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Yamareco

記録ID: 5293755
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
谷川・武尊

茂倉岳 北西稜

2023年03月21日(火) [日帰り]
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
08:10
距離
9.1km
登り
1,339m
下り
1,345m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
7:58
休憩
0:13
合計
8:11
距離 9.1km 登り 1,339m 下り 1,345m
5:21
348
スタート地点
11:09
11:21
12
11:33
51
12:24
12:25
67
13:32
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2023年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
関越自動車道 土樽PA
コース状況/
危険箇所等
北西稜は一般登山道ではありません。マーキングの類は一切見かけませんでした。
核心部と思われる箇所は3ヶ所。
1450m付近の岩峰 1500m付近の藪岩壁 1650m付近の雪稜(ナイフリッジ)
,郎犬ら小さく巻けば容易。稜線に乗越す部分が2m程の垂直壁となっており、雪の付き方によっては難易度が変わると思われます。
30m程の垂壁。取付きから正面を素直に直上しました。抜け口手前は右手頂稜部分へ回り込みながら抜けました。手がかり豊富ですが、滑落すれば無事では済まない斜度と高さなので、人によってはザイルを出すべきです。
ナイフリッジの最も鋭角で危険な部分は10m程度と短いですが、頂稜部の幅は両足分もなく、左右スッパリと切れ落ちており、スリップしようものなら絶対に助からないでしょう。ロープを使用しなかった自分が言うのもなんですが、万全を期すならロープを出すべきです。因みに積雪期涸沢岳西尾根ルートの蒲田富士のナイフリッジよりも稜上は狭いです。
その他周辺情報 水上IC側の常生館(600円)で汗を流しました。
いきなりPA前の斜面から取付きます
2023年03月21日 05:00撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
1
3/21 5:00
いきなりPA前の斜面から取付きます
PAを振り返る
2023年03月21日 05:00撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
3/21 5:00
PAを振り返る
融雪の進行で渡渉が心配でしたが、スノーブリッジが残っており難なく渡渉できました
2023年03月21日 05:13撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
1
3/21 5:13
融雪の進行で渡渉が心配でしたが、スノーブリッジが残っており難なく渡渉できました
北西稜の末端に取付きます
2023年03月21日 06:23撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
1
3/21 6:23
北西稜の末端に取付きます
連日の晴天と気温上昇のせいか、藪の露出が目立ちます
2023年03月21日 07:00撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
1
3/21 7:00
連日の晴天と気温上昇のせいか、藪の露出が目立ちます
やがて細尾根化してきます。
融雪が進み雪面登高が厳しい箇所は藪へ突っ込みます
2023年03月21日 07:00撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 7:00
やがて細尾根化してきます。
融雪が進み雪面登高が厳しい箇所は藪へ突っ込みます
けっこう切れ落ちてきました
2023年03月21日 08:06撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
1
3/21 8:06
けっこう切れ落ちてきました
仙ノ倉山、万太郎山
2023年03月21日 08:06撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
1
3/21 8:06
仙ノ倉山、万太郎山
1,450m付近の第一岩峰。ここは左手の藪に突っ込むと、岩峰を巻くルートを見出せます。稜線に上る部分が核心。
2023年03月21日 08:10撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
2
3/21 8:10
1,450m付近の第一岩峰。ここは左手の藪に突っ込むと、岩峰を巻くルートを見出せます。稜線に上る部分が核心。
第一岩峰を抜けた先を遠望
2023年03月21日 08:14撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
1
3/21 8:14
第一岩峰を抜けた先を遠望
振り返る
2023年03月21日 08:16撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 8:16
振り返る
概ね忠実に尾根通しで進みます。
部分的にかなりの痩せ尾根となるので注意。
2023年03月21日 08:17撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 8:17
概ね忠実に尾根通しで進みます。
部分的にかなりの痩せ尾根となるので注意。
痩せ尾根を登高した先に核心の第2岩峰が飛び込んできました。
2023年03月21日 08:25撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 8:25
痩せ尾根を登高した先に核心の第2岩峰が飛び込んできました。
左手の武能岳が近くなってきました
2023年03月21日 08:26撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 8:26
左手の武能岳が近くなってきました
雪面にはアニマルトレースのみ。当然ながら雪庇に留意しながら前進します
2023年03月21日 08:28撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
1
3/21 8:28
雪面にはアニマルトレースのみ。当然ながら雪庇に留意しながら前進します
振り返る
2023年03月21日 08:30撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 8:30
振り返る
振り返る。絶景です
2023年03月21日 08:34撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 8:34
振り返る。絶景です
核心の第2岩峰の直下へ。かなり立ってます。
ここでスノープラック(わかん様のギア)を解除して登攀準備をします
2023年03月21日 08:55撮影 by  SC-03L, samsung
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3/21 8:55
核心の第2岩峰の直下へ。かなり立ってます。
ここでスノープラック(わかん様のギア)を解除して登攀準備をします
かなり立ってますが、掴める枝木が豊富なのでロープは出さずに登攀することにしました。ただし、スキルに差が付き易いパーティで挑む場合はロープを出す方が無難です。
2023年03月21日 09:06撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 9:06
かなり立ってますが、掴める枝木が豊富なのでロープは出さずに登攀することにしました。ただし、スキルに差が付き易いパーティで挑む場合はロープを出す方が無難です。
撤退時はこの灌木が懸垂に適当ですね
2023年03月21日 09:07撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 9:07
撤退時はこの灌木が懸垂に適当ですね
レストに適当な箇所から直下を撮影。
2023年03月21日 09:08撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 9:08
レストに適当な箇所から直下を撮影。
核心部を突破し、安全地帯から振り返る。
2023年03月21日 09:12撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 9:12
核心部を突破し、安全地帯から振り返る。
2023年03月21日 09:20撮影 by  SC-03L, samsung
3/21 9:20
眼前に茂倉岳の山頂を捉えましたが、まだ核心の一つであるナイフリッジを控えているので気を引き締めます
2023年03月21日 09:13撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 9:13
眼前に茂倉岳の山頂を捉えましたが、まだ核心の一つであるナイフリッジを控えているので気を引き締めます
融雪が目立ちます
2023年03月21日 09:25撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 9:25
融雪が目立ちます
仙ノ倉山、万太郎山
2023年03月21日 09:25撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 9:25
仙ノ倉山、万太郎山
核心のナイフリッジにようやく到達しました。
頂稜部の幅は両足分もありません
2023年03月21日 09:36撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 9:36
核心のナイフリッジにようやく到達しました。
頂稜部の幅は両足分もありません
ネットの画像からのイメージで、突破のために気休めのスノーバーをリッジ前後分4本持参しましたが、実際に目の前に立つと想像していた程では無いと感じたこと、また風速も10m未満と身体を煽られる程ではなかったため、丸腰で進むことにしました。
2023年03月21日 09:36撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 9:36
ネットの画像からのイメージで、突破のために気休めのスノーバーをリッジ前後分4本持参しましたが、実際に目の前に立つと想像していた程では無いと感じたこと、また風速も10m未満と身体を煽られる程ではなかったため、丸腰で進むことにしました。
ナイフリッジの最危険部分を越えた箇所から撮影
涸沢岳西尾根/蒲田富士のナイフリッジよりも幅は狭いです。
2023年03月21日 09:48撮影 by  SC-03L, samsung
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3/21 9:48
ナイフリッジの最危険部分を越えた箇所から撮影
涸沢岳西尾根/蒲田富士のナイフリッジよりも幅は狭いです。
通過後の安全地帯からナイフリッジを撮影
2023年03月21日 09:43撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 9:43
通過後の安全地帯からナイフリッジを撮影
2023年03月21日 09:46撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 9:46
2023年03月21日 09:48撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 9:48
核心のナイフリッジ通過後も微妙なプチナイフリッジが続くので、まだまだ気を緩められない
2023年03月21日 09:41撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 9:41
核心のナイフリッジ通過後も微妙なプチナイフリッジが続くので、まだまだ気を緩められない
2023年03月21日 09:48撮影 by  SC-03L, samsung
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3/21 9:48
このへんはラッセルに疲れて牛歩です
2023年03月21日 09:52撮影 by  SC-03L, samsung
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3/21 9:52
このへんはラッセルに疲れて牛歩です
振り返る
2023年03月21日 10:08撮影 by  SC-03L, samsung
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3/21 10:08
振り返る
パックリと割れてしまっているので歩き難い
2023年03月21日 09:48撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
3/21 9:48
パックリと割れてしまっているので歩き難い
山頂直下は尾根筋が広大な分、心理的にもなかなか距離が縮まらないような気がします
2023年03月21日 10:08撮影 by  SC-03L, samsung
3/21 10:08
山頂直下は尾根筋が広大な分、心理的にもなかなか距離が縮まらないような気がします
これを見ると全身ズボる不安に襲われます
2023年03月21日 10:19撮影 by  SC-03L, samsung
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3/21 10:19
これを見ると全身ズボる不安に襲われます
振り返る。手前の岩峰は右から難なく巻けます
2023年03月21日 10:49撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
3/21 10:49
振り返る。手前の岩峰は右から難なく巻けます
山頂の標柱は頭だけ露出
2023年03月21日 11:16撮影 by  SC-03L, samsung
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3/21 11:16
山頂の標柱は頭だけ露出
2023年03月21日 11:17撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
3/21 11:17
一ノ倉、谷川方面
2023年03月21日 11:17撮影 by  SC-03L, samsung
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3/21 11:17
一ノ倉、谷川方面
ひとしきり山頂からの眺望を楽しんだので、下山します。
帰路は茂倉新道へ。
2023年03月21日 11:24撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
3/21 11:24
ひとしきり山頂からの眺望を楽しんだので、下山します。
帰路は茂倉新道へ。
茂倉岳の雄姿
2023年03月21日 11:24撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 11:24
茂倉岳の雄姿
再度茂倉岳を振り返る
2023年03月21日 11:44撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
3/21 11:44
再度茂倉岳を振り返る
対岸の北西稜の核心部となる藪雪壁とナイフリッジ
2023年03月21日 12:22撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 12:22
対岸の北西稜の核心部となる藪雪壁とナイフリッジ
中腹に幕営跡がありました
2023年03月21日 12:27撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
3/21 12:27
中腹に幕営跡がありました
眼下に出発地の土樽PAを見ながら快適に下降していきます
2023年03月21日 12:50撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 12:50
眼下に出発地の土樽PAを見ながら快適に下降していきます
無事に土樽PAに下山。お疲れ様でした
2023年03月21日 13:24撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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3/21 13:24
無事に土樽PAに下山。お疲れ様でした
撮影機器:

装備

個人装備
ロープ50m 確保器 カラビナ各種 スリング各種 スノーバー×4 ※いずれも使用せず  スノープラック スコップ ツェルト

感想

2年前、たまたまこの尾根の記録をネットで見てから積雪期の候補上位に入れ、期を窺っていました。
一点、懸念は、このルートは日帰りは不可能とか困難とかいった情報が散見されていたことです。
念のため、最低限の幕営装備持参で臨みましたが、今回は概ね雪の状態も良く、ラッセルも部分的だったこともあり、日帰りで帰ってくることができたことは幸運でした。
本ルートは距離的には短いものの、切り立った痩せ藪尾根〜岩稜〜雪壁〜超鋭角の雪稜歩きなど、程よく緊張感が必要なエッセンスがコンパクトに凝縮された好ルートでした。当然ながら天候や雪質等の条件で難易度は大きく左右されますが、
雪山バリエーションとしては難易度も高くなく、こうしたルートを好む向きには満足できること請け合いです。

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