黒金山ーゴトメキー国師ヶ岳ー小楢山ー塩ノ山縦走
- GPS
- --:--
- 距離
- 53.3km
- 登り
- 2,805m
- 下り
- 3,210m
コースタイム
2日目:白檜平(3:35)-北奥千丈岳(5:05-5:10)-国師ヶ岳(5:20)-大弛峠(5:35)-桜沢橋(6:50)-焼山峠(8:25-8:30)-小楢山(9:15-9:25)-ビレッジフフ(10:50-11:00)-普門寺(11:45-11:55)-花かげの湯(12:40-15:10)-塩ノ山(16:10)-塩山駅(16:35)
天候 | 1日目:曇り時々晴れ 2日目:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:JR塩山駅 |
感想
■1日目
塩山発のバスは、土日しか運行していないので、少し遅い山梨市駅発のバスに乗り込む。
天科バス停のすぐ先の橋を渡り、水上商店と書かれた小さなお店の左側の小道を入っていくと、それがそのまま登山道になった。
今日、明日の天気予報は、どちらも晴れになっている。普段なら嬉しいところだが、どちらも猛暑日になるというから、心配だ。ニュースは、外での運動を控えるようにと伝えている。
幸い、天気予報が少し外れてくれて、空は曇っている。登山道に入ると、木で更に日が遮られる。助かったと思って、沢沿いの登って行くも、調子がでない。そもそも2ヶ月に1回の登山では、調子がでないのも仕方がないか。
今回は、水切れが心配で、水を8L背負ってきたのだけれど、それが重く感じる。林道交差地点までに、2回も休憩を入れてしまう。やけにジメジメしているのも辛い。
林道を越えて登って行くと、小さな沢が登山道を横切っている。ここが登山地図に書かれた水場だろう。水量が少なく、汲むのは少し大変そうだ。
なんとか牛首のタルまで登ってきたものの、ひどく疲れてしまった。なんという暑さだろう。平日で人がいないことをいいことに、Tシャツも脱いで、昼食休憩としたものの、元気がでない。ここまでに既に1L以上の水を消費。
しかし、黒金山までの残り200mほどを登ってしまえば、今日のきつい登りは終わりだ。それを励みに登って行くと、山頂に飛び出た。この山頂は、以前にも来たことがあり、私のお気に入りだ。視界の効かない樹林帯から、急に北側の視界が開けて、国師ヶ岳や甲武信ヶ岳などの山々が迎えてくれる。山頂で、しばらく風に吹かれてから、出発。
大ダオまでの下りの踏み跡はわかりやすい。番号の振られたマークも頻繁に出てくる。大ダオは、笹原で開放感がある。
大ダオを過ぎると踏み跡は、細かい獣道のようになる。いくつも踏み跡があるので、適当に歩きやすい所を登っていくと、トサカらしいところに着いた。なんの道標もない。この区間、登山地図では「クマザサ背丈越す」となっているが、今の時期でも、膝下くらいだから、背丈を越すことはないだろう。
トサカからゴトメキまでは、なだらかな道が続く。倒木だらけで、迂回したり乗り越えたりが多い。それにしても、この辺り、ハエが多く、執拗に耳の穴を狙ってくる。タオルでガードして進む。
ゴトメキに到着。木に囲まれ、展望はない。余裕があれば、南にある遠見山に寄ってみる予定だったのだけれど、疲れがひどく、全くその気にならない。すぐに、シラベ平に向かった。
シラベ平は、林道が通っていて、その脇に、テントが張れそうな平らなスペースが多数ある。明日の登り口を確認してから、テントを張った。
テントに潜り込んで、とにかく寝ようと思ったのだけれど、いつのまにか、蚊ではない何かに顔から首にかけて何箇所も刺されてしまったようだ。痒みと、顔面の腫れで、あまり眠れず。
夜は、またもや鹿に囲まれる。
■2日目
翌日は、2時半に起床して、出発の準備をする。こんな早くに起きたのは、暑くなる前に、なるべく先に進みたいからだ。今日の行程は、予定通り歩くと、45kmほどになる。
3時半に出発。ザックは、昨日から5kg以上軽くなっていて、担いだ瞬間、軽さに嬉しくなる。2000mを越えているだけあって、涼しい。
ヘッドライトを頼りに、シャクナゲ新道に入っていく。道は、概ね分かりやすく、テープも多く、しばらくは順調に進んだが、その後、倒木帯に捕まって、少し迷った。
奥千丈岳は気がつかないうちに通過してしまう。それにしても、等高線が閉じていないような、尾根の途中に立派な山の名前が付いているのは何故だろうか。
北奥千丈岳の手前で、石楠花が出てくる。朝露の付いたシャクナゲの間を通ると、濡れて気持ち良い。
北奥千丈岳は、奥秩父の最高点だ。山頂から見ると、金峰山の五丈石の方が高いように感じる。
風が強く、立ち止まっていると寒いくらいなので、先を急ぐ。隣の国師ヶ岳は、ほんの10分くらいの距離。ここで、初めて登山者に出会う。国師ヶ岳からの眺めも良い。昨日と違って雲がない。
大弛峠まで降りた時点で、まだ5時半だ。これなら、予定通りに歩けるかもしれない。
今回の計画は、ここから塩山駅まで歩いて帰るというものだ。昭文社の登山地図には、大弛峠に「塩山駅よりタクシー1万2000円」との表記がある。タクシーに、これだけ払える人は相当なお金持ちだろう。この金額は、私の1ヶ月分の食費とほぼ同じであるから、貧乏人の私にはとんでもない額だ。
それでは、その分を自分の足で歩けばいいではないかと思ったのが、この計画のきっかけだけれど、ただ車道を歩くのでは、つまらない。駅に向かいながら、途中の小楢山、小田野山、塩ノ山の3座に登る計画を立ててきた。無理そうなら、バスでエスケープすればよい。
小楢山の登山口のある焼山峠までの15kmほどは、車道歩きだ。朝早いので、うまい具合に、山に日が遮られて、車道はずっと日陰になっている。まだまだ涼しいし、これならなんとかなるかもしれない。
少し急ぎながら、下っていく。
柳平を過ぎた辺りで、日が昇ってきて、直射を受けるようになってきた。でも、焼山峠は、もうすぐだ。
焼山峠からは、登山道に入る。広葉樹に覆われた登山道は、日が遮られて快適だ。再び土の上を歩けて、足も楽になった。細かいアップダウンを越えて登っていく。
的石を過ぎると、ひと登りで小楢山に着いた。小楢山は2度目。山頂には、360度の山名表示板があるけれど、ちょうどガスが出てきて、1座も確認できない。壊れそうな東屋で、少し横になって休憩。
下山は、歩いたことのない父恋し道を使う。途中、急なところがあり、慎重に下る。林道まで降りてから、ビレッジ・フフまでが長い。でも、この道は、ずっと木に日が遮られて助かる。
ビレッジ・フフの前で休憩しながら、この先の行程をどうするか考えた。ここからは、日の直射を受けて歩くことになるから、気をつけないといけない。
しかし、次の小田野山は、高低差200mの小さな山だし、なんとかなるのではと、予定通り進むことに。
小田野山(883m)は、ほとんど登られることのない山のようで、ヤマレコに1件も記録がない。地形図にも、登路が描かれておらず、どこから登るのか分からないけれど、昔は小田野城があったらしいし、なんかしら踏跡があるのではないだろうかと、山の麓にある普門寺を目指す。
日差しは強烈で、水の消費が一気に増える。地形図で細かい道を確認しながら、なんとか普門寺まで着いた。寺の裏手に墓地があり、取り付くとしたら、そこからだろうと、登ってみる。
しかし、いきなりの猛烈なヤブだ。しかも、トゲトゲの植物と蜘蛛の巣だらけで、一気に登る意欲が削がれてしまった。この暑さで無理をしても仕方がないと、すぐに断念することに決めた。
余計な道草をしてしまったもので、塩山に向かって歩き出したが、異常な暑さと日差しの強さで、あっという間に熱中症になりそうだ。アスファルトからの照り返しがキツすぎる。このままでは、駅まで辿り着けないぞと、立ち寄り温泉の「花かげの湯」に避難することにした。
冷水のシャワーを浴び、水風呂に10分ほど浸かると、すぐに体調は回復。なんともいい位置に温泉があって助かった。外は灼熱だから、しばらく大広間で昼寝をすることに。寝ている間に、曇ってくれるかもしれない。
1時間半ほど寝てから、窓の外を見ると、快晴のままだ。これは、だめかと、バスの時間を確認してから、温泉を出た。
しかし、どうだろう。日は出ているものの、先ほどの殺人的な日差しから比べると、半減したような弱さではないか。気温もそれほど高くない。塩山駅までは、5kmほどだし、これなら熱中症の心配もないだろうと、やはり歩くことにした。
最後に登る塩ノ山は、塩山の由来になった山で、意味は、塩(しょん)ぼりした山とのことらしい。確かに山というよりは丘のような低山なので、遠くからみると、そんな風に見えるかもしれない。
塩山駅のすぐ北に位置するこの山には、遊歩道が完備されている。登り口から山頂までも近い。
しょんぼりした山の山頂から、塩山駅を見下ろすと、意外と高度感があった。
コメント
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相変わらずロングな歩きですね。
boneさん、こんにちは。
ご無沙汰しております。
最近、あまり山に行っていないせいか、今回はバテバテでした。
2日目は、車道が長く、ずっと下りだったので、意外と歩けましたが、最近の猛暑はキツイですね。アスファルトからの照り返しで、あっという間に気持ち悪くなってきます。
今年は、南アルプスに行ければと思っていますが、どうなるかはわかりません。
boneさんは、来週、北沢峠からの甲斐駒、仙丈のようで、楽しみですね。
今は「甲府駅〜夜叉神峠登山口〜広河原」が落石で、通行止めのようですから、北沢峠までは、奈良田経由でしょうか。
http://yamanashikotsu.co.jp/noriai/2014hirogawara2.htm
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