無名尾根-遠敷峠-百里周回
- GPS
- 07:14
- 距離
- 12.5km
- 登り
- 1,044m
- 下り
- 1,044m
コースタイム
- 山行
- 5:37
- 休憩
- 1:27
- 合計
- 7:04
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
山毛欅が連続する尾根を歩いて来た。このコースは『ナオジロウさん』と『flatwellさん』の歩いた軌跡を参考にさせてもらいました。ありがとうございました。
上根来(カミネゴリ)に行くのは初めてである。もうすでに離村して無住の地である。確かに神宮寺や鵜の瀬公園からもかなり奥であるし、下根来からも距離があるので、サモアリナンと思わされるのである。
上根来集落の先に畜産団地跡(標高300m)があって、その辺から遠敷川へ下り渡渉して対岸の尾根に登るらしい。この尾根はおにゅう峠から西に遠敷端(ばた)の高(たか)というピークの途中にある820mピークに突き上げる尾根である。
遠敷川の川原(標高260m)から少し上流に流れとの境を進んで、倒木の多い斜面を登る。地面がグズグズであるのと沢山の倒木を避けながら、薄い踏み跡を右往左往しながらシンドイ登りに、380m地点で早い一服だ。付近は雑木の疎林で下草がないので歩くには問題ないが、急斜面がいけないのだ。しかし、この辺から徐々に傾斜も緩んできたのか冗談も出ながらGPSばかりを覗いている。いつの間にか山毛欅が出だしたと思ったら654mのピークだ。岩姫蕨も群生している、広い台地状のピークだ。この上の斜面を越えれば820mピークは直ぐなのだろうと、先の話が出るくらい余裕だ。ここからの尾根は山毛欅が続いているのだ。
傾斜が無くなったと思ったら、南側が見えて来ておにゅう峠からの稜線に出たことが判った。此処が820mの無名尾根のピークだ。この尾根の東の谷は釣谷と言っておにゅう峠への尾根との間の谷だ。西の谷は古知刈谷で、更に西の谷は中の畑谷というらしい。中の畑谷の西のピークが遠敷端の高というピークだ。
おにゅう峠は随分と整備されたようで、綺麗になっていた。しばらく来ていないからだろうか?百里へ進むべく車道を行くと前方に車が路上駐車している。百里への登山道の入り口だ。我々も登山道に入り、雑木林の道を暫く進むと根来坂峠の地蔵さんだ。昔はここに大きな山毛欅があったのだが、随分と前に枯れて倒れていたが、今はその面影もない。
ここからもやや細い尾根で灌木が密集する道は歩きにくい場所もあるが、この時期に咲く花を見つけようというので、苦にはならない。このころ上から一人で下降してくるやや年配の方であるが、下の車の人のようだ。一人で来られるのはそれなりに自信があるからだろう。今日あった人はこの一人だけであった。
百里新道との分岐がもうそろそろという頃に、ヤマジノホトトギスが咲いていた。そこからしばらくして、ミヤマウズラが3株ほどあって夢中で写真を撮る。腹這いで必死に可愛らしい姿を撮る始末だ。その先には樹林床に何か花があるとの言葉に近づくと、ナツエビネの薄紫の花があった。これで、今回のミッションである花全て発見することが出来た。今年初めて見ることが出来てよかったと自然の営みに感謝である。
百里新道と合流した後は百里まではアップダウンが何回となくあって、足元が怪しくなったころ、山頂標識が見えホッとしたものだ。百里の山頂は何度となく来ているが、山頂にこんなに山毛欅があるとは認識をしていなかった。いつぞやは東尾根から木地山峠-桜谷山-与助谷山と周回したのが最も最近だが、もう3年以上前だろうか?
今日は木地山峠から上根来方面に初めて足を進めるので、どのような道なのか?興味と不安が湧いて来るのだった。意外と長い木地山峠までの下りも、何度か登り返しがあってやっと到着という感じであった。もう30年以上前に、木地山から藪の中を駒ケ岳に登ってから今の与助谷、桜谷を越えて(その昔は山名など一切なかったが)、木地山峠から木地山集落に周回したのだが、その時は何処にも登山道はなく、灌木や藪を漕ぎながら地図とコンパスを睨めっこしながらであった。今や携帯のGPSで現在地が簡単に確認できるので、実に簡単になる反面、地図とコンパスだけでは知らないコースや地域に足を踏み入れる自信はもう全くない。
木地山峠から上根来への道は細いトラバース道で、最近は歩く人は極端に少ないことが想像できた。トラバース道は徐々に下り出して草藪状の小沢に入ると方向が判りにくい、GPSを確認しながらやや平坦になった所に標識があって、上根来→とある。左は深い谷で右は浅そうな谷で、どうも右のようだが荒れた道で不鮮明だ。標識の通りに右に進むと谷を越えて更に左にトラバースするようだ。谷を幾つか越えると右の尾根に進むようで、今日最後の登りだと言い聞かせながらやっとの思いで尾根に上がり少し進むと標識があって、上根来は北西方向らしい。我々は南西に向かって、630mピークで北西に向けて宗山を目指すのだ。この辺は下草が多いが歩くには不自由はしないのが幸いだ。そうしていると宗山の標識があるので判るが、ほぼ平な山頂で周囲は何も見えない。
宗山からは西に進むと斜面はやや急で足元が滑りやすい小さな石ことだらけだ。慎重に方向を定めながら下っていると、古い虎ロープが続いている。GPSの軌跡もほぼロープ沿いだ。下りを直進すると斜面が急なので、左にトラバースしようと思って地面を見ると踏み跡が左に細くトラバースしているようだ。GPSも殆ど同じだ。これなら問題ないと細く細かい石でグズグズな踏み跡を進んで左斜面に到着すると下りやすい傾斜にホッとした。すると下に林道のような道が見えるので法面の高さの少ない場所から無事着地した。GPSは林道をショートパスしているようだが、我々は林道をそのまま行くことにした。クネクネとしていると下に赤い屋根が見える。朝出発した畜産団地跡の屋根のようだ。それを確信して、このまま林道で着きそうだと一安心だ。そこから直ぐが林道『生杉-上根来線』(勝手な名命)に着地出来、車はすぐそこだった。
朝はR303→R27経由であったが、帰路はおにゅう峠を越えて、生杉から朽木を経てR161とすべく、昼過ぎに歩いて通過したおにゅう峠へ車で向かった。クネクネの多い道路ではあるが舗装は凸凹も少なくよく整備されている。小石がやや散らばっているのは自然現象だからやむをえないな!と思いながら進んでいると、濃いガスが出て来て前が見えないほどとなった。スピードを緩めて進んで、やっとおにゅう峠の地蔵さんの所に到着した。滋賀側のガスは薄いようで下りは何の問題もなく生杉の小入谷(オニュウダニ)に到着すると、田畑を草刈りする老人がいた。
朽木の能家(ノウゲ)、上村、雲洞谷(ウトタニ)、地子原を経てR367と合流し。山神橋から安曇川-R161で帰ることにした。
山毛欅林の続く尾根は新緑と紅葉の季節が最高の景色を見ることが出来そうと、その時期にも一度来てみたいと思うハイクであった。
”八”、”永”、”竹"
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