阿武隈川水系 南沢
- GPS
- 07:35
- 距離
- 6.9km
- 登り
- 740m
- 下り
- 729m
コースタイム
- 山行
- 7:25
- 休憩
- 0:11
- 合計
- 7:36
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・水量: 少なめ〜平水 ・ヌメリ: 水流中以外はそこそこヌメる。乾いた岩でも黒めなところはヌメったりして罠。CL/SL共にラバーソール(モンベル サワークライマー)。登攀時にはタワシが大活躍した ・他パーティ: 沢内では見なかった。下山時に甲子山頂下で白水沢から登ってきた3人組に会ったのみ、それ以外では山中で登山者や釣り人にも会わなかった ・携帯電波: 駐車場はバリ4。docomo:なぜかF3滝手前4mトイ状滝の少し手前と、登山道合流20分ほど前ぐらいから電波が入った ・参考遡行図「新版 東京起点 沢登りルート 100」P.178-179 (中級/2級/) 滝登攀トレーニングとしてこちらへ。直前にホームジムの沢ヤオーナーからのオススメで思い出して計画した。去年、隣の白水沢左俣左沢をやったときに山頂でお会いしたパーティが南沢からあがってきたのを見て行きたくなっていたのを忘れていて、1年越しになった。 参考遡行図や多くの記録で巻かれている滝も含めた全ての滝の登攀を主目的として遡行したが、問題なく全て登攀できた。 なお、手元にはフォールナンバーのついた参考遡行図はなかったが、過去の記録などからフォールナンバーのついた10個の滝を特定して以下に記載。体感グレードは参考まで。犬△襪抜兇犬紳譴呂覆った。 ■F1 10m (体感グレード: -) 入渓後すぐに出てくる滝。フリー。途中まで水流を登り、そのあとは水流右際から登った。朝イチのアップにちょうど良かった。 ■F2 10m (体感グレード: +++) 水流右壁から落口に向けて草付きギリギリを登った。ホールドが悪そう+岩が脆かったのでロープを出してCLがリード。プロテクションは中間でカム1本(#0.5)。参考遡行図では「残置ハーケンを利用して登る」とあったが、残置ハーケンは見当たらなかった。岩が本当に脆く、大きなホールドが次々と壊れ、体感的には今回の核心だった。ここは人が登るたびに難しくなるんではないだろうか…… ※帰ってきてから何人かの記録を見たが、もっと水流寄りを登ればよかった(残置ハーケンもあるよう)模様、ルーファイ不足だったかな…… ■F3 12〜13m (体感グレード: +) 参考遡行図や、多くの記録などでは、少し戻り手前の滝上右岸の踏み跡から巻く滝だが、右壁が登れそうだったので登った(計画でも登る予定だった)。ロープを出してCLがリード。プロテクションはハーケン1本+ロープ流れ作りにハーケン1本と落口の笹にスリングで。落口には直接向かえず、藪の中から滝上に出るルートとなった。 ■F4 8m (体感グレード: ) 右壁をフリーで。SLが先行。落口にあがるマントルが少し悪い。高さがあるところで手はスローパー、足は外傾したツルツルのホールドをクロスの右足で踏んで左足を落ち口に入れてマントルを返すムーブになるので怖さがある。こちらも参考遡行図の「途中に古い残置スリング」は見当たらなかった。 ■F5 5m? (体感グレード: +) 左壁をフリーで。手足ホールドは細かいがしっかりしている。おそらく埋まってしまっており、3mぐらいの小滝に見えた。 ■F6 15m緩傾斜斜滝 (体感グレード:-) 水流をフリーで。水流内に手足共にとても良いホールドが多かった。気持ちよくシャワーでグイグイ登れた。傾斜も緩いので高度感もほとんどない。 ■F7 5m (体感グレード: ) 右壁をフリーで。斜度はあるがしっかりしたホールドが繋がっており簡単に登れる。 ■F8 2段8m 緩傾斜 (体感グレード:+) 水流をフリーで。緩い傾斜なのでどこからでも登れそうだがヌメっているので水流◎。 ■F9 2段30m大滝 (体感グレード: ) 1段目約20m(体感)。右岸草付きからトラバースしてテラスに向かうルート。CLがフリーで登った。草付きを高めにあがってほぼ平行にトラバースしてみたが途中でホールドがなくなったので戻って少し降り、少し右上にトラバースするラインでテラスまで。高度感があり不安を感じたSLのために上からロープを出した。 2段目約10m(体感-)。左壁にある頑丈な太い木の根が豊富でホールドとして非常に頼もしく、簡単に登れる。1段目でロープをつけていたSLがつるべでリード、CLがテラスからビレイ。簡単そうだったので、上から肩絡み確保のみでCLはフォローで登った。高度感さえ気にならなければ、非常に簡単に登れる。木の根バンザイ。 ■F10 6m (体感グレード:+) 滝っぽい最後の滝。水流をフリーで。岩はしっかりしており、フリクション◎。軽めのシャワーで楽しく登ってフィナーレ。 2:1の奥の二俣を水量の多い左へ行き、ちょうど正午だったので昼食休憩をとった。ここでカムやハンマーなどの登攀具は片付けた。日差しが強く夏を感じる。 その後、平凡な流れになるが、ずっと上まで水流が続く。右岸からたくさん支流が入るが、水量の多い流れを進めば迷わない。だんだんコケが増えてきて、笹薮も出てくる。笹薮は薄いが、顔の高さぐらいまであるところもあるので、サングラスは必須。水流が枯れたところで、地形図を見ながら登山道分岐方面に5分ほど藪こぎすると登山道に合流した。 登山道は眺望ポイントを2箇所ほど過ぎると、甲子山頂に着く。山頂よりも、山頂までに行く間の眺望ポイントのほうが眺めが良く、気持ちよかった。 下山道の最後、大黒屋を通り抜ける通常の登山道は前回通ったので、今回は大橋を渡るルートで下山。踏み跡は明瞭。なお、大橋には歩道がないので注意。 計画よりも1時間押しぐらいになったが想定内。 ただ、大黒屋(15時閉店なので14時ぐらいに入湯したい)にて甲子温泉を楽しむのは今回も叶わなかった。 |
その他周辺情報 | ラストコンビニ: セブンイレブン 福島白河高原店 下山後温泉: スパホテル あぶくま (3時間1,100円/人) |
写真
装備
個人装備 |
グローブ
雨具
着替え
昼ご飯(x1)
行動食(x6)
非常食(x1)
ハイドレーション(2L)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット/常備薬
保険証
スマホ(GPS)
時計
ハーネス
ヘルメット
確保機
ロックカラビナ
スリング
セルフビレイランヤード
参考遡行図
地形図
バイル
サングラス
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共同装備 |
ロープ(7.1mm50m/ケブラー5.5mm20m)
クイックドロー
カム(#0.3/#0.5/#0.75)
アッセンダー
レスキューセット(プーリー/マイクロトラクション)
ハーケン数枚
特小無線機2台
ナイフ
ツェルト
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感想
ホームジムのオーナーに「今週末どっかいい沢ありますかねぇ」と雑談の中でオススメされて、そういや去年やりたいって思ったのを思い出した沢。
天気が少し心配だったが、太平洋高気圧が頑張ってくれて、結果的にたまに曇るぐらいのドピーカン、真夏日となり、シャワーがとても気持ちの良い一日になった。
登れる滝がガンガン出てくる、ザ・登攀系の沢。
クライミング力の少ない人や、滝登攀経験の少ない初級者はフォローでも入るべきではなさそうな中級者向けの沢に感じた。
また、細かいスタンスやホールドが多いのでフェルトソールでは厳しそう。
特にF2は岩が非常に脆く、良さそうなホールドが次々と崩れていく楽しい(?)登攀になり、核心と感じた。壊れる寸前のホールドは間違えて使わないようにホールドを釜に投げ入れたりしながらの登攀となった。
個人的には全てフリーで登っても良いと思う程度の難易度(犬呂覆気修Α砲世辰燭海箸發△蝓∈能蕕ら最後まで非常に楽しく登れる良い沢だと感じた。入渓も簡単、辛い詰めもほとんどなく、下山もそこまで長くなく。東京から少し遠い事以外は◎!
今回は、SLに滝登攀経験を積んでもらい、上越などの大規模な沢に向けて高めの滝での安全マージンを少しでも増やすことが主目的だったが、特に8mF4でのフリー登攀はとても良い経験と自信になったと思う。あの高さであのムーブをフリーで安全に起こせるようになったのは心強い。日頃のボルダリング等から、クライミングスキルは十分にあるので、今後も滝登攀経験を積んでさらに大滝での安全マージンを増やしていってほしいと思った。
なお、ロープ長は30mで十分。我々は7.1mm50mロープを持っていったが、ちょうど前日にカモシカのセールで買ったからという理由のみで、計画でも30mロープの予定だった。
去年、白水沢を登ったときに山頂でお会いした南沢のパーティの皆さんに「良かったですよ」と言われた通り非常に楽しい遡行になって満足していたところ、今回、下山時に偶然お会いした白水沢から登ってこられた別のパーティに「南沢良かったですよ」とお伝えしたら「いつか登りたいです」とおっしゃられて、沢ヤ同士の絆みたいなものを感じたのが良かった。南沢、良かったですよ。
ダイジェスト動画: https://twitter.com/yaklimber/status/1680891058685882368
登れる滝がたくさんあって大満足!
去年パートナー&他メンバーと一緒に白水沢左俣左沢に行き、山頂でお会いしたパーティが南沢から来たと聞いてから遡行してみたかった南沢。やっと来られました!
登攀できる大きめの滝がたくさん、小滝も程よくあり飽きのない沢でした。水流を登れる滝があるので、暑い日にちょうどよかったです!
個人的にはF4をフリーで登れたのが大満足。
高度感もあるし、下から見た感じはガバが多そうかと思いきや、落ち口手前のホールドがあまり良いのがなく少し考えましたが現場処理でなんとか登れました。
去年の自分だったら絶対登れなかったな、とこの一年の成長を感じられて嬉しかったです。
ただこの沢の全滝をリードできるかというとまだまだ全然無理なので、リード修行頑張りたいと思いました。
南沢は土砂と倒木が結構あるので渓相はそんなに良くはないですが、大きい滝、小滝がたくさん出てくるのでワクワクしました。特に30m大滝は見えた瞬間に声が出ました!迫力あってかっこよかった!!
リーダー、計画と長時間の運転(帰りは事故渋滞も何箇所か…)ありがとうございました!!
コメント
この記録に関連する登山ルート
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恐らくは昨年甲子山山頂で少し会話した者と思います。
自分にはいまだ南沢の全滝をフリーでいけるようなメンタルはなく、登攀力かなりお強いようですね💪
またどこかの沢でバッタリお会いしたいですね。
あの時お会いしていなかったらもう完全に忘れてしまっていたと思いますw
沢での巡り合わせ、いいですよね、ぜひまたどこかでお会いしたいです!
昨年は山頂でお会いできて良かったです!ありがとうございました!!
やっと南沢行けました😆楽しい沢ですね♪
またどこかの沢でお会いできるの楽しみにしてます!
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