栗沢山(+雨のテン泊)
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.3km
- 登り
- 922m
- 下り
- 930m
コースタイム
天候 | 1日目:テン泊のみ(雨) 2日目:曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
甲府→広河原→北沢峠(バス) |
コース状況/ 危険箇所等 |
急登だが足に優しい土の道で登りやすい。下りは早い。 平坦な道が少なくひたらすら登り。 赤テープのおかげで道迷いはないが何合目などの標識や道標はまったくない。 山頂付近は岩場で高度感がありちょっと緊張する。 山頂付近に出るまでほぼ展望なし(チラ見え程度) |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
(-∀-)昨日の日記で、「明日の今頃私は、星空の下で眠っているでしょうか?」などとクサいことをほざきましたが、雨雲の下で眠っていました。
朝起きれないのはわかっているから、遅めの時間の特急で甲府へ。
甲府から広河原行きのバスで、すでにどんよりした空。途中から雨も降って来て、あちゃーと思ったところ、夜叉神峠の先のトンネルを過ぎると、晴れてる!ってほどでもないけど雨はなく、紅葉が綺麗!
ちなみに広河原まで向かう客は私ともう一人の男性のみ。
ちなみに広河原行きのバスに同乗する切符売りのおばちゃんと、北沢峠のバスの切符売りのおじさん、いつも同じ人ですね(^∀^;)
間もなく雨が降り出して、広河原に到着。北沢峠に向かうのは私だけ。とりあえずレインスーツを着込み、リュックにはレインカバー。運転手さんにどこ登るの?と聞かれて、「アサヨ峰」と答えたら、「もう雪があるんじゃないの。軽アイゼンないとダメだよ」と言われ、Σ(;・Д・)えっ持って来てない…。まぁいいや、雪や凍結があったら引き返せばいい。今の時期そっちに登る人いないから気を付けて、と言われビビる私。長衛小屋入り口の辺りで降ろしてもらった。
受付をすませ、さてテント設営。雨とはいえ連休だし、明日は晴れの予報だからもっと混雑してるかと思ったら、10張ぐらいしかいなかった。まだ風はなく、雨がパラついているものの暖かい。うまい具合に雨がやんだのでテント設営。しかしモタモタしていたのでまた降り出した。ベンチのそばに立てたけど、よく考えたら雨でベンチは役立たず。逆にベンチが邪魔で、ペグの位置がゆがんでしまった(笑)。
また、テント設営の際に指から血が出てしまった私(2回目)。小屋に絆創膏を買いに行ったらタダでくれたので、カップ麺とメープルワッフルとチップスターを購入。「お湯はいいです」と断った私。しかし、自分でお湯を沸かそうとするも、点火装置が壊れているのでマッチで火を点けるのだが、うっかりマッチを濡らしてしまって点きませぬ。火は怖いので仕方なく、もう一度小屋でお湯をもらいに行った(200円)。※ちなみにこもれび山荘でカップ麺+お湯を買った時はお湯は無料だったので、こっちでもカップ麺買った時に素直にお湯入れてもらえば、無料だったのかしら…。
そしてテントに戻るも、靴を脱ぐのにモタモタしてたらカップ麺を倒すという事故を起こす。左足にお湯が…(T△T)ぎゃあああ。でも熱湯ではないからやけどには至らず。こぼれたのも少量なので、しっかりカップ麺食べられました。何をやっても失敗だらけの私…。さて今は暖かいけれど、さっきまでずっと外にいたから体が冷えて来た。雨もずっと降り続いている。もちろんぬかりなく、メリノウールに冬用の+2℃暖かいというアンダーシャツ、その上に普通のシャツ、フリースにライトダウンジャケットという格好で着膨れしながら寝袋に入る。もちろんシュラフカバーも。それでも寒かった…。もう一枚防風ジャケットもあるけど、これは袋に入れて枕にした。
今回のテン泊の目的は、「寒さの経験」。雨は嫌だったが、経験しておくのも悪くない。お望み通りの寒さだった。これは、起きたら死んでたパターンになるか…?自分には雪山テントは絶対無理だと心底思った。そもそも雨だから小屋泊に変更しようかと考えたくらいヘタレだ。予約制の小屋で良かった。小屋の人に「雨で大変だから小屋泊まりにしたらどうですか」と言われるかと思ったが、そんな過保護なはずもなく(笑)。ただ、小屋泊の人もかなり少なそうな雰囲気だった(根拠なし)。
山での長い夜。甲府で買っておいた「山梨県のハイクコース」を読むも、すぐ終わる。iPodシャッホーで音楽を聴きながら山の怖さをごまかし、一応寝てみる。6時過ぎぐらいか。しばらくして、時計(携帯)を見る。7時過ぎ。トイレに行っておこう。そして、寝る。あまり時計ばっか見ても時間が過ぎてなくてガッカリするから限界まで我慢。そして見る。9時過ぎ。良かった、2時間も経ってた。その後、11時過ぎ。その後、2時過ぎ。その後、4時前。夜中に雨がひどくなり、テントが雨漏りしないか不安に。風も強く、テントごと吹っ飛ばされそうな勢い。怖い。しかも、私は沢に近い位置にテントを張ってる。沢から熊がやって来て、真っ先に食べられてしまうんじゃ…?なんか空が光ってねえかな。雷が鳴ったらどうする?小屋に逃げ込むべきなのか?
いつの間にか雨はやむも、とにかく寒い。夜明けを迎えたが、空は曇り。
寒い。寒すぎる。もうアサヨ峰はいいや。人がいないと怖いから、人の多そうな仙水峠経由で栗沢山に登る計画で、様子見て無理そうなら引き返そう。栗沢山へは直登コースが最短なんだけど、ずっと樹林帯で暗そうで怖いから。さんざん長い夜を持て余していたくせに、いざ起きるとなるとウダウダ。それでも何とか7時に起きて、テントを撤収しようか迷ったが、テント装備を背負っての登山はかなり辛いので、乾燥がてらそのままにして出発。
北沢峠行きの始発便が着いたはずなのに、仙水峠方面に歩いて行った人は数人。大人気の甲斐駒なのに、まさかそんな…。まぁ、双児山経由で登る人もいるだろうけれど…。人が多くて安心だからと仙水峠経由にしたのに、これでは意味が無い。だが、沢沿いで道が明るいので、安心して歩けた。そして仙水小屋に到着。ほんとはここでテン泊しようかなあと思っていた。ここから先は結局薄暗い樹林帯に突入…(そんな長くはないはずだが)。天気もどんよりしたままだし、何だか心が折れてしまって、ここで引き返すことにした。
しかし途中で晴れてきた。どうしよう…。どこにも登らないんじゃヤマレコアップできな…じゃなくて来た甲斐がない。バスで戻って軽く夜叉神峠でも登ろうかな?とも思ったが、晴れて来ると怖くなくなったので、栗沢山直登コースに登ってみることにした。
とはいえ、無駄な仙水小屋ピストンで気持ち的に疲れてしまい、最初からヘタレモード。ずっと樹林帯だしずっと急登だし何度「もう引き返そっかなー」と思ったことか。あまりに疲れるので途中からストックを利用。しかしそれでも休み休みのゆっくりモードに変わりなかった。赤テープはあるが道標も何もなく、今どの辺かよくわからず。まぁ自分で地図読んで確認すべきなんでしょうが…。全然人にも会わず、さすがに寂しかったが、あそこが山頂か?と馬鹿げたことを思ってた時に、若いカップルと唯一会った。「今日はどちらまで?」「栗沢山です」「すごく寒かったですよー。お気を付けてー」と言われ、少し元気が出た私だったが、勝手にもうすぐ山頂だと思っていたのに、まだ全然先だった…。
途中からいきなり霧氷を発見!振り返ると今日始めての展望が…。
「これを見れただけでも登った甲斐があった」そう思った。
テントの撤収に1時間ぐらいみておかないと私はのろいから、2時には戻りたかった。最終バスは3時半。私は去年、甲斐駒登山の際に10分ぐらいの差で最終バスに乗り遅れ、こもれび山荘に泊まって翌日会社は半休にしてもらった苦い思い出がある。
わりと自由な会社なので笑い話ですんだが、同じ間違いを繰り返してはならぬ。
だから、下りも遅い私としては、11時半には下山を開始する必要があった。
そのうち岩場に出て、岩の隙間のハイマツ帯を登って行く。展望が素晴らしいのでなかなか足が進まない。正直、泣きそうになった。今年最初で最後の南アルプス。人がおらず、景色を独り占め。素晴らしかった。雲が多かったケド。そして山頂は目の前!
と思ったら、まだまだ先だった。あそこが山頂と思っていた岩は、乗り越えてさらに先へ。もう一回あそこが山頂かと思った岩を越えると、標識らしきものが立っているピークが見えた。…あそこだ。しかし、もう11時50分である。この辺の岩場は高度感があり危ないから、慎重に下りなければならず、私では時間がかかる。仕方ない、下山しよう。とっても残念だが、またアサヨ峰に挑戦する時まで取っておこう。それに、今は通行止めになっている箇所があるが、ほんとは鳳凰三山と組み合わせて歩き通したかった。それが出来る時が来るといいのだけれど。
下りは思ったより早く(私としては)、2時間弱でテン場へ。
風が強くて難儀しながらテントを撤収し、広河原行きの最終バスに乗ることが出来た。このバスは明日で終わり。広河原ー甲府間のバスも、来週で終わり。
(T_T)今年はまだ南アルプスに登ってなかったから、無理矢理決めた山だったけど、本当に来て良かった。そして、とにかく晩秋の高山は寒い、ということを実感できた山旅でした(にっぽん百名山風)
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imoneeさま
”ラストチャンス”の日記を拝見し、翌日の天気予報を確認した時点で、”imopneeさま、登山決行確率99%(※残りの1%は、過剰!?睡眠等による、出発遅延での催行中止…、なんちゃって…)だと確信させていただきました。
ところで今回は山頂目前にしての登頂断念、凄い勇気ある判断ですね。No.84の山頂付近の写真からだと、山頂まであと10~15分程度といったところでしょうか?この場での登頂断念の決断には相当の悩みがあったことと思います。しかしながら帰りのバスの時間、テントの撤収作業の時間、ご自身の熟練度等を鑑みての”下山開始”の判断には心から敬服させていただきます。(普通ですと、”下山のスピードを少し早めれば平気…”と考えがちですが、そういう余裕の少ない状態から思わぬ怪我や道迷い等を起こしてしまうことがあるんでしょうね。)是非、今回のimoneeさまの行動は私の鑑とさせていただきたいと思います。今回も大変お疲れ様でした。
追伸:”お肉”大好きなんですね 。 (私もです )
(^^;)ありがとうございます。
さっさと起きてさっさと決断してれば登頂できたんですけどね…
でも今年最初で最後の南アルプス、大満足の展望でした。
弁当は肉に限ります(失敗が少ない)
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