乾徳山 晩秋の楽園トレース
- GPS
- 09:15
- 距離
- 10.2km
- 登り
- 1,229m
- 下り
- 1,210m
コースタイム
天候 | 1日目 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年11月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
オソバ沢登山口から国師ヶ原経由扇平までの道は問題ありません。 扇平から乾徳山山頂までは、岩場が続きます。特に最後のクサリ場は腕力も必要です。 下山時、扇平から1764mのピークを越えて大平牧場分岐に至る尾根道は、扇平の取付口が不明確で少し迷いました。 大平牧場分岐から徳和峠までの登山道も道標やリボンが少なく、特に今回のように落葉が積もっていると、ルートファインディングに苦労します。 |
写真
感想
●往路
いつもの高速を順調に走る。勝沼ICで流出して、問題なく登山口PAに到着する。
天気は上々である。
PAには7台位の先客、だが我々の到着後15分ぐらいでバタバタと4台ぐらいが到着して、PAも50%状態になった。
道を挟んで公園?内にトイレがあり、なかなかきれいである。
●登山
さすがに早朝は寒く、冬用帽子をかぶり出発する。初めは沢沿いの林道を進む、時計回りの周回コースである。
車が通れる林道を30分歩くと、右手に立派な看板のオソバ沢登山口が現れる。
ここから階段状の登山道が始まり、高木で薄暗い樹林帯をガツガツ登る。太陽も当たらず、登りと言えども少し寒い位である。
マイルストーンの銀晶水に着くが、ここも薄暗く長いは無用の感じである。その後も快調に登っていくと、太陽が顔を出し、フリースを脱いで調整する。この頃になると、時々強い風が吹き抜けるようになり、そのたび樹木が共振してゴーーゴーーとの音が腹に響く。天気は良好であるが、これから風が強くなるかと心配もする。
しかし心配をよそに、風はこの30分位だけで止み、以降は快晴+弱風の最適な天気となる。
国師ヶ原に着くと樹林帯が開け、青空のなか正面に乾徳山山頂が見えてくる。心踊る瞬間である。
ここから乾徳山山頂までは視界が開け、快適なトレースとなる。少し先の三叉路の分岐で、年配(男性はもうじき70歳とか)の登山者と話をする。まん中の道を行けば扇平に着く事を確認して、先行する。
ここから扇平までのトレースは、黄金色のススキの草原の中に続き、快晴の中、前後に乾徳山と富士山を従えて登る。傾斜も程よくまさしく楽園山行である。
黄金色と乾徳山とのコントラストが素晴らしかった。
月見岩が見えてくると、扇平に到着である。乾徳山のクラ部になるが、地学的な理由は不明であるが、ここだけススキの広原になっている。とても気持ちがいい。
富士山は、黄金色の絨毯の上にのり真っ青な空の中に大きくキレイに広がる。
小休止後、核心の山頂へ向かう。山頂まではガイドブックで30分と書いてあったが、道標では、1時間となっている。結果は、1時間が正しいようだ。
登山道は半分が岩場になる。頂上に近づくにつれてその岩も段々大きく険しくなる。
一本目のクサリ場に着いたところで、2つのザックを岩の後ろにデポする。
身軽になったところで、先を急ぐ。
程なく本日のメインイベント、山頂直下の30mのクサリ場に到着する。
確かにこれまでにはない高さと傾斜である。特に最初の5mは岩もきれいに平らになっていて、手掛かりがなさそうである。思ったよりスリリング。先行者の登り方を頭に入れて、私が最初に挑戦する。
実際、最初の5mを腕力頼りで登り、3mぐらいカニの横ばいをすると、あとはそれなりに足場がある。高度感も大したことはなく、無事に登りきる。
山頂には10人位の先客が観望に酔いしれている。富士山と南アルプスを中心に奥秩父の山並が360度展望でき、時が経つのを忘れてしまう。
心配していた風も弱風でフリースだけで寒くない。足場が悪いので、山頂での移動には気を使う。
反対方向には、階段で下山するコースがある事は承知していたが、積雪や凍結でそちらの方が危険との情報もある。
それに是非あのクサリ場を降りてみたいとの誘惑もあり、下りもクサリ場を使ったが、足場の要領も分かったているせいか、登りより楽に感じた。
今回はオフシーズンで早出であったため、ほとんど渋滞はしなかったが、ハイシーズンだと、ここを下るのは無理かもしれない。
初めのクサリ場まで降りる。ここでは、下が小学校低学年と思われる二人の子供を連れた母親3人組がよじ登ってくる。さすがに、2番目のクサリ場は無理かと思うが、頼もしい限りである。
ザックを回収して、扇平に到着。ここで今冬季初のカップラーメンTIME。
(北横岳の)教訓通り、風を避ける場所を探し、最適の岩の陰でお湯を沸かす。
すぐにお湯が沸きjetboilの威力を再確認した。富士山をおかずにラーメン、至福である。
扇平から、1764mのピークを経て大平牧場分岐→道満山→徳和PAのコースを歩いた。しかしスタートからつまづき、コースからそれて扇平から見て左手側のマイナーコースに入ってしまった。
地図をみて尾根沿いに歩いたが、道は半分見え隠れする頼りないものである。小高いピークから右に下降してそれらしいコースに出たが、道を目で追うと月見岩に続き、初めはこのコースは往路に通った道と理解した。
そこで、来た道を登り返して他の分岐を探したが見つからない、上ってきた登山者と話をしたが、彼も?のようであった。
仕方がなく、往路を戻るピストンに切替ることにして、先ほどの道まで降り左折してコースを歩きだす。
するとどうも、往路の道とは微妙に異なり、さらに下側にもう一本の登山道が見える。あれこそが、往路のコースと理解すると、現在のコースが計画通りの道萬尾根コースと考えられる。
80%合っていると思えど、ヒザの不安、特にこの季節は日が短くこのコースが間違っていいた時、引き返して下山し直す余裕がない、との事でかなり心配であった。
それに、このコースに入ってから、先ほどの一人の登山者以外他の登山者も見かけない・・
地図をみて、1時間以内に大平牧場分岐の道標に着かない時は、引き返す覚悟で早足で歩きだす。
ほどなく、眼下にシッカリした登山道が見えてきて、5人ぐらいのグループが歩く姿をみて、間違いないことを確信した。
とは云いつつ、その後地図では記載されてない車が通れる車道に飛び出したり、牧場の逃走防止?の有刺鉄線の横を歩いたり、不安にさせる要素がてんこ盛りであった。
山岳部では、回りの山の高さ分日の入り時刻が早くなる、加えて樹林帯に入るとかなり暗い。
14時ぐらいには下山する予定であったが、結局16時過ぎになってしまった。
後1時間遅いと、真っ暗かと思うとゾーとした。
全体として、下山に使ったこの登山道は、リボンや道標も少なく、枯葉でルートが不明確なところが多々あり、ファインディングに苦労した。
それに、地図にはない、林道や地元の人達用と思われるマイナーな脇道が多々あり、不安な上に混乱をきたす登山道である。
この下山時のハラハラも無事に下山すれば楽しい思い出で、総括すれば、樹林帯・黄金の草原・垂直な岩壁、そして富士山と多くの素晴らしい風景に会え、変化に富んだ楽しい山行であった。
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