とにかくアサヨ峰に行ってみた
- GPS
- 25:11
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 1,590m
- 下り
- 1,075m
コースタイム
2日目 早川尾根小屋6:25〜9:45アサヨ峰10:15〜11:25栗沢山11:40〜13:30北沢峠
天候 | 1日目 曇り時々晴れのち一時雨 2日目 朝のうち晴れ のち曇り時々雨のち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
北沢峠〜広河原¥550(+荷物料金¥200) 7/21現在、夜叉神峠〜広河原の区間は土砂崩落の為通行止です。 広河原には奈良田経由で向かうことになります。 甲府駅からのバスも奈良田経由となっていますので御注意ください。 復旧で1ヶ月程度かかるようです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
早川尾根に登るまではひたすら急登が続きます。 辛抱して登るしかありません。 広河原峠から早川尾根小屋までは比較的平坦な道が続きます。 早川尾根小屋からアサヨ峰まではジリジリとした道が続きます。 根気強く登りましょう。 一部ハイマツを掻き分けて進みます。 アサヨ峰付近は岩場が続きますが、特に難しいところはありません。 アサヨ峰から栗沢山まではゴーロ帯が続きます。 コース全体を通して目印のピンクのテープがありますが、ゴーロ帯に関しては一部不明瞭なところがあります。 好天の時は問題ない程度ですが、視界が悪い時は注意が必要です。 栗沢山山頂部のゴーロ帯を過ぎるとあとは長衛小屋までダラダラとした樹林帯をひたすら下ります。 下りが嫌いな私にも比較的歩きやすく感じた道でした。 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
甲府駅を9時に出発したバスは奈良田に向かって走っています。
大雨の影響で夜叉神峠から広河原までの林道が通行止になってしまい、広河原へ行くには奈良田を経由しなくてはならなくなりました。
「奈良田」について私か知っていることといえば白峰三山への登山口(下山口)だということくらいです。
いつの日にか白峰三山縦走をと夢見ることはありますが、それはまさしく夢であり、現実的ではありません。
そんな訳で今まで「奈良田」を意識して生きてこなかったのですが、今回ひょんなことから奈良田に行く機会ができた次第です。
林道が通行止になったと知った時は、天気を良くないことを口実に山行を中止しようかと思いましたが、これは奈良田に行ける絶好の機会だと捉えて、当初の日程を1日ずらして決行することにしました。
林道の通行止によるアプローチの悪さやスッキリしない天気のためか、さらに連休の中日ということもあるのでしょう、甲府駅からのハイカーは想像していたよりもずっと少なくバス2台で座席が余る感じでした。
バスは鯵ヶ沢あたりのドライブインでのトイレ休憩を経て憧れの奈良田に到着したのですが、着いたところはただの駐車場です。
イメージと違ってガッカリです。
もっと登山「基地」っぽいところを勝手に想像していました。
あとで知った事ですが、奈良田の温泉街は少し離れたところにあるのですね。
奈良田が温泉街だという事も、この時初めて知ったことですが。
本来ならばここ奈良田で乗り換えるのですが、この日は利用客が少ないという理由で、バスはそのまま広河原に向かいました。
そして甲府駅を出てから3時間ちょっと自宅を出発して6時間、ようやく広河原に着きました。
もうすでに12時を過ぎています。
簡単に食事を摂り、早速歩きはじめることにします。
まずは北沢峠に向かって南アルプス林道を15分くらい歩きます。
白鳳峠を示す道標を通り過ぎて、広河原峠を示す道標から登山道へ入ります。
が、入ったとたん、道に迷いました。
と、いうのもハシゴを登ってしまったから。
ハシゴを登ると沢に出てるのですが、いきなり道が不明瞭です。
それでも少し歩けばなんとかなるだろうと、強引に進んで行ってみましたが、一向に道らしい道は現れません。
諦めずにさらに何度か徒渉を繰り返し、進んでみましたが、間違いなく道を間違えているとしか思えません。
皆さんこんなところ歩いているのだろうか?
永遠にこんなところを登り続けなければいけないのだろうか?
不安とパニックに襲われ、戻ろうとしたその次の瞬間、沢の対岸にピンクのテープを発見しました。
そのテープまでたどり着いてよくよく考えみると、なんともないことです。
最初に目に飛び込んできたハシゴを登らずに、(あれ何ていうのかな、堰堤?を)右から回りこめば済む話でした。
実際、登山道はそのようにつけられている感じでした。
ではあのハシゴは何の為にあったのだろうか?
あとから振り返ってみてみるとあのハシゴはやはり堰堤を登る為のものなのでしょう。
ではなぜ登る必要があるのか。
登山道は堰堤を避けるため右から回りこむようにつけられています。ですので若干遠回りになっているのです。
そのロスを避けショートカットするためにあのハシゴは設けられたのでしょう。
ハシゴを登ったあと沢を渡らずに(たぶん右に)進んでいれば何の問題もなかったのでしょうが、あのときは何も考えずに直進してしまい、さらに沢を渡ってしまったため混乱してしまいました。。
改めての確認はしていませんがこれが道迷いの原因だと思います。
気を取り直して稜線をめざして登りはじめることにします。
登りはじめの1時間くらいはしんどく、いつも登りにきたことを後悔します。
家でゴロゴロしていたならば、さぞかし幸せだったことでしょう。
毎回そんな気分になってしまいます。
曇りがちながらも陽はさしていた空は、いつの間にか厚い雲に覆われて、登りはじめてから3時間半、急登に耐えて登り着いた広河原峠は霧の中でした。
ひと息いれて稜線を早川尾根小屋をめざし、先を進みます。
広河原峠から早川尾根小屋までは比較的平坦な道が続きます。
歩きやすい道なのですが、ポツリポツリと降ってきて、小屋につく頃には本降りになってしまいました。
と、いうことは…。
そう、雨の中でのテント設営です。
仕方ありません。
日頃の悪行を後悔します。
この日の早川尾根小屋はとても空いており、テント泊は私の他に一人だけ。
小屋泊まりもおそらく5人程度だった思います。
林道の通行止や天気の悪さなどの影響でしょうが、それでも北岳に向かうと思われる登山者はそれなりにいたように思います。
やはら昨年より続いている早川尾根の白鳳峠から広河原峠までの崩落による通行止の影響が大きいのでしょう。
とにかくこんなに静かなテン場は初めてでした。
この日はそんな感じで夕食を食べ早々に
寝てしまいました。
2日目
人の気配で目を覚ました。
時刻は4時20分です。
寝坊しました。
3時半に起きるつもりでアラームをセットしていたのに、なんと時計の電池がきれているのでした。
何でこのタイミングで切れるんだ!とやるせない憤りを感じてみたりもしましたが、
まぁ、しかし、特に問題ありません。
北沢峠13時半のバスには間に合うでしょうと、慌てず騒がす冷静を装い淡々と支度をするのでした。
外は青空が見えています。
6時25分、計画から1時間遅れで出発しました。
雨上がりの登山道。
雨に濡れたハイマツやらシャクナゲの葉を掻き分けるように進みます。
するとズボンはあっという間にびっしょりです。
かっぱの下を履くことにしました。
予報では天気はいいはずなのに高度を上げるにつれ雲が出てきて霧になり、やがて雨が降ってきました。
視界が悪い中を黙々と登っていきます。
小屋を出てかなり時間が経ちました。
いまどの辺りまで来たのだろう。
結構登ってきたはずなのにアサヨ峰にはなかなかたどり着けないのです。
以前にもこんの場面があったよなと、思い出してみると、2年前の赤岳山行と雰囲気がそっくりです。
でも、あの時は風がとても強く切迫した感じでしたが、今回はまだ余裕があります。
とりあえず前に進むしかありません、
降っていた雨はやがて止み、心なしか空が明るくなったような気がしてきました。
そんな状況の中、小屋を出てから3時間と20分、ようやくアサヨ峰に到着です。
やっぱり視界は全くききませんでしたが、空は確実に明るくなってきました。
視界のきかない山頂で30分ほど滞在して栗沢山へ向かいます。
ふと眼下に視線を向けると南アルプス林道が見えました。
霧が少しずつ晴れていき、夏の陽射しが戻ってきました。
栗沢山までのほんのわずかの時間でしたが、夏のアルプスらしい稜線歩きを楽しむことができました。
そして、栗沢山に着いたその瞬間、今まで隠れていた甲斐駒がその姿を見せてくれたのです!
もし、寝坊せずに行動していたならは、もっと早い時間に栗沢山を通過していたはずですし、そうなると甲斐駒を拝むことはできなかったかもしれませんね。
時計の電池切れ、そして寝坊したことに感謝です。
家でゴロゴロせずに出掛けてきてよかったですね。
けれども甲斐駒に見とれていた為、時間がかなり押してきました。
誠に残念ですが、北沢峠に下山です。
歩きやすい道ということもあり、下りが大の苦手な自分としてはいつもよりだいぶ頑張って駆け降りたつもりでしたが、コースタイムとほとんど同じ、いやコースタイムよりちょっと遅い結果にガッカリです。
そして13時半ジャストに北沢峠に着いた時はバスはすでに出発したあとで、またまたガッカリです。
けれども、バスに乗りきれなかった人の為の増便がすぐに来て、ことなきを得ました。
そして、北沢峠を経ってから4時間、バスはようやく甲府駅に到着しました。
今回も何度もガッカリさせられましたが、山にはそれを上回る何かがあるんですね。
結局、あれだけ騒いだ奈良田の町はバスで通過しただけでした。
次の機会があるとするならば、次回は温泉にゆっくりと浸かりたいものです。
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