大キレットと北穂高 新穂高IN 上高地OUT
- GPS
- 31:55
- 距離
- 30.9km
- 登り
- 2,438m
- 下り
- 2,007m
コースタイム
- 山行
- 11:10
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 12:10
天候 | 9月6日 晴れ 夜雨 9月7日 霧 後曇り その後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
名古屋発上高地行きの夜行バスが満席のため、名古屋高山間の高速バスで高山の実家へ。実家の親に無理を言って夜中に新穂高登山口まで車で送ってもらった。 帰りは、上高地から平湯へのバス(片道1160円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
○新穂高〜白出沢出合 林道。危険個所なし。 ※新穂高と穂高平小屋間にショートカットができる登山道があるが、通過せず ○白出沢出合〜滝谷出合〜槍平山荘登山道。 ※滝谷の沢は、増水時には不可のようだが、今回はクリア。 ○南岳新道 前半の樹林帯は、梯子・鎖場等あるものの、特に危険個所は無し。 南沢側と滝谷側に分かれている尾根に出る頃、ハイマツ帯に変わり高度感ある道。 後半は、岩場が南岳小屋まで続くが、手を使うほどの傾斜はなくなる。 *下りで使うのであれば、岩が濡れている等スリップに注意。 ○大キレット(快晴で風が弱いという条件付きで) 前半部 南岳からの下りは、落石に注意すれば特に厳しいポイントは無い。 長谷川ピーク〜A沢コル 3点支持を忠実に行えば特に問題はない。鎖場の足場を慎重に無理せず進む。一歩間違うと…という高度感を感じるところが、2〜3か所。 飛騨無き〜北穂高小屋 3点支持を忠実に行えば特に問題はない。長谷川ピークほど高度感は無いが、むしろ落石防止でヘルメット着用必須か。またここは体力勝負。 *逆方向だと、岩場の下りが多くなるので難易度が上がる感じがする。 ○北穂高〜涸沢 梯子、鎖場等数か所。スラブ状の岩の鎖場がある等、一部3点支持で通過。難易度は高くないが、下りいっぺんとうで、朝まで雨が降り、一部の登山道に水の流れができていた。スリップに注意。 ○涸沢〜横尾 一般的な登山道。たくさんの人が登り、下山するので、すれ違い・追い越しのマナーを。本谷橋を過ぎるとほぼ平坦。 ○横尾〜上高地 林道。とにかく長いなあ。 |
その他周辺情報 | 平湯の森で入浴 大人500円 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
なかなか好天が続かない夏だったが、9月の最初の土日は、天候が悪くなさそうだったので、週末、挑戦したかった大キレットを目指す。
土曜日が比較的天候が良い予報なので、土曜日中に大キレットを通過できるように、朝早く新穂高を出発、南岳新道から南岳小屋を経由し、天候・体力次第で同日挑戦という流れ。子供は、塾・部活等で今回参加はなく、単独行。本日中の大キレット挑戦できるだろうか?
高山から新穂高登山口まで車で1時間強。今回は深夜ながら家族に送ってもらい駐車場の心配はなし。
2時50分ころから登山を開始した。白出沢までの林道、滝谷の手前までは、夜明け前で、暗い中を心細く歩く(星がすごくきれいだった)。南岳小屋に午前中には着きたいための早出だが、さすがに、ほかに歩いている人はいない。結局槍平小屋まで誰にも合わない静かな山行だった。
滝谷の渡河ポイントは、2か所あり、一か所が橋が架かっている。もう一か所は無かったが、水量が少なく難なく渡河でした。(ただし、8月中旬の事故以降、橋が架かったようだが、先日の増水で外れたのか、外してあったのか、近くに橋にできそうな木が横たわっていた。)
槍平小屋到着は6時頃だったが、槍方面へ登山客が向かったようで(下りは誰ともすれ違ってないので)、テントも宿泊客もほぼゼロの状態、静かな朝。
ここから南岳新道へは標準タイム4時間標高差1,000mの急登。
1か月前に下ったときと比べると南沢の雪渓ははるかに小さく、上流のほうに残っているだけになっていた。新道の半分を占める樹林帯の急坂上りは、梯子や鎖場もあるが、特に難しいポイントもない。ただし、飛騨側からの湿った上昇空気が雲を呼び、霧・雨が降る可能性が高い地形なので、基本的に岩が濡れているところが多い(特に前日は雨が降っているのでなおさら)。特に下りではスリップしないように気を付ける必要あり。
南沢から見上げてみていた奥丸山(標高2439m)も、高度を上げていくと、その奥にある笠ヶ岳が視界に入ってくる。
尾根にでるとハイマツ帯になり(標高2600mあたりから)、高度間のある尾根を歩く。天気がよく、風も比較的少ないので、搬送ヘリがよく飛んでいた。
標高2700mを超えると、ザレ場・岩場地帯。途中でおなかが空いて、おにぎりを食べ、10時15分には南岳小屋に到着した。
今日は本当に休日だろうか?と思うくらい途中、一人に抜かれ、3人の下山者とすれ違っただけの大変静かな登山であった。
南岳小屋もこの時間は静か。小屋では、槇ストーブがあり、その横でインスタントコーヒー(1杯200円)を飲み、ヘルメットを装着。
体力もありそうなので、予定(願望)どおり、大キレットに向かう。
小屋の方々が登山道を整備している。お疲れ様です。すれ違い時に「ポールはこの先必要ありませんよ。むしろ危険です」とアドバイスをいただきました。
早速収納。確かに岩場続きのこの場所で必要はなかった。
南岳から一気に稜線を降りてくる。南岳新道のハイマツ帯あたりまで高度を下げる。
落石を注意すれば、梯子も一部あるが特に心配は必要なく、順調に進む。
しかし、前日からほぼ不眠で歩き始めて10時間近く。そろそろ、登り局面でのペースが落ち始めた。体力のせいか、平地の7割程度の酸素濃度の標高のせいか、3000m級の稜線縦走は思ったより足が進まない。
長谷川ピークまでは、普通の登山道と変わらないと思う。もちろん、今日は晴れでかつ風も弱めという条件だが。
そして、長谷川ピーク。一歩間違えると滑落するポイントはあるものの、3点支持を忠実に守れば、厳しいとは感じず、むしろワクワクしながら通過をすることができた。写真も撮る余裕もあり、絶景を楽しみながら通過できた。
ここまですれ違った人1人。このあとも北穂高岳まで一人。南岳側からは、僕より後は一人もいなかったのではないか。本日晴天だが、とても空いている大キレットだ。
A沢コルの長谷川ピーク側の木のベンチ?で15分ほど休憩。これから、北穂高岳まで、標高300m程度登りかえす。
ここから、一番体力的に苦労した。長谷川ピークほどワクワクする場所はないが、着実に岩場を登っていく。ここは、技術というより体力勝負だった。完全なスタミナ切れ(高度不順応?)で、休む頻度が多くなり、特に北穂200mの表示から、30分以上かかって上ることになった。
結局、大キレット通過は、前半こそ良いペースだったが、A沢コルから標準タイム1時間半のところ2時間10分。大キレット挑戦は、体力の無さを実感しました。
北穂高小屋チェックイン後も、若干の飛騨側から長野側へ抜ける流れ雲(薄い)はあるものの、360度視界良好。
槍を見ながらテラスでの生ビール(800円)は格別でした。
富士山、吊尾根、涸沢、奥穂、槍、常念等も最高で、テラスで隣に座った千葉から来た方と、山を眺めながら、楽しく過ごしました。
本日のような日は、おそらく激混みだろうと想像したし、予約状況からも布団一枚に2人以上を覚悟してましたが、混んではいるものの、涸沢方面からの登山者は意外に少なく、結局一人一枚の布団。ゆったり休むことができた。
キャンセルが多かったのでしょうか、チェックイン時には相当混みますと言われたのですが。
夕食は、単独行4人と、女性G、男女ペアの方と食事をしましたが、西穂〜奥穂からきた強者の女性もいらっしゃいました。
翌日は、引き続き縦走で奥穂高まで行き、吊尾根経由上高地下山を考えていたが、夜から雨が降り出し、結局朝5時ころまで降り、霧も晴れそうになかったので、北穂分岐で、縦走したい気持ちを抑えつつ、涸沢方面へ下山することにした。
今回は、早朝出発の想定で、1泊1食+弁当でしたが、結局雨が降っていたので、朝食を食べて下りても良かったのでは思いました。
それと、キレット通過を昨日しておいて良かったと思いました。
毎回、下山では快調です。結局北穂高岳から上高地まで、5時間10分程度(途中30分程度休憩)で駆け降りた。
涸沢までは見通しの悪いガスの中の下山でしたが、本谷橋以降は晴れ間も見え、上高地につく頃には快晴。
しかしながら、重太郎新道上部、吊尾根、奥穂山頂は雲の中だったので、まあ、ルート選択は、間違っていなかったと自分で言い聞かせて、バスターミナルで平湯行に乗車、昼前には平湯の森の露天風呂にいた。
今回は、相変わらずの体力不足はあるものの、キレット挑戦が1泊2日の日程でできたことに満足。
下山後、翌日の筋肉痛等も回を重ねる毎に弱まってきているので、天気のいい日が今後続くようであれば、秋もまた来たいなあと思いました。
どうも 北穂高小屋で隣で寝てた者です。夕食ご一緒させて頂いてありがとうございました。
先週土曜日は久しぶりに天気が良く最高でしたね 僕自身久しぶりに穂高のパノラマが見れて気持ち良かったです。 また何処かでお会いしたら山談義でもしましょう(W)
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