東飯能駅〜多峯主山〜天覚山〜東吾野駅
- GPS
- 08:00
- 距離
- 13.0km
- 登り
- 810m
- 下り
- 772m
コースタイム
天候 | 晴のち曇。気温≒5℃〜14℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2014年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
【復路】東吾野駅⇒HOME |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは西武秩父線の東吾野駅のみに有りました。出来るだけ事前に電子申請しておく事をお勧めします。トイレは東飯能駅、能仁寺から天覧山に取付いて直ぐの場所、東吾野駅にあります。売店、飲食店などは飯能市街地のみに有ります。自販機は東吾野駅前にも有ります。コース全体的に整備されていますが、2日前に降った雨と朝露のために数ヶ所ほど滑りやすい場所が有りました。 ◆コース概況◆ 【東飯能駅〜多峯主山】 舗装道路と完全整備されたハイキングコースです。 【多峯主山〜永田登山口】 雨と朝露の水分を含んだ粘土質の斜面の上に、かなり多い落ち葉が被さり非常に滑りやすい路面状況でした。永田登山口入り口手前(コンクリート擁壁に囲まれた貯水池の南側)のところに「永田登山口」との札が掛かっていて、おそらくは矢印が消えていたので、間違ってそこから入ってしまい悩んでしまいました。オマケに私と同じ様に迷い込む方々が結構居るようで、間違って入ったところから無理矢理尾根筋に這い上がり、正規ルートに合流しようと悪戦苦闘した薄い踏みあとが有り、私の悩みをますます増大させてくれました。 この辺の詳細は、国土地理院25,000分の1地形図にルートは記載されていませんが、山と高原地図ではルートと貯水池の位置関係が、小さいながらも分かりやすくキチンと記載されていますので、悩んだら面倒でも両方の地図を確認しなければなりませんでした。ここで正規の永田登山口を見つけるまで10分ほどタイムロス・・・ 【永田登山口〜東峠】 ルートは明瞭で迷う心配は無いと思います。どなたかのレコでも記載されていましたが、釜戸山分岐にも非常に分かりやすい道標が有りました。 【東峠〜天覚山】 単調な登りです。ところどころで急斜面に麻縄もしくはナイロンザイルがフィックスされていますが、ロープに頼らなくても問題なく登ることが出来ます。 【天覚山〜東吾野駅】 天覚山からの下りルートは、頂上から西側の大高山方向に20mほど下ったところに、両峯神社跡地への分岐があります。そこから両峯神社境内跡地へ入ると、東吾野駅まで下りる沢筋ルートと尾根筋ルートの標識があります。私は尾根筋ルートで下山しましたが、麓近くまで下りると舗装道路手前で沢筋ルートと合流します。舗装道路との合流点は、山と高原地図上で長尾坂配水場と記載されている場所から、200mほど北東方向の破線が沢筋ルートと合流する場所です。この尾根筋ルートは破線で表現されていますが、しっかりした道が付いて「天覚山を守る会」が設置した道標があり、不安なく歩けます。こちらのルートにも麻縄、ナイロンザイル、トラロープとフィックスされていますが、ロープに頼らなくても問題なく通過することが出来ます。 |
その他周辺情報 | 東吾野駅付近には清涼飲料水の自動販売機しか有りません。 |
写真
装備
個人装備 |
1/25,000地形図 1 飯能、原市場
昭文社 山と高原地図 1 奥武蔵・秩父(2014年版)
シルバコンパス 1
トレッキングポール 1 収納袋共
雨具 1 レインスーツ
緊急シート 1 寝袋タイプ
携帯電話 1
単眼鏡 1
カメラ 1
メモ帳 筆記用具共
携行食 カロリーメイト、飴等
救急セット カットバン等
健康保険証 運転免許証共
着替え スタッフバッグ共
タオル
ゴミ袋
飲料水 1リットル
ツールナイフ 1
ヘッドライト 1
アマチュア無線機 1 144、430Mhz
予備電池 1
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感想
飯能アルプス。ここは今まで敢えて避けて来たと言っても過言では無い山域であった。西武秩父線で正丸駅へ向かう途中の車窓から見ても、地味そうな割にはアップダウンが結構激しそうに見える。多くの方々のレコを拝見していても、アップダウンがキツい、眺望がほとんど無い等のマイナス的な感想が多い。それで行ったことが無いにも関わらずに、ネガティブなイメージばかりが先行してしまい、気には成っていても行こうとまでは思うに至らなかった。
しかし、常日頃より奥武蔵山域にお世話になっているのに、ここの場所だけ知らぬ存ぜぬでは済まされない。そこで自分のココロの内で、今年中には必ず行こうと決めていた。それで年末が近くなればなるほど、焦りが先行してしまいそうなので、11月28日に決行すべく、決行2日前に携帯版登山計画書電子申請をして自らの退路を絶った。
電子申請をしたコースは、東飯能駅を起点として吾野駅を終点とし、天覧山、多峯主山、久須美坂、天覚山、大高山を制覇して行く、自分にとっては実に壮大な計画だった。
当日の朝、06:38に東飯能駅を下りて、駅前のファミリーマートでオニギリを仕入れて、気合十分で能仁寺へ向かう。境内の紅葉を愛でながら余裕綽々で天覧山の頂上へ到達。頂上では朝早いのに、地元パトロールのおじいさん2人が来訪者のチェックをしており、「おはようございます」と挨拶をしたら丁寧に挨拶を返されて、にこやかな笑顔で出発場所と目的地を聞かれる。「東飯能駅から吾野駅の予定です」と言ったら「それはそれはご苦労様な事です」と恐縮されるが、こちらは自らの趣味で好きに歩くだけなので、恐縮された事に恐縮してしまう。
多峯主山にも大勢のお年寄りがたむろ(失礼!)しており、頂上手前の石段では70歳以上と思われる白髪のおじいさんが、トレラン並のスピードで自分を追い越して登って行った。そのおじいさんと頂上で立ち話をして、先ほどと同じ質問を受けたので、同じ様に答えたら同じ様に恐縮された。こういうシチュエーションは実に苦手なので、ほうほうの体で黒田直邦公の墓標経由で先へ進む。
永田登山口を探すのに少し迷った後は、自分のペースを守ってゆっくりしたペースで順調に進むが、小さなアップダウンの無限地獄に徐々にココロが蝕まれて行く。永田登山口から登り始めてからほとんど眺望が無く、見えたのは住宅地とゴルフ場と杉ヒノキだけで、ピークのてっぺんに着けば見えるのは、目の前に立ちはだかる更に大きなピークの垂直壁の様な急斜面だけ。
東峠から登った先の鉄塔下でオニギリを食べながら、25,000分の1地形図で大高山までの間の等高線を凝視して、不本意ながらここで遂に挫折を決意。先に述べた様に体力勝負と言うよりも、自分のココロの問題だった。歩きながら「これは何のための苦行なのだろう?」と自問自答する回数も多くなって来ていた。しかし、せっかくここまで来たのだから、天覚山だけは登って行こうと最後のひと踏ん張り。
東峠から登って直ぐの鉄塔下でお会いした単独地元ハイカーの方が、天覚山からの下山で沢筋ルートは土と草が濡れているので、尾根筋ルートの方が良いですよと教えてくれたので、その通りに尾根筋ルートで東吾野駅へ向かう。
東吾野駅到着後に、ザックにひそかに忍ばせておいた缶ビールを取り出し、天覧山から天覚山、伊豆ヶ岳、武甲山と経由して浦山口駅まで歩くと言う、韋駄天の様な鉄人ハイカーの方々の御冥福と、すべてのハイカーの安全を祈りつつ、一人乾杯して本日の実にナサケ無い自分との戦いは終わった。
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