【南ア】鳥倉ゲートから行く初冬の赤石岳・荒川前岳
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- GPS
- 19:25
- 距離
- 50.9km
- 登り
- 5,051m
- 下り
- 5,086m
コースタイム
- 山行
- 17:45
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 19:25
天候 | 天気: 快晴 気温: 鳥倉ゲート0℃(4:30頃)、三伏峠小屋(-3℃6:30頃、-3℃22:30頃)、小河内岳(0℃8:00頃、-6℃21:00頃)、荒川前岳(0℃12:00頃、-3℃17:00頃)、赤石岳で0℃(14:30頃) 風: 南西の風のち北西の風やや強く夜は強く(稜線上で6〜10m/s前後、夜半頃から15m/s前後) 積雪: 三伏峠小屋から赤石岳まで、登山道の日影部分に10〜30冂度、雪質は上部に行くほどカチンコチンとは言わないが硬くなる感じ。 |
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過去天気図(気象庁) | 2022年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
!注意! 今回は、1日晴れが約束されている状況で決行した超ロング行程です。少しでも悪天が懸念される状況であれば決行すべきではない内容です。また計画段階からナイトハイク前提での行動としています。晩秋〜初冬・3000m級での夜間行動は、滑落、道迷い、低体温のリスクが昼間行動の時よりも高くなります。このため防寒装備、ビバーク装備、ライティングなど、万全の装備が必要です。また今回の行程では区間内の営業小屋は全て冬季閉鎖に入っているため、途中での補給が出来ません。自分は常に無補給での行動を前提として準備しているため問題ありませんでしたが、荷物が重くなり体力が必要で到底お勧めできるものではありません。 概況 登山道上にある水場について、鳥倉登山口〜三伏峠小屋間のほとけの清水は使用可能だったが凍結寸前の状況。高山裏縦走路水場(高山裏避難小屋の水場ではない)も同じ状況だった。高山裏避難小屋の水場や、荒川小屋の水場は確認しなかったが、同じような状況であると思われる。登山道の状況は、いくつかある崩壊地の通過に気を使った以外には通行に支障は無かった。積雪はこの時期としては少なめなものの、烏帽子岳から先は多くの箇所で登山道上に積雪があり、滑り止めの使用を検討するに十分な状況であったため、雪山ハイキングでの登録としました。 以下、各セクションの状況 @鳥倉ゲートから三伏峠小屋まで@ この区間は積雪無し。『ほとけの清水』と呼ばれる水場は使用可能だったが、間もなく凍結により使用不可になる公算が大きいので、今後注意が必要。 @三伏峠小屋から小河内岳まで@ 小屋から烏帽子岳、前小河内岳、小河内岳と、3度のアップダウンがある。この区間では、登山道上のほとんどの日影部分に積雪あり。自分が通過した際はやや固い雪質で、特に早朝や夜間は積極的に滑り止めを使用した方が安心できる。自身はノーアイゼンで通過したが、気を付けないと滑る感じ。 @小河内岳から高山裏避難小屋まで@ 小河内岳からは中小のアップダウンを繰り返しながら徐々に標高を下げていく行程。帰りは逆に徐々に標高を上げていくため体力的にも精神的にも堪える。小河内岳から下った後は、基本的に樹林帯の登山道。途中小規模な崩壊地に差し掛かる場面が数度あり、規制線が張られている箇所もあって、積極的には近づきたくないなという印象だった。高山裏避難小屋は冬季閉鎖中。避難小屋として使えるようだが中身の確認はせず。 @高山裏避難小屋から荒川前岳・赤石岳分岐まで@ 高山裏小屋を過ぎてやや急な登りの先にある、登山道脇の水場は辛うじて稼働中だったが凍結寸前だった。その後山腹のトラバースを経て、荒川岳稜線までガレ場の長く厳しい急登。ガレ場はジグザグに踏み跡があって迷うことはないので心頭滅却し黙々と呼吸を整えながら登るとよい。このガレ場で積雪が無かったことはラッキーだった。ここが積雪していれば日帰りは到底無理。稜線に上がると、荒川大崩壊地の積雪交じりのザレた断崖細尾根を歩く箇所があり、特に帰りは強風のため非常に緊張した。 @荒川前岳・赤石岳分岐から赤石岳まで@ 3000mを超える場所まで登り上がったと思ったら、すぐに500mほど標高を落として荒川小屋へと至る。日帰りのピストンでは非常に堪えるセクション。荒川小屋は冬季閉鎖中だが、別棟の冬季避難小屋はとてもきれいで快適に過ごせそうな感じだった。荒川小屋から大聖寺平までは水平のトラバース路が長く続き今回の行程で唯一ホッとできる所。大聖寺平からは再び急登となり路上には積雪も多く硬いため滑り止めの採用を迷うところだったが、結局装着なしで行き来できた。小赤石の肩からは稜線歩きとなるが、赤石岳までは想像よりも遠い。 |
その他周辺情報 | 長野県松川町/信州まつかわ温泉清流苑 https://www.seiryuen.jp AM10:00〜PM8:00 |
写真
感想
今回のツアーは、以前体調不良のため頓挫していた、鳥倉からの赤石岳・荒川岳の超ロングハイク。仕事終わりのダイレクト深夜スタートだと、どうしても睡眠時間が確保できないので、しっかりと睡眠を取ったうえで早朝スタートとした。その代わり帰りは長距離のナイトハイクとなることを折り込み、それなりの準備をして臨んだ。それにしても長い道のりだった。当初悪沢岳も訪れるつもりだったが、時間も体力も足りず、前岳と赤石岳のみになってしまった。それでも最高の快晴のもと、この時期の奥深い南アルプスを堪能できて、満足のいくハイキングとなった。
当日の装備
@着用衣服・装備(スタート時)@
ミレーのアミアミ下、化繊のタイツ、ソフトシェルパンツ(厚手)、メリノウールの肌着、長袖Tシャツ、ハードフリースジャケット、靴下(中厚手)、薄手グローブ、ビーニー、ミドルカットアプローチシューズ
@持参装備・衣服(状況により使用する物など)@
ハードシェルジャケット(使用)、予備ハードシェルパンツ、予備化繊ベースレイヤー、防寒テムレス(使用)、予備薄手グローブ、サングラス(使用)、ネックウォーマー(使用)、帽子(使用)、チェーンスパイク、トレッキングポール1本、調理用火器・鍋1式、ヘッドランプ3個(2個使用)、予備のGPS機、気象観測計(使用)、スマートフォン(使用)、モバイルバッテリー(使用)、予備単3乾電池(リチウム乾電池)、ICOS(使用)、エマージェンシーシート、-6℃対応羽毛シュラフ、絆創膏(キズパワーパッド)、テーピングテープ、ロキソニン、ダクトテープ
@飲・食料@
ポカリ5.1リットル(4.1リットル消費)、水500ml(消費せず)、おにぎり梅干し1個と辛子明太子1個(全消費)、ミニガーリックフランスパン4個入り1袋(全消費)、ミニ明太フランスパン4個入り2袋(1袋消費)、カップらーめん1個(消費せず)、ミニアンパン5個入(消費せず)、アーモンド小魚150ml(半分消費)、プロテインバー3個(1個消費)、アミノバイタルゼリー2個(1個消費)、ICOS(4本消費)
ザック総重量14.89kg(スタート時)
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