中尾根登山道から櫛形山 前回踏まなかった三角点まで往復
- GPS
- 08:24
- 距離
- 14.9km
- 登り
- 1,322m
- 下り
- 1,323m
コースタイム
天候 | ガス 一瞬日差し 帰路一時雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
16日午前0時に自宅を出立。調布ICから南アルプスICまで高速利用 午前2時半ごろに登山口に到着 1時間半ほど仮眠 お盆の狭間の週末ということで、深夜にもかかわらず中央道の交通量は多かった。 行きは南アルプスICまで高速を使ったが、甲府南ICと南アルプスICの間に自動車専用道の新山梨環状道路ができており、甲府南ICで下りる方が距離的にも料金的にもお得。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◎県民の森駐車場 櫛形登山口の県民の森は伊奈ヶ湖を中心にレストハウスやロッジなどが立つリゾート施設となっている。 県民の森森林科学館前に第1駐車場、菖蒲池前に第2駐車場がある。 第1駐車場は35台、未舗装区画あり 第2駐車場は約30台、未舗装区画なし で、それぞれ無料で駐車でき24時間出入り可能 第1駐車場向かいのウッドビレッジに水洗トイレと飲用ができる水道がある。 ◎登山口〜櫛形山林道 登山口からしばらくは県民の森の遊歩道が錯綜しているが、中尾根登山道の道標に従えば問題はない。 前半は檜の植林帯だが、やがてカラマツの植林や照葉樹林が交互に現れる。 林道まで標高差約550メートル 標高1000メートルから標高を示す標識が100メートルおきにつけられているが実際の標高とは最大で100メートル近い誤差がある。。 ◎櫛形山林道〜ほこら小屋 照葉樹とカラマツの植林の混合林が続く。 林道からしばらくは木の枝が登山道にかぶさりややうるさい個所が続く。 標高1800メートルを超え水平の道になるとほこら小屋は近い。 ◎ほこら小屋 中尾根登山道と南尾根登山道の合流点、標高1800メートル地点に立つ避難小屋。 板張りで定員30人程度か? 別棟でトイレあり、小屋の背後の水場は源流直下で冷たく清潔な水が豊かに流れている。 小屋の手前は広場になっており、櫛形山山中唯一の幕営指定地となっている。 ◎ほこら小屋〜櫛形山山頂 高度を上げるにつれ南アルプスらしい鬱蒼とした原生林となる。 展望はないが、ガスっていると幽玄な雰囲気が一段と深まる。 パラボタン平はかつてはその名の通りパラボタンが自生していたようだが、今はその面影はなくマルバダケブキの群落が黄色い花を咲かせていた。 山頂稜線は複雑な形状の針葉樹の巨木が立ち並び、まるで妖怪の森の様相。 山頂標識そばにあるテンカラはカラマツとしては見事な巨木だ。 ◎櫛形山山頂 櫛形山山頂標識は2053.5メートルの最高地点に立てられており、ここを山頂としてここで引き返すハイカーが多い。 わたしも過去3回はここを山頂としていた。 一方三角点は山頂標識の南約500メートルほどの2051.7メートルのピークに置かれている。 ヤマレコではこの三角点を踏まないと櫛形山に登頂したとはみなさないようだ。 |
写真
感想
従来の山行計画では、この週末は苗場山と栃木の高原山に行く予定となっていた。
ところが日本列島に横たわる秋雨?前線の影響で晴れマークがついているのは南関東と山梨周辺だけ。
となれば丹沢か奥多摩辺りが候補になるんだが、この時節標高1500前後の山はちょっと厳しい。せめて2000は欲しい。
それに晴れと言ってもどうせ稜線はガスってるだろうし、展望よりも林相の美しさで勝負できる山は?
消去法で候補を削っていって最後に残ったのは櫛形山だった。
櫛形山はこれまで3度登っており、ヤマレコ開設後も一昨年9月に登っている。
ところが、当時は山頂標識のある最高点で折り返し、三角点は踏まないままだった。
ヤマレコでは三角点を山頂と認識しているようで、マイページの登った山リストを見ても櫛形山は未踏のまま残っている。
今回はそのリベンジということも櫛形山を選んだ大きな理由となった。
登山口である伊奈ヶ湖県民の森駐車場に午前2時半ごろに到着。
いつものパターンで3時半ごろには出発すっるつもりだったが、小雨が降り始め様子見も兼ねて1時間ほど仮眠。
4時前に目が覚めると雨は止んでおり、4時半過ぎに出発。
櫛形山林道までは急登もなく淡々と高度を上げる。
ほこら小屋は板張りの清潔な小屋で水場も近く利便性大。
ここで小休止中に急に空が開け日差しが入ってきた。
小屋を過ぎると櫛形山本来の原生林となり妖怪もどきの巨木はまさに深山幽谷の趣。
一方山頂手前のパラボタン平はマルダケブキの黄色い花が盛り。
お世辞にも可憐な花とは言い難いが、大振りな黄色い花の群落はいかにも盛夏の趣だ。
山頂標識から三角点までは櫛形山の核心。
妖怪もどきの巨木が立ち並ぶ鬱蒼とした原生林こそがこの山の神髄。ガスと時折入る日差しが織りなす陰陽はあたかもレンブラントの世界。
当初は裸山からアヤメ平を経て北尾根登山道を下るつもりだったが、再びガスが濃くなり、ほこら小屋でゆっくり食事休憩を取りたいという嫁の言を入れ往路を小屋に戻る。
ここで食事大休止ののち、登山口へ戻るが、林道までの間で結構な雨が降ってきた。
でもさすが照葉樹の森、葉が傘代わりとなりほとんど濡れることはなかった。
櫛形山と言えば一般的にはアヤメの山という見方が強いが、稜線に残る鬱蒼とした原生林こそがこの山の神髄だと思う。
そして今回、天候不順な中で登った櫛形山は、思惑通りガスが漂いその幽玄な雰囲気に一段と磨きがかかっていた。
ガスの中に立ち並ぶ異形の巨木たちは、あたかも幽玄の世界で列をなす妖怪変化のごとき様相だった。
下山後は笛吹市のホテルに泊まり翌日の登山に備えたが、山中でアブに刺されたところが大きく腫れあがり、痛みも増してきたため翌日の登山は取りやめ。
おとなしく帰宅した。
次週こそ苗場山へ行きたいと思うが、予報はまたしても微妙…
高校生の時、櫛形町のクラスメートに誘われて数人で賑やかに登った記憶が・・・定かでないが・・・何十年前だろ
薄暗く苔の多い山?正直あまりいい印象がなかった
今の自分なら静かで”いいお山”だと思えそう
ところで七面山って登った事ありますか?
秋に帰省して行って見ようかなぁ・・・妄想登山中です
アブに刺された痛みは、なくなりましたか ?
半袖隊長?!虫が多い時は要注意ですよ〜
お大事に。。。
ハナさん、こんばんは。
確かこの麓の方のご出身ですよね。
きらびやかな花や、素晴らしい眺望が好まれる中でこの山は地味ですよね。
でも鬱蒼とした原生林、私は大好きです。
七面山は今から23年前に1度登りました。
標高差が大きく表参道なら標高差1500メートル、北参道なら1650メートルの登りとなりかなりハードです。
眺望は優れてるとは言えず、敬慎院から正面に富士山が拝めるくらい。
昔は山頂からの眺望はよかったようですが今は木が茂りそれも望めず。
山頂から30分ほど南に向かった希望峰からは南アルプスが一望できます。
とにかく信仰の山です。
この好き嫌いは人それぞれなので…
南妙法蓮華経の信者なら一度は登る価値はあると思いますし、山中で一泊するのも良い経験かもしれませんが。
いつも早いスタートですね。それに行動範囲も広くて凄いです。
櫛形山の山頂標識のある最高点と三角点はどの位離れているのですか。
ヤマレコでは三角点を山頂と認識・・・結構微妙なのですね。
アブに刺されて災難でしたね。お大事に。
蜂はじっとしている方が良くて、アブは動かないと刺されるというので、いつも見極めに苦労しております。
hikeさん、こんばんは
早く出るのは暑いのが苦手なので、陽が昇る前に歩きたいだけです。
車が好きなので、長距離ドライブはあまり苦になりません。
山頂の標識から三角点までは距離で500メートルほど、歩いてもせいぜい15分かそこらです。
右足と左足合わせて3か所アブに刺されましたが、実際に刺された自覚はなく、下山後に腫れ上がってきて初めて刺されたのに気づきました。
ブヨはすぐに腫れてきますが、アブは腫れるまでに時間がかかるんですね。
match1128さん、こんばんは。
アブ・ブヨは厄介ですね、いつまでも痛痒くて嫌になります。
櫛形山のリベンジ達成おめでとうございます!
三角点の傍に行かなかったが為に未踏にされるのは気持ち悪いですもんね
櫛形山に登った事はありませんが、「あたかも幽玄の世界で列をなす妖怪変化のごとき様相だった森」と「植林された端正な檜の森」の違いがとても良く分かる写真に自分も行った気分になれました
妖怪のような木はガスの中にあってその存在感が増し迫力十分でした
マコトさん、こんばんは。
ガスった時に登りたい山という引き出しの中にいくつかストックは入っていますが、ここもその一つです。
ガスで視界が薄らいだ中で次々と現れる以上の巨木たちは本当に妖怪のようです。
眺望を楽しむポイントは裸山だけなので、ピーカン時に登れば逆にストレスがたまるかもしれません。
かなり以前から櫛形山の名前や大まかな位置は知っていましたが、アヤメと山頂付近は開放的で展望のある山と勝手にイメージしていました。
土砂降りは論外としても、あの巨木が立ち並ぶ鬱蒼とした原生林を見ると、ガスや時折入る日差しが織りなす陰陽は多分にレンブラントな世界で、その場に魅了されます。昨年末行った飛龍山、禿岩からの光と雲が織り成す景色を思い出しました。レコを見るのは面倒だと思うので画像のアドレスだけ貼らせていただきます。
http://yamareco.info/modules/yamareco/upimg/37/379445/653bc24a740e9a3cbde0e15c3cb904c0.jpg
登頂といえば、月山は山頂の月山神社の社(最高地点)ではなく、その数メートル下方に山頂標識だか三角点があって、そこを踏まないと登頂したことにならないのかな?だとすれば私も月山は登頂したことにはならないわけですね。数年前の5月に山スキーでいったんですけど、当時そのことを知らなくてずっと気にはなっていました。楽に登れる山だし、再訪したい山でもあるので、秋か夏に三角点リベンジも兼ねて行こうと思ってます。
match1128さんは引き出しとその中身が豊富だから、好天時以外でも思惑通りの山行ができるので羨ましいです。
アブは想定外でしたね。
mtkenさん、こんにちは。
櫛形山の稜線は鬱蒼とした原生林です。
ただ山腹は檜やカラマツの植林が行われ一部は山頂直下までカラマツが植えられています。
山頂の北にある裸山はその名の通り、裸の山ですが広々とした草原というよりはその一角だけが裸になっていて、西側だけが開けています。
天気が良ければ白峰三山が望めます。
アヤメ平も広々とした平地というよりも、樹林帯の一角の斜面が草地になっているというところです。
原生林は各地にありますが、ここは写真にもあるように、倒木や折れ曲がった木、複雑に絡み合った木など異形の巨木が立ち並び、まさに妖怪の森なんです。
ご存じのように三角点はあくまでも測量のためのもので、必ずしも最高点にあるとは限りません。
三角測量する際に有用な地点に立っていますから、例えば常念のように前常念に三角点が置かれ本峰には何もないということもあります。
ですから三角点を踏まないと登頂したことにはならないというのはケースバイケースです。
月山の場合山頂と三角点が数メートルしか離れていないなら、関係ないと思います。
これはあくまでも櫛形山におけるケースで、山頂標識のあるピークと、三角点のあるピークが約500メートル離れていて言ってみれば『山頂』と言えるピークが二つ存在するという事情によるもので、ヤマレコ側が最高点ではなく、三角点峰を持って登頂と判断しているというこの山独自の事情です。
浅間山や焼岳のように、最高点のあるピークが法令により立ち入りが制限されていたり、大山のように最高点へのルートが崩壊して一般人のスキルでは登頂困難な場合はそれに準じるピークを踏むことで登頂とみなしていますし、更に極端な例では現在も活発な活動を行っている桜島などは登頂は実質不可能で、ふもとの展望台を持って登頂とみなしています。
今回の山行はマイナスイオンたっぷりですね。真夏のこの暑い時期にmatch1128さんのレコを拝見して「涼」を感じることができました。
match1128さんのレコを拝見していつも思うことですが、山に行かれる時は、天気が良い時と悪い時とで登る山を変えてみたり、臨機応変というか、山への知識が豊富というか、もう全てがパーフェクトですよね。。。山に対するmatch1128さんの想いというものを強く感じます。
「う〇ち」の形をしたソフトクリーム、何気に拍手が多いですね。(笑)。。。わたしも拍手しておきました。
notgoalph さん、おはようございます。
できればいい条件で山に登りたいので、次はここに登ろうと決めつけないで、常に方向がばらばらの4か所くらいの登山候補を想定して、直前木曜日あたりの天気予報を見てどこに行くか決めるようにしています。
このソフトクリーム、本来担当の女性スタッフがいなかったので慣れないお兄ちゃんが作ってくれました。
見た目はいびつですが、ボリュームは普通のソフトの1.5倍くらいのクリームを乗せてくれました。
match1128さん こんにちは
お盆渋滞が予想される中、中央高速利用とは
match1128さんの活動時間では、関係無しということでしょうか。
「う〇ちソフト」で売り出したら、売れたりして・・
hamburg
渋描き隊長、こんばんは。
基本的に、高速は交通量の少ない夜中に走ります。
おかげで登山中はいつも半分寝ながら歩いてます。
渋滞が起きてるところは嫁に運転させます。
「う○ちソフト」で売るなら、クリームは白じゃなく茶色じゃないと…
アラレちゃんみたくなっちゃうな
そう言われてみると、拙者の場合はどうだったかな?思ってレコ地図を見てみると・・・「セーフ 」でした。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-373237.html
手抜き登山でしたが・・・
もとから眺望は望めない山ですが、「櫛形山=あやめ」という構図が鹿の食害で崩れてしまっているので、残る魅力は「原生林」でしょうか。
4年前に歩いた苔生した一帯を思い出しました
隊長
隊長、コメントありがとうございます。
本業、もしくは酒盛りがお忙しいんでしょうか??笑
山頂直下までカラマツの植林が続き、山頂の一角にもインクラインと思しき痕跡が残っており、原生林も下手をすれば風前の灯の時期があったようですね。
国有林が多い北アルプスと異なり、南アルプスは製紙会社を中心に民有林が多いため森の保全の考え方にも差があったようですね。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する