槍ヶ岳 地獄の骨折下山
- GPS
- 72:30
- 距離
- 41.3km
- 登り
- 2,020m
- 下り
- 2,013m
コースタイム
- 山行
- 4:57
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 6:22
- 山行
- 11:48
- 休憩
- 3:29
- 合計
- 15:17
過去天気図(気象庁) | 2023年05月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
まずは声をかけていただいた方々、荷物持とうかとお気遣いいただいた方々本当にありがとうございます。会話したり優しくしてくださる人がいることで帰る気力が沸き無事自力で下山でました。
今回の山行は去年と同じ槍ヶ岳。テントポールを忘れてババ平で帰ってかなり悔しかったので気合が入っています。装備は過去最高の29kgにもなりましたがババ平まで特に問題もなくかなり良いペースで去年より2時間早く到着です。最高の場所がちょうど空くとこだったので設営も早く終わり、太陽が隠れるまでのんびり景色を見ながら飲みました。今までで一番の登山キャンプです。ホントにさいこーー!!って叫びたいぐらいのテンションでした。
2日目
調子に乗って飲みすぎました。モチベーションは高いので出発時間に起きれましたがペースが上がりません。緩やかな傾斜も直ぐに斜度が上がります。真っ暗で先がさっぱりわからず休める場所もなく、一度月が沈んだタイミングで槍のシルエットが見えたのでちょっと撮影タイムがあったぐらいでほぼノンストップで槍ヶ岳山荘に。
日の出には間に合ったので念願だった場所で撮影。
終わった後に槍ヶ岳に登ろうと思うも寒さでなかなか出発できず槍を眺めているとちょっと怖くなってしまった。
槍の登りは鎖・雪の付いている場所も特に問題なし。しかし!高いとこはそんなに苦じゃないのに梯子が怖すぎる。アイゼンかからない岩が出てるとこがあるしマジで帰りたくなった・・・下山もあるし山頂着いても楽しめないかもっと思ってたのですが梯子登り切った瞬間自然に喜びの声が出てましたw
登山を始めて一度は行ってみたいと思っていた山、怖かった思い、去年の失敗、そして広がる絶景。登山を始めて一番テンション上がったな〜。
記念撮影も初めて自然に笑顔になってた。なかなか帰れなく写真いっぱい取って重い腰を上げて恐る恐る梯子を降りるも、登りとは違い拍子抜けするぐらいに怖くなくさっさと降りれる。雪の付いてるとこはちょっと注意が必要だけど特に問題もなく。しかしストックだけで下ってる人いたけどよく行ったもんだ。自分なら絶対行かないな。
そしてここから順調すぎる山行に大きな落とし穴が。雪もまだ緩んでなく快調に下山、そして2700m付近で足首を捻る。「ゴキゴキゴキ!」みたいな音を聞いたような気がする。とんでもない痛みで座り込みもしかしてやったのか?と放心。
なんとか立ち上がってみる。痛い・・・しかし歩けはする。最悪の事態は免れたかとゆっくりゆっくり下山してみる。しばらくしたら痛みは引くかなと思っていたけど全然だめ。よっぽど激しい捻挫かこれはとポジティブに考えてみる。
しかしババ平までほんとに長い。2700m付近から7時間もかかった。恐る恐る靴下を脱いでみると腫れ&ちょっと皮下に出血が見える。SNSで聞いてみたらやばいやつの可能性が高いと。またまた御冗談をw骨折してたら歩けませんがな、っと現実逃避。
ロキソニンテープと雪で冷やしていると痛みも引いてご飯も美味しく食べれるし起きたら痛みも引いてるでしょ、と思い眠る。
起床予定時間4時間前、不安で起きた。痛みは引かない。いらんこと聞かなきゃ良かった。凄く不安です。「ヘリは嫌だヘリは嫌だ遭難なんかしたくない遭難なんかしたくない、絶対自力で降りたる!」昨日かかった時間を考えると夜通し歩かないといけない、雨予報だからできるだけ早くバスターミナルに着きたい、絶対自力で帰る!自分を鼓舞して体力回復の為なんとか眠る。
3日目
撤収も億劫。食事もめんどう。これはいつもだが。山荘で軽食食べたい。登山で一番長い一日が始まる。
足首を真っすぐにして垂直に立つと痛みはかなりマシなものになる。とりあえず槍沢ロッジまで行けば傾斜も緩くなり、横尾まで行ければ帰れるめどはつくだろう。
しかし序盤のアイゼン歩行でミックス地帯は前日の直登下りよりキツイ。コースタイムの6倍ぐらいを想定していたが8倍ぐらいかかった。ちょっと前にやった筋膜炎も発症。ツラい。槍沢ロッジをすぎアイゼンを外せるころには想定時間ぐらいのペースにはなった。
山荘で軽食食べたいとか思ってたけど完全に無理だ。そもそも2時までだったし。
なんとかかんとか暗くなる前に横尾到着。もうヘリはない。ホントにホントに安心してここで気持ちが切れた。行動食もない。シャリバテ気味。カップ麺とパスタあるけどめんどう。雨もパラつき風も強くなる。
これから平坦な道だし頑張るかと進むも体が悲鳴を上げる。ザックが重い、肩・腰・痛くないほうの足は庇っていたのでパンパンだ。10分ぐらいでザックおろし休むことも。新村橋付近でとうとう疲れで寝てしまう。道端でよく眠れたもんだ。誰か見たら通報もんだな。誰もいやしないけど。
寒さで起きる。横尾から徳沢まで4時間半、明神まで3時間、そこでまた寝落ち。バスターミナルに着く頃にはすっかり明るくなっていた。
下山開始から23時間半、本当に本当に自力で帰れて良かった・・・天気も味方してくれた。雨だったらと思うとゾッとするする。
とにかくゆっくりしたかったので風呂に行き足を見ると・・・完全にアウトだなこれ・・・
湯舟にもあまり浸からず救急を探してみたら普通に整形外科やってたので診てもらうと細いほうの骨の骨折でした。
説明受けて骨折でも歩けるには歩ける状態だったのがわかったけど、よくまぁ下山してきたもんだなと。
詳しく説明するのも恥ずかしい状況での骨折で毎回毎回反省が多く気を付けて安全にと心がけていたけど、順調だった油断とちょっと付いた自信がこんなことになってしまいました。
しばらく山に行けないけど今回のことは絶対絶対忘れないでおこう。
でも槍は今回だけでいいやと思っていたけどまた行ってみたい!今度は雪がないときにしとこうと思うけどあの絶景と達成感は本当に最高でした。
こんばんは😄
タイトルからして難業だった事は想像出来ました。
足の骨折は登山では致命的ですよ。
しかしよく下山し賭けに勝ちましたね❓
私も長い事山行きして色んな万事急すがありますが骨折や捻挫はこの60年間皆無です。
まぁ運が良いだけだと思いますが( ・∇・)
私のフォローしてるユーザーさんも下山最後の時に捻挫しました。
何とも言えない油断?安心?なんでしょうね。
コメントありがとうございます。
人生初骨折でしたが歩けてはいたので時間かければ行けそうだと自分に言い聞かせてました。幸い忍耐力はあるほうで。
60年のベテランさんとは凄いですね!怪我の原因は油断が多いんじゃないかと今回感じました。
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