松木沢から東尾根で皇海山、カモシカ平テント泊、三俣山〜シゲト山〜黒檜岳〜大平山【両毛国境稜線】

2022年11月05日(土) ~ 2022年11月06日(日)

• GPS: 21:18
• 距離: 30.8km
• 登り: 2,525m
• 下り: 2,522m

コースタイム

1日目

• 山行: 9:35
• 休憩: 0:44
• 合計: 10:19

5:07 足尾銅親水公園
5:41 5:41 遊動楽舎・みちくさ
5:50 5:50 松木川一号砂防堰堤
6:07 6:07 松木川五号砂防堰堤
6:21 6:21 松木川二号砂防堰堤
6:35 6:35 松木川三号砂防堰堤
6:54 6:54 松木川四号砂防堰堤
7:02 7:02 ウメコバ沢 出合
7:18 7:31 松木川六号ダム
7:35 7:35 三沢出合
9:13 9:37 ニゴリ沢出合
13:00 13:07 皇海山
14:23 14:23 国境平
15:26 宿泊地

2日目

• 山行: 10:42
• 休憩: 0:16
• 合計: 10:58

4:45 宿泊地
7:22 7:33 三俣山
9:07 9:08 シゲト山
10:41 10:42 黒檜岳
10:45 10:46 黒檜岳分岐
10:59 11:00 黒檜岳・大平山分岐
11:38 11:39 大平山
14:55 14:55 松木川一号砂防堰堤
15:05 15:05 遊動楽舎・みちくさ
15:41 15:41 銅親水公園入口BS
15:43 ゴール地点

天候

1日目　曇りのち晴れ
2日目　快晴

アクセス

利用交通機関：

自家用車

銅親水公園駐車場
トイレは500mほど手前の駐車場内にあり、車中泊して準備してから上の駐車場へ移動しました。
下山時は路駐の車も数台。好天の週末は混雑するようです。

コース状況／危険箇所等

バリエーションです。
松木沢は10数回と渡渉多く、水は膝上くらいまでの所も。沢底はヌルヌルでとても滑ります。
飛び石や靴を脱いでというのは不可能なので、何かしら渡渉グッズ必要。(フェルトの沢靴が最適。その場合高巻きはチェンスパ付ければOK)
小足沢出合手前の堰堤は右手(左岸)にロープで登れます。
ここから何度も渡渉繰り返しながら遡上していくと、水の溜まった淵のような所に行き当たるので、ここも左岸から高巻き可能です。

他も全般的にこの手の山歩きに慣れてる経験者向けです。
針葉樹や笹の薮、倒木、岩も少し。
踏み跡はあったりなかったりで、獣道もかなり含まれてそうでルーファイする箇所多いです。皇海山〜カモシカ平までは印、テープがある所とない所と両極端。三俣山〜大平山あたりは印が結構ありました。

大平山から林道へ下りる尾根は草と落ち葉と土砂混じりのかなり急な傾斜多数です。

水場は国境平とカモシカ平にそれぞれ少し下りたところにあると過去レコで見ましたが、湧水でこの時期あてにならなそうだったので、あらかじめ松木沢で給水し担いだため未確認です。

写真

11/5 5:42

松木川沿の林道に突如現れる茶屋というかカフェというか。
帰りも通ったけど営業してないのかな？

11/5 5:49

2箇所目のゲート通過

11/5 5:54

対岸に岩峰現る
これか…

11/5 5:57

松木ジャンダルム！
ここのモルゲン期待してたんだけど…。でもかえって迫力あるかな😅

11/5 5:58

林道は崩落するとどこもこんな感じになるのね…。

11/5 6:14

時々薮。踏み跡あり

11/5 6:19

ここ気になるなぁ
こんど調べよ

11/5 6:37

涸れ沢を渡るポイントにケルンあり

11/5 6:40

林道歩いてると現れた廃重機。
ここで沢に下りようか迷ったけど上見たら道があったので上がりました。この先に堰堤があったのでここは下りないで正解。

11/5 6:48

石に色褪せたテープ
この少し先の堰堤過ぎた辺りにも木にピンテがあり、その先で沢に下りました。

11/5 6:57

ここから沢へ。
しばらくは渡渉もなく河原歩き

11/5 7:11

ここまでずっと左岸、ここで初めて右岸へ渡る。
まずは飛び石でいけたけど、ここの石は滑るなとすぐわかった。

11/5 7:18

松木川6号ダム。
予習通り左岸にロープが見えた。
飛び石でいけそうだけど石滑る！
しゃーない、ここで渡渉グッズの出番か…。

11/5 7:25

この日のために買ったモンベルの沢用靴下と、家で眠ってた安物のウォーターシューズ😅　山用タイツは履いたまま。これは正解。冷たさも軽減されるし、タイツもすぐ乾いた。沢靴なくてもこれで十分！

11/5 7:31

堰堤越えて下りるのはハシゴで楽々

11/5 7:42

ウォーターシューズのまま石の上歩くのって痛い…。いかに登山靴が足を守ってくれてたかを実感。

11/5 8:19

滑るから出来るだけ渡渉は避けたい。効率のいいルートを常に目で追いながら。

11/5 8:35

慣れないことすると気持ちが疲れる。こんなに長いこと沢歩きしたことないよ…。

11/5 8:41

水の溜まった沢の淵に突き当たる。
手前の左岸で高巻き可能。
予習してなかったら不安で先進めなかったかも。

11/5 9:00

気づけば青空
日差しに気持ちが和らぐ

11/5 9:12

やっとニゴリ沢出合
4時間もかかった〜

11/5 9:33

ここで2.5L給水し、登山靴に履き替え大休止。
松木沢とニゴリ沢の間の尾根に取り付き、いざ皇海山へ！

11/5 9:42

序盤はとっても歩きやすーい

11/5 10:13

途中見晴台のようなところから
見上げる皇海山

11/5 10:14

真っ青！これぞ皇海ブルー

(右のコルががテント張ったカモシカ平、真ん中が日向山、左のコルが国境平)

11/5 10:19

生い茂ってるけどこの辺は尾根も分かりやすく意外と踏み跡もある。でもこれは獣道かな…。

11/5 10:53

あれ、ストックの落とし物

11/5 11:04

テント適地
風がない時はここいいね

11/5 11:09

最近気になる左の錫ヶ岳〜右の白根山。これ見ちゃうとなぁ😂今度いこ

11/5 11:28

ここもテント適地
風がある時はこっちのが良さそう

11/5 12:12

1800辺りから倒木と藪が増えてくる。隙間はあるし囲まれるほどではない。個人的には思ったほど酷くはなかった。

11/5 12:54

一般道に合流♪

11/5 12:54

ここから出てきた

11/5 12:58

山頂手前の青銅の剣。
前鋸山から来た時からもう2年半経ったのかぁ。いや、まだ2年半みたいな。複雑…。

11/5 13:01

2度目の皇海山〜
スタートから8時間か😂
でも予定通りで一安心

11/5 13:06

あれ、古びた国境平への標識あったんだけど矢印の先は薮で踏み跡見当たらず…。どっから入るの？

11/5 13:13

適当に藪かき分けて進んだらあった😅ブリキプレート見つけて、ほっ

11/5 13:38

その先下りて行ったらしつこい程日光マークが出てきた。極端だなー

11/5 13:46

手前の稜線が大平山、左奥は男体山かなぁ、多分😅

11/5 13:52

これも見たかった！ブリキの地図
発想がいいね

11/5 14:01

広い、地面ふかふか、ここもテントいいよ〜

11/5 14:22

鹿の角〜
この辺は鹿がすっごく多い。群れで10回近く見たかな。鹿フンだらけ、夜は警戒音のBGM(笑)
でも不思議と熊の形跡はなく。フンも木の爪研ぎ跡も見なかった。

11/5 14:22

国境平　ここもテントいいね〜
でも予定より時間が早い！次行こ！

11/5 14:37

振り返って、皇海山
あれ、逆光で雲が…

11/5 15:04

カモシカ平着いたー
どこにしようかなぁ♪

11/5 15:38

選択肢いっぱいで迷ったけどここにした！風強いけどここなら木が防風してくれる。
で、今回もツェルトにした〜

11/6 3:17

翌朝、寒っ！
でもマイナス2度くらい。
凄く寒いんですけど。もう冬のテント泊やめようかな😅

11/6 5:57

2日目も時間読めないので4:45スタート。初っ端から暗闇で笹藪とか…しんどい。。えっちら登って大ナラキの頭

11/6 6:04

明るいって幸せ

11/6 6:06

朝日に輝くブリキ標識

11/6 6:07

良い天気、有り難やー

11/6 6:11

向かう1847ピークと三俣山

11/6 6:15

11/6 6:18

歩いてきた稜線
カモシカ平〜2つの無名ピーク〜大ナラキの頭

11/6 6:20

三俣山頂手前1847ピークへの岩場。
上の方は3点支持でかなりの傾斜。
下りだったら厳しい。ギリギリラインかな。

11/6 7:15

三俣山！
標識2種類。年季の入った方

11/6 7:32

新しい方

11/6 9:04

飛んでシゲト山！
この間コケておでこぶつけたことしか覚えてない💦

11/6 9:05

シゲト山は標識3種類
他の山でも思うけど何でいくつも山頂標つけるの？？

11/6 9:10

最終ピークの大平山への稜線。
ほぼ水平、見ての通りこの辺りが今回一番快適でした😊

11/6 9:10

皇海山が見えないなぁと思ったら、あれ、富士山！
栃木から見えるとちょっと嬉しい😆

11/6 10:13

こんな人のいない山に人工物⁉︎
と思ったら雨量計ありました

11/6 10:16

黒檜岳！
やっぱり標識2種類なのね😆

11/6 10:41

と思ったらその先にもう2つ

11/6 11:06

さっき見た大平山への穏やかな稜線から南東側

11/6 11:26

スタートとゴールの松木川

11/6 11:28

足元は笹原、ずっと開けた眺望のある中を歩けて快適ー♪

11/6 11:38

大平山(たいへいざん、おおひらさん、どちらでもいいらしい)
ここは読み取れないのも含めて標識3種類😅

11/6 11:49

この二日間でこんなに笹原歩いたのって初めて。膝下なら踏み跡なくても楽々なのね♪

11/6 11:52

皇海山と鋸山♪

11/6 11:52

松木沢から登ったのは左の尾根ね♪

11/6 12:03

左奥は赤城山かな？

11/6 12:03

♪ ♫♬ 🎶
歌い出したくなる(笑)

11/6 12:11

下山の尾根で何箇所か笹原にこんな草のない箇所がいくつもあるんだけど…。鹿かな？

11/6 12:21

ここ、かなり急💦
滑ったら止まらなそうでこわい。
横向きで下りました😅

11/6 12:38

松木川がよく見えるんだけど、滑らないようへっぴり腰💦ここはなかなか時間かかる

11/6 12:55

お！真ん中、ちっちゃいけど中倉山の「孤高のブナ」
今度見に行こう♪

11/6 13:22

下の方まで生えてたモサモサ、フワフワの草。チェンスパ付けてるとちょっと引っかかる

11/6 14:15

残り標高150mあたりからは鹿柵に掴まりながらこわごわと下る。
下が丸見えで凄い傾斜。

11/6 14:27

工事現場のある林道に降り立つんだけど、、行きにチェックしてなかったことを後悔😢法面になってないよね？大丈夫かなって心配しながら。。

11/6 14:38

なーんだ、普通に下りられた(笑)

11/6 14:39

あれ、もうちょい先で下りれば良かったみたい😅
砂利をちょっと上ってから林道歩き〜

11/6 14:44

さっきの斜面でいっぱいくっつかれたー！繊維にくっ付く植物。
前にも一度あった。これ摘んで取るの大変😂

11/6 14:59

林道の紅葉🍁きれーー！

11/6 15:03

すっごい鮮やか！
もしかしたら帰りも暗闇になっちゃうかもって覚悟してたから嬉しかったー！

帰路のお風呂は栃木市にある昭和の銭湯、「金魚湯」
なんと創業明治22年、昭和28年の改築以来そのまま😵
ここいい、リピート確定

撮影機器：

iPhone SE (第2世代) 128GB au Apple

感想

えっちゃん

この松木沢ルートからの皇海山は、2年半前に初めて計画したとき知りました。
その時は渡渉の多い沢やバリルートは不安でしかなく、自分には無理。より一般的な庚申山、鋸山からのルートにしました。
最近過去に歩いた山を他のルートから歩きたくなることが多く、一度は諦めたこのルートを改めて調べてみることに。
見方は変わりますね。今なら行ける、この松木沢からの皇海山へ絶対行きたいと強く思いました。

この周回は登山の総合的な要素が全て入ってるかのような素晴らしいルートでした。
松木沢のヌルヌル沢底にビビりながらの渡渉・高巻き、皇海山東尾根で藪と倒木を交わしながら目指す山頂。
カモシカ平の寂しくも心地よい雰囲気でゆったり一晩過ごし、翌朝、未知への不安を抱えながら歩き出した暗闇での笹藪の登りに焦り、三俣山への意外と険しい岩登り、シゲト山〜黒檜岳で黙々と歩きながらも思いを巡らしていたら根っこにつまづき、枝におでこの上を強打しうずくまる。幸いタンコブに軽い内出血で済んだけど、ニット帽を被っていなかったら切れて出血していたかも。まあ山ではこんなちょっとしたことも大事な経験。
そして大平山前後は南側の日差しを浴びながらの爽快な笹原歩き。林道への下山は中倉山方面を眺め快適ながらも尾根を間違えないよう地味に危険で長い急な下り。一度地形図にない隣の痩せ尾根を少し下ってしまい、土と砂混じりの崩れやすい足場をヒヤヒヤしながら登り返し正規の尾根に復帰。
林道へ下り立った時は、日没に間に合った、予定通りにこなせたというこれまで以上の安堵感、充足感。

このルートを歩いてみて、皇海山の別の側面を見た気がしました。それはきっと人や物事と同じ。自分の行動一つでそれまで気づかなかった見えなかった部分が見えてくる。より多方面からの視点となる。考え方も捉え方もより幅広い選択肢となり、全ては自分次第ということが体感的にわかってくる。

皇海山、とても印象深い山行でした。