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Yamareco

記録ID: 5759716
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

北岳〜間ノ岳

2023年07月26日(水) ~ 2023年07月28日(金)
 - 拍手
体力度
6
1~2泊以上が適当
GPS
21:06
距離
18.3km
登り
2,359m
下り
2,375m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
2:54
休憩
0:34
合計
3:28
2日目
山行
4:56
休憩
0:52
合計
5:48
3:54
121
5:55
6:23
5
6:28
6:38
53
7:31
7:32
20
7:52
7:58
26
8:24
8:30
18
8:48
8:48
29
3日目
山行
8:56
休憩
1:46
合計
10:42
2:56
44
3:40
3:40
76
4:56
5:04
45
5:49
5:49
29
6:18
7:00
34
8:28
8:34
129
10:43
10:49
36
11:25
11:43
36
12:19
12:19
21
12:40
12:52
21
13:13
13:19
12
13:31
13:31
6
13:38
ゴール地点
過去天気図(気象庁) 2023年07月の天気図
アクセス
2023年07月28日 04:38撮影 by  iPhone 8, Apple
7/28 4:38

感想

【1日目】
1日目は白根御池小屋にテントを張ることにした。5時に芦安の駐車場に到着し、第3駐車場に車を駐めることができたが、ほとんど満車の状態だった。5時15分のバスに間に合ったが、30分発のバスまで待てば座れるということだったので、30分発のバスに乗ることにした。

平日ということもあって、登山道はそれほど混んではいなかった。白根御池小屋のテント場も、到着した時間が早かったので良い場所にテントを張ることができた。しかし夕方になると、傾斜のあるところにも張らざるを得ないほど、混雑した状態になった。

私は体力に自信がないので、1日目は白根御池小屋までとし、2日目に北岳に登る計画にしたのだが、それでも1日目でかなり疲れてしまった。水の摂取量が足りていないように思ったので、2日目以降は心がけて水を飲むようにしたところ、疲れ方が改善されたように思う。水や行動食の摂り方は、本当に難しいと改めて思った。

実は白根御池で一泊することにしたのはもう一つ理由があり、龍神伝説に由来する遺物が何かあれば見たいと思ったからだった。事前の情報検索では全く分からなかったが、現地で寺社跡を思わせる梵字が彫られた石碑と、龍神像とおぼしき石像を確認することができた。

【2日目】
北岳には草すべりのルートで登った。白根御池スタートだったので、思っていたほど大変ではなかった。

北岳は明治時代にウェストンが登頂するまで、一般にはあまり知られておらず、日本第二の高山でありながら、山岳修行の山ではなかったと聞いていたが、頂上で南妙法蓮華経の題目が彫られた石柱と、石地蔵が安置されているのを目にし、とても興味深かった。

2日目は、北岳山荘のテント場に泊まることにしていた。事前の情報では、北岳山荘の水場は、小屋から往復90分と書かれていたので、肩の小屋で水を2L購入して持って行くことにした。しかし北岳山荘に到着してみると、小屋の入口に蛇口があり、何と水が無料で利用できるようになっていた!小屋のかたの話では、これまでの水場は小屋から遠すぎるので、ポンプでくみ上げることにしたということだった。

到着が早かったので、テントの設営場所も選び放題だったが、午後になるとどんどん増えていき、夕方は、かなり条件の悪いところにも張らざるを得ないほどの状態になった。

当初はテントを張った後、間ノ岳に登る予定だったが、小屋の前の掲示板に「午後から雨」と書かれていて、実際ガスもかかってきていたので、間ノ岳は、翌日の早朝に登ることにした。1時ごろから夕方まで雷雨となった。

【3日目】
私の脚力では、4時出発で小屋から間ノ岳を往復し、その日のうちに広河原まで下りることを考えると、バスの便があるうちに下りられるか不安だった。そこで、2時起き3時出発で間ノ岳に向かうことにした。普段は4時スタートなので、少し歩いていれば明るくなってくるのだが、3時出発だと1時間はヘッドライト頼りのナイトハイク状態となる。しかも私のヘッドライトは軽量化のために、ブラックダイヤモンドのフレアーという一般には予備ライトとして使用されているものであるため、照度が非常に低いものを頼りに歩かなければならなかった。間ノ岳への道は、昼間なら全く問題のないはっきりとしたコースだが、夜間だと、特に岩場でのルートが非常に分かり難かった。帰り道で同じ岩場を見ると、要所要所に黄色のペンキでルートが示されていたが、私のライトでは全くペンキの表示は見えなかった。何度か登り返して慎重にルートを選び、幾つかの岩場を越えた。間ノ岳の少し手前で朝日が昇り始めた。

間ノ岳への往復で少し急いだため、テント場に戻り撤収が終わった時点で、かなり疲れが出てしまった。もう一度北岳に登って、山頂経由で戻るルートを歩ける自信がなかったので、地図上では登りがそれほどありそうには見えない、八本歯のコルを経由して左俣コースで下りることにした。それでも小屋から吊尾根分岐と八本歯のコルとを結ぶ道の合流点までの、ゆるやかな登り道をあえぎあえぎ歩くほどだった。

八本歯のコルから先は丸太造りの梯子が延々と続いていた。好みにもよると思うが、このルートを登りに使うのは絶対に嫌だな、と思った。大樺沢の谷筋に出ると、長いザレ道が続いた。しかし雪渓はほとんど消えていて、わずかに一ヶ所だけ雪渓の横をかすめて歩くところがあった。大樺沢二股から御池小屋までの道は、比較的ゆるやかな林間の道だった。

御池小屋で水の補給をし、少し休憩したら、思いのほか体力が回復した。広河原までの道の途中で雨になったが、30分ほどで止んだ。当初は4時台のバスになるかと思ったが、2時のバスに間に合った。バスは満員だったが、平日ということもあり、全員座ることができた。

【補記】白根御池の龍神伝説について、ネット上にはあまり情報がないようなので、興味のある人のために、概略を記しておくことにしたい。

白根御池は、甲斐ヶ根山と呼ばれていた時代から山岳信仰の霊山として、多くの修験者たちにとっての登拝の地であったと言われる。北岳直下の岩塊から湧出した霊水を湛える白根御池は、四季を通じて、いかなる干ばつの時にも池の水が増減することがなかったことから、御池には大龍権現が住むと信じられ、五穀豊穣万民快楽を願って、古くは修験者による登拝が行われていたようである。現在、白根御池小屋の近くに梵字の彫られた小さな石碑が見られるが、あるいはこの場所に御堂や宿坊があったのかもしれない。江戸時代中期以降になると、御池の大龍権現は、雨ごいの神として信仰されるようになり、国中地方の農民たちが講を挙げて参拝し、馬や牛の骨などの不浄物を池に投げ入れて、龍神を怒らせたり脅迫したりして雨が降るようにさせた、という伝承も残っている。

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