どこか陰鬱とした暗い雰囲気を背負った奥多摩と比べると、五日市・檜原には何故か牧歌的な和やかさがある。
もちろんこれは個人的な感覚なので人によって感じ方は異なるのかもしれないが、やはりどこかが違う。
たいして距離が違わないのに、そうした空気感の差があるのは興味深い。
里の一部がダムに沈んだ歴史を持つ奥多摩と、代官休憩所が今も残る檜原との、歩んできた歴史の差なのか。
歴史的な観点からすれば、五日市憲法のような例をとっても、檜原方面には前向きなエネルギーがあるように感じる。
あるいは、奥多摩山域の北側にある奥多摩と、南側にある五日市・檜原との地理的な差に起因している可能性もある。
世界的に見ても、南は陽気で北は陰気である。
今回のふれあいの道は、そんな“陽”の領域から、“陰”の領域へと抜ける道だ。
その名も“杉の木陰のみち”。
知っている人にとっては「あぁ、あのことか」とピンと来るネーミングではある。
そもそも奥多摩山域は植林された山が多く、ほとんど全ての登山道に“杉の木陰のみち”があると言っていい。
にも関わらず、敢えて“杉の木陰のみち”を名乗るのは、やはり御岳山の表参道があるからであろう。
もここ曰く、
「他の山にあったらご神木扱いされる」
くらいに年季の入った杉の巨木が立ち並ぶ、御岳山の表参道。
なかなかに厳かな雰囲気である。
ところで、ふれあいの道は高尾山域からスタートする。
ヤマレコでも常に人気の山TOPに顔を出す高尾山は、いつ出かけて行っても人の行列が絶えない賑やかな山だ。
その雰囲気は間違いなく“陽”であろう。
地理的に見ても、高尾は東京の南側、やはり“南は陽気”に一致している。
一方、東京都の信仰の山として二番手に挙げられるのは御岳山ではないだろうか。
高尾山と同じくケーブルカーがあり、リフトもあり、山頂部には多くの店が並び、賑わっている。
にも関わらず、どこか“陰”の気配がある。
表参道を比較してもそうだ。
ピヨピヨキチキチパーチクパーチクと鳥の鳴き声が楽しげな高尾山表参道。
見上げるような杉の巨木が立ち並び、静謐な雰囲気の御岳山表参道。
陽と陰だ。
あるいは山中にある店を比較してもいい。
ミシュランガイドにも載り若手の店員もいたりする高尾山。
しなびた婆さんがちょこーんと座ってる御岳山。
歳の差だ。
信仰面で考えてみてもいい。
くぐると幸せになれる輪は石造りで常設している高尾山。
くぐると幸せになれる輪は縄作りで一週間限定の御岳山。
資金の差だ。
何が言いたいのか意味不明になりつつあるが……。
どことなく薄暗い雰囲気の漂う奥多摩ではあるが、そんな奥多摩がやはり故郷の山であり、馴染む山なのである。
夜行性の動物が太陽の下では活発に活動できないように、ひなびた奥多摩に馴染んだ人間は賑やかな高尾山が苦手なのだ。
養沢から山道を登り、閉鎖された養沢鍾乳洞の廃墟感漂う感じに「お?」っと反応し、
明るく開放感あふれる日の出山の山頂では、大勢の人がいるのに何故か皆無言の奇妙な状況に戸惑い(多分この辺りが“陽”と“陰”の境目であるためだと思われる)、
しなびた婆さんが今日も元気に(?)店番している千本屋でホッとし、
薄暗い杉の木陰の表参道を下りつつ、
(あぁ、奥多摩の雰囲気だ)
そんな再認識をして青梅線に揺られながら帰る。
ふれあいの道は順番通りに歩いていないので、後ほど再び“陽”側に戻って歩く必要はあるものの。
歩き残しているのは高尾よりは北の辺りなので、“チョイ陽”くらいな感じだろうか。
[color=228B22]【何気に初めて歩くところが多かった】[/color]
行き慣れた御岳周辺という事で退屈かもぉ…思ったんだけど
上養沢行のバスで走った道から何気に新鮮な道だった。
下りたところが終点の上養沢バス停手前の大岳鍾乳洞バス停だったので
ここで下りる人とは違う方向へ歩くし、その先の上養沢バス停で降りる人は同じコースでも先行しているので会わない・・・という事で日の出山手前まで誰もいない道を歩けて良かった。
熊の目撃情報があったもんだからビビりのMizは私がちょっと大きな声を上げるとビクっとしていた。
杉の木陰のみちという事で前半の杉は植林された杉林に囲まれた道を進む。
風の通りところはひんやりと冷たい朝風を感じる。
徐々に気温があがり山間の風の通りがないところはじっとりと湿度を感じる。
杉に混じって生えている他の木々の緑と岩がある風景がなかなか。
ずっと木に囲まれているので麻生山と日の出山の分岐に出る時は爽快だ。
日の出-麻生山間はトレランさんやマウンテンバイカーさんが多いので何かと忙しいイメージ。
はらほらとトレランさんとすれ違い、日の出山下のごちゃごちゃっと分岐がある場所にはこれから下ろうと待機しているマウンテンバイカーさん達が沢山おられた。
日の出山山頂はそこそこ人がいたのだけれど静まり返っていた。
単独の方が多いの皆さん静かで会話して賑やかにしてしまうのが申し訳ないように思えた。
展望は空が真っ白ながらも関東平野が見渡せた。
日の出山から御岳へ行く道は御岳からやってくる人たちで大賑わい。
関東ふれあいの道の里程標をみつけ
「あ!居た!」
と写真を撮っていると
「何がいるんですか?」
と何か目がらしい生き物がいるのかと興味津々にのぞかれる女性が…ごめんなさい。
御岳商店街にくると人が一杯。
まず千本屋をちらっとのぞき、おばあちゃんと節子さんを確認。
「上にいってからまた来ます」
と声をかけて神社方面へ。
いつにもまして犬ちゃんが多い。
超大型犬がぞろぞろといる。
神社で『全ての犬に繁栄と長寿を』とちょこっと手を合わせて千本屋へ。
おばあちゃんはお元気そうで片方の足が良くなったとニコニコ。
節子さんの話では6月30日から茅の輪が置かれてこの日が最後だという。
そして今年から愛犬用茅の輪が置かれそれでいつにもまして犬連れが多いとか。
残念だ…実に残念だ。
情報を入手していたらパグ連れてきたのに(ノД`)
来年の楽しみにしよう。
後半の杉の木陰は御岳の参道。
ヤマレコデビューで登った道、今回は下る。
ここの参道沿いにある木はどこぞの神社にあったらご神木と崇められるぐらい立派な木ばかり。
苔が生えてますます魅力的な雰囲気を醸し出していた。
里程標を探しながらのんびり下っていると、途中で力尽きている中国の方が。
「上まであとどれぐらいですか?」
「1時間?いや一時間半?ここからだったら下まで下りてケーブルで行った方が早いですね」
「あぁ もうだめだ 大変大変」
と目をまんまるにして愛嬌のある表情でくたびれていた。
土に埋もれた里程標を最後にその後3つあるらしい里程標はみつからなかった。
どこにあったんだろ?
後半は舗装道路に出でるけれど御岳渓谷で釣りしている人やカヌーをしている人を眺めて楽しんだ。
季節や行く人とその時で違った事を感じるから行き慣れた所もまたいいよね。
Mizさん:
両親が檜原出身のため、小さい頃からあの村には慣れ親しんできました。
Mizさんがおっしゃるように「前向き」かどうかはわかりませんが、檜原人には何とかなるさ的な楽天さがあるかな?と思ってます。
大雪の際も孤立を心配して電話したけど、なんのなんの「元から孤立してるから」なんて。。
それはそうと、そうか電車逃すのは才能だったんだ!(笑)
じゃあ自分も負けてませんぜ(笑)
Mococoさん:
なんか見つけて「居た!」って叫ぶのは都下じゃあ普通らしいですよ(笑)
自分はしょっちゅうコーディングミスを見つけて「居た!」ってますけどね。
またお二人の楽しいレコを期待しています。
ではまた。
お久しぶりです。
パタリと上がらなくなっていたのでどうしたのかと思ってました。
お忙しかったのですね。
今回の台風が勝って明けるかと思ったけど梅雨もまだ続くみたいだし。
気持ちの良いお天気の下で楽しく色々みつけて歩きたいですねぇ。
こんばんは~
桧原村に慣れ親しんで育ったとは良いですなぁ~
とか言う私も子供の頃はキャンプだの川遊びだので桧原村にはしばしば行ったものですが。
やっぱりどこかおおらかさが漂いますか、桧原。
電車を逃すコツは、あらかじめ
「間に合わないんじゃなかろうか」
と不安感をもって駅に向かうことではなかろうかと思う今日この頃です。
そんなときに限って、
「あーっ!やっぱりぃぃぃっ!」
となること請け合いです。
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