木曽駒ヶ岳・空木岳縦走: 南アルプス絶景・カモシカに会った
- GPS
- 23:19
- 距離
- 28.9km
- 登り
- 2,769m
- 下り
- 3,292m
コースタイム
- 山行
- 6:07
- 休憩
- 1:21
- 合計
- 7:28
- 山行
- 6:20
- 休憩
- 1:18
- 合計
- 7:38
天候 | 10/2(日) 晴れ、10/3(月) 晴れのち曇り、10/4(火) 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
▼木曾殿小屋〜空木岳: 頂上に近いあたりのハシゴ・クサリ場は悪天候時は要注意。 |
その他周辺情報 | ▼こまくさの湯 (大人700円) 菅の台バスセンターのすぐそば。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ(1)
予備電池(4)
山と高原地図(1)
コンパス(1)
笛&緊急身分証(1)
筆記具(1)
保険証(1)
飲料(2)
ティッシュ&トイレットペーパー
テーピングテープ中&細
ファーストエイドキット(1)
タオル&バンダナ&手拭
携帯電話(スマートフォン)(1)
計画書(1)
レインコート上下(1)
防寒着・夏用(1)
ストック(1)
コンロセット(1)
時計(1)
非常食(4)
シャツ等着替え(1)
|
---|
感想
今年最初の本格的な山行。去年の同時期に八ヶ岳縦走をしてから一年が経ってしまった。現在の状況だと二泊の山行が限界だ。
登り残していた中央アルプスの木曽駒ケ岳と空木岳、その縦走をやっと実現した。この縦走路は中央アルプスの核心部。道は北アルプスを思わせるようなアップダウンの岩場続きで、この道の魅力は何といっても、南アルプスの絶景がずっと見ていられることではないだろうか。
二日目途中から強風・曇天だったが、良い山行だった。
【初日10/2(日)】
紅葉シーズンでケーブルカーに乗るためのバス乗車に時間を費やす。45分待ちだったが、もっと早朝の人たちは一時間以上の待ちだったらしい。バスは30分おきのスケジュールだったが、ピストン運行していた。
北御所登山口で降りた客は自分だけ。この日この登山道を登ったのはごく少数だったらしい。下ってくる人とすれ違ったのは3組程度、その人たちが登り客と会ったのも3組ほどだと話していた。天気はとても良かった。5合目辺りで稜線に出ると、南アルプスの山々が見えてきた。この日一番驚いたのは、北アルプスの槍・穂高が見えたことだ。距離があるから大キレットのあたりが小さく見えたが、形から間違いないと思う。
途中から、桂木場から登るクラシックルートの尾根が見えてくる。なだらかな尾根で、あそこを歩いてみたいと思うが、あの道こそ百年前の小学生遭難ルートだ。吹き曝しだと何も遮るものがなく、当時の装備を想像するといかに苦しかったことか。この登山道も歴史があるようで、大正九年に登った人が石に刻んだ跡が残っている。102年前だ。
登山口から6時間弱で宝剣山荘に着いた。すぐに木曽駒ケ岳を目指す。すでに雲が出てきて、頂上は雲に巻かれていたが、一瞬晴れ間に南アルプスと伊那盆地の町の様子が見えた。
宝剣山荘では同室のお二人は70代だったが気の若い方々で、山の話で大いに盛り上がった。山小屋に来たという感じがした夜だった。
【2日目10/3(月)】
朝の天気は上々で、宝剣岳からは南アルプスの全景が望めた。八ヶ岳から甲斐駒、仙丈ケ岳、北岳・間ノ岳・農鳥岳、塩見岳、荒川岳・赤石岳・聖岳…、そして農鳥岳と塩見岳の間に富士山が頭を出している。絶景かな!という感じで見飽きない。
宝剣岳から縦走路を見るとアップダウンの繰り返しが連なっているのがよくわかる。昨晩同室だった方から聞いたが、南アの赤石岳から聖岳の間とちょっと似ている(が、あそこほど登り返しはきつくない)とのことだった。確かに絵になる縦走路だと思った。
風がとにかく強く、寒い日だった。体感温度は5℃以下だったかもしれない。
南アの絶景は延々と左手に連なり見飽きることがなかったが、檜尾岳を過ぎたあたりから雲が出てきて、熊沢岳に達する頃には完全に雲の中で真っ白だった。そのため後半は眺望かなかったことが残念だ。
かなりのアップダウンが続くと聞いていたが、この日の天候からすると、宝剣山荘から木曽殿山荘ぐらいまでがちょうど良い距離感だった。
木曽殿山荘は自由に使える水が小屋内にはないが、片道9分の「木曽義仲の力水」は豊富で大変にうまかった。小屋は大部屋の雑魚寝というクラシックスタイルだが、人数制限をかけていたため、過ごしやすかった。早くに来ていたソロ男性から中央アルプスの様々なコースについて話を聞いた。
【3日目10/4(火)】
前夜からの強風と濃霧は夜明け後も続き、真っ白な中を空木岳に向かって出発。登頂後は下山だけだったので出発を遅らせて天候を見ていたら、小屋から最後の出発者となり前には誰もいなかった。
山頂までとにかく強い風で木曽側(西側)から強く吹く。まれに伊那側(東側)に入ると途端に風が弱くなる。常時そんな吹き方をしている感じがする。
折角の空木岳登頂だが何も見えず、それは残念だった。強風が吹きすさぶため早々に下山する。すると風が弱くなる。空木岳から池山尾根の下山路は2,000mも下っていくわけだが、基本的に道は良いと感じた。空木岳から木曽殿小屋の間こそ要注意ではないか。小地獄・大地獄の難所を越えて2,000mぐらいまで下りると、道も緩やかになる。
池山小屋への分かれ道を自然散策路の方へ進んだところ、手入れがよく行き届いた林の30mほど奥に、一頭のニホンカモシカがエサを食べているのを見つけた。こちらに全く気付いていない様子だったので、しばらく観察していた。初めて間近できちんと見た。(前に奥多摩で見た時はかなり暗くて写真に残せなかった。)
池山小屋は無人小屋だっだか目の前に豊富な水場があり、建物もきれいで過ごしやすそうだった。テラスに出られたので、そこから遠くの木曽駒への稜線を見ながら、ゆっくり昼食を取った。鳥の鳴き声、虫の鳴き声と木々の音だけが聞こえる、素晴らしい時間だった。
###
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する