クマ・遭難・悪天との遭遇 最難関の幌尻岳
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- GPS
- 17:58
- 距離
- 43.3km
- 登り
- 2,819m
- 下り
- 2,803m
コースタイム
- 山行
- 10:51
- 休憩
- 2:02
- 合計
- 12:53
天候 | くもり時々はれ 山頂付近はガスと強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
飛行機
|
コース状況/ 危険箇所等 |
迷うような箇所はありません この時期はハエくらいしか虫がいなく暑さ以外は快適林道歩きでした 小屋にもいません |
写真
感想
今年No,1遠征(のつもり)、最難関・幌尻岳に挑みました!当初は羅臼・斜里のつもりでしたがLCCのダイヤと休みが合わず、じゃあもう行ってしまおう!と計画。直前まで天気予報を鑑みてルート検討しましたが、尊敬するmpさんやよしまいさんが歩かれた 雨での行程変更を避けられるであろう新冠からに決定。
初日はまず激安レンタカーを借りますが、手続きがほぼない!10年落ち17万キロ越えのヴィッツですでに車体はボコボコ、ナビも起動せず「USBポートたくさんあるからスマホ使って」と。マジか〜
25年ぶりのサラブレッド巡りを楽しんだ後静内に前泊、豪華な食事で前祝いしました。
さあ二日目。本来はこの日に小屋入りし、3日目登頂のスケジュールでしたがその日が悪天予報。であればこの日に行けそうなら登頂してしまい、3日目は雨の中でも林道歩きだけの方が心理的に楽?だったので2時半にチェックアウトして、いざイドンナップ小屋を目指します。林道に入ると本当に漆黒の闇の中を進みます。めちゃくちゃエゾシカいます。道は徐々に悪くなりますが幸い前日に雨が降ったのか穴が水たまりになっていて見やすく、なるべく避けて且つこの車だし〜ということで気楽に。
5時前に薄っすら白ばんできたイドンナップ山荘に到着します。先行の車6台ほど、こんなとこに?と思いますが百名山ですからね。
さあ!と腹を決めて出発します。歩き始めて10分くらいで巨大なフンを発見。思わず「オーベアー!カモーン!」と叫んでカーブを曲がったその直後、目の前(約7m位の距離)に、え、もう来たの?
「ボリボリ、ボリボリ」と音を立てて何かを噛んでいます。あまりに近く目が合いましたので、立ち止まって熊鈴を連打しますが全く効きません。道から1mくらい入った辺りにいたので、道の反対側を目を話さずにソロリソロリ…そのまま通り抜けられました。が、いきなりの展開にこの後どうなる? と思った約10分後、後方から1台の救急車が。「乗せて〜っ!」と言いたいところでしたが登山道に遭難者がいるとのことであっという間に過ぎ去って行きました。もしかしてクマ被害か?
しかしその後の林道は帰ってくる登山者さんがいい頃合いに登場し情報交換、遭難された方は滑落して動けず一日ビバークして今日救助されるようだと。私のクマ情報にはあるガイドさんが「それは親と離れた迷いグマかも。経験値が足りないので逃げない」と言われてました。確かにヒグマにしてはミニサイズだったかな… いやいや危険度はそっちのほうが高い! 休憩なく歩き続けて4時間ほど、小屋の手前でヘリが飛んでいき救助されたようです。しばらく歩くと救助隊のメンバー8人くらいとすれ違いましたが「小屋付近に脅しても逃げないクマがいるので気をつけて」と。いやいやまたかと。でもなんとなく肝が座っていたのか、「そんなことより歩いて戻るの?」と聞いてしまいました(^_^;)
途中まで車が迎えに来るそうで それはそれでうらやましい・・・
さて、小屋に荷物を置いて10時前。早く出た甲斐がありますが、熊効果で休憩なしの早歩き、足にダメージ来てます。が、明日の天気を考えると行くしかない!
ということでスタート、小屋付近にいるというクマに注意しながら最終渡渉点へ。おなか空きすぎてここで昼食。セコマLOVEです。さて、この先が先日滑落されたササタケ伐採による滑りやすい急登です。行きはいいよね〜と登り始めますが、なんかしんどい・・・足が出ない・・・と顔が濡れたアンパンマン並みの失速。「中間点」の看板には「どこからの中間やねん!」と嘆く有り様。樹林の中でもだえ苦しみました。が、しばらくするとなんとなく復活。お昼に食べたおにぎりがパワーに変わってきたのでしょうか、その先はとりあえずコースタイムくらいでは歩けたかな・・・
そして水場で大量の水を飲み、ラストスパート!ガッスガスの山頂から幌尻山荘からきて一人遅れたご婦人と付き添いのガイドさん(添乗員?)が下りてこられました。
そして山頂・・・爆風・・・寒い・・・何も見えん・・・退散・・・
※でも電波は入りました。てんくら 明日はC一日雨・・・
まさか最難関の山で登頂達成に浸ることもなく下山開始します。足の疲れはピークなので慎重に、慎重に。結局雨も降らず安堵。
小屋についた頃にはもう薄暗く、誰もいないと思っていましたがおひとりすでに横になっておられました。その後食事や酒盛りしてしまいご迷惑かけました・・・。
そして悪天予報の日。同宿の人は5時過ぎに出発、曇ってます。本当はゆっくりしたかったのですが、崩れるであろう天気が気になり出発、帰りはシマリス祭り?というくらいリスリスリスリス・・・エリザベステイラーかと^^
しかし、雨どころか晴れ間も出てきて暑い・・・山頂方面こそ曇ってますが、予報は完全に外れてる〜 でも傘ささなくていいからラッキー(でも傘持参したのに)という複雑な感情のまま歩き続け、この悪天予報でも明日登るであろう方々とすれ違い、ようやくようやくイドンナップ山荘へ到着。
こんな無茶な行程にお付き合いいただいた山友に感謝です。
すべては他にないレベルのアクセスの悪さ、ドキドキ動物ランド、遭難しても連絡できずしばらくは救助不可 なんてあたりが最難関と言われる理由ですね・・・今回ほぼ遭遇コンプリートしましたが(^^;)
下山後は早く降りれたので、頑張って以前羊蹄山の帰りに行った洞爺湖温泉に宿を取り民芸店へ。ここのコロポックルがお気に入りです。お湯もいいんです。
なかなか充実の旅や〜 と思っていたら最後に落とし穴が。LCCの変更不可の予約時はかなりゆとりを持ちましょう。 あーあ。
※後日談 帰宅から2日後、風呂上がりにふと二の腕を見るとかさぶたが。こんなとこ怪我したかな〜とよく見るとマダニでした…幸い血を吸われておらず、器具で取り除くとまだ生きてました。ブユにもやられてまして、やはり奥深い場所には気をつけないとと痛感しました。
コメント
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お疲れ様です。
やはり熊遭遇率は高そうですね
しかし行ってみたいですね。
ベロさんなら林道を1.5~2時間で走れますから
日帰りできますね!
小屋はいい感じでしたので楽しめると思います!
なんとも波瀾万丈なレコ拝見しましたが、私のレコなんて参考にならないくらい次から次へと驚く展開!
熊遭遇、遭難騒ぎ、1日目に幌尻岳登頂!まるでVIVAN見てるみたいでしたよ😁
もうこれなら残りの百名山何処に登っても大丈夫ですね!
お会いしたときはお話し直接お聞きしたいですね〜!
今回はいろいろ検討しつつ迷いつつ の行程でしたが本当にいろいろありました。
本来なら最初の熊で終わったかもしれなかったのですが リラックマだったのが幸いしました。
ぜひいろんなお山のお話お伺いしたいです!よろしくお願いします!!!!
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