約20年ぶりの大菩薩峠越えへの決着 奥多摩駅~奥多摩湖~小菅~大菩薩峠~大菩薩嶺~大菩薩峠~上日川峠~裂石~塩山駅
- GPS
- 29:50
- 距離
- 54.3km
- 登り
- 2,514m
- 下り
- 2,430m
コースタイム
- 山行
- 5:12
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 6:10
- 山行
- 8:43
- 休憩
- 0:43
- 合計
- 9:26
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
複数人ならすんなり行くのだろうが、ソロなので仕方ない。 一泊二日で塩山駅を目指す。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
上日川峠の長兵衛に車で上がれるようになって以降、通常はここから大菩薩峠、大菩薩嶺を周回が一般的からしくなんともはや。 上日川峠~大菩薩峠、大菩薩嶺間以外は人があまり通らなく通らなくなった影響か、荒れ気味である。 上日川峠~裂石、大菩薩峠~小菅しかり。 |
その他周辺情報 | 塩山駅の馬刺し定食が旨かった。 奥多摩湖の鹿肉定食も、小菅の宿の岩魚、鮭の刺身他もどれも美味しい。 |
写真
感想
先週は百名山のうち雲取・両神に行ってきました。この際両神と大菩薩は両にらみでしたが、大菩薩は大菩薩峠越えに組み入れたいと考えて今週遂行してまいりました。
今日では大菩薩嶺登山は上日川峠の長兵衛から大菩薩峠・大菩薩嶺を半日で回るご気楽なものであるらしいです。行っても裂石からの周回コース。当日も峠から西側は人がごったがえしていました。
しかし、我が母校では古くから泣く子も黙る『ダイボ』です。私にとってもそういうも所です。高校生だった当時、毎年4月になると「もうすぐ『ダイボ』だよ…、はぁ…」なんて感じでした。お受験上がりでろくに運動らしい運動をしてこなかったひよっこの中一の少年たちに入学一ヶ月で裂石〜赤沢(小菅側の登山口)を突き抜けさせるのは洗礼といわれているようです。通常の登山としても十分ロングコースですしね。
高校から入学した私は高1の時に奥多摩湖西端の深山橋〜塩山北中まで歩き抜いたと記憶しています。裂石から先がえらく長くていつまで経ってもゴールに着かないことがつらかった記憶があります。でも実際に歩く側だったのはこのときだけで、高2、高3は補助係でルート上で懐中電灯で道案内。
高3は、当時はスタート・またはゴールが小河内ダムの奥多摩湖東端であり自分の同期たちはこの区間を踏破していますが自分はやっていない。このことが変な後ろめたさとなり、いつかは自分もという思いがどこかにありました。
それゆえ山に毎週のように通うようになった今、いつかやろうと思っていた大菩薩峠越えを百名山の大菩薩嶺登頂に合わせて変則的ながら決行してきました。
三十路も半ば、そろそろ衰えが出始める年齢になった反面、山に街にかけづり廻っている分高校生の体力全盛期より却って速く歩けるのか?そんな見えない敵との戦いというテーマも掲げて歩きました。
変則的とはいえ奥多摩湖から塩山北中までの山行時間は9時間54分。(初日の昼食、2日目の白糸の滝往復、大菩薩嶺往復、雲峰寺往復時間を除外)当時の高校生の自分より速いのか遅いのかは分からないがまずまずの時計でしょうか。当日ダブルストックで駆け下りている変なのを見かけていたらたぶん自分だと思います。アイゼンが必要な場合に備えて防寒具も入れたためテント泊でないのに大きめのザック担いで挑みました。裂石から塩山までが今回も地味にきつかったです。道間違えをした気がしていて本来のルートはもう少し楽かもしれませんがまあそこは大きな問題ではありません。
昨今の『ダイボ』は故あって小河内ダムではなく峰谷橋を最長に区間を短縮しているようですがこれとて十分ハードですし、奥多摩湖畔の観光客の多さや国道411号の交通量の多さ、トンネルにおいて歩道が無いことによる恐怖感を思うといつ死亡事故が起きてもおかしくない惨状だと感じましたので、実際歩いてみて妥当ではないかと感じました。
また、夜中からひた歩く当時の歩き方はもう少し温暖で霜の恐れがなく、日が長く、道迷いの心配がない状態でないと無理ということがよくわかりました。当時の補助係での道案内もちゃんと重要な役割を担っていたのだなとも思います。山小屋の方々や各自治体の方々のご理解、ご協力の元、今も営々続けてくることができています。OBとして、毎年ご協力いただき感謝します。
このイベントは毎年5/2〜3にかけて実施されますので5/3の大菩薩峠は約1000人が前後して通過し占拠してしまっているかと思います。春のベストシーズンに占拠してしまい一般登山者の皆様にも申し訳ありませんが、もうすぐ50回になる伝統行事。小学校上がったばかりのガキんちょに毛の生えたような少年たちが麓から麓まで高低差約1000m以上、距離で20km強をぜいぜい言いながら歯を食いしばって進む姿を暖かく見守っていただけますよう、どうか宜しくお願いします。
また、今回は峠で夜明けを迎えるためよくわからなかった奥多摩湖から小菅のエリアを散策できたのも良かったです。峠から山頂への稜線における西方から南方の絶景を見れて最高でした。写真にあげたように、雪がかかった富士や甲府盆地の先に聳える南アルプスの山塊が素晴らしかったです。奥多摩駅〜湖までの昔道の紅葉、湖畔の賑わい、のどかな小菅の街、大菩薩峠〜雷岩までの絶景、自分にとってのゴールである塩山北中、塩山の街までのまたまた長閑な光景。これらを知ることができたのは成長なのか老成ゆえなのかはわかりませんが、今まで気づかなかったことを味わえました。
奥多摩駅から塩山駅までという、従来のコースを包含して更に前後を踏破できたことで胸のつかえがまた一つ取り除けたようで達成感は得られました。今週もとっても充実した山行ができ満足です。
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