黒戸尾根で甲斐駒ヶ岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 16.8km
- 登り
- 2,364m
- 下り
- 2,358m
コースタイム
天候 | はれ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
怪我しといて言うのもアレですが、一見危なそうな箇所(刃渡り、梯子、鎖場、岩場)はありますが、気をつけていれば、特に危険という感じではありません。 が、岩場では気をつけないとケガします。 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
感想
前日にふと思い立って、黒戸尾根の日帰りチャレンジ。
自分にとっては過去最長の行動時間になりそうだったので、多めの行動食と水(2.5L)を持って、早めの3時にスタート。登りは割と順調でした。一時間半登ったところで、笹の平分岐にある「甲斐駒ヶ岳 7時間」の標識を見て少し絶望的な気分になっただけです。あと、5合目あたりで山頂が見えますが、山頂までの距離感に凹みました。テンションが上がって楽しかったのは七丈小屋過ぎて景色が開け始めてから。8合目あたりで、軽い高山病の症状が出ましたが、休み休み登ってたらいつの間にか回復してました。
今日は台風が過ぎて間もないせいか、空気が澄んでいて気持ちよかったです。雲はそこそこありましたが動きが早く、少し待ってれば北アルプスも富士山も八ヶ岳も鮮明に見えました。
1時間ほど山頂でゆっくりして、さあ下山というところで最初の岩場での着地に失敗し、両足の踵を痛めました。ちょっと下りにくい岩場で、高さが1mもなかったので飛び降りようとしたら、体勢が悪かったのと、靴のグリップが効き過ぎたせいで足が出ず、頭から落っこちそうに。なんとか足が出ましたが、両足のカカトで着地。体勢が悪かったので衝撃を関節で吸収できず、頭にまで殴られたような衝撃が来ました。
下山開始1分。絶望的な気分で鳳凰三山を眺める。オベリスクってでかいね。
踵を地面に着けず、指と指の付け根だけを着けた爪先立ちっぽい感じなら歩けそうだったので、とりあえず下りることに。なんとしても、ヘリは避けたい。
最初はわりと順調でしたがやはり段差があると辛い。梯子や鎖場の方が楽。5合目あたりで、爪先立ちのせいで、スネの筋肉がかなり辛いことに。刃渡りあたりから、負荷をかけ過ぎている指の付け根が痛くなり、もうどこも地面に着けてられない。15分歩いて5分休憩を繰り返す。2回の休憩に1回は、靴を脱いで踵を水で冷やしつつ、指の付け根をマッサージ。笹の平分岐にある「竹宇登山口 1時間30分」の標識は、登りで見た「甲斐駒ヶ岳 7時間」よりも遥かに絶望的でした。
最後の1時間は、脂汗が尋常じゃなく、呼吸がラマーズ法みたいになってました。効果あります。最後あたりの九十九折りの道が水平なところでは、人が来ないのを見計らって、四つん這いで進みました。
翌日、朝一で病院に行ったら、視診と触診(と痛みでのた打ち回る私)では、医者に「これは折れてるね」と言われたけども、何故かレントゲンではヒビが見つからず、打撲または不顕性骨折との診断でした。
以下、医者との会話。
「あれー、ヒビが見えないね」「そうですか」「絶対折れてると思うんだけど」「はぁ」「MRI撮ったらヒビが見えると思うけど撮る?」「ヒビが入ってるって分かると治療方法が変わるんですか?」「変わんないよ」「ギブスとか」「そんなもん着けたら歩けなくなるよ」「じゃあ治療法は?」「歩かないこと」「(結局歩けないのか)」「こう、つま先歩きで」「(つま先歩きならいいのか)」「MRIどうする?」「撮っても意味ないんですよね?」「ないよ」「じゃあいいです」「時間とお金の無駄だしね」「そうみたいですね」「じゃあ打撲、と」「打撲なんですね」「ヒビが見えないからね」「まぁそうですけど」「でもヒビ入ってると思うよ」「どっちにしても治療法変わらないんですよね」「変わらないよ」
なんだこれ。
ふとした思い立ちが、日本三大急登のうち、最も標高差の大きい黒戸尾根を両足骨折で下山という、訳のわからない結末に。
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