股窪から後烏帽子岳
- GPS
- 05:29
- 距離
- 8.3km
- 登り
- 707m
- 下り
- 693m
コースタイム
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
倉石ヒュッテ−股窪間は刈り払いがされて、歩きやすくなっていた。 後烏帽子岳山頂−7合目登山口間の石組み階段化整備は更に進んでおり、危険箇所はない。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
携帯
時計
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
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感想
一週間ほど、蔵王山麓のあちこちをうろついてきた。
気まぐれにひょこひょこ出歩いていただけなので、纏まりのあるレポートとは成し難いのだが、後烏帽子岳に登った日は、自分的にささやかなメモリアルでもあり、文々さんからサボりの罰ゲームを命じられてもいるので、レコしておくことにした。
昨秋のもう少し遅い時期、蔵王の紅葉が600m付近に近づく頃、後烏帽子岳ピストンで、ヤマレコにデビューできて、自分の山歩きの愉しみの幅が倍加した、極めて個人的な記念だ。
閑話休題。
えぼしスキー場駐車場から千年杉コースあるいは白竜の滝コースで登り始めるか、前烏帽子岳経由のスパルタン・ルートが浮かぶが、日も短くなってるし…などとひよって、石子ゲレンデまでゴンドラ往復のラクチン・コースに決定。
ただし、股窪から倉石ヒュッテに向かうコースの藪の濃さは、先日の花さんのレコでも指摘されており、藪漕ぎを期待(もとい覚悟)して、倉石ヒュッテ→股窪→ろうずめ平→後烏帽子岳と歩くことにした。
ゴンドラはグータラ者にとっては、10分で1,000mまで運んでくれるありがたい手段だが、始発が9:00、下り最終が16:00と云う時間制限が不自由だ等と勝手なことを思ううち、上のターミナルに到着。
紅葉前線は、1,000m近辺に迫っているようで、天気も良し、ラッキー♪
ターミナルを出て、すこし先を右折し、ダイナミック・コース・ゲレンデを横断すると、倉石ヒュッテへの入山口がある。
この道を歩きはじめて、何かちょっと以前と違うなぁと感じていたが、それはすぐに、ごく最近、刈り払いが入ったようだと気付いた。
そう云えば、沢に下るところのトラロープの設置数も増えているようだし、たぶん倉石ヒュッテへの連絡路だから、手入れがされたのだろうくらいに受け取った。
しばらく歩くと、倉石ヒュッテの前庭?に到着。
秋色の中、閑かな佇まいを見せて、まさに絵になっているヒュッテを通り過ぎ、股窪方面に続く登山道を進む。
後烏帽子岳が澄川に向かって落ち込んでいく斜面のトラバース道をゆっくり200m超登る間に、紅葉も進む。
葉を落とした木々の間からは、澄川対岸の斜面と柱状節理、その上に広がるすみかわスノーパークや、みやぎ蔵王高原ホテル、更にその先にはお釜周辺から北蔵王の峰々が垣間見える。
…と、谷底からガスが昇ってきて、視界を遮るが、それほど濃くなっていくようでもなさそうなので、心配ない。
途中、2箇所ほど岩頭のせり出した眺望ポイントからは、濡れて滑る足もとを気にしながらも、始まったばかりの谷底の紅葉を覗くこともできた。
だが、1,100mを過ぎるあたりで、はたと思い至った。
それにしても、視界が良すぎる…。
どうやら、刈り払いは全コースにわたったようだ!
かくして、覚悟の藪漕ぎはまったく不発、有難いことにラクチン紅葉狩りコースに変貌していたのだ。
森永キャラメルの案内板をたどり、1,300m過ぎの登りの後、岩だらけで落ち込んで行くいくつかの涸れ沢を越えると、股窪に向かってほぼ平らな区間を歩く。
名前のとおりの窪地に向かって下る手前に巨大な倒木のアーチがあって、何となく「股窪にようこそ!」と歓迎された思いだったが、股窪に到着してみると、素っ気ない十字路の感じで、長逗留できなかった。
ろうずめ平に向かっては、200mほどの高度差をゆっくり登る。
途中、水音に気付き、木の枝越しに覗くと、台風の後のせいか、かなりの水量の沢が見えた。
登るにつれ、紅葉の盛りから、終わりの変化が感じられ、楽しい♪
視界が開けると、杉ヶ峰だろうか?屹立している。
杉ヶ峰から屏風岳に続く稜線が見えてくると、その雄大な背景を背負って、みやぎ蔵王山岳会避難小屋が、雰囲気のある姿をひっそりとあらわす。
左手には、目指す後烏帽子岳のトンガリくんが見えてきて、しばらく歩くと、ろうずめ平に到着。
名の由来との説もある、白いすべすべ肌の裸木。
そして、何といってもスゴイッ!南蔵王連峰の景観!
コンビニのオニギリの昼食のなんと豪奢なオカズたちか!
屏風岳方向から、自分よりご年配とお見受けしたご夫婦が登ってこられ、軽くご挨拶。
ご主人は、見るからにアスリート、奥様は慎ましく少し後から…すれ違いながらロマンが浮かぶような清々しさだったが、今日これまで出合ったただひと組でもあった。
後烏帽子岳へのアプローチは、はじめ少し下り、しばらくの平坦部の後、やや急登で、一気に山頂を目指す。
…が、ついつい、背中の景観に気をとられて、振り返り振り返りになってしまい、ペースは上がらない。
屏風岳、馬ノ神岳の山腹から秋山沢の紅葉は最終盤を迎え、華やかさこそ減じられているが、思いがけずパステル調のやさしさで、早くも次の季節の予感も含まれた味わい深いものだった。
山頂では、男三人衆の先客あり、しばらく談笑の後、下っていかれた。
昨秋は、雨混じりのガスガスで、まったく視界が利かず、早々に下山したことどもを思い浮かべながら、180度隅々まで見とおせる蔵王の雄大な景観を存分に愉しみ、下山開始。
こちらのコースは、石組み丸太止めの強固な登山道整備が、去年より更に進んでいて、その几帳面とも云える仕事ぶりに驚く。
以前、自分も遊びで庭に石組みをしたことがあるので、感じるのだが、例えて云うならば、重さ数キロのピースを抱えて、はめ込みを試行錯誤する立体ジグソーパズルなわけで、じつにシンドイ作業だ。
これが、250m強の標高差にわたって完成しているのだ!ありがたや恐るべし!と思いつつ下るも、下のほうに残された木の根でデコボコの自然風の径に出ると、「ワタクシはこっちのが好きかも…」などとバチアタリなことを思ってしまう。
7合目登山口に出ると、あたり一面のガス!
かもしかリフトも霧の中に霞んでいる。
ゲレンデ歩きの愉しみにしていた両サイドの雑木の紅葉もガスの中。
山頂は、あんなに晴れていたのに…ぶつくさ言いながらゲレンデをくだり、ガスを透かしてゴンドラ・ステーションが見えるまでの退屈さ。
だが、思い返せば、昨秋は最初から最後までこんな調子だったのだから、今回はリベンジなったと云うべきだろう。
最後にオチをひとつ、後烏帽子岳はやはり、後ろからがヨロシイようで。
相変わらず冗長なレコにお付き合い頂いて、感謝致します。
御嶽山の奇禍に遭われた方々に、明日の我が身と思い、心より合掌致します。
コメント
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素晴らしい徘徊(彷徨?)でわたくしも大満足させていただきました
蔵王も噴火取り沙汰されており大丈夫とは思いましたが「まさか」があり、
御嶽山を考えると安易に考えてはいけませんね。
一週間も気儘に歩けて極楽、極楽 、レポートも「満点」だと思われました
ずいぶん早朝に、さっそくのコメントを頂き、有り難うございました。
いつもながらのヘナチョコ山歩記で失礼致しましたが、何とか罰ゲームをクリアできましたでしょうか?
半世紀をだいぶ超える大昔、つづり方でハナマルを頂いて以来の、先生からの「満点」を頂戴して、過分なお世辞とは思いつつも、大喜び致しました。
お釜の周りをうろついております時に、白濁が検出されていたと後に知りまして、今更ながら、御嶽山の出来事を我が身に沁みて感じた次第です。
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