霊仙山 - 西南尾根〜最高点峰〜山頂〜経塚山〜柏原道
- GPS
- 09:02
- 距離
- 18.5km
- 登り
- 1,371m
- 下り
- 1,432m
コースタイム
- 山行
- 7:50
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 9:02
ゴール地点が別表記されていますが、柏原駅でゴールしています。
天候 | 晴れ/薄曇り/曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
乗車には、予約が必要。 停留所や時刻表が設定されており、コミュニティバスのような存在ですが、タクシー車両で運用されているため、その中間的な感じでしょうか。 上記のカテゴリーも両者の併記としました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■山女原停留所〜今畑登山口〜笹峠〜西南尾根〜最高点峰 山女原停留所から今畑登山口までは舗装路歩き。 少し登ると廃村の今畑があり、明瞭な道が続きます。 今回は一般ルートから逸れ、P712に寄り道しています。 笹峠を経て少し進むと樹林帯は途切れ、岩肌の露出した急斜面区間になります。 前半は砂地も目立ち、下りだと滑りやすそうに感じるけど、登りだと気にならない。 踏み跡は分散しており、自分なりの判断で進みます。 他に歩いている人がいる場合、場所によっては落石を起こさないように注意しておきたいですね。 傾斜がやや緩み、登り切ると近江展望台に到着です。 ここからは石灰岩が露出した尾根を主に歩きます。 雨水で浸食された石灰岩は独特の形状をしており、転倒して倒れ込むとケガに繋がりそうなので、注意して歩きましょう。 浮石も少なくなさそうです。 まあ、普通に歩いていれば問題のない区間が大半だと思われますが。 尾根芯が歩きにくい辺りでは、少し下の位置に巻き道があるようだけど、そちらを歩いた事はなく、詳細は分かりません。 砂地がむき出しの辺りを経ると、通常の道という感じになり、最高点峰へ至ります。 ■山頂一帯 ゆったりした道が大半で、岩が露出している所もあるけど、特に問題なし。 今回は一般の登山道以外も歩いており、そちらも特に危険な箇所はありませんが、西南尾根と同様に石灰岩が露出していて、転倒しないように注意して歩く必要があります。 ■経塚山〜柏原道〜柏原駅 標識に従って進み、まずは石灰岩の露出した斜面を下ります。 山頂一帯の一般ルートでは、ここが最も岩っぽいかな。 避難小屋を経て、少し先はザレた斜面で滑りやすそう。 やや歩きにくい道を経て、八合目からはトラバース道が多くなり、道幅は全般的に狭めという印象。 P920に寄るなど、一般のルートから逸れている区間があります。 五合目の辺りは道が湿っている。 二本杉のある二合目からは谷ルートです。 山道は一合目までで、その後は林道歩きとなり、落石が多そうな所もあります。 名神高速の手前に登山道入口があり、程なくして柏原駅へ至ります。 今回は何度となく一般のルートから逸れているので、あまり参考にしないのが無難でしょう。 何合目かの表記は現地でも新旧が混在しており、ややこしく感じます。 このレコでは、『旧』との表記がないもの以外は、『新』を指しているはず。 |
写真
感想
2017年8月に初めて訪れた霊仙山。
それ以来、お気に入りの山となっているのだけど、それなりに遠くもあり、なかなか訪れられず、2019年以降は年に一度の訪問となってしまっていて、今年もそうなりそう。
昨年は紅葉の頃に来たので、今年はアケボノソウの花を見るべく、この時期に。
今回も愛のりタクシーたがを利用して山女原停留所に到着し、ここからスタートです。
雨は遅くまで残っていたのか、道路は濡れている。
芹川の水量も昨年よりは多いように感じる。
アケボノソウが川岸にあるのが目に入るものの、近寄るのは困難なよう。
数台の車が追い抜いて行き、スタートから20分ぐらいで今畑登山口に到着。
念のためのヤマビル除けの処置は停留所で済ませており、少しドリンクを摂取するのみ。
序盤は地味な道で、足取りは重めで、この日の体の具合はあまり良くなさそう。
廃村今畑の水場にてタオルを濡らし、この後の暑さ対策を。
休憩中の子連れの家族に挨拶し、その先で一般ルートから逸れ、今回もP712を経る尾根へ。
斜面には栗がいっぱいで、朝日が樹木越しに射し込み、素敵な光景を形作っている。
南西側からの尾根と合流すると、その先の尾根は石灰岩が露出しており、霊仙山らしさを感じさせる風景となっている。
密生したホコリタケなど、目を引く物がいくつかあり、尾根全体の視覚効果も加わって、楽しく歩いて行きます。
P712を経て、その先の草地となっている所からは西南尾根の急斜面エリアを一望でき、この後への期待感が高まる。
笹峠の辺りで一般のルートに合流、付近にはアケボノソウが見られるのだけど、2年前と比べると、数は明らかに少ない。
シカによる食害の影響が大きいのではと推測。
強風で倒れてしまっている株も見受けられる。
辺りにはブナが見られ、葉が少し色付き始めているよう。
樹林帯を抜けると、いよいよ急斜面区間へ。
序盤に挨拶した家族の方々が楽しそうに登っておられる。
少し登ると藤原岳や御池岳がはっきり見えるようになり、琵琶湖も次第に全体が姿を現すようになる。
やや霞み気味ではあるけど、ひさしぶりでもあり、ここならではの展望を楽しむべく、何度も振り返ってしまう。
雨の影響は特に感じられず、登りにくさはほとんど感じない。
でも、急斜面で体を大きく持ち上げて行く必要があり、膝への負担が大きく、右膝の具合が悪化し始める。
深刻な状態ではないけど、やはり心配になる。
素晴らしい風景に元気づけられるようにして登り切り、近江展望台に到着です。
山頂方面が視界に入り、テンションが上がる。
空腹でもあり、展望を楽しみつつの腹ごしらえにします。
ここからは緩やかな起伏となり、常に好展望の中を進みます。
石灰岩で進みにくい辺りでは巻き道があるのだけど、今回も尾根芯にこだわり、ちょっと苦労しつつも、楽しみながら歩を進めます。
膝の具合が良くないのもあって、どうも足の運びが怪しく、いつもよりも慎重に。
いつまでも歩いていたいと思わせる尾根ではあるけど、西南尾根の終点である最高点峰が確実に近づいて来る。
岩っぽい辺りを過ぎると、芝生っぽい地面となり、シカのフンがいっぱい。
この後も同様の所が少なくなく、やはりシカが増えているのは間違いなさそう。
最後まで風景を楽しみつつ進み、最高点峰に到着です。
ここまでもそうだったのだけど、風が強い。
今回も東側の小ピークに寄っておきます。
次は山頂へ向かうべく、分岐のある小ピーク方面へ。
この前後では行き来している人が多めで、やはり人気の山だと思う。
一度来たら、また訪れたくなりますもんね。
昨年と同様、鞍部で一般のルートから逸れ、違う角度からの霊仙山を楽しみます。
獣道なのか、踏み跡はそこかしこにあり、それを利用しつつ先へ。
特に苦労するような箇所もなく、自分なりの進路を辿り、霊仙山山頂に到着です。
ここも風が吹き抜け、体温が奪われる。
滞在はそこそこにして、今回も西側の小ピークへ。
以前に来た時と特に変わっておらず、なかなか良い雰囲気で、山頂に負けないぐらいの好展望だし、静かなのも良い。
ここで昼食にします。
山頂に戻り、次は経塚山へ。
もう完全に曇り空で、しばらくは晴れてくれなさそう。
心なしか、伊吹山も不機嫌そうな佇まい?
この道中も霊仙山らしさが随所に感じられ、空模様に比べて心は晴れやかです。
経塚山山頂に到着すると、この日一番かと思うぐらいに風が冷たく感じられ、レインウェアを着込みます。
学生の団体さんもやって来られ、やはり寒そうにしている。
次は南西側に広がる丘陵へ。
一般のルートから逸れ、市町境の尾根を辿ります。
そちらへの踏み跡が以前よりもくっきりとしていて、本来の榑ヶ畑道へ進み損なう人が多そうかなとの印象。
後から来ていた女性ペアもこちらへ来られていて、「一般ルートから逸れていますよ」と言おうかと思ったけど、程なくして気付かれたよう。
後で気付いたのだけど、榑ヶ畑道へ復帰するための踏み跡が随分とくっきりとしていて、同様のミスをする人が多いのでしょう。
こちらは意図的に進んでいるので、そのまま先へ。
もう何度も歩いているので、新たな発見は特にないものの、こちらも雰囲気は素晴らしいし、ここまで目にしていなかったトリカブトが咲いていたりも。
今後も時間が許す時には歩いておきたいと改めて思う。
親子連れと思われるシカに遭遇、ぎりぎりで何とかフレーム内に。
時間を考慮し、今回は八合目のお池の辺りで榑ヶ畑道に復帰。
どちらを向いても絵になる風景を眺めながら、ゆったりと進んで行き、経塚山山頂に帰還。
もう下山するだけなのだけど、やはり去り難い。
この後の時間の配分もあり、柏原道での下山の途に就きます。
霊仙山らしい岩の斜面を下りつつ、何度となく振り返る。
避難小屋の前でも山頂方面を振り返り、「また来よう」と思う事で心の整理をし、先へ。
少し先からは進みにくい区間があり、きっちりと歩く事に集中。
旧八合目を過ぎ、その先は一般のルートから逸れ、尾根を辿ります。
それぞれに見所があり、楽しませてくれる。
苔に覆われた石灰岩の尾根を歩いている際には、シカの群れが横切って行きました。
P920からは山頂一帯が見え、これで見納めです。
一般のルートに復帰し、五合目の手前ぐらいで休憩中の団体さんがおられ、ご挨拶。
その後は淡々と進み、二合目の二本杉の先は谷沿いのルートとなる。
一合目を過ぎると未舗装林道となり、アケボノソウを探しながら進みます。
探さずとも、目に飛び込んで来るのだけど。
ほぼ期待通りに近いぐらいの数は見られ、安心しました。
まだピーク前ぐらいなので、もう少し楽しませてくれそう。
気が付くと時間の余裕がなくなっており、最後は走ったりしつつとなり、いつものように慌ただしくなってしまう。
何とか想定の時間内に柏原駅に到着し、無事にゴールです。
普段の行動範囲内の山としては、最も好きな山だと思われる霊仙山。
思ったように訪れる機会を持つ事ができずにもどかしいのだけど、それだけに過去のどの山行も自分には大切なものだったように思われ、この日も十分に楽しませてもらいました。
アケボノソウについては、以前よりも数を減らしている所もあるし、今後の推移が気になりますね。
この日、シカを3度見かけ、合計で7頭ぐらいだったはず。
以前にもっと大きな群れを見かけた事もあり、この山域はかなりシカが多そうで、この日は過去にないぐらいに大量のフンを見かけました。
個々のシカはかわいらしく、何の罪もないと考えていますが、数が増えすぎると、やはり色々と問題がありますよね。
単調な植生が広がっているのを見ると、このままだとさらに悪化しそうで、何らかの対策が必要なはずだけど、個人で何かできる訳でもないし、無力感が募るのみです。
まあ、関心を持って推移を気にかけておきたいと思う次第です。
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