南八甲田 櫛ヶ峯、下岳、横岳、逆川岳
- GPS
- 30:30
- 距離
- 25.2km
- 登り
- 1,379m
- 下り
- 1,362m
コースタイム
4/4テント場6:45→ガチャボッチ7:25→横岳南端8:00→逆川岳8:30→横沼8:40-55→櫛ヶ峰(下降点)10:35→(テント)11:00-12:35→赤水沢出合13:40→水道敷P14:20
アクセス | |
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コース状況/ 危険箇所等 |
感想
4/3
酸ケ湯で身支度し、水道敷入口のPへ萩さんの車で向かう。雪の回廊を歩く人々のために八甲田の景観を堪能してもらうため、雪原へ出られるように開削してあるところである。赤水沢出合へ向け迷ヶ平の真っ平らな雪原を進む。バッカイ沢の左の赤水沢との間の低い広い尾根を登るのである。迷ヶ平から赤水沢へは、小さく出ている尾根沿いに降りる。霜ザラメ状の粘り気のない雪は、重く、固雪の上に降った雪はズルッと滑りシールが良く効かない。宮川さんがトップで尾根を登る。重い雪でしかもシールの滑りも良くない。足が思うように前へ出せない。休みをしばしばとってもらう。《61》《63》のスキー標識がある。又、丸い小さめの補助標識もある。昔は、酸ヶ湯から櫛への最短ルートとして使ったとのことだ。1240mの台地に出て一段上の1270mの湿原に出る。ここから、駒ヶ峰西方の1375mの北を巻いて尾根を乗越し1365mの小ピークを南西に降ったトド松のそばにテントを設営する。風もあり、雪を吹き飛ばしている。テントの中に入り昼食とする。櫛ヶ峰の上の方は見えない。
時間も早いこともあり、下岳まで行って見ることとし出発。宮さん、植さんがザックを背負い、フラッグも持参。中央の広い尾根状を直登、上部は少しジグザグに登行し尾根に上がる。帰りの下降点の目印にフラッグを一本立てる。やはり上に出ると風が強い。風下に回り込むようにして、下岳ヘシール滑降。十和田湖方面の下界の森林、牧場が望まれる。下降するにつれ風も弱まりゆったりと雪上を行く。南沢岳、横岳からガチャボッチを手前に、北八甲田の山並みが遠望される。帰りは又、櫛ヶ峰までの登行を経て、フラッグを立てた下降点から滑降。新雪の深い所もあったし、ホワイトアウト状にもなったりして平衡感覚がなく転倒した。テントヘ入り夕方ともなると風も弱まってきた。
4/4
5時起床。午前中に雪上散歩に向かう。櫛の北尾根へ巻き上がり、尾根に沿ってガチャボッチヘ。横岳南端から逆川岳を経て横沼の東端へ。ここで大休憩。風下になっているので雪が深かった。トド松も年数を経た丈の高い樹林となっている。岳樺がまじっている。横岳沢を渡り、1235mの手前の湿原に出てさらに1235mの尾根に登り往路のトレースに出る。
次第に天気は良くなり北八甲田にも陽が当たり出す。昨日よりは気持ち良く滑れるのではと思い、再度櫛へ登る。横岳にも人の黒い姿が見られた。眼下の駒ヶ峰方面の尾根上にも人の姿が一つ、二つ。昨日の下降点へ来ると、その姿も動きが判るほど近くなった。滑降して下につくと、赤い合羽の奥さんだった。駒の予定だったが、ここまで来てしまったとのこと。一緒にテントに入り持参したビールで皆で乾杯。散歩してノドの乾いた体に侵みる。仲間っていいもんだ。ゆっくり昼食を採って外に出ると上天気になっている。下山は、往路を赤水沢へ向かう。雪が重くてとても曲げることが出来ない。奥さん、宮さんはシールをして快適に滑って行くが、我々三人はシールのまま慎重に降りるよりなかった。加水沢出合で休んで小尾根を登り、迷ヶ平に出て、水道敷を目指す。二日間とも十分に山歩きを楽しんでサッパリした気分だ。
(以下宮による感想)
青森を発つときには八甲田の山並みも姿を見ぜていたのに、酸ヶ湯に着いた頃から雪がちらほら舞いだす。たがじょのみなさんに鍛えられて、雪降りの山も今は苦ではないどころか、楽しいと思えるときさえある。酸ヶ湯の駐車場から萩さんの車に4人乗って水道敷の車1台分除雪してあるスペースに車を停める。準備していると戸さんが車で通り、今日は北八甲田へ行くという。スキーを履いて出発。赤水沢出合を目指してスキーを滑らす。沢は完全に雪に埋もれている。赤水沢とバッカイ沢の問の広い尾根を登る。かつてツアーコースとして使われていたらしく、「櫛ヶ峯コース」と書かれた標識が所々残っている。しかし今はほとんどが落ちてしまってこの標識のみををあてにして歩くことはできない。読図は不可欠だ。プナとトドマツの疎林をスキーを1歩1歩前に踏み出して高い方へ高い方へと進む。時々射す太陽の光が雪面をキラキラと輝かせる。ウサギが跳ね足跡を残していく。駒ヶ峯をトラバース気味に稜線をのっこして田堰沢源頭にテントを張る。テントの中でのんびりと昼飯を食ったりしてくつろぐともう雪の中にはでたくない。でも出て櫛ヶ峯に登る。東側から見る櫛は樹がない真っ白なドーンとした山で初めてその姿を見たときの感動は今でも覚えている。櫛からさらに下岳まで足をのばす。初めてのピークだ。櫛ヶ峯を西側から見る。植さんは「こっちから見る櫛ヶ峯はいい」と言っていたけど、僕はやっぱり東側から見た真っ白なドーンとした姿が好きだ。それはやっぱり初めて1人で登ったときのインパクトが強かったからかもしれない。同じ山に登るのでも、楽しみ方、感じ方は千差万別だろう。櫛ヶ峯からシールをはずして滑るが、視界も悪く上手くいかない。テントに戻ってビールで乾杯。体を動かした後のビールは旨い。足がつる。ほかのメンバーはそんな様子もない。もっと体力をつけなくてはと痛感する。
4日天気良し。櫛ヶ峯が朝日でオレンジ色に染まる。ガチャポチ経由で横岳に向かう。トドマツのてんてんとした雪原を歩いてゆく。大きく息を吸い込むと窄気はもう春だ。逆川岳へ稜線沿いに進み横沼に下りる。氷に穴をあけて釣りをしたらワカサギみたいに釣れるのだろうかとちょっと思ったけどもちろん実行はしない。またガチャポチの広い尾根に戻り、櫛ヶ峯に3回目の登頂。今日は天気も良く、視界雪質ともによし。シールを外し、ブーツを固定してドロップオン。!!!!!!!言葉では表現できない。奥さんが登ってきて、テントで一緒に昼飯を食う。色々話してテントをたたんで下山。スキーの下りはあっというまだ。疲れたけど充実した2日間が過ごせました。ありがとうございました。
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